ハーレーや英国車、ヴェスパのような旧式の外国のバイクに憧れる人は多い。

それらはファッションや音楽、思想など、文化的な側面も含めての憧れであると思うのですが、それと同じように、日本のカブも外国の人々に憧れを抱かれるような存在にならないだろうか?とたまに考えることがあります。

カブ本体だけではなく、使っている小物類や着ている服装、荷物の積載方法、どんなツーリングをしているか・・・など、カブ乗りならではのセンスで提案できることはけっこうあると思うのです。
それに付随するように、自然観やライフスタイルなどのような日本の文化資本をさりげなく提示すれば、カブ乗りとしてのムーブメントが日本から発信できるのではないか・・・。

大きな戦争のあと、我々日本人はとにかく欧米を崇拝させられ、欧米文化に憧れを抱いてきたわけですが、実はその裏で、欧米の人々は日本が培ってきた独自の文化を高く評価していました。

そんな日本の文化レベルの高さを日本人はことごとく捨て駒にしながら、経済的に発展を遂げ、世界的にそこそこのポジションに落ち着くことができたわけです。
しかしその代償として、日本人のアイデンティティーは「金」だけになってしまった。

「日本人離れ」なんていう言葉が、その人を褒めるときに使われてしまうほど欧米人に対してどことなく劣等感を持つようになってしまった我々ですが、もうそろそろそんなくだらない価値観は捨てて、自分たちが持っている文化資本をもっと誇ってもいい段階までに国は建て直してきました。

今はマンガやアニメ、ゲームなどの世界では日本が大きなムーブメントをつくりだしています。
モノづくりの分野も、一時ほどではないにしろ、ある程度の評価はあるでしょう。

ホンダのスーパーカブは世界での評価はもちろん高いですが、そのカブを実用面以外の側面で、もっと魅力的に世界に知ってもらいたい、と最近思うようになりました。

それには車体本体の魅力も大切なのは言うまでもないことですが、それだけではなく、自分自身がもっと自国を知る必要があります。
あまりに当たり前すぎてスルーしている素晴らしい「何」かが、目の前にひろがっていることを知る必要があるのです。
それと同時にそういう「何か」が日々、破壊されつつあることも知る必要があります。

いつも「カブ屋が出掛けるカブツー!」シリーズの動画を編集させてもらいながら、「何を見て、どう感じることができたか」を考えています。
このシリーズは国内と国外の視聴者数が半々ぐらいなのですが、国外の人達が見ていることも意識して編集すると、自分達が当たり前な光景も、外の人から見れば、とても珍しい光景だったりすることに改めて気づくことができました。
これほど海外の視聴が多いというのは、カブの魅力と日本の魅力が高いことに他ならないわけです。
それは私にとってはカブと日本に対するささやかな「発見」でもありました。

日本のカブを文化として世界に発信する。
その試みはまだまだ試行錯誤中ですが、これからも色々な土地へツーリングをし、新たな日本とカブの魅力を発見しながら模索したいと考えています。

あ。
ツーリングレポの前節として書いた文章が、長くなりすぎたので、レポはまた後日。