2015年5月7日(木)


6時45分起床。

ついに来たぞ・・・。
本当に最後の最後の1日が始まります。
本当によくここまで来れたなぁ・・・
そんな記念すべき日・・・











土砂降りです本当にどうもありg(ry









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朝起きた時は降ってなかったし、昨日の予報でも曇りのち晴れでこの辺は降らないって言ってたので、「よし!」と思って荷物をまとめ、荷物になりそうな未使用のレインコートは宿においていこうと思った瞬間、窓の外から「ザアァァァァ」という威勢のよい音。
障子を開けてみたら土砂降りでやんの・・・

仕方ないのでカッパを着込んで出発です。
玄関まで旦那様も一緒に見送りに来てくださいました。
お接待で缶コーヒー下さいました。嬉しい。
ワシ、コーヒー苦手なんだけど、缶コーヒー好きなのよね。




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最後のお宿、亀屋旅館。家庭的で良い旅館でした。土砂降りで写真撮るの苦労したぜ・・・



さて、今日は旅館を出てから5キロ程度歩いて慈尊院という弘法大師のお母様が住んでいた寺までとりあえず行きますよ。
そこからが「町石道」(ちょういしみち)と言われる高野山への山道のスタートです。
詳しくはココみてもらうとして、1町(=109m)ごとに石碑が立ってるので町石道。約20kmのトレイルです。



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ラッキーな事に出発して5分程度で雨が小ぶりになってきた。

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頂いたコーヒー飲むよ

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昨日北側へ渡ってきたけど、紀の川を再度南側へ渡るよ

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向こうから渡って来たよ

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もうすぐです慈尊院

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慈尊院前の道

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着いた

 
門をくぐってすぐにトイレに行きたくなり、そのまま別の門から出てトイレへ。
なんか、この旅をはじめてからトイレが妙に近くなった気がするんだけど・・・
まぁ、トイレがあんまりないところが多かったから、あるところでは行く癖が着いたのものあるかな。

昔、高野山は女人禁制だったので、弘法大師はお母様を慈尊院に置いて高野山で修行してて、月に9回お母様に会うために往復してた、と言う話から、この辺の地名を「九度山」というそうな。

今日は情報がいまいちクリアじゃなくて得体のしれない町石道を攻めるので、気持ちが焦ってて、慈尊院はお参りせず。
遍路地図も無いしな・・・
写真だけ適当にとって出発。



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大師堂なのかな?

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境内。奥の階段を登ると神社があり、そこの横から町石道スタート。写真左側の建物が恐らく本堂。

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石造五輪塔なるものの説明

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 慈尊院多宝塔なるものの説明。後ろに見えてる赤い塔だね。

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21年に一度の国宝御開帳が行われてた。でも9時からだったので、そこまで待つ余裕もなく、出発。ざんぬん。

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国宝御開帳のスタッフのおばさんがちょうど出勤してきて、みかん(っぽい何か)くれた。「次の御開帳の時私はもうこの世におらんけどね」 こういう時、なんて答えれば正解なの・・・
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「慈尊院」の文字が。恐らくこれが本堂入口に背を向ける形になってる不思議な配置。

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本堂の背中側には立派な庭と何か建物が。

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なんか綺麗すぎて立ち寄れなかった。誰も居なかったし・・・

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慈尊院境内からのこの階段を登ると丹生神社。

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階段登り切ったところには、神社らしく鳥居が。

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丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)本殿。「世界遺産『紀伊山地の礼状と参詣道』の更生資産の一部」らしい。
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神社境内の端っこ(上の写真右奥)から町石道がひっそりとスタート。

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一発目。これが179番。徐々に数字が小さくなりますん。

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しばらくは舗装してありますん。

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車道を越えますん。

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これは右が正解。分かれ道で迷うって聞いてたけど、ちゃんと標識があるから迷わん。

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え・・・クマ・・・?

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良いですなぁ
 
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だいぶ登ってきたよ

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時間ないかもしれないから展望台とか無視しようと思ったけど、50mなら、と思い突撃

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で、展望台。おいおい・・・本当に民度低い奴が多いなぁ・・・どういう親に育てられたらこんなサルみたいな人間が出来上がるんだ?
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展望台からの眺望

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さーて、足にやさしい山道スタート

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と思ったら100mでアスファルトに戻ったかと思ったら、奥に見えてる青いフェンスのところからまた山道でε-(´∀`*)ホッ
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銭壺石

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150町まで来た

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メッチャ歩きやすい。整備されまくり。流石世界遺産

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たまにこんなとこもあるけど全然問題ないレベル

 
 
やべー、気持ちE~~~!!!超深呼吸しちゃうもんね!
でも杉林が多いので、花粉症の人はその時期に深呼吸するとくしゃみのし過ぎで逆噴射気味になると思います。
もう雨も止みましたが、道は雨のお陰で適度に湿っててグリップするし、ベストコンディション!


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ふーん

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どの6本かわからんかったんですけど・・・

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メインの赤いラインを行きます
 
 
それにしても暑すぎず寒すぎず最高です。
脚もよく動きます。
8時間かかると言われてた町石道ですが、かなり早く歩けてるみたい。
やっぱり四国歩いて下半身が相当鍛えられたかな。
あ、昨日寝落ちしちゃって8時間も寝ちゃったからか。

実は、右膝を痛めたようで、ここ暫く正座、屈伸ができません。
多分、八十八番札所大窪寺の手前の女体山を下っててすっ転んだ時だと思います。
それでも今日は気持ちよく歩けてます。
ありがたい。




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最高

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ドラゴンの頭に見えた

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キレイやねー

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どこや!トイレ!行きたい!1km先の看板見逃すわけにはいかん!

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私財か。すげーなー。

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これね。360年も前からここにあんのか。

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鳥居の先にある神社は申し訳ないけど時間ないのでスルー
 
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白蛇にいたずらをしたらだめ、という習わし。

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子供の頃に白蛇の首めがけてブロック落として殺したことのある僕はここで心から謝罪しておきました・・・ゴメンナサイ
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歩いてたらゴルフ場に出るんですけど・・・いと興醒め

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件のトイレ。綺麗。

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真ん中ちょっと右下に見える小屋がさっきのトイレね。丁石石からはずれて50m位下ったところにある。

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あー、本当、もう最高に気持ちいい

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だから、興醒めだっちゅうの・・・

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86町

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いやん、爽やかん♡

 
 
なんちゅうか、この町石道、過去と現在のハイブリッドって感じがします。
昔の道を現代の技術で整備して、でも昔ながらの趣も残してる。
ほんとうに素晴らしいトレイルです。

そこらじゅうでウグイスがないてる。
旅が始まってからずっと楽しませてもらった彼らの美しい鳴き声を聞きながら歩くのも今日が最後かー。

しかし、昔の人は今みたいに水を通さない素材の傘やレインコートがあるわけでもないし、今日みたいな雨の日もそういうものに頼らずこういう山道を歩いてたんだよなぁ・・・しかも草鞋で・・・。

ところで、真ん中過ぎた辺りから、ちょっと左太もも裏側から膝裏側にキンキンした痛みが出てきました。
どっかで痛めたかな・・・最後までもってくれよ・・・


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突然「グググ・・・」という低い音が。動物の鳴き声??怖いので早足で抜けます。

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3里ってことはここから麓まで12kmか?右奥の石塔は72町(=約8km)だからここから麓まで残り109町(=12km)で、おおー、大体合っとる
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ここから72町(=約8km)と、そこから奥の院までの5km・・・残り13キロで終わりか・・・。もってくれよ、俺の脚!!
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杉林の中は色が無いんだけど、広葉樹のところに来ると、いきなり光が緑色になるんだよ。スゲー気持ちいい。

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おお!車道が見えてきた!

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下を通ってる車の人たちは、まさか俺様が頭上を歩いてるとは知るまい!

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いやー、新緑の時期選んで本当に良かったわい。

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小さなお地蔵さん、かわいいの着させてもらってるね

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これ、写ってないけど左側崖。落ちたら車道。死んだ上に車に踏まれると思う・・・

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車道に出たー
 
 
 
ここで今日初めての休憩を取ることに。
トイレもあるしね。
荷物をおろしてたら一台の車が駐車場に入ってきて、60歳位のご夫婦が降りてきて、旦那さんの方が話しかけてきました。
なんとその方も歩き遍路で4月23日に結願、さすがに高野山は車で来たそうです。
四国からずっと歩いてきたって行ったら驚いてたなー。
松山の方で、同じ四国ということで盛り上がり、30分位話してたかなー。
なんでも男のくせにブラを付けないとダメなくらい胸も垂れてて体脂肪が30%あったのに、15%へ落ちたそうです。
僕も同じ感じだったし、今、メッチャ痩せてきてるので、これは体脂肪率期待できるぜ・・・
生活習慣病の人は、ラ◯ザップで好きなもものも食べさせてもらえないなんていう拷問に何十万も払うくらいなら、遍路歩いたら一発で治るよ、マジで。


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「一緒に写真を撮ろう!」と言ってくださったのでパチリ。


「じゃ、気をつけて」と言って車で少し走りだしたと思ったらすぐ降りてくるのでどうしたのかと思ったら・・・



「お兄さん、荷物になるんだけど、お接待させてもらったらダメかな。いいものがあるんだけど」

「え、なになに!?頂きますよ~」

「日本酒とか好き?」

大好物でっす(^p^)



なんでも、高野山に来る前に奈良に寄ってきたそうで、そこの宿で飲んだ日本酒が無茶苦茶気に入り、5本買ってきたので、そのうちの1本をくれる、とのこと。
超嬉しい!もう後ちょっとだし、重さとかどうでもええわ!

 

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これ頂きました!(写真は後日撮影)



えらく気に入っていただいたみたいで、住所が入った納め札を頂いたんだけど、僕は納め札を切らしていて紙すらなかったので「シンガポール帰ったら手紙書きます!」と伝えて別れました。
いい人に会ったなー。
これもご縁だよなぁ。
だってさ、どちらかが5分、ここに到達するのが遅かったら恐らく会ってないわけだもんね。
いい気分だ!

ここに降りてきた直後からずっと話してて、食べる予定だったおにぎりとか全然食べる時間なかったので、別れてからガツガツと食べ、トイレを済ましました。
さ、残り頑張るぞ!


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右奥の建物がトイレ、その手前のベンチで休憩してたわけ。
 
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さー、残り一気に行くぜ!

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袈裟掛石。僕も掛けてみた。

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出た、超人伝説!

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こんなでかい岩押し上げるとか亀仙人の元で修行しだした当時の悟空かよ

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おお!ユキちゃん!でもなんかちょっと違うな。白いモチみたいな奴は?

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しかし、今マラソン出たら結構いい感じで走れそうだなー。
脚もできてるし、毎日脚の痛みに耐えながら30キロ以上歩いてたわけだもんな。
マラソンで何が辛いって、足の裏の痛みと膝の痛み、脚の疲れだもんな。
たぶん今ならそこまで苦しくない。



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え”・・・そんなこと言われましても・・・

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クマさん、この何処かにいらっしゃるわけですね・・・
 
 
 
この後、クマに超ビビって歩いてたら、すぐにトレッキング団体2組に遭遇。
両方で50名位居たかな。
それでなんかすごい救われた気がしました。
だって、今日、町石道登りだしてから、3人(そのうち2名は登り口で)しか会ってなかったから、ちょっと不安で・・・。


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どれがそうなん・・・?看板の奥にある岩??

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看板の向かいにこの2つの石があったけどこれのどっちか?わからんからこの岩2つに向かって願いを唱えておいたけど、違ってたら僕、タダのアホですやん・・・
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渓流にそって登りますん

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水が気持ちよさそうやな・・・
 
 

 
そういえば、この道、例の「ぶら下がり毛虫野郎」が全く居ません。
スゲー助かる。
なんでやろ。不思議やなぁ・・・徳島と香川には大量に居たのに・・・



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橋~

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あと1キロちょっと!

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ここから久々の登りスタート
 
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と思ったらすぐに車道っぽいところに・・・もしや・・・

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大門キタ━(゚∀゚)━!
 
 
12:50到着!!
おおおお、ついに着いたぞ、高野山・・・
なんか、結願した時とは違う、安心感でもない、感動でもない、言葉じゃ説明できない感情が湧き上がってきました。ゴゴゴゴゴ・・・



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恒例のポーズで記念撮影

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でけぇ
 
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ほぅほぅ

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この門をくぐったら高野山町スタート

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メッチャ普通に街ですやん・・・コンビニとかあるし・・・

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すぐに「中門」到着

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なんや、これ、今年出来たばっかやん・・・

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中門の中。お祈りするためには靴を脱いで上がらなくてはならないのでちょっと面倒・・・



なんかイベントやっててものすごい人・・・。
左奥に見えるけど、巫女さん(?)みたいな人がいっぱい、お坊さんもそこらじゅうで案内役やってます。
中で特別なお祈りが始まるみたいで大勢の人が集まってたけど、時間ないし、並ぶのも面倒だったのでスルーして次へ進みます。

そしてやって来ました・・・





真言宗総本山、金剛峯寺!!








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どーん!

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中國語聞こえまくりだどーん!

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人大杉だどーん!

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ここも本堂は靴を脱いで上がらなくてはならないのでちょっと面倒だどーん!
 
 
 
この金剛峯寺、中がすごいことになっております。
写真が禁止だったのでほとんど撮れなかったんだけどいろんな和室があり、各部屋にものすごい襖絵が・・・
細かい説明とかは、ココみてもらったほうが写真とかも凄いのでオヌヌメ。
でも、とりあえず撮っても良かった物の写真だけ貼ってとく。



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樹齢1500年とか書いてあったけど、年輪数えたんかな・・・お疲れ様です・・・

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庭もメチャクチャ手入れされてる

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別アングル

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石庭がメチャクチャ美しい。

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別アングル

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 日本最大の石庭らしい。

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廊下はこんな感じ。
 
 
さすがにここでお経をあげるのはだいぶ緊張しました。
だって、総本山だし、四国の寺と違って、皆観光客だから、本堂でお経をあげてる人の数がそもそも少ない。
でもちゃんとあげておいたけどね。

 
さーて、納経をしてもらおう。





「ここにお願いしまーす」

「あ、ここはダメですね。あら、ページもう無いですね」

「・・・は?」






何―――――っっ!!!



僕が持っていた納経帳は各お寺のイラストが入っていて(これが驚いたことに、父の友人、永井吐夢画伯によるもの。これもあとで知った。縁だなぁ・・・)、金剛峯寺のイラストもあったので、そこに納経してもらえると思ってましたんよ。
そしたら書けるページはページとページの間に裏写り防止のセロハン紙のようなものがサンドされてるページだけで、金剛峯寺のイラストが入ってるページは確かに2重構造になってない・・・

結局、こういう人が多いんだろうな、あちらが用意してある別の紙に既に筆入したものを購入。
ちくしょー、途中のわけわからんところでスタンプとか押してもらったから、予備の部分使い切ってたんだな・・・押してもらうんじゃなかった・・・

 
意外だったのが、金剛峯寺には「大師堂」が存在しないこと。
八十八ヶ所にはすべての寺にあるので、てっきりあるもんだと思ったけど、建物が一個しかなかったので、その辺で案内役をしていた若い僧侶に声をかけてみました。




「すみません、大師堂はどこにあるんですかね?

「大師堂・・・?少々お待ちください」

(近くに居た別の僧侶に聞きに行った)

「(え、僧侶なのに知らないの・・・?)」

もう一人の僧侶「大師堂というのはこちらには特にないんです」


 
 
へー、総本山は大師堂無いのか・・・


さて、それでは、最後の最後、大師御霊廟である奥の院へ参りますか。
 


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暫く歩くと入り口が。でも実はここからまだ2km位ある。

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そう、ここからはとんでも無い数のお墓の間を抜けてまいります


不思議なんですけど、日本中の名家、有名人の墓や有名企業の合同墓地までがここに集結しています。なんでだろ・・・みんな真言宗だったの??



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伊達家

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島津家

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母の実家のある津山の名家(?)の墓

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森中将忠政ってだれだっけ、聞いたことがあるような・・・

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毛利家

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我が故郷、高松の松平家

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北条氏

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武田信玄&勝頼!!

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徳川宗将。扉の紋様がハートみたいでちょっとキュート

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有名になると腰掛けるだけで説明してくれるんだな・・・

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木がかたっぱしからデカイ・・・

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 こんなサイズの木がバンバン植わってるので、感覚が麻痺してくる。

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 伊達政宗!!

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石田三成!!

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怖い

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良かった、見えたよ・・・

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耳つけてみたかったけど、人が多かったし自粛。

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こんなかんじの道の両サイドにひたすらお墓が2km

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法然?アンタ、浄土宗じゃ・・・

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家康の次男の墓

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やってまいりました!

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豊臣秀吉公!!!

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昔から聖職者ってのは戦争の仲介とかしてたんだな

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んで、織田信長の墓が他の武将に比べてかなりしょぼい件・・・場所も奥まってるし・・・ナンデ??

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御霊廟手前にはちょっとした橋があります。
 
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さ、ついに見えてきたよ、奥の院!

 
 
 
実は、奥の院、写真とっちゃダメなんです。
建物すらも。
知らずに正面からドアップで撮っちゃったんだけど・・・
さすがにネットへのアップはこれだけにしておこう・・・


しかしここでちょっと問題が・・・
1200周年ということもあるし、一昨日までGWだったこともあって、まだ団体客がわんさかいます。
僕は奥の院のすぐ手前辺りでとある団体に鉢会ってしまい、このツアーガイドがとにかくウルサイ。
大声、しかも非常に癇に障るしゃべり方で説明しまくる。
僕が写真を撮っていたら「写真は慎むように!」とか言って来たんですけど、いやいや、俺の写真より、お前のその周りを顧みない甲高い声のほうがよっぽど雰囲気壊してるから。
静謐っていう言葉知ってる?
そもそも、この参道は写真禁止されてないでしょ。
せっかく長い旅をしてきて最後の神聖な場所なのに、本当にイライラしっぱなしで、困りました。


結局、奥の院の大師御霊廟前で最後のお経をあげようとしたところにその団体が流れ込み、ものすごく狭いのに大人数で来るもんだから、もうグチャグチャ、その上、件のガイドはキンキンの大声をあげまくるわ、もう、またくもって神聖な気持ちになれません。


めちゃくちゃイライラした、マジで。特にガイド。
 

しかたないので、こいつらが過ぎ去るまで、御霊廟の前のベンチで時間を潰すことにします。
またこの団体があげるお経が本当に癇に障る読み方で、ダブルパンチです。

お、やっと終わったか・・・さっさと帰れバカちんが・・・












「はい皆さんこちらですよ~」












次の団体様ご入場orz



もうダメだ、待ってても埒が明かん・・・と諦めて精一杯集中してお経をあげましたけど、やっぱり、いまいち雑念が取り払えませんでした。
縁日の中でお経をあげてるみたいなんだもん・・・

本当に残念。
高野山側も、あれは規制した方がいいと思う・・・
写真にはえらく厳しいのに、ご霊廟前でのお経をあげるところのカオスっぷりを放置するのはどうかと思うぞ・・・




というわけで、残念ながら、最後の最後、本丸をしんみりしたり感動することもなく、イライラした気持ちで後にしました。
でも納経所に向かい、最後の納経をしてくださった方が

「歩きですか。本当にご苦労様でした」

と仰ってくださったので先ほどの怒りも、今までの疲れもすっと消えました。
ありがたい。


その方が

「お兄さんもそこ並んでるといいよ。今からxxx(名前忘れたけど、お偉い僧侶が練り歩く行事)が通るから、御札拾うといいよ」

とおっしゃります。
振り返ってみると大勢の人が道沿いに並んでるので、んじゃ僕も、ということで並んでみました。



僧侶の方々が手に持ったかごの中から丸い紙のようなものを投げだしました・・・と思ったら、それに向かって沿道の人達が阿鼻叫喚の地獄絵図のように奪い合いを開始。
み、見苦しい・・・
僕も足元に飛んできた奴1枚と、騒ぎが収まった後にその辺に落ちてたやつの合計2枚を頂きましたが、ダッシュして奪い合いしてんだもん、みんな・・・譲り合えよ・・・


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あ、来た

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坊主、坊主&坊主

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大乱闘開始直前

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最後に一番偉いお方




さーて、全部終わったなぁ・・・
でも、まだ時間が結構あります。
今日中に高松に戻るには最後のケーブルカーが確か20時頃だったな・・・。

大門からこちらに来る際に気になった、何やら特別に国宝が幾つか展示されてる高野山霊宝館と徳川家康の墓が特別にご開帳されてるそうなので、それも見とこうかな、と思ってインフォメーションの方に聞いてみたところ、残念ながら家康の方は9日からだそうです。がーん!残念・・・
 
「あれは絶対見たほうがいいですよ!9日まで残ってみた方がいいです!」って言われたけど、ワシ、そうもいかんねん・・・
その人、携帯で撮った写真見せてくれたけど、撮ってええんかい・・・
ただ、霊宝館の方もめったに公開されない国宝が4つも特別展示されてるとのことで猛烈におすすめされましたので、そっちにだけ行くことにします。

奥の院から霊宝館まで4キロ位あるのでバスに乗ろうと思ったんだけどバス待つのが面倒で、結局歩いちゃった・・・
色々麻痺してるね。



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墓地にはこんな企業の慰霊碑もいっぱい。

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ん・・・・??

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んんん????

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親鸞の墓。めちゃくちゃしょぼい・・・


しかしなんで?
親鸞って弘法大師と仲悪かったんじゃ・・・
しかもアンタ、浄土真宗でしょ??
ここの墓って金さえ払えば宗派関係なく墓立てられるのか??
うちは浄土真宗なので、お祈りしておきました。

<追記>
僕の勘違いです。空海と仲が悪かったのは最澄で、親鸞は時期すら全く違う。
<追記終わり>


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4kmほど歩いて霊宝館到着



この霊宝館が凄い。
展示物のほとんどが重要文化財だったんじゃないかな・・・というほど強烈です。
皆教科書で絶対見てる運慶の八大童子像(国宝)やら、これまた国宝の空海直筆の巻物をはじめ、阿弥陀如来像やら仁王像、とにかくすごい。度肝を抜かれます。
これは行ってよかった。
正直ずっと座ってたいくらい素晴らしい仏像や絵画の数々が拝めます。
しかし、ここで気がついたんですけど、空海の絵って、すべて100%左向き。右向いてるのが皆無。なんでだ?
デビュー直後のマライア・キャリーかな?(どっちだったか忘れたけど彼女、片方からの見え方が嫌いで、好きな方の顔の側からしか写真を撮らせなかったらしい)
 
そんなこんなで1時間ちょっと堪能し、日もだいぶ落ちてきたので、帰ることにします。
ここからケーブルカー乗り場まで歩いていけなくはないけど、もう疲れたので、おとなしくバスにのることに。



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超久しぶりの車・・・安心したのか体中が沈み込みそうな感覚に・・・

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高野山駅到着

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ケーブルカー、エラい角度やな・・・落ちへんやろうな・・・

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ひいいいぃぃぃぃっっっっっ!!!!

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車内で死ねる角度 
 

 
僕は今回、高松に着くまで白装束で帰ろうと思ってました。
高野山から難波→新大阪→岡山→高松というルートで帰ったんですが、さすがにやっぱり大阪で電車乗ってる時は若干後悔した!
帰宅ラッシュ時に白装束と菅笠持った髪ボサボサのオッサンが一人・・・
メッチャ浮いとる・・・
だいぶ変な目で見られました。快感!
 
 
それでも難波駅の改札で若いサラリーマン数名のグループのうちの一人が僕を見て、大きな声で「お疲れ様でした!」って言ってくれました。
若干酔ってたのかなとも思いますが、それでもそんなことを大阪で言われるとは思ってなかったので嬉しかったなー。

 
ところでこの43日間、決めてたことが2つありました。


ひとつは乗り物に乗らない、ということ。
もう一つはお酒を飲まない、ということ。


僕は別に酒自体は無くても全然生きて行けます。
現に、家ではめったに呑みません。
単純に皆と騒ぐのが好きなだけで、お酒自体はあんまり好きでもないんだと思います。

でも、流石に朝から晩まで10時間近く、30kmを越える距離を歩くと超喉が乾くわけです。
そんな中、夕食の時目の前で他の遍路達に一斉に「プハーーーーーーッッ!!!」とやられると食卓のテーブルごとひっくり返して暴れたくなってました。
 
それでも我慢しました。
遍路という神聖な道を歩かせて頂くんだし、それに自分で一度決めたことだから。
一度、雲辺寺下の青空屋というお宿で、食前酒に梅酒がおちょこで出たことがあったんですが、それも他のお遍路さんに差し上げました。

そんなもんだから、遍路終わったら絶対浴びるほどビール飲んでやる・・・と企んでおったわけです。
一発目は香川が誇る一鶴行って骨付鳥かぶりつきながら飲むかな、いやまてよ、あそこでクラフトビールも悪くねぇな・・・とか色々歩きながらずっと妄想してきたんですが、その結果・・・














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Kirin Lager in新幹線!お前の味は一生忘れない・・・(泣)



美味かった・・・ひたすら美味かった・・・そしてすぐ酔った orz

 
というわけで、ほろ酔いで高松に到着、駅から荷物を置かせてもらっている知人の会社内にある部屋まで、2キロ程なんですが、さすがに歩く元気はなく、タクシーに飛び乗り、23時過ぎに無事、到着しました。








これにて43日間の歩き遍路の旅、終了!!!!!





 
 
  

応援してくださった皆様、送り出してくれた家族、本当にありがとうございました。
自らやりたいと思って始めた遍路ですが、一人の力では終えることが出来なかったと思います。
本当にありがとう。


ブログも、最初は自分用の日記としての書き出したんだけど、意外と皆が面白いって言ってくれて・・・。

「これを読んでから寝るのが日課になった」とか言ってくれたそこの君、嬉しかったよ。

「アップまだ?気になるんだけど」ってLINE送ってきて寝させてくれなかったそこの君も、悪魔のような最高の読者でした。ありがとう。

こういう皆さんに支えられて、毎晩眠い目をこすりながらも最後まで書ききれました。(アップは全然遅れたけど・・・)
遍路全体の総括や思いはまた落ち着いたら書くとして、ひとまずこの旅はここで終幕です。
またいつか歩くことがあれば・・・ていうか、






もう絶対嫌じゃ! 






では、皆様、





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南無大師遍照金剛!!




本日の距離: 44.91km
総歩行距離: 1527.13km
1日辺り平均距離:36.36km







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