実は、取材を受けて支えが取れて楽になったことがある。

それは、職場に自分のハーンの活動をカミングアウトできたこと。

以前から、親しい特別支援教育に理解のある方には、
個人的にハーンにお誘いしたり、ご相談もしてきたが、
管理職に打ち明けるのは、初めてである。

職場にカメラが入る以上、報告するしかなかった。

夫は、「発達障害者」だと常に自己紹介をすることで、息子の
障害特性を伝えようとしてきた。
発達障害は、彼のアイデンティティーである。

私も、家族に発達障害者がいることは、子供が小さい時から、
啓発の意味で、どこでも機会があれば、話すようにしてきた。

しかし、職場となると、仕事仲間として、いらない気遣いや同情心を
招いて厄介な時もある。

特に「夫が・・・」となると、障害理解が出来ていない相手だと、
話す私は平気なのに、どう反応したら良いかわからない相手が固まってしまって、
私が申し訳ない思いをする。
空気が読める私としては、自分の負担ではなく、相手の負担を考えて、
カミングアウトを控えるわけだ。

私は、特別支援教育に関わる業務も担当しているので、発達障害について、
話すこともあるが、今までは、家族ネタは、むしろ、客観性に欠けるという
観点から出来なかった。

今回の番組は、私が私を語るのではなく、第三者が受け取って創った内容である。

取材を受けたことで、発達障害者が家族にいることの家族の負担や、
寄り添う側の思いを仕事でも話せる機会ができたように思う。

地域オッケー、

友達関係オッケー、

仕事関係オッケー、

テレビもオッケー、

こんなにオープンで自我が強い私が、ハーンの活動を
打ち明けられない相手がいる。


それは、私の弟夫婦である。
生きていたら父にも、言わなかったろう。

言えない相手がアキレス腱なんじゃないか。

自分が、一番何に怯えているか、そして何を求めているか、
そこに答えがあるんだと思う。