けっこう前に手に入れたヴィンテージストーブ。
ようやく使う日がきたので記念に動画に記録しておきました。

1950年代後半のスウェーデン製のこのストーブ。
1950年代と言えば、ようやくエベレストが初登頂されて間もない頃で、まだ「冒険」や「探検」という行為に「わかりやすさ」のようなものが残っていた時代です。

「わかりやすさ」ってなんやねん、と思った人に対して補足しておくとすれば、わかりやすさとは「人跡未踏の地が残っていた」ということ。

今ではエベレストを登頂するにしても、
季節(秋か冬か)、
手段(アルパインスタイルかポーラーメソッドか)、
人数(ソロかパーティか)、
酸素の有無(ボンベのあり、なし)、
登攀ルート(ノーマルルートか直登ルートか)、
などによって評価は変わってきます(多くの人はそこんところを理解していない)から、それはつまり、冒険性のようなものは変わってくるわけです。
要するに、興味のない人には、何がそんなにすごいことなのかがわかりにくくなってきているわけですね。

今の時代では中国の山奥にはまだまだ未踏峰があるそうですが、そういった政治的に行けない土地以外で、人跡未踏の地はほとんどなさそうです。
強いて言えば、地下や宇宙が冒険の地かもしれませんが。

なんにせよ、まだまだ冒険探検の匂いが残っていた1950年代後半のストーブは、見ているだけでロマンをかきたてられるわけです。
それを実際に使えるとなると、もう私のような冒険本マニアにはたまりません。

プラスチッキーな質感が苦手な私にとって、古い時代のものはまったくプラを使用していないのもいいところです。
カメラでも自転車でも時計でもそうです。
カブは限界がありますが、昔のものは鉄っぽさが全面に出ているので好きなのです。

それに加え、昔のものは構造もシンプルですし、全てバラせるので、トラブってもメンテがしやすい。
今の自転車のリヤディレイラーなんて、ほぼすべてがかしめられているので、ほとんど何もできませんから。
つまり、手入れさしていれば、長く使い続けることができます。

昔のスターメーの変速機も本を見ているだけで、飯が三杯食べられます。
英国製品はいい意味で進化がゆるいので、モールトンやブロンプトンが今も現行で手に入るのはとてもすばらしい。
カメラも昔の物はアナログな機構で、バラすこと自体が楽しかったですな。

バカのひとつ覚えみたいに、次々に新しい製品を生み出すばかりでは、モノにブランド性は滲み付かないことは、もう何度もこのブログでも書いていることです。

まあ、そんな趣味性全開のヴィンテージストーブ。
使ってみてもやっぱり最高でした。
こうなるとポンピングタイプや、灯油ストーブ&ランタンも欲しくなってきますね。

いかんいかん。
モノは使い込んでナンボ。
しばらくはこのストーブを使い倒さねばなりません。