定期試験期間中から8月いっぱいは「命に危険が及ぶ」という警告つきの猛暑が続き、9月はじめには、関西国際空港に大きなダメージを与えた大型台風が到来しました。夏休み期間中ほぼ毎日、ニュースや報道番組の最初で異常気象とそれにともなう被害が取り上げられていました。これまでにない経験です。
 さて21日より2018年度の秋学期が始まりました。猛暑のせいにしてはいけませんが、この夏休みはあまりの暑さに参ってしまい、仕事が捗りませんでした。ようやくしのぎやすくなり、講義もスタートしましたので、気持ちを引き締めてがんばらなければと思っています。
 今学期は春学期と比べると担当コマ数が少なく、ゼミ3つと講義科目(日本経済史供砲侶廝乾灰泙鮗け持ちます。すべてが小規模講義ですから、受講生と緊密なやりとりをしながら進めてゆこうと考えています。各科目の具体的目標は次のとおりです。
 研究演習
 以前と異なり、現行のシステムでは卒業論文を書かずに卒業資格を得ることができます。しかしゼミを履修した以上、私は4年間の学びの集大成として、卒業論文を作成して卒業してほしいと願っています。自分の関心あるテーマを選び、これまでに履修した科目の知識や分析手法を用いて研究の実績を残すことは大変有意義だと思います。できるだけ多くの文献に当たり、構想を練り、説得力ある文章を書くことは、社会に出た後も一番求められる能力だと思います。その能力を磨くため、ゼミ生と個別に相談しながら論文完成を目指したいものです。あと3ヶ月が踏ん張りどころです。
 研究演習
 当面は11月10日(土)に開催されるインゼミ大会の準備に専念します。私たちは3つの課題に取り組んでいますが、前述の卒業論文とは異なり、グループ作業が重視されます。この際ひとりの人にしわ寄せがゆき、全部調べてストーリーを作るというのでは、ゼミとして参加する意味はありません。役割分担を明確にし、誰が、何について、いつまでに調べ報告するかを決めて作業を進めてゆきます。最終的に報告資料をまとめますが、その内容に関しては、携わったメンバー全員が説明できるようになってほしいものです。
 インゼミ大会を無事乗り切った後は、そろそろ卒業論文の準備を始めてもらいます。提出までにまだ1年余りありますが、就職活動など、日々の生活は結構忙しいものです。落ち着いて時間をかけられるときに、図書館で文献をさがしたり、論文の組み立てを考えておきましょう。毎日少しずつ着実に書き進めてゆくことが大切です。
 研究演習入門
 新しく約20名のゼミ生を迎え、スタートしました。珍しく中国人の留学生も在籍しています。初回の授業では、自己紹介と経済で関心あるテーマについて述べてもらいました。関心あるテーマは多岐にわたりますが、日ごろニュースで話題になっているテーマが多く見受けられました。社会保障の持続可能性、台風、地震など自然災害と経済の問題、それに関連して日本経済がインバウンド消費の依存度を高めていることの是非、米中の経済戦争と覇権争いなどです。また歴史では、高度成長のメカニズム、東京オリンピック、バブルの発生と崩壊などが挙がりました。これら全部を詳細に説明するには膨大な時間を要しますが、まずは様々な経済問題に関心を持ってもらうことを主眼に、ポイントをおさえ、要領よく解説してゆこうと思います。
 日本経済史 
 春学期に単位を取得済みの学生が対象です。時期は日露戦争から第二次世界大戦期を扱います。その際基本的には、内閣の変遷を軸に経過をたどります。加えて経済政策と景気動向、政治の動き、日本を取り巻く国際環境と外交政策も掘り下げます。
 最初に取り上げるのは日露戦争、日露戦争といえば桂太郎内閣です。安倍首相の3選で首相在任日数に注目が集まっていますが、歴代1位が桂太郎内閣です。朝鮮をめぐるロシアとの攻防、日英同盟の締結、高橋是清の奮闘による戦費調達のエピソードなど、重要なトピックスが満載の時期です。明治維新以来「不羈独立」をスローガンに国づくりを進め、わが国が国際社会の中で存在感を高めてゆく過程を詳細に跡づけてゆくつもりです。