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関東地方も梅雨入りしてそれらしい厚い雨雲が空に覆いかぶさり、霧雨が降り出したかと思えば止んでを繰り返していたそんな6月水無月上旬の休日火曜日だった。

本日もまた千葉市内に所用の日だったがそれも早めに済んで、それならば行きの電車の中で偶然見つけた袖ケ浦市昭和商店会ウェブサイトで紹介するこちらの竹岡式ラーメンに魅せられていただけに訪ねてみることにした。

以前にも確かラーメン本か何かで、気になっていたこちらだ。そのラーメンはたまに無性に口にしたくなる、そんな竹岡式だけに実は別候補店もあったがやっぱりこちらとなった。

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そんなわけで千葉発の内房線電車に30分ほど揺られて、寿ラーメン以来となる久しぶりの袖ケ浦へ降り立った。昨年新しい駅舎が完成して、それまで無かった北口側が出来ている。

広大な空き地が広がる北口には、今後スマートシティプロジェクトとしてショッピングモールや駅前マンション等が着工される予定らしい。

そうした広大な空き地の先には多数の石油化学プラントが建ち並んでおり、そんな京葉工業地帯に直立する数本の煙突から蒸気のようなものが出ているのが臨めた。

以前からあった南口に出ると、そちらの構造物とロータリーはまだ造成中で、クレーン車が工事資材を吊り上げている最中だった。

そんな工事現場を横目にしながら、拡幅工事を終えてそれほど経過していないような幅広道路を進んで行くと、クルマの行き来が絶えない道路と交差する十字路があった。


すでに横断歩道の信号が青となっていて、点滅し出したので慌てて小走りして向こう側へ渡った。

そこをさらに直進して行くと幅広道路は、なだらかな昇り坂となっていて、その中腹辺りでこちらが営業していた。

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おそらく数年前に建て替えたのだろうか、新しい建物で営業するこちらであった。さっそく入店して行くと平日の正午過ぎながら、先客が数人だけの客席フロアが広がっていた。

カウンター席に促されてそこへ腰掛け、予定通りこちらのサービスメニューのようなチャーシューが多めに入る、そんなうさぎやラーメンをお願いすることにした。

ふと見るとメニューリストにチャーシュー丼の文字が見えて、お聞きするとBセットになるセットメニューのサイドメニューだそう。

お聞きするとラーメンを規定額だけ増額すれば、デフォルトのラーメンをうさぎやラーメンに変更出来るそうで、そこはこの際だからとなってそれでお願いすることにした。

こちらの店主はその昔長いあいだ喫茶店のマスターをされていた方らしく、喫茶店の場所は借り主に返して2004年12月からこの新しい場所でこちらをオープンさせたそうだ。

姉ヶ崎駅周辺の方で20年ほど喫茶店をされていたようで、それまでに舌に刻んで来たものを参考にして、何処かで修行することなく独学で竹岡式ラーメンを作り上げて提供しているらしい。

喫茶店時代の店名はフィンランド共和国の本国呼称である「スオミ」だったそうだ。国土は日本よりやや小さくその3分の1は北極圏にあり、アイスランドに次いで世界で最も北に位置する国らしい。

店主はそんなフィンランドに在住していたことがあるらしく、実弟の方は現在も向こうに住んでおられるそうだ。程なく到着。

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それではと行かせて貰えば、もうその味わいのるつぼにはまり、箸が止まらず加速して行くばかり。もうどんな天変地異が目の前で起きても、きっと手に持った箸が手放せないに違いない。

肉がゴロゴロとしていて口にすれば、まるでアイスクリームが蕩けて行くように口溶けして行くもの。

そして中太気味の麺を持ち上げれば、濃い醤油の色に染まっており、まるでヤキソバを口にしているような錯覚にさえ陥りながら美味しく頂いた。

ちなみにある考えからカエシは元祖店・梅乃家で利用する宮醤油店ではなく、キッコーマンの醤油を利用しているこちらだそう。その考えをお聞きして見ると、それは教えてくれなかった。

スープは竹岡式らしく豚チャーシューの煮汁を利用したものだそうで、味に深みを出すためそれだけでなく鰹や昆布に野菜等も使っているらしい。

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チャーシュー丼が先述したチャーシューを利用しているだけに、ブルドックに噛み付かれても箸を置くことは無いほど美味しいもの。それだけに、気がつけば完食だった。

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ふとそう言えばこちらの店名が何故うさぎやと言うのか気になり出して、さりげなく店主はウサギの卯年でしょうと持ち掛けるとこれが違うそう。

すると、それを聞き付けた店主の奥さんが目の前に来られて、その店名の由来を私に教えてくれた。

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それはとある日に自分の子供に聞かせるため、何気なく町の本屋で購入した絵本がきっかけだったそうだ。

その絵本が店内にありそれを見せて頂くと、それはいかにも絵本と言う形状とサイズのもので、表紙には「ふしぎなおきゃく」と言うタイトルがついていた。

そこには表紙挿絵が大きく描かれており、正ちゃん帽を深くかぶるお客さんが、ラーメンを黙々とすするものだった。

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そしてその内容を絵本のページをめくりながら確認させて貰うと、その物語はだいたいこんな感じだった。

ある時とんちんけんと言う名前のラーメン店に、毎日数口だけ食べて後は残して直ぐに帰って行く不思議なお客さんがいたらしい。

何日かしてから何が気に入らないのか聞こうと店主がそのお客さんの後をつけると、それは早足で山の中に入って行ってしまった。

追い掛けたがそれでも見失ってしまい、ともあれ歩いていると何処からともなくいい匂いがして来たそう。それは自分が作る、ラーメンの香りとウリ二つだった。

思わずさらに行くとそこには「のうさぎけん」と看板を掲げるラーメン屋さんが森の中で何故か営業していた。そこの店主は、なんと野うさぎだった。

そこでお客としてそこに入店し、ラーメンを注文して口にすると、やはり自分のラーメンと同じ味で、そう言うと野うさぎの店主はそれを聞いて喜んでいた。

それで店に来る不思議なお客さんがその野うさぎだと気づいて問いただすと、全部食べてしまうとお腹が膨れてしまい、いい味を忘れてしまう為その味が判ったところで帰って作って確かめたそうだ。

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そんな家の中にあった絵本の存在に、ラーメン屋を開業するならそんな真似されるくらい美味しいラーメンを提供しようとなったようだ。

実はそんな当時買った絵本は何処かに行ってしまったそうで、今ここにある絵本は常連客の方が古本屋で探して見つけて買って来てくれたものだそう。

それをお聞きして、そんなドラマがあったことに、なんとも微笑ましいお話しと思うしかなかった。

いや、かなりとんでもなく絶大に果てしなく、何処まで何処までもひたすら何処までも、途轍もなく確実に明瞭に壮大に実に美味しくてとても良かった。

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★ ラーメン うさぎや

住所/千葉県袖ケ浦市福王台2-1-9 TEL0438-63-8507 定休日/月曜・第3火曜 ※祭日月曜は営業して火曜休み 営業時間/11:00~16:00>17:00~22:00

※アクセス

JR袖ヶ浦駅南口下車。ロータリー右寄りの道路を山手方面へ進んで行き、県道87号線を越えてさらに100mほど歩いた左側にあり。



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