日本経済史機,猟蟯試験は7月17日(月)の第3限に実施されます。今学期は冒頭で歴史研究の新しい動向や、意義の説明に時間を割き、本論はあまり進めませんでした。日清戦争以降の動向は、秋学期に挽回したいと思います。
 さて今年度の試験対策ですが、極めて限られた範囲からの出題で、準備も進めやすいはずです。以下の点に留意して、あらかじめ解答を作成しておいてください。

★ 経済史研究の新潮流

 従来の大学受験を意識した歴史教育は、年号と事項を結びつけたリ、細かい正誤を問うものが多く、歴史離れを引き起こしてきたといえます。このことに対する反省から、新しいアプローチが模索されています。そのひとつがグローバルヒストリーです。グローバルヒストリーの手法は、どのような点に注目したものでしょうか。日本史、世界史を念頭に置いて、具体的に説明できるようにしておきましょう。さらに歴史を学ぶ意義についても、みなさんの考えを述べてもらう予定です。

★ 明治期における言論弾圧

 戦前の指導者たちは、「下から」発生してきた民主化要求を自らの支配体制を脅かすものとして抑圧してきました。明治期における言論弾圧法規を並べると、次のようになります。
 1875(明治8)年 讒謗律、新聞紙条例
 1880(明治13)年 集会条例
 1887(明治20)年 保安条例
 以上の法令は、どのような背景のもとに出されましたか。契機となった出来事と、その経過を整理しておきましょう。
 加えて、2017年6月に成立した「共謀罪」法は政府の説明に曖昧さが残り、戦前の弾圧法規との共通性も指摘されています。「共謀罪」法が抱える問題点について、配付の新聞記事を手がかりにまとめておいてください。

★ 日本における工業化のはじまり
 日本における本格的な工業化のスタートは、松方デフレ終息後の1880年代後半といえます。工業化の初期局面において重要な役割を果たしたのは、綿紡績業と生糸製糸業です。両産業の発展のメカニズムを説明できるようにしておいてください。

★ その他
(1) 戦前における日本の原型は、国会開設、内閣制度の創設、大日本帝国憲法制定によって、形づくられたといえます。これらの諸制度が出来上がるまでの経過を、まとめておいてください。
(2) 昭和恐慌の特徴について。当時のGNP成長率は、名目でマイナス、実質でプラスでした。このような名目と実質の不一致は、どのような場合に起こるのか、簡単な数値例で説明できるようにしておきましょう。