「ねぇ、僕って、どこがお父さんと似てる?」

夫と似ていると言われることを何よりも嫌う息子である。

慎重に答える。

「性格は全然ちがうよね~。」

「でもさ、同じ特性を持っているわけじゃん、アスペルガーの・・・」

「例えばさ、黒人は肌が黒いしさ、日本人は髪が黒いじゃん」

「それは、仕方ないことで、日本人っぽさが日本人にみんなあるように、
アスペルガーの特性はあるわけよ」

「ふ~ん、わかった」と息子は去っていった。

5分にも満たないやりとり。何がわかったんだか・・・。


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今日は、夫婦カウンセリングだった。

夫が私のためにやってくるはずの宿題について、話すつもりだったが、

宿題は途中だった。

それでも、経過報告があったことに、感心した。やっているらしい。

でも、話すテーマがない。



息子を話題にしてもらった。


私の一番の気がかりだったから。

母親の役割、父親の役割について、第三者入れてを話せるのは
とてもありがたい。

夫は、自分の考え方以外、何も受け付けない。
自分と同じように息子にやらせることしか、思わない。

セラピストは、息子がASDであることを良く理解している。

私の教育者としての、そして、母親としての葛藤も受け止めながら
すすめてくれたと思う。

夫にさらに宿題が出た。

私がやるしかないはずの「男親」の役割を夫にやらせようということになった。


「母親というのは、一生、息子を心配し続ける生きものなんです。
それをナイフで断ち切る役が父親です。
こどもが大きくなったら、オスは、群れからオスを追い出します。
同じ家にいさせることが、不自然なんです」


それができるのは、母親ではなく、父親であると。

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相談したいことがあって、一緒に帰った。

夫が、言った。

「先生にさ、僕はナイフで断ち切るんでじゃなくて、
ハンマーでつぶしちゃうんですって、言いたかったけどやめた」

うーん。そんな気がする。