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冷たい雨がしとしとと落ちていて、冷え込みが和らいだもののジャンパーは羽織らないと寒かった、見上げれば八重桜の花が雨にしっとりと濡れていたそんな四月卯月半ばの休日火曜日だった。

時にもう随分も昔の話になるがかつて絶大なる指示を受けた店の一つに、昭和36年創業とも昭和39年創業とも言われる、手打ち中華高揚が中野区新井3丁目で営業していた。

その店は青竹で打った麺と豚ロースの唐揚げを入れたパイクーを具にしたラーメンをウリにした人気店だったが、平成17年10月10日に惜しまれながら閉店して行った。その流れは今も新高揚@新宿中華高揚@東中野 に、店名と共にその流れを引き継いでいる。

ここ最近は勤務先が吉祥寺になったこともあり、中野区内のラーメン店も数多く訪ねるようになったが、そんな折に店名こそ違えその高揚で修行した店主が営うぬ業しているこちらを知るところとなった。

高揚に足繁く通った元常連客だった方が、スープと麺の風情が一番その店の流れを汲んでいると言う。それは気にならないわけがなかった。そんなわけで野方駅周辺で営業しているこちらへ出掛けることにした。

環状七号線沿いにあるこちらで、調べて見ると高円寺駅と野方駅の間に位置することに気づいた。高円寺からだと結構歩く距離だけに、路線バスを探して行けば良いだろうとなった。

するとJR高円寺駅北口のロータリー2番バス乗り場から、関東バス高10系統練馬駅行きで四つ目の八幡前停留所で降りると丁度いいことを突き止めた。 

と言うわけで雨そぼ降るなか、御茶ノ水で中央線快速電車に乗り換え、高円寺で下車。あらかじめバスの時間を確認済みで、次のバス発車まであと数分に小走りしてバス乗り場に。


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バスに飛び乗るようにして乗車し傍の座席に腰掛けると、数秒もしない内にドアが閉まり次は20分後だけに思わず胸を撫で下ろした。

路線バスは環状七号線に程なくして出て、よく知る大和陸橋を通過して行った。バスだとそうしないで停留所で、降車ボタンを押してバスから降りた。するともう目の前に、なんとこちらの店舗が佇んでおり、探す羽目にならず助かった。


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店名の文字が大きく表された大きな白い暖簾が店先に垂れるこちらで、その左手には手作りの店としたやはり白い案内板が掲げられていた。


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そこには麺が孟宗竹を使用し打ち上げた手打ち麺で、スープは豚と鶏のガラに干した魚と貝に昆布とたっぷりの野菜を加えて旨味をひき出したあっさり味であることが綴られていた。


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さっそく入店して行くと厨房の前にカウンター席が並ぶ客席フロアで、右手の奥には4卓ほどのテーブル席が設けられていた。ともあれ目の前に老練の店主がおられるだけに、その前にさりげなく腰を下ろした。

メニュー内容を確認させて頂くとその提供対応が柔軟になっていて、それならばとラーメンにチャーハンを少なめでオーダーしつつも、焼き餃子も通常5個を3個で出来るとしてそれでお願いすることにした。


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メニューリストの表面には、秘伝となる麺の手打ちが親から伝えられたものであることが記されており、それを裏返すと店名の十八番はオハコと読むことと共に、創業が1963年の昭和38年であることが綴られていた。


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奥に製麺するスペースがあることを教えて頂き、その頃はそれほどの混雑でも無かったのでそちらを見学させて頂くと佐野ラーメン店にあるような製麺作業スペースがあった。

思わず高揚の店主は佐野のご出身かお聞きして見ると、そこでは無い違う地域であることだけ教えて頂いた。

そしてそうしている内に正午近い時間になって入口ドアの休まる暇がなくなり、気がついた頃には満員御礼に近い店内となっていた。程なく到着。


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それではとラーメンから行かせて貰えば、そのスープの味わいの良さにもう唸るばかり。ただ唖然とする美味しさとはこのことで、手打ちの麺も太い平打ちのものでその食感とその持ち味に箸の往復運動が加速して行った。


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焼き餃子もしっかりとこんがりに焼かれたキツネ色の皮に、かつてない程の中に収まる肉餡密度で、その肉餡がまたやたらジューシーであり、実に素晴らしい焼き餃子と言うしかなかった。


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こうなるとこのチャーハンはと口にすれば、もう何この玉子しっとり米粒パラふわ感で、ビジュアルが地味な分だけチャーハンの空前絶後さに感動さえ覚えてしまった。

それだけに、気がつけば完食だった。ここまで来て良かったことを気持ち良く店主へお伝えして、精算を済ませて軽く店頭の撮影してからそこを後にした。


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店頭の環七を野方駅方面へ歩いて行き遠くに西武線電車が行き交うその駅が見える頃、神田川にしては幅の狭い河川が道路を横断しており、橋のたもとに立つと妙正寺川であることが記されていた。


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環状七号線の歩道には、色とりどりの花となるツツジが植樹されていて、大きなつぼみを膨らませていて、気の早いツツジの花は既に花開く姿も見受けられた。

それにしても高揚が如何に名店であったか、こちらへ来てさらに理解出来た。いや、かなりとんでもなく絶大に果てしなく、途轍もなく確実に明瞭に充実感のある美味しさに満ち溢れていて素晴らしかった。


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◆ 中華料理 十八番(オハコ)@野方

2015年4月14日昼訪問

住所:東京都中野区大和町2-2-2
TEL03-3338-8179 定休日:水曜日
営業時間:11:30~15:00/17:00~21:00

※アクセス

西武新宿線野方駅南口下車。環状七号線に出て高円寺方面へ500mほど歩いた右手歩道上にあり。

またはJR中央線高円寺駅北口下車。北口出口前ロータリー2番バス乗り場から、関東バス高10系統練馬駅行きで四つ目の八幡前停留所で降りた目の前にあり。



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