2017年9月に映画館で観た映画

9月は、後半に見たのにおもしろいのがたくさんあった。

「ビニー 信じる男」
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「セッション」のマイルズ・テラーが主演を務め、交通事故から奇跡のカムバックに挑んだ実在のプロボクサー、ビニー・パジェンサを演じた人間ドラマ。うぬぼれ屋のボクサー、ビニーは世界タイトルを獲得するが、自動車事故で首を骨折する大怪我を負ってしまう。医師から選手生命の終わりを告げられ、周囲の人々はビニーのそばを離れていく。しかし自らの復活を信じるビニーはトレーナーのケビンのもとで命懸けのトレーニングに励み、王座奪還を目指す。マイク・タイソンを世界チャンピオンに導いたことで知られる名トレーナーのケビン・ルーニー役に「ハドソン川の奇跡」のアーロン・エッカート。マーティン・スコセッシ製作総指揮の下、「マネー・ゲーム」のベン・ヤンガーが監督・脚本を手掛けた。
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(9/8金沢シネモンド)

典型的なボクシング映画。主演は「セッション」のドラマーをやった人です。
実話をもとにしたというが、まずまず平均的な作というところ。

「三度目の殺人」
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勝つことを第一目標に掲げる弁護士の重盛(福山雅治)は、殺人の前科がある三隅(役所広司)の弁護を渋々引き受ける。クビになった工場の社長を手にかけ、さらに死体に火を付けた容疑で起訴され犯行も自供しており、ほぼ死刑が確定しているような裁判だった。しかし、三隅と顔を合わせるうちに重盛の考えは変化していく。三隅の犯行動機への疑念を一つ一つひもとく重盛だったが……。

第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『そして父になる』の福山雅治と是枝裕和監督が再び組んだ法廷サスペンス。死刑が確実視されている殺人犯の弁護を引き受けた弁護士が、犯人と交流するうちに動機に疑念を抱くようになり、真実を知ろうとするさまを描く。弁護士や検事への取材に加え、作品の設定通りに実施した模擬裁判で出てきたリアルな反応や言動などを脚本に反映。福山ふんする主人公が弁護を担当する殺人犯を、役所広司が演じる。
【監督・脚本】 是枝裕和/【出演】福山雅治・役所広司・広瀬すず・斉藤由貴
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(9/10金沢フォーラスにて)

実は、広瀬すず(被害者の娘)が裁判でなにをしゃべろうとしたのか、それをしゃべらせないために……という肝心なところ、寝てしまったらしい……。
なので見逃してしまった……。

単なるサスペンス映画ではなく、この監督らしいよくできた映画だとはおもうが……。
いずれ、機会があったら、見直します。

「ダンケルク」
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「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描く戦争映画。史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの戦いを描く。ポーランドを侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦が発動。戦局は奇跡的な展開を迎えることとなる。出演は、今作が映画デビュー作となる新人のフィオン・ホワイトヘッドのほか、ノーラン作品常連のトム・ハーディやキリアン・マーフィ、「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、ケネス・ブラナー、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズらが顔をそろえている。
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(9/14渋谷TOHOシネマ)

これは、おもしろかったし、リアリティもあった。

あまり説明もなく、いろんな挿話が複層的に語られていくので戸惑うが、そういうなかで、次第に戦争のリアリティが描き出されていく。

民間の船が救出に参加し、息子が犠牲になる、とか、人種間の軋轢とか、いろんな面が描かれているが、なんとか苛酷な状況を抜け出した兵士が、故郷に向かう汽車の中で、彼らを英雄視するチャーチルの演説を読み、歓迎する人々の様子を見ながら、いま抜け出して来た苛酷な状況との落差に戸惑い、しらけている表情がとても印象的だった。
最近見た、戦争映画の中では、かなり点数の高い方になるだろう。


「タレンタイム 優しい歌」
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2009年に他界したマレーシアの女性監督ヤスミン・アフマドの長編映画としての遺作となった作品。音楽コンクール「タレンタイム」(才能の時間=タレントタイム)が開催される高校で、ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ち、二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転入生ハフィズを嫌っていた。コンクールに挑戦する生徒たちの青春を描きながら、マヘシュの叔父に起きる悲劇や、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母など、民族や宗教の違いによる葛藤を抱えた人々の様子を通して、多民族国家としてのマレーシア社会を映し出す。
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(9/15飯田橋ギンレイホールにて)

前回途中で寝たので、今回はしっかり見ました。
生徒達の歌に力があって、それとストーリー(彼らの抱えている問題。特に人種と宗教の問題)がリンクし、とてもさわやかな印象を与える。マレーシア社会を知るうえでも有益。

「台北ストーリー」
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「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」のエドワード・ヤンが、1985年に手がけた2作目となる長編監督作品。親の家業である紡績業を継いだ元野球選手のアリョン。彼の幼なじみで恋人のアジンはアメリカへの移住を考えている。過去の栄光にしがみつく男と過去から逃れようとする女、そして彼らを取り巻く人々の姿が、経済成長の中で変貌する80年代の台北を舞台に描かれる。主人公のアリョン役には製作と脚本も担当したヤンの盟友ホウ・シャオシェン。アジン役に当時のヤンの妻であった人気歌手ツァイ・チン。ウー・ニェンチェン、クー・イーチェンら台湾の映画作家たちが俳優として出演し、ホウ作品の脚本を数多く手がけるチュウ・ティエンウェンが共同脚本を担当。日本では長らく劇場未公開だったが、エドワード・ヤン生誕70年、没後10年となる2017年に、4Kデジタルリストア版で劇場初公開が実現。16年の第17回東京フィルメックスでも上映された。
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(9/15飯田橋ギンレイホールにて)

全体として地味。くすんだ感じ。ストーリーではなく、映画として、だが。
この前見た「クー嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」と同じ監督の作品ということを知ると、なるほどと納得する。「悲情城市」も同じ監督なので、結局、わたくしがこれまでに見た台湾映画は、この人の物ばかり。似ていると感じるのは当然か。日本の純文学小説のような感じで、悪くはないのだが、エンタテインメント性に欠ける感じがする。
もう、この監督のは避けることにしよう。

他の監督のはどうなのだろうか?

「新感染 Final Express」
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ソウルとプサンを結ぶ高速鉄道の中で突如として発生した、謎のウィルスの感染拡大によって引き起こされる恐怖と混沌を描いた韓国製サバイバルパニックアクション。ソウルでファンドマネージャーとして働くソグは妻と別居中で、まだ幼いひとり娘のスアンと暮らしている。スアンは誕生日にプサンにいる母親にひとりで会いにいくと言い出し、ソグは仕方なく娘をプサンまで送り届けることに。ソウルを出発してプサンに向かう高速鉄道KTXに乗車したソグとスアンだったが、直前にソウル駅周辺で不審な騒ぎが起こっていた。そして2人の乗ったKTX101号にも、謎のウィルスに感染したひとりの女が転がり込んでいた。主人公のソグ親子のほか、妊婦と夫、野球部の高校生たち、身勝手な中年サラリーマンなど、さまざまな乗客たちが、感染者に捕らわれれば死が待ち受けるという極限状態の中で、生き残りをかけて決死の戦いに挑み、それぞれの人間ドラマが描かれる。韓国のアニメーション界で注目を集めてきた新鋭ヨン・サンホ監督が初めて手がけた実写長編映画で、今作の前日譚となる物語が長編アニメ「ソウル・ステーション パンデミック」で明らかにされている。
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(5/25池袋シネマ・ロサ)

ゾンビ映画だけれど、これは抜群に面白かった。
やっぱり、韓国映画。こういうのは、徹底的にやりますね。
日本映画やハリウッドのだと、生き残る人たち中心に話を進めていき、生き残ってよかったね、となるパターンが多いけれど、これは、そうじゃないからね。一時間半くらいのところで、これでなんとかなるかなと思ったら、まだまだその先があるからね。
いやー、久しぶりに、ワクワクしながら見ました。

実は、授業の後だったから、最初ちょっと居眠りしたみたいで、父親と女の子がなぜ高速列車の乗っているかという設定がわからなかったのだけれど、そういうのは、あまり関係なく、パニックになってからの迫力がものすごくて、目が離せなかった。

やっぱり面白いです、韓国映画は。

「ベイビー・ドライバー」
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「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」などで知られるエドガー・ライト監督が、音楽にのりながら驚異の運転テクニックを発揮する若きドライバーの活躍を描いたオリジナル作品。天才的なドラインビングテクニックで犯罪者の逃走を手助けする「逃がし屋」をしているベイビーは、子どもの頃の事故の後遺症で耳鳴りに悩まされているが、音楽によって外界から遮断さえることで耳鳴りが消え、驚くべき運転能力を発揮することができる。そのため、こだわりのプレイリストが揃ったiPodが仕事の必需品だった。ある日、運命の女性デボラと出会ったベイビーは、逃がし屋から足を洗うことを決めるが、ベイビーの才能を惜しむ犯罪組織のボスに脅され、無謀な強盗に手を貸すことになる。ベイビー役は、「きっと、星のせいじゃない。」で注目された若手俳優のアンセル・エルゴート。ヒロインとなるデボラを「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じるほか、ケビン・スペイシー、ジェイミー・フォックスといった実力派ベテラン俳優も共演。
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(9/28 T・ジョイPRINCE品川にて)

エンタメ方面に詳しい院生に、なにかおすすめはと聞いて、出かけた映画。

文句なしにおもしろかった。

カー・チェイスのおもしろさはもちろんだが、こういうのは、主人公と同時に、悪役の方もそれなりでないとおもしろくない。その点では、親玉のケビン・スペイシーの貫禄ぶりはもちろん、ジェイミー・フォックス(「レイ」を演じた人なんですね。)のすぐに切れる感じ、さらには不死身のように最後までつきまとうしつこいジョン・ハムなんかがいい感じで、主人公をおびやかすから、おもしろい。

最後の締めくくり方は、とてもハリウッド的だと思うが、まあいいでしよう。
それまでのなりゆきが、スピード感があり、ストーリー的にも、新旧の音楽がいろいろでてくるし、そのたぐいの話題も豊富なのがおもしろい。

人物関係もわかりやすく、スピード感があって、とても楽しめる。

久しぶりに爽快な気分で映画館を出た。

2017年8月に映画館で観た映画

休みになると、とたんに観る本数が少なくなる。

今月は、4本でした。

「東京喰種」
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【ストーリー】
水とコーヒーと人体だけを取り込むという人間の姿をした怪人・喰種が東京の街に紛れ、人々は恐れを抱いていた。そんな中、平凡な大学生のカネキ(窪田正孝)は事故に遭ってしまう。知人の少女リゼの臓器を移植して死を免れるが、それが原因で半喰種となったカネキは、頻繁に足を運んでいた喫茶店あんていくで働くことになる。そしてカネキは、アルバイトの女子高生トーカ(清水富美加)や、店に集まる客が喰種だと知り……。

石田スイの人気コミック「東京喰種トーキョーグール」を実写映画化。人間を捕食する異形・喰種が潜む東京を舞台に、ある事故を契機に半喰種となった青年の運命を謎めいた少女との出会いを交えながら活写する。メガホンを取るのはCMやPVを中心に活躍してきた俊英、萩原健太郎。主演にテレビドラマ「デスノート」などの窪田正孝、ヒロインに『HK/変態仮面』シリーズなどの清水富美加が名を連ねている。
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(8/11金沢フォーラスにて)

こういう話のどこがおもしろいのか、最後までよくわからなかった。
喰種に変身するときの、羽みたいな、あるいは恐竜のしっぽみたいのが、実写のせいか、いかにもちゃちにみえる。
人を食う本当の喰種と、それに罪悪感を覚える主人公のようなタイプがいる。
取締官の方は、それを区別せずに殺そうとする。
というような話だが、だから……と思って、まったくしらけながら観ていた。
まあ、この種の映画は、いくら観るものがなかったといっても、避けるべきでしたね。

「メアリと魔女の花」
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【ストーリー】
無邪気で不器用な少女メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。この花は、魔女の国から盗み出された禁断の花だった。一夜限りの不思議な力を得たメアリは、魔法大学“エンドア”への入学を許されるが、あるうそをついたことから大事件に発展してしまい……。

『借りぐらしのアリエッティ』などの米林宏昌監督がスタジオジブリ退社後、プロデューサーの西村義明が設立したスタジオポノックで制作したアニメ。メアリー・スチュアートの児童文学を基に、魔女の国から盗み出された禁断の花を見つけた少女の冒険を描く。少女メアリの声を務めるのは、『湯を沸かすほどの熱い愛』やNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」などの杉咲花。脚本を『かぐや姫の物語』などの坂口理子、音楽を『思い出のマーニー』などの村松崇継が手掛ける。
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(8/11金沢フォーラスにて)

こちらのほうが、映画としてはよほど納得できる。
やはりいまは、アニメを選ぶ方が正解ですね。

ただし、「魔女の花」=原子力というメタファーが、あらわすぎるところが難といえば難。
でも、これはこの映画の根幹にかかわっているから、しようがないところだろう。

「美しい星」
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解説
三島由紀夫の異色SF小説を、「桐島、部活やめるってよ」「紙の月」の吉田大八監督が映画化。平凡な家族が突如として「宇宙人」に覚醒する姿を、舞台を現代に置き換えた大胆な脚色で描く。予報が当たらないことで有名なお天気キャスター・大杉重一郎は、妻や2人の子どもたちとそれなりの暮らしを送っていた。そんなある日、重一郎は空飛ぶ円盤に遭遇したことをきっかけに、自分は地球を救うためにやって来た火星人であることを確信。さらに息子の一雄が水星人、娘の暁子が金星人として次々と覚醒し、それぞれの方法で世界を救うべく奔走するが……。父・重一郎役をリリー・フランキー、息子・一雄役を亀梨和也、娘・暁子役を橋本愛、母・伊余子役を中嶋朋子、大杉家に近づく謎の代議士秘書・黒木役を佐々木蔵之介がそれぞれ演じる。

原作 三島由紀夫監督 吉田大八 脚本吉田大八
リリー・フランキー
亀梨和也
橋本愛
中嶋朋子
佐々木蔵之介
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(8/28金沢シネモンドにて)

原作は読んでいない(三島由紀夫は苦手な作家の一人)が、大学時代、友人が読んで話をしていたのを聞いた記憶があり(どちらかというと好意的だった印象がある)、文芸批評で取り上げられたりしていたので、なんとなく内容は知っていた。内灘が出て来ることとか、SF的な話だというような情報は、そういうときに知ったのだろう。

映画としては、割合うまくできているのではないか。

SF的であることと現実世界との関連が特にうまくいっていると思う。もしかしたら、それは、原作によるものなのかもしれないが……。

つまり、映画の世界全体がSFなのではなく、家族(父と長男・長女、妻は最初はそうではない。最後は同化していくが)が、そういうものにのめり込んでいく必然性というような「もの/こと/心理」についての描き方は、とても納得できた。それぞれが、もしかしたら思い込みかもしれない、と思いつつ、しかし、とらわれていくための体験が、それぞれのなかにある、というふうになっている。
また、妻の方も、イカサマの水販売にのめり込む、というようなことがある。

いわば、そういう家族と、それ以外の外の世界との関係、というふうに描かれていて、これはたぶん原作に由来するのだろうという気がするが、こういうふうに、日常とSFをつないでいくやり方は、とても納得できる気がした。

「関ヶ原」
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【ストーリー】
豊臣秀吉の死後、豊臣家への忠義を貫く石田三成(岡田准一)は、天下取りの野望に燃える徳川家康(役所広司)と対立を深めていく。そして1600年10月21日、長きにわたった戦国時代に終止符を打った歴史的合戦「関ヶ原の戦い」は、早々に決着がついた。有利と思われた三成率いる西軍は、なぜ家康率いる東軍に敗れたのか……?

小説家・司馬遼太郎の著書を、『日本のいちばん長い日』などの原田眞人監督が映画化。豊臣秀吉亡き後の天下をめぐり、徳川家康を総大将とする東軍と、石田三成率いる西軍が激突した「関ヶ原の戦い」を描く。これまで描かれてきた人物像ではない三成を岡田准一、策略を駆使し三成を追い詰めていく家康を役所広司、三成への恋心を胸に彼を支え続ける忍びを有村架純が演じる。日本の戦国時代における重要な合戦が、どのような切り口で映し出されるのか注目。
【上映時間】 149分
【原作】 司馬遼太郎
【監督・脚本】 原田眞人
【出演】 岡田准一・有村架純他
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(8/30金沢フォーラスにて)

戦国オタクでないせいもあるだろうが、むやみにたくさんの武将出てきて、彼らの関係とか、関ヶ原までと、実際の戦いの時と、そのあとで、それぞれが、どういう思惑で、どういう動きをしていたのかが最後までよくわからなかった。

全体に焦点が絞り切れていないと思う。

耳がよく聞えないせいで台詞が全部聞き取れないことも理由の一つだが、全部クリアに聞えたからよくわかったかというとそういう分けでもないような気がする。

戦闘シーンはさすがに大河ドラマよりははるかにリアルだと思うが……。

役者も、岡田准一をはじめ、豪華だが、生かし切れていない気もする。
また、有村架純をはじめ、女性達の役割もよくわからないところがある。

期待して観たので、ちょっと損をした感じの映画だった。

2017年7月に映画館で観た映画(その2)

「タレンタイム優しい歌」
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2009年に他界したマレーシアの女性監督ヤスミン・アフマドの長編映画としての遺作となった作品。音楽コンクール「タレンタイム」(才能の時間=タレントタイム)が開催される高校で、ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ち、二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転入生ハフィズを嫌っていた。コンクールに挑戦する生徒たちの青春を描きながら、マヘシュの叔父に起きる悲劇や、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母など、民族や宗教の違いによる葛藤を抱えた人々の様子を通して、多民族国家としてのマレーシア社会を映し出す。
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(7/8金沢シネモンドにて)

武藏の先生推奨の映画をたまたま金沢でやってやっていたので……。

多民族国家ゆえの問題を、子供たちの関係を通して描く。
ただ、このときは、途中少し寝たので、肝心の子供たちの関係に関するところを見逃した可能性がある。

たぶん、こちらの名画座でまた見られると思うので、そのときには、ちゃんと起きているようにしよう。

「わたしは、ダニエル・ブレイク I, Daniel Blake」
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2016年 イギリス・フランス・ベルギー合作映画 英語 100分
イギリスで大工として働く59歳のダニエルは心臓の病で仕事を止められ、国の援助を受けようとするが複雑な制度に翻弄される。そんな時、シングルマザーのケイティと2人の子どもに出会い… 容赦ない現実に追い詰められながらも懸命に生きようとする社会的弱者の姿と、彼らを取り巻く厳しい現実を描く人間ドラマ! 
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(7/14飯田橋ギンレイシネマ)

社会派ドラマ。

行政が、書類と手続だけでできあがっていて、血が通わない硬直したシステムになっていることを。ダニエルのたたかいを通して描く。

主張はきわめて明確。

ただ、日本だと、こういうふうに失業者に対する交付金を、自分の権利だと主張して堂々と受け取ろうとするかどうか? 
それさえも、「自己責任」とか、「行政」に頼りすぎ、とかいいそうな気がする……

「未来を花束にして Suffragette」
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2015年 イギリス映画 英語 106分
監督: サラ・ガヴロン
1912年のイギリス。劣悪な環境の洗濯工場で働く24歳のモードは、同じ職場の夫と息子の3人で慎ましく暮らしていた。そんなある日、街で女性の参政権を求めるWSPU(女性社会政治同盟)の抗議活動に遭遇する… 階級の垣根なく結束し、未来のために権利を求めて闘った勇気ある女性たちの真実の物語! 
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(同上)

こちらも、女性参政権運動家の話で、今回のこの映画館の二本立ては、社会派で揃えてある。

イギリスの事情はよくわかる。
気になったのは、最後のところで、女性が参政権を得た国とその年度が次々に出て来るところに、「日本」がなかったこと(たぶん見逃していないと思うが……)。
敗戦と連動したものなので、自分たちでかちとったものではない、ということを知っているせいなのか?


どちらも、結構重い映画だった。

「ニュー・シネマ・パラダイス」
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映画監督として成功をおさめたサルバトーレのもとに、老いたアルフレードの死の知らせが届く。彼の脳裏に、“トト”と呼ばれた少年時代や多くの時間を過ごした「パラダイス座」、映写技師アルフレードとの友情が甦ってくる。シチリアの小さな村の映画館を舞台に、映画に魅せられたサルバトーレの少年から中年に至るまでの人生を3人の役者が演じる。アカデミー外国語映画賞やカンヌ映画祭審査員特別グランプリなど、各国で賞賛を浴びた
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(7/24キネカ大森にて)

いくつかのシーンについては、みた記憶があるが、ちゃんと最初から最後までをみたのは今回がはじめて。

最後のシーン、もし、映画館がこわされるところや、かつて撮影した恋人エリスの映像で終わっていたとしたら、つらくなるところだが、幼い頃、教会の神父がカットを命じたキスシーン集(カットした部分をつなぎ合わせたもの)なのは、とてもさわやかな終わり方になっていると思う。

失恋したトトに「村を出ろ、帰ってくるな」というアルフレードの忠告は、切実かつ適切だと思った。

牧歌的な、自己完結的な郷土とそこを出ていくことの意味を考えさせられる。

地獄の黙示録
(解説などは省略、同上)

早稲田松竹でもみたので、前回よりも理解は深まったかな、と思う。

ものすごく単純にいえば、カーツを殺せ、という命令を受けたウィラードが、それを実行して帰ってくる、という物語、であるわけだ。

ただし、そのプロセスを通して、戦争の狂気(アメリカの、そしてベトコンの)を描き、カーツのつくり出した世界の異常さも描く。

問題は、カーツのつくり出した「死」のイメージに満ちた世界をなにのアナロジーとみるか、だろう。反ユートピア?

「スモーク」
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ニューヨーク、ブルックリンの小さな煙草屋を舞台に繰り広げられる人間模様を、それぞれの真実と嘘、現在と過去を交錯させながら描いた群像ドラマ。現代アメリカを代表する作家ポール・オースターの短編「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」を原作にオースター自らが脚本を手がけ、「ジョイ・ラック・クラブ」のウェイン・ワン監督がメガホンをとった。ブルックリンの片隅で煙草屋を営むオーギーは10年以上にわたり、毎日同じ場所で同じ時刻に写真を撮影している。煙草屋の常連客である作家ポールは、数年前に妻を亡くして以来、スランプに陥っていた。ある日、ポールは路上で車にひかれそうになったところをラシードという少年に助けられ、彼を2晩ほど自宅に泊めてあげることに。その数日後、ポールの前にラシードの叔母だという女性が現われ……。店主オーギー役を「レザボア・ドッグス」のハーベイ・カイテル、常連客ポール役を「蜘蛛女のキス」のウィリアム・ハートがそれぞれ好演。第45回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員特別賞)を受賞し、日本でもロングランヒットを記録した。2016年12月、デジタルリマスター版でリバイバル公開。
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(7/30キネカ大森)

これは、とてもおもしろかった。

1995年制作の映画だから、たばこ屋が中心で、登場人物がみな煙草を吸う、というような映画がまだ制作可能だったのかな、と思う。

それぞれのエピソードが上手にからんでいて、最後のクリスマスの話にすなおにつながっていく。

黒人の高校生も含め、会話が知的で、おもしろい。

派手なところはないが、小味で、観たあととても気持ちのよくなる映画だ。

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