今年度はじめて担当する経済史Bの講義もいよいよ終盤を迎えました。受講生のみなさんは、パックス・ブリターニカの構造について、理解してもらえたでしょうか。専門の日本経済史と異なって予習の蓄えがなく、毎回の講義準備に苦労しましたが、以前から取り組みたいテーマでしたので、講義を通じて学ぶことができたのはよかったと思っています。
 さてこの科目の定期試験は、2018年1月16日(火)の第3限に行います。問題作成に手間どり、お知らせが遅くなってしまい申し訳ありません。試験は概ね次の内容で出題します。

テーマ1 パックス・ブリターニカの展開
(1) 産業革命の整理
 この講義は、イギリスがなぜ世界で最初に産業革命を達成できたのかというところから出発しました。前提条件、経済的(技術的)、・社会的背景について簡潔に整理しておいてください。
(2) 自由貿易体制
 TPPや日欧EPAに象徴されるように、 世界の潮流は自由貿易推進でした。しかしトランプ大統領が誕生し、「アメリカ第一主義」を唱え、超大国アメリカが保護主義の方向に動き出しています。現状をみてもわかるように、自由貿易か保護貿易かという議論は、なかなか決着がつかないテーマです。
 さてこの論争は、歴史を顧みると穀物法をめぐる論争にまで遡ります。穀物法をめぐる論争を想起し、パックス・ブリターニカの自由貿易体制について述べられるようにしておいtrください。
(3) 金本位制と基軸通貨ポンド 
 パックス・ブリターニカを金融面から支えた金本位制の機能と、基軸通貨ポンドが果たした役割についてしっかり整理しておいてください。
(4) 植民地インド 
 講義でS.Bソウルが見出した多角的決済システムを紹介した際、植民地インドがパックス・ブリターニカに重要な役割を果たしたことを強調しました。イギリスの対インド投資や、インドの貿易動向に注目し、その理由を説明できるようにしておきましょう。
(5) パックス・ブリターニカの構造変化
 1870年代に至ると、イギリスの経済力にかげりが見え始めます。アメリカやドイツの台頭、イギリスの競争力低下に留意しながら、パックス・ブリターニカの構造がどのように変化していったか取りまとめておいてください。

テーマ2 トランプ大統領誕生と日米関係
 講義期間中にトランプ大統領の訪日、日米首脳会談という大きな出来事がありました。そこで急遽資料を作成し、トランプ大統領誕生の背景や今後の日米関係がどうあるべきか考えました。北朝鮮をめぐる情勢が日ごとに厳しくなる中で、「アメリカ第一主義」を唱えるトランプ大統領のアメリカに対し、日本はどのような外交を展開すればよいのでしょうか。難しい課題ですが、受講生のみなさんの意見を聞きたいと思います。