(6月28日)6月定例会で12月定例会に続いて長嶋竜弘議員が交通問題について再質問しました。バランスを考えると世界遺産登録なのか、それとも市民生活なのかはっきりしませんが、長嶋議員はあくまでも登録を前提にして行政の取り組みを明らかにしようと思ったと言っておられます。見方を代えると交通問題が、登録の推進を阻む最大の課題になっているという現状を示すことだともいえます。

(長嶋)世界遺産登録を踏まえて交通を取り上げます。一人一人の移動を改善していくための一連の取り組みで、自発的に転換していくところが大事です。モビリティ・マネージメント(交通流動管理=MM)で市として取り組んでいることはどのようなことでしょうか。
(土屋志郎まちづくり景観部長)平成15年11月、首都高速湾岸線の大黒パーキングエリアや第三京浜保土ヶ谷パーキングエリアなどで、鎌倉市内の交通状況を発信する実験を行いました。今後は鎌倉市交通計画検討委員会で個々に検討していきたいと思います。

(長嶋)車からの転換だが、東京、横浜、成田などからのシャトルバスの運行、寺社史跡を回るミニバスの運、特別切符の発行について伺いたいと思います。
(土屋)旅行会社などの協力で特別列車の運行などについては、委員会に当事者も入っているので、意見を聞きながら議論していきたい。

(長嶋)正月3ヶ日間の交通規制を他の休日にも活かすという要望が、ワークショップでも出されました。ナンバープレートの規制も要望としてあがってくることが多い。
(土屋)市民の日常生活にもからんできます。正月3ヶ日と同様の交通規制を休日に実施するには、歩行者の状況、道路、車両の整備状況などを踏まえて対応しなければならないので、まだ課題があるのではないかと認識しています。

(長嶋)抑制効果はかなりあると思うので、通行許可証だけでも効果的とされるところで実施を考えてほしい。ロードプライシングもコスト面を考えて実施してもいいのではないでしょうか。課題をお聞きしたい。
(土屋)交通混雑地域で課金によって道路をスムーズにする方策です。実施にあたっては商業者も含めた市民の意見、法令等の整備、課金方法、実施に伴う費用、近隣市との調整などが必要です。検討委員会で地域の交通問題解決の一つとして調査検討する予定です。

(長嶋)文化財保護についてどのように交通規制を考えておられますか。
(島田)基本的には駐車場の確保が困難という問題です。道路が狭くできる限り交通機関を利用を考えて、パークアンドライドやロードプライシングなどの施策を検討していくのが、文化財保護の観点からも大事だと思います。