【過度な駐車違反の取り締まりこそ不景気を呼び込む】

 都営住宅等を筆頭に、民間を含めた集合住宅が、荷物の配送車や住人に会いに来た来客車等を敷地内に駐車禁止にする行為は大問題だ。
それは、車の役割をちゃんと理解していない人達が世の中に蔓延してしまったせいだろう。

 車は、人や物を運ぶものである。
この事を理解していながら、敷地内に車の駐車を許さないのは全く理解出来ない。
人や物を運ぶ為の車は、どうやって人や物を乗せたり積んだりするのだろうか。
人や物を運ぶ為の車は、どうやって人や物を降ろしたりするのだろうか。

当たり前のことだが、世の中のあらゆる車の殆どが、駐車をしなければ積む事も乗せる事も降ろすことも出来ない

こんな簡単な事を理解出来ていない人達が蔓延してしまった日本に、景気の良くなる未来は薄いだろう


 ところが、都営団地や公団などは、配送、送迎、外来者用の車を排除してまで住人達に、駐車場を格安で提供してしまった。
民間の駐車場との差額は、都民や国民の税金から補われていると言えるだろう。
特に、これらの為に多くの民間駐車場が、経営を悪化させられた。

 更に、過度な駐車違反の取り締まりによって、車の売れ行きが落ちている事をご存じだろうか。
所得に対して車が高価に成り過ぎている事が一番の原因だと言われているが、そうではない。


【最近の若者を中心とする人達の車への意識】


 基本的に、車が無ければ生活する事に困難が生じる人や車に対する依存度の高い人達と中高年を除けば、自家用車に対する考え方が違うのだ。

 高いお金を払って免許を取っても、車は高くて買えない。
車を買っても、税金や駐車料金などの維持費が高い。
ハイブリッド車などはもっての外で、十年近く乗らないと割が合わない等のデメリットの方が多い。
それに、出かけた先で駐車場から目的地まで結構歩かなければならない。
それどころか、車を止める場所が無かったら、違法駐車をするしかない。
駐車違反の反則金などの事を考えたら、車を所有する価値がない


 【車を持つ人が少なくなって、多くの弊害が出て来ている】

 車を運転しなく成ったり、車を止めて食事出来る場所が無くなってきた為、国道沿いのラーメン屋などが減ってしまった。
車を運転中にガムを噛んだり飴をしゃぶる事が減ってしまった為に、ガムメーカーや菓子メーカーが従業員の解雇や昇給据え置き、新入社員の採用見送りが起きている。
もちろん、車が売れなければ、車に電子部品を多く提供している電機メーカーの経営悪化の原因の一つになっているのだ。

 運送業界に至っては、募集しても新入社員がたったの一人も入社して来ない事業所が増えている。
デメリットの方が多い運送関係に就職する意味が無いと考える人達が多くなったせいだろう。
それも含めて、年金制度改正の為に60歳を過ぎても働かなければならない羽目になってる高齢者を、低賃金で雇う会社が増え続けて来た。
中には、営業車両では無く白ナンバーで働かせている事業所もあるのに、野放し状態になっている。

 外来者や配送の車が駐車出来ないマンションや団地には、玄関までの配達拒否や僻地(へきち)運賃が適用される時代が間もなくやって来る!事だろう。

 建築士や住宅メーカーも、配送車や外来者の駐車スペースを確保出来ない物件は、売れなくなる日が近いと認識しなければならない時が来ているのだ。