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朝方からとめどもなく大粒の雨が降り出して、やや強く吹き込む北寄りの風が真夏を切り裂くように街の気温を落とさせていた、見上げれば暗い灰色の表層はファンタムグレイに染まるそんな八月葉月末日の木曜日。

今日も仕事が終わって外に出れば、雨がまだ霧雨くらいになって降り続いているかと思えば、アスファルトが乾いてすっかり止んでいた半月が夜空に浮かぶ午後七時過ぎだった。

先日は神保町に2017年8月22日開業したばかりの中国蘭州ラーメン老舗店である、馬子禄(マーズルー)の暖簾分け店を訪れてその美味しさに感動さえ覚えたものだった。

それだけにそれより少し前の2017年8月10日に池袋駅北口周辺でオープンした同様の中国蘭州ラーメンを提供する、こちらがネットに映るそのラーメンのビジュアルが似ていることもあって大変気になる一店となっていた。

どうやら2014年11月1日に開業した羊肉による新疆ウイグル料理がウリらしい、西川口の新疆料理店火焔山なる中国料理店の姉妹店であるようだ。

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そんなわけで今夜こそとなって、仕事帰り立ち寄ることにした。通勤電車をまた新宿で降りて、外周りの山手線電車に乗り換え、またしても目映ゆいネオン煌めく夜の池袋へやって来た。

大塚寄りの北口から外へ出て左斜め前方の通りを進んで行き、200mほど歩いた信号交差点を更に直進して行くと、次の十字路の右側手前にある建物1階のやや奥まった場所に入口がありここかとその前に立った。

厳選された食材と熟練の技をご堪能くださいと案内されて、こちらもやはり手延麺の自家製中国伝統手打ち麺で、自家製牛骨と牛肉を煮込んだスープがウリのようだ。

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さっそく入店して行くと奥に厨房があり、その左端から麺を叩く音が聞こえて来て、そちらで麺を延ばしているようだった。盛況な店内が広がっていて、入口傍の作り付けのカウンター席に案内を受けてそこへ腰を降ろした。

メニューリストが立てかけてあったのでそれを取り手を挙げてスタッフを呼び寄せ、漢方入り蘭州ラーメンとも記されていた蘭州拉面をお願いすることに。

こちらも麺の太さが選べる案内があり、細麺と太い平麺から選択出来るもので、指定が無ければ麺メニューに見合った太さになるようだ。そこは太い平麺にした。

餃子を一緒に注文しようと考えていたがあいにく売り切れだそうで、それならば西川口本店の人気メニューらしき新疆風ラム肉の串焼き1本に、羊ハツ(心臓)の串焼きもあったが羊マメ(腎臓)の串焼きの方をさらに1本オーダーすることに。

その他にも多彩な麺メニューがラインナップされているこちらで列記すると、醤油ラーメン、味噌ラーメン、牛肉入りつけ麺、塩ラーメン、担々麺、蒸し煮牛肉麺、トマトと玉子ラーメン、ラム肉ラーメン。

さらにはスープの無い麺メニューも豊富にあり、汁なしまぜめん、冷やし中華、汁なし担々まぜめん、汁なし牛肉まぜめん、汁なし新疆冷麺、野菜焼きそばとビジュアル付きでメニューリストに紹介されていた。

牛肉麺にとって重要なのは「一清・二白・三紅・四緑・五黄」である事とされており、清は透き通ったスープを指し白は具に大根を入れ紅色のラー油を垂らし、さらに緑色の香菜を添えて黄色い中華麺を使用することを表したものらしい。

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壁面に大きな絵画が飾れていて、その右端に蘭州ラーメンのことが記述されていた。言い伝えに寄れば蘭州牛肉ラーメンの起源は唐代とされ、史料では嘉慶年間の1799年に始まり200年余りの歴史を持っていると言う。

1915年馬保子は熱い鍋の牛肉ラーメンを考案し、てんびん棒に担いで売り歩いた。その後牛の肝臓と羊の肝臓をスープへ入れたところその濃厚な味わいに人気に火が付いたようだ。

それにより売上も右肩上がりとなって、自分の店を開業させたそうだ。1925年に馬保子の息子である馬傑三が経営を引き継ぎ、彼は様々な工夫を加えて現代の蘭州牛肉ラーメンの味を築き上げたと言う。

先日の馬子禄では馬福徳なる方が宮廷料理をベースに、1912年にその牛肉スープを作り上げて店を開業させたと案内していた。日本国内の様々な料理の起源にも諸説があるように蘭州牛肉ラーメンもまたそうした諸説があるようだった。程なく到着。

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ヒレ肉っぽい牛肉に大根の薄切りが数枚が乗りラー油が垂れ流され、そこに水菜のように散らされたパクチーと万能ねぎらしき刻み青ネギが色を鮮やかにしていた。

ラー油は少なければ、卓上に用意されたものを継ぎ入れて良いそうで、それならとやや多めにそれを注ぎ入れた。まさしくお約束の「一清・二白・三紅・四緑・五黄」と言う蘭州牛肉ラーメンと言うビジュアル。その昔に何の通信手段も無い時代に、それが語り継がれて現代に続いて来たのだろう。

それではと行かせて貰えばもう絶大なる素敵な味わいに、もはやその箸とレンゲの往復運動は加速度を高めて行くばかりだった。

その風情と風合いは先日の蘭州ラーメンとはまた違っていたものの、これまたその美味しさには喜びを覚えるばかりとなった。

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どちらも焼きたての新疆風ラム肉の串焼きと、羊肝臓の羊マメの串焼きもこれまた実に美味しいもので、それだけに気がつけば完食だった。

精算を済ませて外に出ると、行列が出来ておりタイミングが良かったようで、こちらも既に絶大なる人気店になっていた。

いや、中華民国・四千余年・清真料理・蘭州拉麺、格調高雅・絶巧寛雅・百花繚乱・光彩陸離、敬服佳味・驚嘆風趣・感激称美・非凡優美、美味共鳴・芳醇風情・艶麗繊巧・秀麗皎潔、上下一心・品行方正・敢為邁往・聡明剛毅の感動風情。

そして、絶妙可憐・極上清楚・崇高冷厳・感慨多端、気韻生動・英華発外・一心不乱・終始一貫、感謝感激・感涙号泣・心満意足・余韻嫋嫋、当代無双・至大至高・恍恍惚惚・光彩奪目、美味怒涛・激旨秀麗・拍手喝采・恐悦至極の感動風情。

となれば、一網打尽・悩殺昇天・滋味招来・絶賛感銘、風味絶佳・百様玲瓏・鮮麗妙味・精良博識、絶品美味・格別風味・崇高可憐・切磋琢磨、先祖伝来・祖先崇拝・誠心誠意・群雄割拠の猛烈怒涛と言うしかなかった。

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★ 蘭州拉麺 火焔山 カエンザン

住所/東京都豊島区池袋2-47-7 フォーレセブン1階 TEL03-6907-1765 定休日/無休 営業時間/11:00~15:00中休17:00~23:00(22:30LO)
※アクセス
JR山手線池袋駅下車。北口から出て左斜め前方の通りを進んで行き200mほど歩いた信号交差点を更に直進し次の十字路の右側手前ビルの1階にあり。


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