禅定日記

カブと自転車でキャンプを嗜んでおります

July 2015

Shinjyuku



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アラブ語で「バーラック」という言葉があるらしいのですが、
直訳すると「宝」という意味だそうで、
ニュアンス的には、その「モノ」とそのモノの存在した「時間」が一つになり、
はじめてバーラックという言葉の意味になるという・・・。
アラブ人は時代を感じさせるモノに美を感じるそうです。
要するに経年劣化もそのモノの魅力として受け入れてしまうということでしょうかね。

ヨーロッパなんかでは「修復」というと、
当時のそのままを再現する場合が多いようですが、
日本の場合、ヨーロッパと同じように当時そのままの再現をすることもありますが、
アラブ語のバーラックのように今の姿を受け入れつつ、
それを味わいとして美を見出す文化も持ち合わせているように思います。

カブの「レストア」も例外ではなさそうです。
昔どこかのイベントでC100が発売当時と同じように美しくレストアされたものを見たことがありますが、
すごく不思議な感じがしたのを覚えています。
有名な芸能人が目の前にいるような感じ・・・ってわかりにくいですな。
雑誌などでしか見たことがないからそういう感覚だったのでしょうかね。

逆に「バーラック」的にレストアされたC100を見た時は、
ただ単に「すげー」と思いました。
ヤレ加減を見たら簡単に時代を感じられるのでわかりやすい。

どっちがいいかわるいかではなく、
レストアひとつとっても色々な表現方法があるのは面白いもんです。

僕がカブを買ったら、バーラック的に乗り込んでいきたいと思っています。
しかし簡単ではないことはよくわかっているつもりです。
いつか買った旧車関係の本にこんな言葉がありました。

・・・・・・・・・・
 ~長い期間にわたり一台のクルマを愛し続ける秘訣とは?~
 「常に一定の情熱を注ぐことではないでしょうか。
  一気にお金をかけてフルレストアするのもいいんでしょうが、
  その反動で飽きてしまったりすることもありますよね。
  だから悪くなった部分は純正パーツを使ってコツコツ直しながら、
  いい具合にクルマに歳をとらせてやる、といったことを心がけてきました」
・・・・・・・・・・

何事も時代に翻弄されずにマイペースで楽しみたいもんです。






Sakyo Kyoto



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「何がいったい(日本的)であるか。 日本独自のものは何か。 
 これはなかなか言えませんね。
 たとえば陶器のなかで何が日本的かと聞かれた場合、
 もちろん私の意見は、おおかたの人と同じような意見になります。
 柿右衛門のようなものじゃなくて、志野とか、織部とか、
 そういうものがいちばん日本的であると思うのです。
 ある意味ではひじょうに粗末に見えるもの、
 もちろん、わざと粗末さを出すために努力したのですけれども、
 きれいな伊万里焼とか柿右衛門焼よりも、
 あのほうがどうしても日本的だと私は思う」

                                                   ドナルド・キーン ~日本人と日本文化~

Higashiyama Kyoto



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日常の中でいつものように。

カブも暑さで日蔭へ逃げる。

Takatuki



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旧車乗りにとって「トラブル」とは、完全に動かなくなる状態を指すようです。

調子が悪くて道中、色々やってても(そもそも一般人の僕には何をやっているかすらわからない)、
それはトラブルという認識ではなさそうです。

トラブルに揉まれることによって感覚が麻痺するのだろうか。
それとも資質なのだろうか。

何にせよ、トラブル自体を笑い飛ばす余裕と、
解決できる知識が備わっていないと、
古いものは所有できないような気がします。

いや。違うか。
古いものを所有することによって、
知識も培われ、そして笑い飛ばす余裕ができるのか。

きっとそうに違いない。
見たこともない世界を見るチャンスなのだ。

見たこともない世界。
そんな世界を覗いてみたい。




Takatuki



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珍しい82年のC70SDX。
スーパーなデラックスだけあり、なかなかゴージャスな雰囲気だ。
綺麗なカラーリングになぜかブロックタイヤ。

ここはサト氏の会社である。
3トントラックから、かなりの荷物を降ろし、
身軽になって帰っていったスー氏の背中を思いだしながら、
僕らは渋滞の中をすり抜けることもなく、
ただ淡々と走り続け、ここにやってきた。

休日出勤している割りには暇そうにヘルメットの塗装に興じていたサト氏は、
僕を見るや否や、
「そのヘルメット、色が緑やったら自衛隊のヘルメットみたいやな」などと、言い放った。
暑さで頭がぼーっとしていた僕は、
その言葉を聞かなかったことにして、
あざやかなカラーリングのC70に目をやった。

82年製にしては非常に見た目は綺麗なそのカブは、
元々サト氏の知り合いの納屋に眠っていたものらしい。
知り合いの人がそのカブをレストアしようとしたが、挫折したらしく、
それをサト氏が譲り受け、磨きあげて復活させたそうである。

そして、僕がここにきた理由、
それはそのカブを売ってもらうことだ。
そのカブを売ってもらうために暑い中、京都から奈良を経由して大阪までやって来た。

この話があった時、まず思ったのは、
お、おれが角目?ということだ。
でも、色は結構好みで、
ブロックタイヤを履いているので林道好きの僕としてはタイヤ交換の手間も省ける。
しかもそこそこマイナー車種なので面白いし、
値段も10万円を超えることはないだろう。
サト氏は優しい(ここは強調するべき重要なポイント)ので5万円ぐらいにしてくれるかもしれない。
トラブルがあっても呼びだして来てもらおう。
バーハンにしてもいいかもしれない。
などと総合的に判断した結果
「ありかもしれない」と思えてきたのだ。

試乗させてもらう。
悪くない。
ウィンカーがピコピコうるさい(一部のマニアはこれが好きなのだが)のが唯一の欠点か。
まあいい。
とりあえず考えよう。
視野を広げて考える必要がある。
僕は目の前にある四台のカブを乗り比べることにした。

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以下、特徴と感想

左上
年式はわからない。
アンドンなので70年代のカブだと思う。
シフトチェンジが特殊で、安物CPU搭載の僕の脳では頭がこんがらがり試乗不可能と判断。

右上
82年頃のC70SDX。
生産されていた期間は短い。
角目と言えばセル。と思って、セルスターターはどこかな…と必死で探していたら、
「ちゃうちゃう(違う違う)!キックや!」

右下
最新のクロスカブ。
ウィンカーのスイッチの位置がわからない時点で旧来のカブに馴染みすぎた証拠だろう。
これ一台あれば日本中を快適に走れると思う。
カブは気軽に快適に乗りたい。
そういう意味では時代の変遷と共に、しっかりとアイデンティティーは受け継がれている。

左下
70年代後半ぐらいのカブだろうか。
某エンジンに載せかえられているので、見た目はかわいらしいが、しっかりと走れる。
鍵穴の位置を間違える。
セルスターターが意外性がありかっこいい!

さて。
カブの試乗を終えたが、買う買わないの判断は先送りにする。
まだ行かなければならない場所が一つあるのだ。
その場所での出来事についてはまたいつか語ることにする。

そして僕はカブを買うのかどうか。
誰も全く興味のないこの話題をひっぱるつもりはない。
いつか。いや。いつのまにか。
買っているかもしれないし、買うのをやめているかもしれない。

そんなことはどうでもいい。
ただひとつ言えることは、
僕はこれからも街中のカブを見つけにアチコチ旅をするということだ。


Yamatotakada



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奈良カブミーティングで久しぶりにカブイベントの空気を吸い、
すっかり満足した僕は次なる目的地であるスー氏の会社へ向かうことにした。

なぜ彼の会社に行くことになったのかと言うと、
休日出勤により地元開催のイベントに参加できなかったス-氏を慰めるためではなく、
ただ呼び出されたからだ。

なぜ呼び出されることになったのか。
それを説明すると長くなるのだが、
簡単に言うと、僕がある日突然なんの前触れもなくカブを手放したことが関係している。

スー氏とは少し前の京都カフェカブで久しぶりの挨拶を交わしたのだが、
その時に「3トントラック三台分ぐらい聞きたいことがある」と言われていたので、
ここらで少し膿をだしておくべきなのだろう。

イベント会場でこれまた数年ぶりに再会した植木職人ノヨセ氏を仲間に加え、
我々は彼の会社を訪問した。

このあたりに対し全く土地勘のない我々3人(それぞれ兵庫、大阪、京都在住)は、
会社を特定するのに多少の時間を費やしたが、なんとか見つけることができた。

作業着姿で出迎えた彼は開口一番、こう言い放った。
「なに?このヘルメット?ホームセンターで売っているような。間に合わせ?」
いきなりのカウンターストレートパンチに脳震盪を起こしそうになった。
「あ・・・そうです。とりあえずなんでもよかったんで間に合わせで買いました。」
そう答えるしかなかった。
なにを言ってるんですか!気にいったから買ったんですよ!
心の中ではそう叫んでいたが。
「・・・まあ、間に合わせだったらしょうがないな・・・」
しょ、しょうがない・・・とはなんだ!
スー氏の久々の毒舌カウンターに、
僕は自分が3トントラックに跳ね飛ばされるような錯覚に陥っていた。

・・・・・・・・・・
スー氏がいつも通っているというから揚げのうまい店に連れていってくれた。
本当は焼き飯を食べたかったのだが、すすめられるがままにから揚げを注文した。
時に黙々と食べ、時に食べるのも忘れて話をした。
カブへの熱い・・・というか暑苦しい思いが、3トントラックから次々と荷下ろしされた。
僕はそれらを一つ一つ受け止めながら、から揚げを頬張った。
残すと怒られそうだったので頑張って完食した。

そろそろ次の目的地へ行かなければならない。
ここを去るべきときが来たのだ。

・・・・・・・・・・
ちなみに話の中でこのブログに対しての疑問も寄せられた。
以下、その疑問とその回答である。

1.いつもカメラを構えているのか?
  きっとそうです。
2.なんでそんな場所にいるのか?
  ほっといてください。
3.文章の内容は事実なのか?
  答えはあなたの中にあります。
4.文章が上から目線すぎるのではないか?
  こんな腰の低い人間に言うセリフではないですね。

旅は続く。


  

Sakurai



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Nara Cub Meeting Vol.1に参加してきました。
友人からカブをレンタルして参加したのですが、
なにせエンジン付きの乗り物で道路を走ること自体がかなり久しぶりだったので、
最初の30分ぐらいは冷や汗をかきながら走りました。

その緊張のせいか、
友人宅に財布を忘れていることに気がつき、途中でUターン。
一時間ほど無駄な労力を使ってしまい、
同行していたヤマモト氏には恐縮するしかありませんでした(まあいつものことですが)。

会場は古き良きアメリカ的な音楽や車がある空間で、
メロウな空気に入り浸っていた若者達が、ベトナム戦争へと駆り出されていく様子を描いた映画「ビッグウェンズデー」を思い出してしまいました。

そういえば今の日本もアメリカの戦争に加担し兼ねないような法案が通されそうだったな・・・と考えながら、
ラットにカスタマイズされたカブ達を見ていると、
やはりみんなも「イージーライダー」の時代の閉塞感のようなものを無意識に感じ、
同じような傾向になっているのか・・・、
なんてことが頭をぐるぐるとまわっていたりするのでした。

そんなメロウで演出された自由を謳歌していた裏側で、戦争が行われていた時代と同じ空気が漂っている今、
僕個人もこの二本の映画が上映されていた時代に活躍していたカブでこの会場にやってきたことは、
やはりなにかの因果を感じざるをえないわけです。

ファッションの趣味趣向と時代の空気感に何らかの繋がりがあるとすれば、
今はいつ戦争が起こってもおかしくないような気さえしてきます。

そんな暗い気分になっている自分とは違い、
会場はゆったりとした時間が流れていました(かなり暑かったですが)。

この日はスケジュールが詰まっていたので、
昼過ぎに会場を後にしました。



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