2010年03月31日

<1046>敬語で防御することの意味

内田樹先生の敬語の語源説明でおわかりだと思いますが、私達は、「避けられない対話」の場面で自分を最低限守るために、「敬語」という自己防衛の言葉を使う。

 

相手を敬って、自分を下にして応対するという意味ではなく、ここでは自分より力のある相手としてのお客様との対話で自分を守るために敬語を使う。この原理を知っておくことが、コミュニケーションでの大切なスキルになるということですね。

 

いわば敬語も道具のひとつ。

それは生存のための道具。

だから、敬語を身に付けるのは、じゃまくさいのは当然で、プロテクターなのだから重苦しいに決まっているのだともいいます。

 

毎日、電話での対話を続けるコンタクトセンターで、もし、敬語がきちんと使えない人がいたとしたら、それは無防備の状態で戦場に立っているのと同じだという意味と解釈できますね。



kiku_skill at 08:57│Comments(2)TrackBack(0)mixiチェック 三浦日記 

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この記事へのコメント

1. Posted by ひゅーが   2010年03月31日 09:17
金田一春彦だったか、大野晋だったか忘れたのですが、敬語は「距離」だとの話がありました。上下だけではなく、遠近があるのが日本の敬語の特色だそうです。
つまり、遠くにあるものは身分が高く偉いもの、偉いものは恐いもの(生殺与奪を握っている)。恐いものから身を守るのが敬語ということ・・だったと思います。
だから、日本語の敬称には雲上人、殿(遠い所に建っている御殿ですよね)彼方(かなた)、お上などがあるのだそうです。それも直接人を指さずに場所(位置)で表すのも特長らしいです。確か岩波新書だったと思います・・うろ覚えですがおもしろいなあと思った記憶があります。
ちょこちょこコメントに登場してすみません・・ひゅーがでした
2. Posted by 三浦   2010年04月01日 05:22
コメント感謝です。
内田先生の指摘も殆ど同じ解釈でした。例えば男性が手紙の最後に活用する「机下」という言葉。相手の机の下にそっと手紙を置くので、気が向いたら読んでくださいねという慎ましい思いが込められています。

また殿下とか閣下とかも同じ原理の敬称で、殿も閣も高貴な人の住まいのことを意味していて、彼らの家の近くという意味らしい。
偉い人に対しては、直接名前を呼ぶのではなく、近くの場所を示して遠まわしに名指すこと。

ご指摘の通りです。権力を持っている人には敬語を使って身を守る。決して普段使っている自分の言葉で話してはならない。敬語とはそういうものらしいですね。

いつもありがとうございました。
長いコメント恐縮です。

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