2018年もあっという間に日が経ち、平成最後の大晦日を迎えました。1年を顧みてまず印象深いのは、「身体に危険が及ぶ」という警告つきの猛暑に苦しんだこと、大型台風が直撃し、事務室の閉鎖で大学へ行けなかったり、滅多に経験のない停電に遭遇し、不自由な思いをしたことです。どれだけ技術が進んでも、自然の猛威はコントロールできず、人間の無力さをひしひしと感した年でした。
 研究生活は大した実績を残せませんでしたが、今年は明治150年、平成30年が頭から離れず、授業でも強調するようにしました。明治・大正・昭和・平成の重要事項を、政治・経済・外交にテーマ分類し、年表形式でとりまとめる作業を行いました。いくらやってもキリのない仕事ですが、新聞記事で目にとまったり、学生から質問を受けた事項を調べ、その都度記録に留めるようにしてゆきました。必要に応じていつでも利用できる講義ノートの作成に、大変役立ちました。
 少人数のゼミでは、ホットなトピックスの解説を徹底しました。安倍政権の動向(森友・加計問題、消費税増税問題、外国人労働者受け入れ問題など)、米中の熾烈な覇権争い、北朝鮮問題などを追いました。国内的には政治の劣化を痛切に感じました。特に財務省の公文書改竄は言語道断であり、誰も政治責任を負わないことに唖然とするほかありませんでした。世界的には自国ファースト主義の台頭で国際協調主義の崩壊が止まらなくなっていることに危機感を覚えると訴えました。最近の世界の株価はジェットコースターのように乱高下し、経済を混乱させています。各国の首脳には、民主主義、自由貿易、世界平和、多国間の話し合いによる合意といった、望ましい社会を実現するための理念を再確認してもらいたいものです。
 ゼミの課外活動では例年にない新しい取組を行いました。それは企業研究セミナーの実施です。まず2月には、山本金属製作所とクリエイションコア東大阪を見学し、6月から7月にかけて関西電力、大阪ガス、竹中工務店からゲスト・スピーカーをお招きし、具体的な業務内容や、仕事のやりがいとご苦労などナマのお話をお聞きしました。ホームページや企業案内のパンフレットからはわからない貴重な情報が得られ、企業研究への関心が一段と高まったように思います。まだまだ未熟ですが、こうした経験を重ね、オーラルヒストリーの手法を身につけたいと考えています。
 さて来年度は担当コマ数がずいぶん増える予定で、忙しくなりそうです。これまで手掛けてきた課題をさらに深く掘り下げることは当然ですが、講演を依頼されたり、熱心な学生から質問を受けたテーマに関しては、たとえ未開拓の分野であっても、ある程度説明できるようにしなければいけません。授業や講演を聞いてくださる方の役に立ち、少しでも喜んでいただけるよう研鑽を重ねなければと、決意を新たにしています。