菅政権が本格的に動き出したことを受けて、私のゼミ生がどのような経済政策に関心を持っているか尋ねたところ、下記のような結果となりました。立ち入った議論は講義のなかで進めてゆくつもりですが、矢印(→)以降の記述は、私なりの論点整理です。すべてが重要性、緊急性の高いテーマと受け止めました。活発な意見交換を通じ、問題点や課題を明確にし、解決策も検討してゆきたいと考えています。

● コロナ対策と経済再建 
→ コロナの治療法確立。治療法が確立されるまでの間に、徐々に経済活動を正常化してゆく。飲食業、運輸・旅行業など、コロナで大きな打撃を受けた「接触型ビジネス」への支援強化。所得補償と雇用維持。

● デジタル化の推進 
→ 医療(オンライン診療)、健康保険証とマイナンバーカードの一体化、教育のデジタル化推進。各省庁のシステム統一化。

● 携帯料金の値下げ 
→ 日本の携帯電話料金が国際水準より高く、家計を圧迫している。その値下げは、国民の利便性向上に直結し、成果が目に見えやすい。携帯電話業界はNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの寡占状態で、競争が起こらない構造になっている。

● 少子化対策 
→ 不妊治療への公的医療保険の適用。子供を持ちたい夫婦の負担軽減。
現在医療機関は独自に医療技術を提供し、それに見合った価格設定を行っている。
公的医療保険を適用するには、この自由診療のシステムを、標準化することが必要。

● 東京オリンピックの開催は可能か? 
→ 災害、治安、コロナ(医療支援)面での対策は万全か?

● 原発の再稼働問題 
→ 2050年までに、温室効果ガスの排出をゼロにする目標を掲げた。この目標を、原発に依存せず達成することは可能か?風力発電、太陽光発電など、自然エネルギーの普及と低価格化促進。
 東京電力福島第一原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水の海洋放出問題。人体、環境、漁業への影響は?

● Go to キャンペーンと観光業の復活 
→ 制度設計に欠陥はないか。感染拡大の引き金とならないか?今の観光業への支援拡大は、将来世代の負担増大につながらないか。

● 地域経済活性化 
→ コロナの感染拡大が始まるまでは、インバウンド(訪日外国人)増加により、観光関連産業を中心に地方経済を支えてきた。今後、入国制限が緩和されるまでの間を、どう乗り切るか?入国制限が緩和された後、訪日外国人はもとの水準(年間4,000万人程度)に戻るか?

● 教育費の負担軽減 
→ コロナを契機とする家計急変への対応。奨学金の支給、学費の減免など。