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天上を見上げれば空虚感さえ覚える隙間のない暗い雨雲から、雨が落ちては時折り止んでいた、やはり秋も佳境にしては温かいそんな11月後半の休日金曜日だった。

無化調のかなり濃厚な烏賊煮干中華そばをウリにして、本郷三丁目駅周辺で2015年9月16日からオープンしたこちらで、開業当初からかなりの定評があったラーメン店であっただけに気になっていた。

オープン当日は昼営業でスタートしたものの、その翌日から夜のみの営業であったため様子見していたが、昨日の11月19日からついに昼営業も始めたとしてさっそく出掛けることにした。

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そんなわけで御茶ノ水まで出て改札を抜け神田川の橋を渡り、地下鉄丸ノ内線のホームに降り電車に一駅乗車し本郷三丁目駅で下車。そこからそう遠くないその店頭へやって来た。

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ちょうど開店まもない時間で店先に並んでいた6人の方が入店しているところだった。その後ろに就いて直ぐに列が動いて、店内券売機が自分の順番となってその前に立つ。予定通り超濃厚烏賊煮干中華そばを選んだ後で、追加レアチャーシューと煮玉子と替え玉のボタンを連打した。

味玉のボタンには「子供の感性を育てる煮玉子」と記されていて、替え玉には「そのまま食べれる替え玉(油そば風)」と記述されていた。

「子供たちにを本物の体験を」と小見出しが付いた案内を見ると、文京区の子供たちに向けて参加型クラシックプログラムを開催するNPO法人「みんなのことば」に寄付金するものだそう。幼少期から音楽に触れ合うことにより豊かな感性が育まれると言う。

替え玉は油そばとしてそのまま愉しめるよう工夫されたものらしく、自家製煮干し油と漁醤のいしるをタレにして、微塵切りされた玉ねぎに細角切りチャーシューと煮干粉を和えて愉しむものだそう。

振り返ると厨房には店主お一人だけがおられて、椅子はその前にカウンター6席が用意された客席フロアで、それだけに先客が帰るまで手前の店内スペースで待つところとなった。

日曜日が定休日のこちらだが不定期な面もある営業体制のようで、残りの今月は22日を土曜営業時間で営業して23日が臨時休業になるらしい。店内の壁面には、幾つもの現代アートのポスターが飾られていた。手前のスペースにもカウンターがあったものの椅子が撤去されていた。

そのカウンターにはコップと冷水ボトルが沢山置かれていて、奥に進む際にそこで冷水をコップに汲んで奥の椅子に着席するスタイルとなっていた。

そこには店名ロゴの月を模した部分のカラーリングが、幾つか違う色のパターンで用意された、そんな折り込み式のスタンプカードも置かれてあった。

それを手に取ると中華そばの旨さの追求と心温まる接客を主眼においてオープンしたことが綴られていて、その基本理念として無化調による唯一無二の味わいで感動の一杯の提供して行くことも記されていた。

カウンターに座る方の提供を終えた店主が、私の券売機チケットを受け取りに来られたので手渡すと、そう待たない内に小食な先客の方が一人帰って行かれそこに促されて腰掛けた。

本日の昼営業では小ライスの無料インフォがあったものの、替え玉も愉しむだけにその希望をせずにいると、特にその確認もなく到着を待つところとなった。目の前には卓上調味料として穀物酢といしるに、山椒を入れたピュアオリーブオイルが用意されていた。

またサイドメニューの案内もあり、オーダーしたそのまま食べれる替え玉と共に、あられご飯について詳しく紹介されていた。

あられご飯は残ったスープを入れてオジヤのように愉しむもので、茨城産こしひかりに狐色のぶぶあられと刻み海苔にわさびがあしらわれたものらしい。

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店名のねむ瑠は小説家で脚本家としても知られる向田邦子氏の代表作「眠る盃」から命名したものだそう。悲しくも残念ながら航空機事故で若くして他界されてしまったが、今もなおその名声が尽きることは無い女流作家だ。

第83回直木賞受賞作家で、TVドラマ「時間ですよ」や「寺内貫太郎一家」の脚本を手掛けていて、店主が大ファンで尊敬してやまないことから、命名に恥じない仕事をしたい真意があるようだった。

都内の人気ラーメンチェーンで、およそ15年ほどエリアマネージャー等を勤めた店主だそう。本日は烏賊チューニングを強めたものに仕上げたそうだ。程なく到着。

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そぎ切りされたネギに三ツ葉があしらわれて、見た目にも鮮やかなビジュアルで、スープはかなり濃そうな色合い。それではと行かせて貰えば、絶大なる烏賊煮干しの持ち味がズバッと主張してくるその味わいがとんでもなく実に素敵でたまらないもの。

宮崎県日向産の鶏モミジと手羽先を白濁するまで数種類の香味野菜と日高昆布と共に炊いたスープに、瀬戸内産の白口煮干し・青口煮干し・鯵煮干しと烏賊煮干しを丁寧に水出ししてから炊き込んだダシをそれぞれ作製。

そして炊いた後の煮干しをペースト状にミキシングし、先述した煮干しスープへ投入してさらに炊き込み、それらを全て合わせた複合スープの超濃厚烏賊煮干汁だそう。

醤油ダレのカエシには、能登ヤマサの魚醤のいしる・本醸造ヤマサ醤油・岡直三郎商店の生揚げ醤油を独自ブレンド。そこに豚背骨と数種類の香味野菜を煮詰めて仕上げた自家製のタレも合わせた旨味ぎっしりのカエシらしい。

麺は定評のある村上朝日製麺の低加水中細ストレートで、香味油にも煮干しを映した煮干し油が利用されているようだ。

そしてこちらもまたチャーシューは真空低温調理されたものだそうで、その泣ける風情に思わず目をつむってゆっくりと味わった。65度をキープして作られていることがその案内に見受けられた。

大変美味しくて素晴らしいのだが、とは言え黒いスープに浸かっているため、そのチャーシューのレアぶりがよく判らないのが玉にきずであったりした。

しかしながらその美味さは長年外食産業に携わっておられた店主が作るレアチャーシューだけに、ひとしお美味しいものと言えた。

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麺がまもなく無くなる頃に、例の油そばとしても愉しめる替え玉をお願いする。それにお酢や魚醤のいしるを入れると良いとも記されていた。

程なくやって来たその替え玉を掻き混ぜてそれを口にすれば、なるほど濃いめの烏賊煮干しスープのいい箸休めにもなって実に良かった。ふと頭の中に電球が出て来てそれが点灯する。

いいことを思いついたと後半になってからスープをレンゲで皿の方に入れて和え、少ないスープで麺を愉しみ焼きそばスタイルで口にして見たが違う持ち味となってこれまた良かった。

子供の感性を育てる煮玉子も良く出来ており、それだけに気がつけば完食だった。

先述したように烏賊煮干しチューニング多めにした本日のスープだが、オープン時はもっと多めだったそうで、それだと癖が強くなってしまうため抑え気味にしたそう。

帰宅してからツィッター公式アカウントを開くと、あの後腰を痛めてしまったようで夜の部は本日休業する旨が案内されていた。

昨夜は寝てなかったそうで、体あっての物種だけに、是非とも無理をせずご自愛頂きたいと思う。

いや、途方もなく絶大にこの上なく素晴らしい味わいで、その美味しさは唯一無二とも言える風合いとなって花開いて、その風合いは何処までも何処までも何処までも実に良かった。

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★ 麺屋 ねむ瑠

※ツィッター公式アカウント~https://twitter.com/nemurusakazuki

住所/東京都文京区本郷4-3-2 TEL非公開 定休日/日曜日・予告臨休あり 営業時間/平日11:30~14:30中休18:00~23:00LO ※土曜11:30~16:00
※アクセス
地下鉄本郷三丁目駅下車。駅傍の交差点から春日通りを後楽園方面に100mほど歩いた桜木神社先の右側にあり。
 

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