内容は以下の通り

日時    3月24日(木) 午後2時より6時まで
場所    青山学院大学 総合研究ビル9階、第16会議室
内容    研究発表、並びに質疑応答、討議

発表題目および要旨
◆ 西鶴を「読む」ということ 
― 再考『万の文反古』巻一の四「来る十九日の栄耀献立」―
 南 陽子

原素材の加工方法
― 『花実御伽硯』と『諸州奇事談』の差異 ―
敬愛大学 畑中千晶

くわしい発表要旨は、笠間書院「西鶴研究会」ブログを参照してください。

まず、南さんの発表について。

すでに、「西鶴研究会」ブログには、染谷さんと南さん自身のコメントがあります。

論争の当事者同士のぶつかりあいなので、事前に南氏・石塚氏の論文を読んで参加しました。

ただ、料理内容のくわしい分析に関しては、正直なところよくわかりません。

発表資料の最初にあった、手紙の内容のまとめは、的確にまとめられていて、とてもわかりやすいものでした。こういうふうに指示しているというのが、誰にもわかるようになっていました。

たぶん、いちばんの問題は、南さんが「茶懐石」のメニューだと推測したところにあるのでしょう。石塚氏は、主にそこを突いていたと思います。

ただし、石塚氏が、発言の最初に、南論文の注のいくつかの間違いをかなり激しく攻撃していたのはいただけない、と思いました。どうみても単なるケアレスミスで、この種の間違いをよくやる私のような人間としては、そこまでいわなくても、という感想を持ちました。石塚氏は年長者なのだから、本質的なところで批判すべきで、枝葉末節をあれこれあげつらうのは大人げないと思います。これは、ご本人のためにも、損です。

いずれにしても、南さんは、「茶懐石」なのかどうかという批判には、答える必要があるでしょうね。

ただ、石塚氏が、手紙の指示は、提示されたメニューを省くようにという内容ではあるが、むしろ、そのために負担の多い指示になっているのであり、いわば芸人用語でいうところの「無茶ぶり」のようなものである、とまとめられたのは、どうなのでしょうか? ここは、問題になるところだろうと思います。

ただ、こうした問題を超えて、南氏の論文が提起した意味は、『万の文反古』1-4という短い1章に関して、これまでの「読み」をくつがえす可能性を示したところにあります。

南さんのこういう方向と研究者としての姿勢に関して、わたくしは、基本的に支持するものであります。

西鶴研究会ブログの記事によると、再反論を予定されているとのことですから、ぜひがんばっていただきたいと思います。


ふたつめの畑中さんの発表については、その2へ