2017年3月に映画館で観た映画(その2)

首領(ドン)を殺(と)った男
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年の刑に服していた筋金入りの極道と、今や巨大組織の首領となって彼をなき者にしようとする兄弟分との戦いを描くやくざ映画。「人生劇場 飛車角」以来30年になる東映やくざ映画の総決算と謳い製作されたもので、監督は「極道戦争・武闘派」の中島貞夫、桂木薫の原案を元に脚本は「新・極道の妻たち 惚れたら地獄」の高田宏治、撮影は北坂清が担当。「仁義なき戦い」シリーズをはじめ東映やくざ映画30年に関わり続けた松方弘樹が主演。
ストーリー
18年前、敵対する八神一家の組長を襲い、刑に服していた宝来蘇鉄が出所してきた。兄弟分の大木戸は今や組員1万5千人の巨大組織・朋友連合の首領となっていたが、八神一家の襲撃の時には震え上がって何も出来ず、おまけに宝来のいない間に彼の妻・朱美を手ごめにしたといういきさつもあり、宝来を最高顧問として迎えるというのは体裁ばかりで、彼の暗殺を密かに狙っていた。一方、今更極道に戻る気のない宝来は大阪茶屋町の屋台村に身を寄せ、隈木や和久、スナック″ガラスの兎″で歌うジェーンらと親しくなる。そんな宝来をかつぎ上げようとした朋友連合・九州支部の柳原の招きで大阪を発った宝来は、雲仙で和久の母親である高級旅館・半水盧の女将・雅世と知り合うが、柳原の離反をつきとめた朋友連合理事長・各務の策略により柳原は宝来を裏切って襲撃、雅世が巻き込まれて死んでしまった。逆上し大木戸の娘・加那を誘拐した和久を宝来はなおも諭すが、逆に和久が人質にされる。大木戸の所業を全て知った宝来は遂に彼と対峙し、実は自分と朱美の娘であった加那の目の前で、大木戸の胸を白刃で貫いた。...
1994年 東映 117分
監督中島貞夫 脚本高田宏治
キャスト
松方弘樹/田村英里子/山口達也/多岐川裕美/池上季実子/川谷拓三/久我陽子/桂ざこば/綿引勝彦/中尾彬/菅原文太/夏八木勲
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(3/20新文芸坐にて)

松方弘樹追悼シリーズの二本立て上映で。
 
この松方弘樹はよかった。
また、松方弘樹をかっこよく撮るように作られた映画でもある。
その意味で、東映やくざ映画へのオマージュであるともいえる。

映画作法としては、こちらの中島貞夫の方が、深作欣二よりも私は好きである。
出演者をよく撮ろうという意志が見えるから。
深作欣二のように、自分の美学の手足に使っているわけではない。

山口達也(TOKIO)の扱いもいいし、田村英里子がなかなかいい感じで出ていた。
綿引勝彦/中尾彬/夏八木勲らが、松方弘樹と対立する側、
川谷拓三がもとヤクザで足を洗ってからお好み焼き屋さん、山口達也らの若い連中をかばう側にいる。

最後の廃車置き場での乱闘は現実離れしていて滑稽だが、そういう遊びもあっていい。

ともあれ、とっても楽しく見たやくざ映画でした。

「仁義なき戦い」
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敗戦直後の広島県呉市。闇市の食堂でレコードを聞いていた広能昌三のもとへ、友人が怪我をして駆け込んでくる。刀を振り回している暴漢に襲われたと言い、山守組へ連絡を頼まれた広能は事務所におもむき大勢で現場にかけつける。そこで広能は暴漢を射殺するが、逮捕され刑務所に収監される。そこで土居組若衆頭の若杉寛と知り合い義兄弟になる。まもなく保釈され山守組組員になったが、市議選に絡んで土居組と山守組は敵対するようになる。自ら土居組組長暗殺を引き受け成功させるが、逮捕され刑務所で服役する。
その間、呉では土居組は壊滅し山守組は大組織になるが、若衆頭の坂井鉄也一派と幹部の新開宇市一派が対立し衝突する。新開宇市一派が壊滅し坂井鉄也一派が勝利するが、そこへ講和条約の恩赦で仮釈放された広能昌三が戻ってくる。さっそく組長の山守義雄が接近し、反逆の意を表す坂井鉄也暗殺を頼み込む。しかし偶然出会った坂井にそれを知らせ和解を説くが、坂井はその夜自分を亡き者にしようとした山守宅に乗り込み引退を迫る。そして反対派の幹部の矢野修司も暗殺する。それを広能は旅先で槙原政吉から電話で知らされ呼び出されるがそこには山守がいた。責められ再び協力を迫られるが両方を非難して縁を切る。しかし、けじめをつけるために単身、坂井の元へ乗り込むが待ちかまえていた子分たちに取り押さえられてしまう。車に乗せられ本心では弱気になっている坂井の告白を聞き解放されるが、その後坂井は殺されてしまった。広能は大規模な坂井の葬儀に平服姿で式場を訪れるが、敵対した山守たちによって営まれていることへの坂井の無念さを代弁するかのように、銃を供物に向かって乱射する
1973年 東映 99分
監督…深作欣二 原作…飯干晃一 脚本…笠原和夫
キャストは省略
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(3/20新文芸坐にて)

何度かTV放送の録画やDVDで見かけたが、結局最後まで見てはいなかったことが今回観てわかった。

笠原和夫へのインタビュー本(『昭和の劇-映画脚本家笠原和夫-』)を
とてもおもしろく読んだし、シナリオを読んだこともあるのだが、
今回観て、深作欣二の映画作法は、私は好きではない、と思った。

むやみにクローズアップしたりするような手法がとてもうるさく感じられたからである。

今回観て、金子信雄演ずる山森の小ずるさがきわだっていてとてもおもしろかった。
「仁義」を重んずる連中をうまくあしらっている様子に、観客席からも、そのたびに笑いが洩れていた。

ただ、そういうヤクザのきたないあり方はよく描かれていると思う。

しかし、それならば、別にやくざ映画でなく、いまはやりの警察映画・警察小説であっていいわけである。

やはり、これは、東映やくざ映画という美学の世界のあとに来た、ポストやくざ映画、反東映やくざ映画というコンテクストのなかで意味のある映画なのではないか。


「相棒」
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水谷豊が主演を務める人気テレビドラマ「相棒」シリーズの劇場版第4作。テレビシリーズ「Season14」から、水谷演じる杉下右京の4代目相棒となった冠城亘に扮する反町隆史が「相棒」劇場版に初出演する。7年前、イギリスの日本領事館関係者が集団で毒殺されるという事件が起こり、唯一生き残った少女が国際犯罪組織「バーズ」に誘拐された。事件から7年後、日本政府に対し行方不明となっていた少女の身代金が要求される。日本政府はバーズをテロ組織と断定し要求を拒否するが、それによってバーズは、50万人の観客が集まる国際スポーツ競技大会の凱旋パレードを狙ったテロ計画を実行に移す。晴れやかなパレードが行われる最中、特命係は真犯人を追いつめるが、その先には70年前のある出来事につながる真実が待ち受けていた。
スタッフ
監督 橋本一 脚本 太田愛
キャスト
水谷豊/反町隆史
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(3/23渋谷TOEIにて)

50万人の観客が集まる国際スポーツ競技大会の凱旋パレード(あきらかにリオ五輪のパレードを思わせる)での爆破事件を軸に展開し、二転三転するが、舞台が大がかりになっていく分、だんだんとハリウッドパニック映画的空疎さに近づいていっているような感じがする。

つまらなかったとはいわないが、もう、そろそろ手詰まりか?
 

2017年3月に映画館で観た映画 その1

「宿無」
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昭和十二年夏、粋な着流しの穴吹錠吉と、白い麻の背広に力ンカン帽の駒形玄造が出所した。駒玄は坂東梅之丞率いるドサ廻りの芝居小屋に舞い戻った。錠吉の方は、兄費分の女房ユキノを女郎屋へ訪ねるが、既にユキノは死んでいた。女郎のサキエは、ユキノの死因は自殺で、自分も同じ道を巡るのは嫌だ、足抜けさせて欲しい、と錠吉に哀願する。丁度、遊びに来ていた駒玄の助けを貸りて、錠吉はサキエを足抜きさせてやった。しかし、人混みで錠吉を見失ってしまったサキエは、梅之丞一座にいる駒玄と出会った。その時駒玄は、サキエから、錠吉が元潜水夫だった事を聞き、自分の「計画」に錠吉を引き込む決意をした。駒玄とサキエは兄貴分の仇・人斬り仙蔵を狙っている錠吉を捜し廻った。そして、とある宿屋で錠吉を見つけた駒玄は、錠吉に、山陰沖に沈んでいるバルチック艦隊の軍用金引き上げの話を持ちかけるが、錠吉は無視し、再び姿を消した。サキエを追って来た玉井組に追われた駒玄とサキエは、とある賭場で錠吉が捜し求めている仙蔵と会った。そこへ錠吉もやって来た。駒玄が止めるのを振り切った錠吉は、仙蔵と対決、兄貴分の仇を討った。だが仙蔵は死ぬ間際、兄貴分を殺せ、と命じたのは親分の大場である事を錠吉に告げた。そして、錠吉はまたもや駒玄とサキエの前から姿を消した。錠吉の事を諦めた駒玄は、サキエとともに山陰の海へ行き、駒玄の父の使用人だった為造の家へ巡り着いた。目指す海域は軍の立入禁止区域となっていたが、駒玄は為造から舟を買い、サキエに呼吸ポンプをこがせて、自ら潜って金を探し廻った。そんな時、大場親分を殺し、追手から逃れて来た錠吉が、二人のいる海岸へやって来た。そして、錠吉も駒玄と交替で海に潜ることになった。数日後、沈んでいる船の残骸を発見、大金はもうすぐ目の前とばかり大喜びする。しかし、そこへ錠吉を追っている大場の子分の辰平たちが現われた。辰平たちと対決しようとする錠吉を、駒玄は持っていた舟の残骸で殴り倒し、「ここは立入禁止区域だ!」と叫びながら彼らに近づくが、いきなり拳銃で射たれてしまった。気が付いた錠吉も駒玄に近づこうとした時、弾丸が二、三発命中、その場に倒れた。二人が死ぬのを見ていたサキエは、愕然として、砂浜に膝を落とすのだった。
1974年/97分
監督 斎藤耕一/脚本 中島丈博 蘇武道夫
キャスト
高倉健/勝新太郎/梶芽衣子
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(3/2新文芸座にて)
 
勝新太郎の特集の二本立て。高倉健と勝新太郎の共演というのが売りなのだろうが、どっちつかずで、はなはだ煮え切らない映画。とてもつまらなかった。途中、少し寝ていたと思う。

「浪人街」
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江戸下町のはずれ、一膳めし屋の“まる太”で二人の浪人が対立した。この街で用心棒をしている赤牛弥五右衛門と新顔の荒牧源内だった。店の払いをめぐって対立する二人の前に、源内とかつてただならぬ仲であった女お新にひそかに心を寄せている浪人母衣権兵衛が仲裁に入る。一方、長屋の井戸端には土居孫左衛門という浪人が妹おぶんと共に住んでいた。二人にとって帰参は夢だったが、それにはどうしても百両という大金が必要であった。そんな時、街では夜鷹が次々に斬られていく事件が起こる。赤牛は意を決して白塗りの夜鷹に扮し、夜鷹殺しの侍を斬るが、それにもかかわらず夜鷹斬りは続いた。翌朝、まる太の主太兵衛の斬殺体が発見された。赤牛、源内、母衣、孫左衛門、それにお新をはじめとする夜鷹たちが集まって太兵衛の遺骸を囲んでいる時、突然夜鷹斬りの旗本小幡ら七人が乗り込んできた。一触即発の気配が漂う中、赤牛は小幡一党らと共に場を去るが、その日とうとう赤牛は戻ってこなかった。数日後、おぶんを囮に小幡一党をおびきよせようとしたお新は逆に小幡らに捕らえられてしまう。そして、その一味の中には何と赤牛がいたのだった。その頃、孫左衛門のところに、おぶんから相談を受けていた豪商伊勢屋の妾お葉が百両の情報を持って飛び込んできた。伊勢屋が小幡のために百両を立て替え、奉行への心付けにするというものだった。孫左衛門は手形を預かった同心の柏木を斬り倒し、首尾よく百両を手に入れるが、その夜、赤牛は酒盛りの席で小幡に「手形を盗んだのは源内に違いない」と告げ口をする。そこで、小幡は源内を誘い出す手として、おぶんを逃がして、お新を牛裂の刑に処することにした。翌朝、おぶんから事情を聞いた源内は、十数本の剣を体中にくくり付け、お新のもとへ駆け出した。小幡一党120人を相手に、一人立ち向かう源内、だが危ういところでおぶんから聞いて孫左衛門と母衣が助っ人に参上した。小幡一党を相手に死闘を繰り広げる三浪人。それをそばで見ていた赤牛は、小幡を道連れに、自決するのだった。こうして長屋街に平和が戻り、源内はお新と共に旅立っていくのだった。
1990年/117分
監督 黒木和雄(総監修 マキノ雅弘)/脚本 笠原和夫(特別協力 宮川一夫)
出演
原田芳雄/樋口可南子/石橋蓮司/杉田かおる/伊佐山ひろ子/絵沢萠子
天本英世/水島道太郎/中尾彬/佐藤慶/長門裕之/田中邦衛/勝新太郎
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(3/2新文芸座にて)
 
これも、同じ特集で。
何回目化のリメーク。時代劇のいわば群像劇の古典。
いえば、左翼的時代劇ということになるのかな。そういう感じは、この版でもよくわかる。
ただし、映画としてどうか、といわれると?

あまりおもしろくはなかった。

テレビで見慣れた俳優たちの若き日の姿を見ることができた、という意味では興味深かったが、勝新太郎の役がよくわからないのが致命的。

二本とも、勝新太郎は出ているものの、中心にはいないため(製作側ということがあるのだろう)その魅力が全く出ていない。
 
このときの二本は、煮詰まりすぎていて、つまらなくなっている典型でした。日本映画が、いちばんおもしろくなかった頃の作品ですね。

ラ・ラ・ランド
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「セッション」で一躍注目を集めたデイミアン・チャゼル監督が、ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン主演で描いたミュージカル映画。売れない女優とジャズピアニストの恋を、往年の名作ミュージカル映画を彷彿させるゴージャスでロマンチックな歌とダンスで描く。オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。「セッション」でアカデミー助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズも出演。第73回ベネチア国際映画祭でエマ・ストーンが最優秀女優賞、第74回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)ほか同賞の映画部門で史上最多の7部門を制した。第89回アカデミー賞では史上最多タイとなる14ノミネートを受け、チェゼル監督が史上最年少で監督賞を受賞したほか、エマ・ストーンの主演女優賞など計6部門でオスカー像を獲得した。
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(3/12イオンシネマ金沢フォーラスにて)
 
作品賞は逃したが、話題の映画。
息子や映画をよく見ている友人から、よかったよ、というメールが来ていたので、金沢でぜひ、と思って出かけたのだが……。

一口に言うと、私は、のれませんでした。最後まで。とてもしらけた気分で、見ていた。
 
いろんなしかけの部分(たとえば、女主人公の部屋に貼ってあるポスターがイングリッド・バーグマンであるとか、テレビに映っている映画が「雨に唄えば」であるとか、渋滞の車の人たちが全員踊り出すオープニングが、MGM全盛期を髣髴とさせるとか……)をほめられたがっているに見えてしようがなかった。

映画の歴史へのオマージュというよりも、単なる懐古趣味。

どうだい、若者たち、このしかけがわかるかい、みたいな手つきがやたらに気になり、肝心の二人の出逢いから別れまでのドラマにほとんど感情移入できなかったのである。
 
あまり体調がよくなかったからか(ちょっと二日酔い気味だった)とも思うが、でも、改めて見直したいとは思わなかった。また、DVDで見直してもいいけどね。

「エル・クラン」
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2015年 アルゼンチン映画 スペイン語 110分 PG12 DCP
★第72回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞(監督賞)受賞
監督: パブロ・トラペロ
裕福で幸せな暮らしをしているプッチオ家。ある日、長男のラグビーチームの一人が姿を消してしまうと、彼らのまわりで金持ちだけを狙った身代金誘拐事件が多発する… 軍政から民政への移行期にアルゼンチンで実際に起き全世界を震撼させた事件を、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが製作を務め完全映画化!
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(3/18飯田橋ギンレイシネマで)

「人生スイッチ」がとてもおもしろかったので、同じ監督の映画だというので出かけた。久しぶりに奥方とふたりで見た(このごろ映画は一人で見ることが多くなった)。予告編はコメディータッチだったが、全然違います。実際の事件で、知り合いを騙して誘拐し身代金を要求する、うまくいかないときは、さっさと殺す。その背後には軍事政権時代の権力とのつながりがあるので、お目こぼしされていたが、やがて情勢がかわって……、というまことにシリアスな内容。つまらないわけではないが、こんな映画のつもりで見たわけではなかったのに、という感じで終わった。

「人間の値打ち」
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監督: パオロ・ヴィルズィ
ミラノ郊外で小さな不動産業を営むディーノは心療内科医の後妻と娘セレーナと暮らしている。セレーナの恋人マッシは大邸宅に住む富豪の息子で、母カルラはセレブなだけの女… クリスマスイヴ前夜に起こった1件の事故をきっかけに暴かれてゆく人間の欲望を、3人の登場人物それぞれの視点から赤裸々に描き出すヒューマン・サスペンス!
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(3/18飯田橋ギンレイシネマで)

こちらの方が、はるかにおもしろかった。事故に関して、焦点となる人物がかわるごとに、時間を巻き戻していく、という方法を取っている。そういうなかで、いろんな人間たちの欲望が入り交じっいる様が、あきらかになってくる。ミステリーとして、結末に至るまで、どうなるのかと、最後まで飽きずに見た。結末も、あまりどきつくなくて安心。

これはおすすめの一本です。


2017年2月に映画館で観た映画その3

「マイ・ベスト・フレンド」(Miss You Already)
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ドリュー・バリモアとトニ・コレットのダブル主演で、女性同士の長年にわたる深い友情を描く。数十年来にわたる大親友であるジェスとミリーは、日常のことはもちろん、恋愛の秘密まで、幼い頃から人生のすべてを2人で共有してきた。大人になった2人は、仕事も順調で、ともにパートナーを持ち、幸せな毎日を送っていた。しかし、ミリーに乳がんが見つかり、同じ頃、不妊治療を続けてきたジェスに待望の子どもができる。ミリーのことを思うと、子どものことを伝えられないジェス。それぞれが相手を思う気持ちから、2人の間に言葉にできない事柄が増えていった。ジェス役をバリモア、ミリー役をコレットがそれぞれ演じ、ドミニク・クーパー、パディ・コンシダインらが脇を固める。監督は「トワイライト 初恋」のキャサリン・ハードウィック。
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(2/23飯田橋ギンレイシネマにて)

アメリカのこの手の映画は苦手というより、キライといった方がいい。二本立てでなかったら見なかっただろう。予告編では、「SEX AND THE CITY」が好きな人は必見、みたいな文句が出てきたが、そのドラマ自体を知らないし観たことがない。題名からしてたぶん女たちがあけすけな下ネタを披露し、男女関係がくるくると変わっていくのだろう、と予想しているが、この映画を見て、その印象が間違っていないことがわかった。実は、授業のあとで観たので、半分くらい居眠りしながら見ていたのだが、その方がよかった。真面目に見ていたら、腹が立って、出てしまったかもしれない。

「世界一キライなあなたに」(Me Before Tou)
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英作家ジョジョ・モイーズが2012年に発表し、世界40カ国以上で翻訳されベストセラーとなった恋愛小説「ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日」を、「ゲーム・オブ・スローンズ」「ターミネーター:新起動 ジェニシス」のエミリア・クラーク&「あと1センチの恋」のサム・クラフリンの共演で映画化。性格は前向きなだが、夢にチャレンジすることに躊躇し、仕事を転々としながら、なんとなく毎日を過ごしているルー。彼女の働いていたカフェが閉店してしまい、職を失ったルーは半年限定で介護の仕事に就く。ルーが担当することになったのは、快活でスポーツ好きだったが、バイクの事故で車椅子生活を送ることとなった青年実業家のウィルだった。当初、ウィルはルーに冷たく当たるが、ルーの明るさがウィルの心を溶かし、やがて2人は互いに最愛の存在となっていく。監督は本作で長編映画デビューとなるイギリスの舞台演出家テア・シャロック。
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(2/23飯田橋ギンレイシネマにて)

こちらの方が、よほどマシ。男主人公のウィルが、ルーの住んでいるイギリスの田舎町にあるお城を持つ富豪の息子、といいう設定にはちょっと引いてしまうが。そこを除けば、ルーが介護の仕事に就く始めから、動けないウィルと心の交流をし始めるプロセスは、とても納得のいく描き方だ思った。ルーの恋人の、ウィルに対する微妙な感じもとてもうまく出ていた。
ネタバレになるからくわしくは書かないが、ウィルの最終的決断は、イギリス的ディグニティのあらわれと考えるべきなのだろう。

「座頭市あばれ火祭り」
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喧嘩と聞いて助っとに加わったものの相手がただの百姓で、闇の年貢の強制的な取り立てと知った座頭市は、思わず仕込杖で子分たちを斬り捨ててしまった。ところが、その子分衆が、盲ながら関八州に睨みを利かす暗黒街の将軍、闇公方の組織につながるものであったから、座頭市を必ず消すようにという厳命は一夜のうち全国に伝わった。市はその夜、妾市で、もと旗本の若妻だったという女を助けた。銭金に物言わす卑しい商人の手に落ちたのが、市には我慢ならなかったのだ。だが、このあと土蔵の二階で共に一夜を過したことから市は夫の浪人からも、生命をつけ狙われる羽目となった。暗殺指令が出ているなどとは夢にも思わぬ市は、黒子の貸元の家に襲名祝いにいくのだが、黒子の子分に案内された湯屋で市はいきなり十数人の刺客に襲われた。湯舟に潜って辛じて第一撃をかわし、斬り伏せてしまうが長居は無用の殺生を重ねるだけと、市はふたたび旅に出る。町はずれには意外にも、襲名披露の祝い盆で隣りに坐り合わせて以来、探し求めていたお喜代が旅姿で市を待っていた。盲は愛に飢えている、腕の立つ男よりも女がいいと闇公方が放った刺客として市を殺す使命を帯びているが、市の献身的な愛情にほだされどうしても刺すことができなかった。お喜代の変心を知った闇公方は、親兄弟も同罪と、一度は後継者に指命した右の貸元を捕えて、お喜代の呼び戻しを図る一方、闇公方は市を策略に陥れるべく飛脚を送った。そうとも知らず、花火大会の招待を受けた市は、余興にと進められ、池の真ン中、浮き御堂のような盆ござにと進んでいくが、これが罠と気付いたときには、渡しの板は外され、迫った火槍を切り捨てたはずみに、池の表は文字どおり火の海となった。水に潜って対岸に這い上った市は、ものも言わず阿修羅のごとく暴れ廻った。狼狽した闇公方が右の貸元たちを人質にしたためさすがの市も仕込杖を手放さざるを得なかったが、次の瞬間、市の隠し持っていた火箸が見事に闇公方の首を貫いていた。翌日、市は河原で浪人と対決したが、浪人の気魄はすさまじく、勝負は相打ちのように見えたが、倒れたのは浪人の方だった。...
スタッフ
監督 三隅研次 脚本 山田隆之
キャスト
勝新太郎 座頭市 仲代達矢 浪人 大原麗子 お喜代 ピーター 梅次
森雅之 闇公方 西村晃 右の貸元 吉行和子 若妻 田中邦衛 馬子
近藤洋介 面の貸元 金田龍之介 黒子の貸元 なべおさみ 競り役の男
長沢純 チンピラ 敏江玲二 茶店の夫婦
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(池袋新文芸坐2/27)
 
このときの新文芸坐は、中村錦之助・勝新太郎・三船敏郎の特集。
このとき、座頭市シリーズを二本みたが、こちらの方が出来はいい。キャストを見てもわかるように、ゲスト陣がとても豪華。田中邦衛が馬子役でちょっと顔を出すとかいう感じ。しかし、なんといっても、闇公方森雅之の存在感がすごい。勝新太郎もタジタジですね。それにくらべると、仲代達矢の浪人は、もうちょっとどうにかならなかったのか、という気がする。また、ヤクザになりたいピーターも、もうすこし活躍させてもよかったかな、という気はする。ちょっとゲストが多すぎて、扱いかねている感じはある。

「新座頭市 破れ!唐人剣」
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 勝新太郎主演の大人気シリーズ「座頭市」の一編。山田隆之とともに書いたシナリオを安田公義が監督した。香港の人気アクション・スターであるジミー・ウォングをゲストに招き、座頭市が初めて日本人以外と対決を果たす。直接対決のクライマックスは、勝新が勝利する日本版と、ジミーが勝つ香港版の二種類があるらしい。  ある日、座頭市は瀕死の唐人から小栄という子供を預かる。トラブルから南部藩に追われる身となった王剛に小栄を引き合わせた市は、福龍寺を訪ねるという王剛の道案内をすることに。その途中で出会った与作とお米から、藤兵ヱ一家が懸賞金目当てに王剛を追っていると聞かされ、市は小栄と王剛を二人にかくまってもらう。しかし市が家を離れた隙に藤兵ヱ一家が与作の家を急襲、与作夫婦は殺され、残る三人が連れ去れてしまう。
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(池袋新文芸坐2/27)

こちらは、香港映画のスターのジミー・ウォングとの共演が売り物。その分、前のとくらべると、ゲスト陣は貧弱。ジミー・ウォングとの対決も、ちょっと必然性に欠けるのではないかと感じた。こういうプログラムピクチャも、それなりのレベルを保っていくのは大変なのだなとつくづく思う。

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