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見上げた空は陽射し遮る厚く暗い灰色の雲が広がって、曇り模様の天候かと思えば霧雨のような雨が降り頻り、そうかと思えば本降りの雨が落ち始め、しばらくすると陽射しが時おり注いでいたそんな七月文月半ばの金曜日だった。

ほぼ一年前の2014年7月24日にオープンしているこちらだが、実は先日その修行先である松戸まるきを久しぶり訪れると、その店主が太鼓判を押すようにこちらの訪問をお奨め頂いていたことがあった。

そう言えば退院したらすぐに行きつけのところでヘアカットしようと考えていたが、そちらもまだだったことも思い出してその午後の予約を入れてからこちらへ向かうことにした。

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そんなわけで総武緩行線電車に数駅揺られ、こちらの最寄り駅となる新小岩で下車。南口改札から外に出て、雨が滴る周辺だけに傘を開いた。

そしてロータリー左手の道を進んで行き程ない平和橋通りを右折して、500mほど歩いた頃だろうか、その通り沿いの左手に風情も良くこちらが佇んでいた。

折からの台風の影響による風が幾分強めにそよいでいる界隈で、店先の道路沿いに立てられた2本のノボリと、渋い雰囲気を造作していた手紡ぎの風合いがある麻生地の暖簾をはためかせていた。

その白い生地のノボリには、こちらが提供する「煮干だし醤油ラーメン」と、店名の「中華そば 一颯」の文字が刻まれていた。風の所為ではためくそれらに泣きながらも、なんとか店頭の撮影をひと通り済ませてから入店して行った。

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すると直ぐ左手に券売機があり、そこで特製全部入り中華そばと付記されているいぶきそばを、そこは永福町まるき系だけに小にしてその後にチャーハン小のボタンを連打。

そして振り返るとカウンターが奥まで続く、暖簾の渋い雰囲気を大事にしながらも何処か新進気鋭の割烹料理店のような、そうした素敵な客席フロアが目の前に広がっていた。

厨房の店主にご挨拶しながらチケットをお渡ししつつも、その傍の中ほどの椅子に腰掛けさせて貰った。入店して直ぐ気がついたが、こちらの店内に漂う香りは松戸まるきのそれとほぼ同じで、これから食すラーメンがそれでもう期待できることを実感した。

松戸まるきで三年半ほど修行された後に、こちらを開業させた店主だそう。ここ数日の天候の所為で、客足が鈍ってしまったようだ。そんな世間話しをしていると、数人の後続客が続いて俄に活気づく店内だった。

また一颯と書いていぶきと読む店名は、お客様が当店に来て息吹を感じて貰えるようなラーメン店にしたいところから命名したものだそうで、そんな一陣の風でありたいところから漢字を当て字にしたところなのだろう。

酸辣湯麺と書いてサンラータンメンと読む、1日20食にて提供されていた限定ラーメンの案内が券売機横の壁面に掲げられていた。

松戸まるきと同じ限定ラーメンであることに気づいてお聞きすると、意図的に修行店とあらゆる面で同じにしている暖簾分け店となるこちらだそうで、なるほどビネガー・一味・ラー油の調味料に爪楊枝それぞれの整然と並べられていた容器まで同じだった。程なく到着。

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それではと行かせて貰えば、期待を裏切らない松戸まるきらしい煮干しが、一陣の風ならぬ疾風怒涛の勢いでやって来るもの。修行店と同じで変なえぐみは一切皆無で、麺はさすがの草村商店だけにその良さにただ打ちひしがれるばかりだった。

まるきベースのその流れを確実に汲む醤油スープで、その核となる煮干しは5種類の九十九里産のものをこちらでは使用したものらしい。

具材類もやはり修行店同様の風情豊かなものばかりで、国産生肩ロース肉のチャーシューに新鮮鶏卵にチャーシュー煮汁を映した半裁煮玉子、肉餡を適度に詰めて小麦の持ち味を感じさせ易くさせた草村商店製ワンタンの皮で作られた肉ワンタン。

そして特級乾燥メンマをただ利用するだけでなく手間ひまを惜しまずに戻した弾力よい味の染み渡りに至るまで素敵なメンマ。そして質の良さが深い緑色の濃さで判る風合いのいいホウレン草だった。

ちなみに使用する麺は永福町大勝軒や修行店先でも利用されている、草村商店の保存料着色料無しを意味する無添加の自家製麺と表現する案内が見受けられた。

本来こうした場合に自家製麺とはハタ目から見ると何だが、永福町大勝軒グループ内の製麺所だけに、それぞれのブランドや場所が違っても、そう表現するのは充分に理解出来るところと言えそう。

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そしてチャーハンの方はどうなのと喰らえば、あまりの窮まる絶妙感に驚いて思わず手に持つレンゲを落としそうになるほど絶大に素敵な美味しさ。中華店でもここまで素晴らしい味わいはそうお目にかかれないのではないか。

濃い味わいがあるラーメンに負けないチャーハンで無ければ駄目であることを充分に理解されておりチャーハンもまた素敵で美味かった。それだけに、気がつけば完食。

いや、目をつぶればまるで松戸まるきに居るのではと想ってしまいそうなこちらで、もうかなりとんでもなく絶大に何処まで途轍もなく果てしなく素晴らしく確実に明瞭に実に良かった。

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★ 中華そば 一颯 - IBUKI -

住所/東京都葛飾区新小岩2-39-4 矢作マンション1階 TEL03-6231-4377 定休日/水曜日 ※年末年始・夏期休暇あり 営業時間/平日・土曜11:00~15:00/18:00~22:00 ※日曜・祝日11:00~20:00


※アクセス

JR新小岩駅南口下車。ロータリー中ほどの道路を左手へ進んで程ない平和橋通りに出て、そこを右折して500mほど歩いたその通り沿いの左側にあり。


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