内閣府が2018年8月10日発表した4−6月期のGDP速報によると、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増となりました。前期は野菜価格の高騰の影響で個人消費がふるいませんでしたが、その影響が消え、設備投資も順調に伸びました。
 ここで需要項目別に動向を確認しておきます。個人消費は実質で前期比0.7%増でした。前期は寒波の影響で野菜価格の高騰が著しく、それが他の消費にも波及し、消費マインドを冷やしました。しかし今期は梅雨明けが早く、好天が続いたことが消費を刺激しました。自動車、エアコン、白物家電などが好調でした。
 企業の設備投資は1.3%増で、7四半期連続のプラス成長です。人手不足対策の省力化投資、ソフトウエア、訪日外国人向け飲食店や宿泊施設の建設なども活発です。
 住宅投資は2.7%減でした。新規の住宅着工戸数は増加したのですが、GDPには各戸の工事の進み具合に応じて投資額が計上されるため、マイナスのままであった。
 公共投資は0.1%減で、4四半期連続のマイナスでした。2017年4−6月期に補正予算の執行が集中したことの反動が続いています。
 財・サービスの輸出は0.2%増と、8四半期連続でプラスでした。プラスは維持したものの、スマートフォン用部品やコンサルティングサービスなどの輸出がふるいませんでした。
 輸入は航空機や衣類、原油などが伸び、1.0%増えました。
 以上が最新の景気動向ですが、次の7−9月期はどうなっているでしょうか。まず気になるのは「命に危険が及ぶ」と注意喚起されている猛暑の影響です。氷など「猛暑特需」もありますが、暑すぎて外出をひかえ、消費全体が落ち込む可能性があります。多発する豪雨や台風も消費を引き下げるでしょう。
 さらにトランプ大統領が次々に打ち出す保護主義色の強い政策に世界経済が揺さぶられています。関税引き上げの応酬は、世界貿易の縮小につながります。
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