Kidori Kidori2ピースとして再出発っていうより、一年生に戻ったんやと思う。

というのも、今まで積み上げてきたノウハウを全部見直さないといけなくなった。

3ピースをやる上での自分なりの持論みたいなものは少しくらいならあったけど、2ピースとなると今までより多くの制限が生まれてきてしまって、それらの問題を千切っては投げ千切って投げ、試行錯誤を繰り返す日々を過ごしている。


バンド活動の潜伏期間だった12月の頭、僕はまず自分の装備品から見直した。

なんてったって2ピースやし派手にいかなあかんなぁと思って本気で画像みたいなやつをメインに据えることを検討していた。

こういうギター(ベース)のことを人はダブルネックというんやけど、自分の首も合わせたら頭3つで地獄の番犬ケルベロス的なかっこ良さから世の思春期男子にバカウケするに違いないと確信して、そこからダブルネックのことを調べた。

このときの僕はニヤついていた。

というのも、この際はっきり言ってしまうと、僕は変なギターしか持っていない。

そんな僕が唯一持っている普通のメーカーのギターがダブルネックだったりしたら爆笑できるじゃないかと、そうしたら影のアダ名は3H( head)、またはHHH、じゃないかと妄想していたからだ。


ただ、ふと冷静になって、僕には腕が二本しかないからギターとベースを同時に発音できないことに気がついてしまった。

理想的には天津飯、または振り切ってカイリキーみたいになれたらいいけど(吉田選手のやつでお願いします)、残念、やっぱ人の子。

仮に修行の末に4本腕になれるのだとしても、時間がかかり過ぎる気がする。

マッシュとかふざけたアダ名で呼ばれてますけど、師匠の名前がタオパイパイってのはキツイっす。

そこから僕のダブルネック熱は冷めていった。

家で弾くのにも苦労しそうやし、めっちゃ肩凝りそうやし、持ち運び用のケースを探す苦労が火鼠の皮衣を探し出す苦労と大差がないような気もしてきた。

ただ、やろうと思えば出来ないこともない。

左手でギター、右手でベースを弾くというスタイル。

でも絵面を想像すると、かっこよくない。

何より普通に弾いていたい。

だから、ボーカル+ギター+ ドラムのスタイルでいこうと思った。


でも、"普通のバンド" とはもう言えない。

ベースギターもシンセサイザーもシーケンサーのパソコンも無いから、足りない、と思われるかもしれないし、そのせいで聴いてもらえないこともあるかもしれない。

ただ気づいたこともあって、"普通" じゃなくても、足りなくても、かっこ悪いわけじゃない。

それはつまり、かっこいい曲があれば関係なく人の心は撃ち抜けるってことかと。

それなら最高にかっこいいものを世に出すために試行錯誤をし続けようと思う。

そうしてできたものが貴方の心に響けば、とても嬉しいです。


おわり