真弓

ヒツジの「布石」論

野球はメンタルな部分に非常にウェイトがあるスポーツである。
もちろん他のスポーツもメンタルな部分に小さくない荷重がかかるものであることは疑いない。
しかしながら野球は、サッカーやバスケットボールなどと違い、合間合間に考える時間が山ほどある(「ブタの双六」と蔑称される所以でもある)。ゆえに、その待ち時間にかかる精神的荷重はひとかたならぬものである。

ゆえに、ゲームを展開する上において、指揮者の「布石」というのが大変重要な要素となる。
それはあるいは「形式form」といっても「規則rule」と呼んでもいい。
それらが重要素となる。

重要素となる理由は二つある。
ひとつは、それが指揮者への帰責事由となるからである。
ひとつは、それが行動者(選手)の期待仮説となるからである。

前者をさらに敷衍すると、次のようになる。
基本的な「布石」が明示され、指揮者によって指揮され、行動者はそれに従う。これにより、指揮者が結果責任を負うという基本形態が現れる。結果責任は分散、あるいは指揮者に集中され、それに基づくことにより、行動者は過度の結果責任を負うことなく行動することができる。これは「安心感」とでもいえるものである。

後者をさらに敷衍すると、次のようになる。
「布石」が「規則rule」となることにより、行動する側にとっては強い予測可能性が生まれる。あるいは行動選択が比較的容易な択一問題となり、結果の吉凶問わず、行動者には合理的な期待が生まれる。とりもなおさずこれは行動者にとって、行動中の精神的負担を軽減することになる。

指揮者による指導の「形式form」が重要になるのは、以上の点によるものである。

野球に限らず団体スポーツを行う・行った事があれば、
・結果ではなく、形式を意識する
・次に自分が何をすべきか、その予測ができる
この二つが如何に重要な意味を持っているか、容易にわかることだろう。

逆にいえばこれらの要素がなければ、結果を意識しすぎて必要以上に自分の行動に負荷がかかることは容易に推察できる。

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タイガースは今日も負けた。
今日も今日とて逆転負けである。もはやお家芸になった感がある。

真弓(以下ヒツジ)監督は8回から藤川球児を投入したことを問われ

「調子が悪いのはわかっていたんだけれども、何とかしてくれるのかなあと思って」

という談話を発表した(当日TBSラジオのレポートより)。

「何とかしてくれるのかなあ」というのは言い得て妙である。

「だめかもしれないけれども、選手に任せる」。
9回限定ではなく、
リード場面限定でもなく、
場合によってはいってもらうかもしれない。
でもオレは、オマエに期待しているから。
だから、オマエを出してみるよ。
何とかしてくれるのかなあ?

もちろんこれは選手の自主性を尊重している指揮ではない。
単なる指揮者責任の丸投げといえる。

今年、ヒツジとヒツジの仲間達はこればっかりだった。

歴史を振り返ってみると。
たとえば名将・森祇晶は90年、ぶっちぎりのリーグ優勝・日本一を果たすわけだが、彼は当時の中継ぎエース・潮崎哲也を、いわば酷使した。
6回7回から出して、場合によっては最後まで引っ張る。
90年のシーズンMVPは怪物ルーキー野茂英雄だったが、ライオンズ優勝は潮崎によるものだったと断言できる。
ただしそれができたのも、当時ジャイアンツからきた経験十分のリリーフエース・鹿取義隆が後ろに控えていたからである。

あるいは、横浜ベイスターズで「大魔神」と恐れられた佐々木主浩が1998年、中継ぎエース盛田幸妃のトレードを聞いて「オレを壊す気か」と激怒したというのも、当時の絶対的「守護神」といえども、如何に責任分散が重要かということを例証している。


継投は最も明示的に監督の手腕が表れる場所なので目につきがちだし、我々も論うことが容易なわけだが、以前記したようにヒツジ監督は攻撃指揮でも同様の場当たり的・その場限り的指揮を行う。
それが現場の人間にとって如何ほどの重圧になるか、恐らくヒツジとヒツジの仲間にはわかっておるまい。

ゆえに
「(久保田と藤川の2人は)プレッシャーを背負い込んでると思う。(味方の失策で)大きなプレッシャーを自分に与えてるのかも」と久保投手コーチ。(中略)
CSは07、08年に続く3度目だが、いずれも突破できず。優勝を逃した終盤戦も大事な一戦を取りこぼした。「短期決戦、ここ一番に弱いところがある」と真弓監督。
http://mainichi.jp/enta/sports/baseball/news/20101018k0000m050061000c.html?link_id=RAH04


こういうことを平気でいう。

「ここ一番に弱い」のはヒツジが「布石」「定石」「形式」「規則」「規範」をもたない、その意味で指揮者責任を何とも思っていないヒツジだからである。

選手のせいではない。

打線は水物、采配も水物

 スポーツ観戦においてまず忌むべきは、結果論やと思うんよね。

 負けた「から」グダグダいう、という印象論がつきやすいからね。
 さらに、言う方は、負けた「から」言いやすいということもあるわね。

 きょうは、八回表にヤクルトに逆転された際に、再逆転を願った。

 きょうに限っては、勝ったんを見たかったんじゃなくて。
 勝ったときに思いっ切り文句を言いたかったんやね。


 でもまあ、負けた。
 負けたんで、抑え気味に書きたいと思うんやけども。

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 久しぶりに阪神戦中継があったんで、あっしも調べものとか読書とか、勉強とか、やりたいことやらねばならんことがいっぱいあるのをおいておいて、わくわくしながら見た結果が、次の通りやね。

▼阪 神−ヤクルト 22回戦(阪神13勝9敗、甲子園)

ヤクルトス  000 000 030  3
阪神タイガ  000 020 000  2


【投手】
(ヤ)館山、増渕、李恵践、松岡、林昌勇−相川
(神)メッセンジャー、藤川球、久保田−城島

【責任投手】
(勝)館山17試合9勝6敗
(S)林昌勇47試合1勝2敗29S
(敗)藤川球49試合3勝3敗24S

【本塁打】
(ヤ)ホワイトセル14号2ラン(8回、藤川球)
(神)


 接戦になるんはしようがないよね。
 相性の悪い投手・館山に、相性の悪いデーゲームやからね。

 それから、負けたからいうんやない。
 気分のええ負け、って、あるからね。

 「ああ、負けたけど、ええ野球をみた」

 っていうのが、必ずあるんよね。

 むしろ暗黒時代と呼ばれた89年から(野村克也監督時代が「暗黒時代」言われてるけど、あれ全く違ってて、あの頃は若い奴らばっか出て来て、野村も継投で勝つしかないから一生懸命継投して、ポンコツひろてきてそこそこ活躍させて、おもしろく勝つ要素があったからね、オレらなんかにいわせると、村山好きやけど、暗黒時代は村山監督時代やね)、90年代ずっと、ほそぼそと阪神を見てきた人間からいわせると、「負けたからオレはいう」みたいの、ないんよね。

 いっつも負けてたからね。
 特に中継がある巨人戦はね。

 やから、自分の好きなチームのええとこ、見つけるの、得意なんよね。


 でも今日は本当に非道かった。
 リアルタイムで気分が悪くなった。


 逆転されたからいうんやない。
 球児で負けたからいうんでもない。

 本当に采配が非道すぎる。



 まずオレはね、思いつきで采配してもええと思うんよね。

 思いつきで選手起用しても、「このオッサン、思いつきでやっとんな」と思わせなければ、全然問題ないと思うんよね。もちろん勝つと雰囲気がよくなるし、負けても長嶋采配みたいに「それも味」と思わせれば、それはそれでええと思うんじゃ。

 今日は、というより多分「今日も」やと思うんやが、最近は余り野球を見んので今日はという表現にしておこう、今日は、思いつきで選手起用やったんがバレバレやね。


 今日は打線が全然打てんでね。

 でも「打線は水物」とよういうけど、どうしても不安定やから、打線で勝つチームって、余りないんよね。
 4番打者が打っても5番が打たない試合なんて、ざらやからね。
 3番打者だけで勝てる試合とか、
 6番打者だけで勝てる試合とか、
 そうそうはないわけね。

 そこへもってきてそれぞれの調子があるからね。
 打線だけで勝つチームって、余りないね。
 1985年の阪神タイガースとか、1999年のダイエーホークスとか、リーグ優勝チームでいうとそれに当てはまるけれども、85年の阪神だって、中継ぎエースに福間納が居て、山本和行と中西清起のダブルストッパーが居て(尤も山本和はシーズン途中怪我でリタイヤ)、優勝したわけやね。99年のホークスは篠原貴行が中継ぎで14勝、それからペドラザがリリーフエースで居ったね。

 打線がボコッと点を取る試合は投手陣どうでもいいんよね。
 点が取れんときがあるから、僅差で終盤勝ってるのを如何に落とさないか、それが大事なわけで、打線で勝つチームは、先発はグダグダやけどリリーフが充実しとるわけね。

 やから打てん日があるんは、首脳陣は大きく計算に入れとかんといかんし、入れとると信じたいところなんよね。リリーフエースだけでなくて中継ぎエースも必要なんは、グダグダの先発が落としかけた星を拾うのに、一人だけだと余りに負担が大きいから、ということなんよね。つまりは、中継ぎの相互信頼がどうしても必要になるんよね。



 今日の大敗(ダメージ的にはとんでもない大敗)には伏線があってね、昨日の試合、好投してた先発・久保投手を、《大事を取って》六回いっぱいで降板・継投して逆転負けしとるわけね。

 (sanspoより:真弓監督“無茶苦茶”サイ配で虎首位陥落 (1/2ページ)

 昨日、試合終わった直後からなんか非難轟々なわけ。
 投手コーチは「私のミス」とか認めちゃってるし。
 各巨大掲示板は荒れ放題、そんな感じやったね。


 でもわし、昨日の試合、必ずしも悪いとは思わんのよ。
 先発は基本六回、あとはリリーフに託す、という一念があるのならば、あるいはチーム規範があるのならば、それでいいと思うわけ。

 ただその場合、役割分担をしっかりしておかんといかん。
 また、とにかく先発が好投しても完投しない、ということならば、勝ちそうな試合は全部ストッパーが用意することになるわけだから、ストッパー(阪神の場合いうまでもなく藤川球児)は一回限定にしておかないと、なんぼ球児でも超人やないんやからいつか壊れるか調子を落とすと思うね。

 今週だって、中1日で一昨日も、三日前も2イニングを投げさせとる。

 最後の星を拾う覚悟のスクランブル登板は悪いと思わんけどね。
 球児もスタルヒンとか稲尾じゃないんだから、休める日を作らんと、まずいわね。壊れるか大きく調子を落とすか、するわね。

 で、今日よ。
 メッセンジャーがあっつい中よう投げて、7回無失点で切り抜けたわけね。昨日の試合がなかったらこれ6回に替えてるんやろなあ、とか思いながら、でもよう我慢したなあ、とか思いながら見とったわけ。
 昨日の様子やと、真弓はこれから残り試合、投手を継いで継いで勝つつもりなんかなあ、でも昨日の今日やから、今日は中継ぎを信用しよらんのやろなあ、今日中継ぎ我慢して出せたらええけどなあ、アホやから出しよらんかなあ、とか思っとったら、まあやっぱりアホやから中継ぎなんざ出さんわな。

 ここで中継ぎ、久保田とか渡辺とか西村とか出さんかったら、どう思う?
 中継ぎ陣は「やっぱり信用されとらへんのやな」と思うやん。「昨日あかんかったから、監督またブレよったんや」と思うやん。おれが久保田やったら、1点差でギリギリの勝負ならばともかく、2点あるんやで、オレ出したらええやん、思うね。意味分からん8回にオレ出さんなら、ブルペンで投げさすなよ(西村と久保田は6回以前からブルペン入りしていた)、球児しか信用してへんのか、と思うね。

 で、ご苦労なことで球児がまた8回アタマからリリーフに立つわけ。
 で、出て来て一球目投げるわねえ。

 下半身が前に出んから、真っ直ぐが指に引っ掛かり過ぎよる。
 叩いてしもて、左バッターのかかとにデッドボールやね。

 一球目みたとき、うわー球児、下半身めっちゃ疲れとるなあ、と思った。

 ピッチャーて、新幹線に乗った状態で進行方向に弾を撃ち出すような構造やからね。新幹線が下半身ね。新幹線のスピードが違うたら弾着場所が全然ずれるのと同じで、下半身のスピードと、踏み出した足への上体の進み方が違うたら、コントロールが全然狂うんよね。

 で、下半身が全然ダメなときって、上でどうにかしようとするから、コントロールが伴わんのは無論のこと、また球威が落ちるのもいわずもがな、ようないのはフォームが狂うたり、いつもと全然違うとこに力入れて投げるから、故障する危険があるんよね。

 で、デッドボールからヒット、送りバント、セカンドゴロで1点、その後ホワイト何とかいう、大きな外人にホームラン打たれるんやけど、まあそれもしようがないわな。もうグダグダに疲れきっとるんやから。

 でも言いたいんはそこやない。
 涙出そうになったんは、そこやない。

 8回表、ヤクルトの攻撃を再確認しょうや。

8回表 ヤクルトの攻撃
1:ピッチャーメッセンジャーに代わって藤川球がマウンドにあがる
2:館山→代打:福地
3:福地 デッドボールを受ける 1塁
4:青木 レフトへのヒットで出塁 1,2塁
5:田中 見事送りバントを決める 1アウト2,3塁
6:飯原 セカンドゴロの間にヤクルト1点をあげる 神2-1ヤ 2アウト3塁
7:ホワイトセル ランナー3塁の1-0からレフトスタンドへの2ランホームランでヤクルト逆転! 神2-3ヤ
 5:田中 見事送りバントを決める 1アウト2,3塁
 ↑ここやね。
 この5の時点で、ワンアウト2,3塁なわけね。
 ここで、阪神内野陣は通常守備位置で飯原を迎えるわけ。

 これは別に鳥谷とかがボサッとしていたのではなくて、げんに映像を見る限りセカンドの平野なんかは一度前に出て来かかってるわけね。つまり前進守備、バックホーム体制で守る段取りをしたんね。1塁ランナー居ないわけやから、ダブルプレーは取れないわけやからね。

 でも、いっぺん前に出たのに戻るわけ。

 つまり、ベンチの指示で「通常守備で」というのが出たんやろ。


 これおかしない?

 球児出したんは、1点もやらん野球をするためやろ?
 それやったら前進守備やん。
 げんに平野はいっかい前いってるわけやし。
 1点やってもええんなら、もうちょっと違う采配があるやろ。

 しかも1塁ランナーおらんのやから、ダブルプレー体制でもないわけで、通常守備で守るメリットは、「少し後ろで打球を処理できる」という極小型確率論でしか、ないわな。

 一貫するんなら、前進守備バックホーム体制やろ。
 げんに、平野は当然のように前に出た。当然やね。

 それを後退させる阪神ベンチ首脳陣。

 なんやこれ。
 ベンチより平野のほうがよっぽど野球しっとるがな。

 それでまあ、通常守備やから、

 6:飯原 セカンドゴロの間にヤクルト1点をあげる 神2-1ヤ 2アウト3塁
 ↑こうなるわけやね。

 つまりホームラン打たれる前に、もう、布石が負けとるわけや。
 1点取られたんが悪いいうんやない、布石が負けとる。



 まあでもこれでもしようがないわ。
 「でも今年の阪神は打線がひと味違う!きっとやってくれる!」
 めげることを知らない阪神ファンは、そう信じる。

 でもそんなハトみたいに健気なファンは、残念ながら味方から豆鉄砲を喰らうんやね。
 そのすぐ裏の阪神の攻撃。

8回裏 阪神の攻撃
1:ピッチャー館山に代わって増渕がマウンドにあがる 守備交代:ファースト武内 守備変更:福地→レフト
2:マートン センターへのヒットで出塁 1塁
3:ピッチャー増渕に代わって李恵践がマウンドにあがる
4:平野 見事送りバントを成功させる 1アウト2塁
5:鳥谷 鬼崎(遊)のファンブルにより出塁する 1,2塁
6:ピッチャー李恵践に代わって松岡がマウンドにあがる
7:新井 ファウルフライを武内(一)が捕球してバッターアウト 2アウト
8:ブラゼル 一打同点の場面でど真ん中のストレートを打つもセカンドゴロ 3アウトチェンジ
 どこがびっくりするか。
 4:平野 見事送りバントを成功させる 1アウト2塁
 ↑ここやね。

 某巨大掲示板の阪神スレッドでは「首位打者にバントさせて、調子悪いクリンアップ勝負って!」とか言われとったけど、問題はそこやない。
 もっといえば平野は2番バッターで、2番は送るのが仕事なんやから、1点を追う場合は、ナンボ2番の打率が高くて3番の打率が低くても、バントでええ。これは確率論的な話やない。チーム編成の話や。打順編成の話や。やからこれで問題ない。

 でも、やね。

 ここで1点とりにいくって、一体何?とおもわへん?
 同点なったらどうすんねん、
 同点にしにいってどうすんねん、
 そうおもわへん?

 だってマウンドに球児上げてるんやで。
 同点で球児延長まで引っ張るつもりか?
 違うやろ?

 同点でもし延長になったら、真弓は中継ぎ出すわけや。

 中継ぎ信用してなかったんちゃうんかい !!!!!!!!

 って思うやん。

 オレやったら思うで。
 いや中継ぎ投手やなくてもやね、ベンチ入りしとったら思うわ。

 同点狙いて!

 同点狙いでいくくらい中継ぎ信用しとったら、8回に出すやん。
 8回出さずに、結果的に疲れ切ってた球児が打たれたらその裏同点狙うんか?狙い通りに同点なったら、信用しとらん中継ぎ出すんか?

 そう思うやん。
 オレやったら思うで。

 で、まあちぐはぐの布石でやな。
 結局同点にもならんわけや。

 そうすると次の回、
9回表 ヤクルトの攻撃
1:投手交代:藤川球→久保田
 これや。


 なにこれ。

 何このコワレモノ野球。

 何この、「無邪気さを抜いた長嶋采配」みたいな野球。

 久保田、9回表を抑えて憮然としてベンチ戻ったけど、当然やろ。


 久保田、で、優勝争い、この時期、というと、5年前の9月7日を思いだすね。

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 リリーフの久保田は、不運な本塁クロスプレー判定もあって、9回同点まで追い上げられ、なおもワンアウト満塁、サヨナラ負けの絶体絶命のピンチを迎えるんやけども、岡田監督はマウンド行って、言うわけやね。

 「めちゃめちゃしたれ!責任はオレがとる」

 不安定だった久保田は何が覚醒したんか、切れ切れのフォークで連続三振をとるんよね。結果的に控えの中村豊が何故かホームラン打って勝つ、という試合やったね。ほぼリアルタイムでネット実況を見ていたけれども、面白い試合やった。


 なお今日、真弓は試合後、記者からの「球児は疲れがたまってきている?」という質問に対して

 「考えんといかんね

 と答えたらしいけど、もし考えるんならもっと早めに考えんといかんよね。

 さらにいえば今考えんといかんのは、球児の使い方ではなくて

 ご自分の責任問題

 であるような気も、するけどね。


 とにかく、昨日から今日という単位でもそうやし、
 試合中に、という単位でもそうやし、
 真弓の指揮がまったく首尾一貫せんね。

 でもそれは今年に限らんからね。
 もう今さらいうてもしようがないけどね。


 もう絶対監督せんやろけどね、
 これ、森祇晶やったらどうするかなあ、とか、
 思うたね。空しいけどね。

 野村克也やったらどうするかなあ、とか、
 上田利治やったらどうするかなあ、とか、
 藤田元司やったらどうするかなあ、とか、
 岡田彰布やったらどうするかなあ、とか、
 星野仙一やったらどうするかなあ、とか、

 思うたね。

 空しいけどね。


 ひとつひとつの失敗がどうこうというんじゃなくて、
 首尾一貫していないという意味でね。


 本当に、考えられうるほぼ最悪の指揮やなあ、と、思うたね。

 逆に考えると、こんなルンバ采配を一年やってもこれだけ勝ってるんやからね。俄には信じがたいよね。
 それから、選手時代も監督時代もずっと悲運のヒーローであり続けた村さん、村山実さんにこういう、手放しで強い時代に阪神の監督をやらせてあげたかったなあ、みたいなこともね。

 少し、思うよね。



 なんか、いろいろ大変やなあ、阪神の選手。
 これでは全然乗っていけんやん。

 中継ぎ投手も、球児も、先発も、全員でなんかがっかりするやん。
 「明日からがんばろう」て気持ちにならんやん?
 打者も「打ちまくらんと勝てんのかよ」と思うやん。

 やられても、信用せんといかんよね。
 一回きめたらね。
 やられても、やられてもね。
 やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、
 それでもだめなら、そのひとはプロ野球向いてないんやからね。
 で、それを選んだ自分の目が節穴やったわけやからね。
 しようがないんやけど。

 そういやさっきの村山監督は、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、やられても、野田浩司を先発で使うたね。

 野田は結局トレード先のオリックスで大成したけどね。


 とにかく、ふらふらと一貫せんのはとてもまずいね。
 目先の一勝に目が眩んで相互信用を少しずつ落とすと、
 将来にも禍根を残すと思うんよね。


 とりあえず今日は、どう思とこうかね。
 球児が怪我せんでよかった、とでも思うかね。
 久保田がワンイニング無失点で抑えた!やったぁ!とでも思うかね。

 久保田はしかしこれで、少し真弓が信用するから、また少しずつ使われるよね。
 そういうブレた使い方は、いたずらに久保田を腐らすと思うけどね。
Profile
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自分で択んだ素晴らしいものに
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きくいちもんじ


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