くすんだ灰色の空がまだ梅雨が続くことを示唆して、これから所々で微量の雨が落ちるようだった、紫陽花だけが極彩色で佇む六月水無月二十二日の水曜日。
今日も仕事が終わって外に出れば、そんな雨降りも小康状態となっていた午後七時過ぎだった。
昨秋までは北海道上川郡周辺に三店舗が営業していた、そんな地元で人気の新進気鋭の旭川らーめん店のこちらだそう。
2010年11月12日に鷹栖本店が開業して、その後2014年8月6日に旭川豊岡店、2015年3月13日にアルティモール東神楽店、そして2015年12月10日に新千歳空港店がオープンして道内に広く知れ渡ることになったようだ。
そんなこちらがつい先日の2016年6月17日に、新宿駅周辺の明治通り沿いに新宿店がオープンしたと知り、思わずどんな人気店なのか気になるしかなかった。
そんなわけで新宿ならば通勤途中駅だけに、気軽に立ち寄れるとして仕事帰り訪ねることにした。
スープは豚骨・魚介・野菜を数時間おきに火加減を調整しながら14時間以上炊いて完成するものだそう。醤油・塩・味噌のどれにも、相性の良いスープがウリらしい。
昔ながらのレトロな味を生かした醤油、スープの味が生きる塩、力強さを生かしつつトゲのないまろやかな味わいの味噌、と言うことだそう。
と言うわけでまたしても新宿で途中下車して、代々木寄りの新南改札を抜けて突き当たりを左手に出た。
その先のエスカレーターを下りて、前方の道路を右手へ歩いて行く。その明治通りを300mほど進んだ頃だろうか、通り沿いの左側に開店祝いの花が並ぶこちらが風情も良く営業していた。
さっそく入店して行くと券売機がありそうで無い、そんなフロアが広がっていた。いわゆる精算レジが奥にある間取りだ。それに気がついて券売機が無いことが判り、その手前に在ったカウンター席の中ほどに腰掛けた。
メニューリストを受け取って広げると龍の雫なる醤油らーめんに、龍の極なる味噌らーめんと白龍なる塩らーめんが、どアップのビジュアルで紹介されていた。
そしてその下に焦がし香味油三種として、さらなる100円ずつ廉価となっている醤油・味噌・塩味が並んでいた。龍シリーズは魚介を映した香味油で、焦がし香味油はねぎを映した香味油を利用したらーめんとなるそうだ。
龍の爪と言ったらこれと形容されていた醤油味の龍の雫に、こうなるとそれを食べずして店を語れずと言う雰囲気に、思わずそれで行くかとなって追加トッピングでチャーシュー4枚増しにしてお願いすることにした。
サイドメニューがなかったので小ライスを追加注文して、また具を乗せて自家製チャーシュー丼をチマチマと作るかとなった。
すると道内鷹栖本店の本家で提供している低加水麺と、新宿店オリジナルの中加水麺が選べるこちらだそう。どちらで行くか大いに悩んで、結局前者の低加水麺にすることにした。
直営店になるこちらなのか率直にお聞きすると、本家代表とこちらの社長が友人関係の間柄だそうで、それだけにフランチャイズ店と言うよりは暖簾分け店と言う位置関係のようだった。程なく到着。
手の平サイズの超大判サイズ豚チャーシューに厚みのあるチャーシューが4つ並んで迫力あるチャーシューのビジュアルに、既におそるべしと心打たれるしかなかった。
それではと行かせて貰えば、なるほどスープとラードの持ち味に、麗しい魚介が薫る風合いが実にたまらないもの。
2種類の豚チャーシューは、どちらもモモ肉の部位だそうで、これがまた号泣ものの美味しさ。株式会社丸太太兵衛小林製麺謹製の低加水麺がやはりかなり素晴らしかった。
醤油ダレは創業昭和19年の旭川老舗蔵キッコーニホンのマークで広く知られる日本醤油工業株式会社のものを使用しているらしく、その風情がまた素敵と言うしかなかった。自分で作ったチャーシュー丼も美味しく、それだけに気がつけば完食だった。
店長さんのお祖父さんはこちらの本店の近くの出身だそうで、それを知ったのはこの新宿店の店長の要職に就いたのがきっかけで初めて知るところとなったそうだ。
いや、かなりとんでもなく絶大に果てしなく素晴らしく、猛攻に猛烈で猛撃の猛襲な風合いに怒涛の如く途轍もなかったそんな新進気鋭のらーめんと言えて実に良かった。
★ 北海道らーめん鷹の爪 新宿店
※公式サイト~http://takanotsu.me/
住所/東京都渋谷区千駄ヶ谷5-32-5 GSハイム新宿南口1階 TEL03-3359-4660 営業時間/11:00~23:00
※アクセス
JR新宿駅新南改札下車。突き当たりを左手に出て、その先のエスカレーターを下り、前方の道路を右手に歩いて行く。その明治通りを300mほど進んだ通り沿いの左側にあり。
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