2004年11月

2004年11月23日

夫婦間での必要経費

弁護士の夫が弁護士の妻に支払った報酬が必要経費に入るかどうかということで、裁判が行なわれていたが、先日「必要経費に入る」と主張する弁護士の夫の上告が棄却された。
 これは家族間での経費のやりとりは認めないという所得税法56条について争われていたものだ。所得税法56条は、家族間でのやりとりを経費として認めてしまうと恣意的に所得を分散させることが可能になり、租税回避ができてしまうのでそれをさせないために設けられている。
 この弁護士夫婦は夫が妻に仕事を依頼しその報酬を必要経費に計上し、妻はそれを売上として計上していた。夫の必要経費が上記の56条に反すると税務署から指摘を受けたことに対し、夫の弁護士が「独立して事業を営んでいる。資格をもった弁護士に仕事を依頼すれば報酬を支払うのは当然」として訴えを起こした。
 この弁護士の言うこともわかるが、これを認めてしまうと何処までが「独立して事業を行なう」ことになるのか、弁護士ならいいのか等の線引きが難しく結局家族間でのやりとりが広く行なわれるようになってしまうと思う。極端に言えば妻が人材派遣業を営んでいて、たまたま夫の仕事場に派遣されたので、夫から委託料をもらうということも可能になってしまう。そうなると青色事業専従者や事業専従者控除の規定がなし崩しになってしまうと思う。この弁護士の場合は恣意的に租税回避を目的としているものではないが、やはり夫婦のサイフは1つなのではないかと私は思う。
 夫婦のサイフが1つと考えると、夫婦間での贈与というものおかしいのではないかと思う。夫名義の不動産を妻の名義に替えると贈与税の対象になる。名義が夫のものであっても、2人で共同で築いた財産なのではないかと思う。



kikuchi37 at 11:15|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 所得税 

2004年11月20日

電子認証の登録

税理士会ではインターネットを使って納税や申告ができるe−taxの利用を私達税理士に呼びかけています。これは、税理士の職域を守ることが目的です。(詳しくはきくち会計のサイトの経堂かわら版に書きました。お時間あったらお立ち寄りください)そこで私もe−taxの手続きをしようとしました。今までに何度も面倒な手続きを経てやっとe−taxの「電子認証の登録」まで漕ぎつきました。自分のICカードを国税局のシステムに登録するのですが、準備が終わり「送信」したところ「受付システムから応答ありません」のメッセージです。説明書をよく読んでみたら、e−taxの利用時間は平日の9時から6時まででした。今日は土曜日なのでお休みらしいです。
 e−taxについて税理士の間では「面倒だ」とか「使い方がわからない」とかいろいろな批判がでていますが、まず自分がやってみてその上で問題点を体験するのが重要だと思いました。



kikuchi37 at 13:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 電子申告 

2004年11月14日

年末調整

早いものでもう年末調整の季節になりました。きくち会計のメール相談にも年末調整関連のご質問が増えています。
 ご相談のなかで多いのが、2か所で働いている場合についてです。2か所で働いている場合は、メインで働いている会社で「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出して年末調整します。そして年末調整していない2か所目の会社の源泉徴収票と,年末調整した1か所目の源泉徴収票を添付して確定申告します。確定申告により2か所のお給料を合算して、正しい税額を計算して納付または還付になります。
 原則的には上記のように確定申告をしますが、確定申告をしなくてもよい場合があります。
ー入がお給料だけの場合で、2か所の会社で適正に源泉徴収がされていて、2か所目のお給料が20万円以下のときは、1か所目の年末調整だけで、その後確定申告はしなくてよいとされています。
■欧所の会社で適正に源泉徴収がされていて、その合計額が150万円(勤労学生等の控除がある場合は150万円より多くなることがあります)以下の時も確定申告しなくてよいとされています。2か所目の会社では乙欄で高い源泉税が徴収されますので、確定申告により還付になる場合もあります。申告したほうが良いか、申告しないほうがいいかは一概にいえません。
 2か所で働いている場合の他に、年の途中で退職して別の会社に再就職したときのご相談も多いです。この場合は、前の会社の源泉徴収票を現在の会社に提出し、2社の給料を合算して年末調整します。前の会社の源泉徴収票がないと新しい会社で年末調整ができませんので、自分で確定申告するようになってしまいます。早めに前の会社の源泉徴収票を取り寄せておいてください。



kikuchi37 at 17:55|PermalinkComments(0)TrackBack(1) 年末調整 

2004年11月08日

みなし役員

みなし役員の問題について考えていた時に、週間税務通信にみなし役員についての記事が載っていました。
 商法で規定する役員以外に一定の要件を満たすものを税法では役員とみなしています。一般にみられるのは、同族会社でダンナさんが社長で取締役として登記していますが、奥様は役員として登記していない場合があります。出資もダンナさんが全部だしています。奥様は経理担当として会社の仕事を手伝っています。このような時に、予定以上に利益がでてしまい法人税が大変だということになります。なにか経費に入るものはないか。そして奥様は役員でも株主でもない、単なる1社員だからと言ってボーナスを出したとします。でも、この場合は奥様はみなし役員となり、ボーナスは役員賞与とみなされ会社の経費に入りません。
 これは配偶者の場合ですが、他人であったとしてもみなし役員になることがあります。顧問・相談役等の名称はいろいろありますが、会社の経営に従事しているかどうかが判断基準になります。役員として登記されている社長がいても、実際に会社の運営を行っている人が役員となります。社長と親族関係がなくても、役員とみなされることがあります。



kikuchi37 at 21:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 法人税 
Profile
こんにちわ
2001年に世田谷の経堂で開業しました。お客様と一緒に成長していきたいと思っています。きくち会計のホームページにも是非お立寄りください。