富士見茶屋

菊谷信夫の 富士山撮影日記

2012年12月

a5e07f2d.jpg2012.12.20.
天気予報が良い塩梅に “ 晴れ時々曇り ” なので、今日こそピーカンは避けられると思い、前夜に準備したが、当日の朝になってみると、またもや “ 穏やかな晴れ ” に成ってしまった。
『 どうにでも成れ! 』 と覚悟して出発。

笹子トンネルの崩落事故の関係で、大月JC〜勝沼間が通行止めの為、相変わらず交通量が少ない。 藤野PAを過ぎたあたりで、『パシッ』と異音を感じた。 かなり大きな音だ。 前を走行していた小型車からの『石跳ね』だ。 助手席前のフロントウインドウに長さ 15mm 程度の亀裂だ。 車歴50年以上になるが、こんなデカイ亀裂は初めてだ。 注意しながら走行することにした。

今日は余り動き回らず、一か所に陣取ろうと思い、山中湖・平野の浜に車を停めた。 隣のRV車、60歳代のカメラマンが岡にあがった釣舟に寝袋を干していたが、私を見ると挨拶してきた。 「昨夜は泊まったのですか?」と聞くと、『 ハイ、寒かったです。 零下8℃でした。昨日も今日も紅富士は駄目でしたけどね! 』 と笑顔で答えた。 私も冬の車中泊は何度か経験があるが、こりごりだ。
 
2時間ほど湖畔で富士山を眺めていたが、山中湖上空の雲が取れず、状況が変わりそうにないので朝霧高原方面に移動を決意。 紅富士のカメラマンに 『 今夜もここに泊まるのですか? 』 と聞くと、元気な声で 『 ハイ! 』 と返事が返ってきた。 「 これくらいの根性が有れば、良い紅富士が撮れるだろうな! 」 と尊敬の念すら感じた。

“ 朝霧道の駅 ”からの富士山は快晴で、時折剣ヶ峰付近から雪煙の様な雲が上がっていた。 駐車場もガラガラなので、今日はここから夕紅富士を撮ることにした。
16:30pm 頃に天子山塊に太陽が隠れたが、あれほどの快晴なのに薄過ぎる夕紅。 恐らく太陽が沈む西の空に厚い雲が有ったのだろう。写真添付

折角、2時間半も粘って狙った“夕紅富士”だが、寒いだけで達成感なし! 17:00pm 帰途につく。 道路標示の外気温は -2℃。 「 今年の冬は富士山の積雪が多い様だから、“紅富士狙い”もよいかもしれないな。 」 なんて思いながらの、今年26回目の富士山麓徘徊であった。 19:00pm 帰宅。 走行 294km。

フロントウインドウ交換なんて、ややこしい用事が出来てしまった!

bda293c5.jpg2012.12.11.
『 太平洋側は穏やかな晴れ。 』 という天気予報に誘われて、富士山麓撮影徘徊に出掛けた。 冬用タイヤに履き替えて、初の富士山方面だ。 今年の富士山は積雪も多いようなので、無理せずのんびり旅を心に決めての出発だ。 8:10am 自宅発。

先日の、9名も死亡者が出た笹子トンネルの崩落事故で、大月〜勝沼間が通行止め。 心なしか交通量が少なめだ。 普段なら、大型トラックが多い時間帯なのだが … 。

然し、あの事故は悲惨であった。 技術者の端くれとして思うのだが、日本人は“ 物を吊る ” とか、“ 者を引掛ける ” という発想に鈍いところが有るのではないだろうか …。 今回の事件に限らず、 「 体育館の吊天井が落ちた。 」 とか、「 エスカレーターの上部が外れて落ちた。 」 とかいう事故を耳にするが、“ 落ちたらどうなるか? ” という設計思想の欠如が感じられる気がする。 勿論、安全係数等は十分に留意されているのだろうが、何か『力学上、強度上、問題なし。』という優等生の模範解答的に扱われていないだろうか … 。 もうひとつ、+α の配慮が欠けている気がするのだが … 。

天気は、案の定の 『 冬空晴れてのピーカン! 』 。 青い空に白い富士。 『 これ以上、何が不満だ!? 』 言わんばかりの快晴に、カメラを取り出す気力も喪失。

例年にない積雪の美しい山肌を眺めながら、ため息ばかり。 青い空を PL FILTER で更に濃紺にして RAW で撮り、先日撮った半月と合成してみたり、時間を持て余すばかりだ。
このままでは夕焼けも無理と判断して帰途につく。 18:00pm 帰宅。 走行 316km 。 歳のせいか、帰宅後ドッと疲れを感じる老人徘徊で有りました。

da45ec2c.jpg2012.12.02.
約一週間の写真展がやっと終了した。 いつも感じるのだが、期間中に当番やら準備やらで会場に足を運ぶ日が多く、体力的に苦痛であった。 然も、富士山写真に嵌っている者にとっては、この時期は辛い。

私は、この写真展(グループ展)では、春夏秋冬の4点の富士山写真を展示させて頂いた。 会場の特等席と言える場所に展示して頂いたこともあって、見に来て頂いた方々の目に触れやすく、多くの方から賞賛の言葉を頂いた。 誠に感謝・感謝である。

特に、話題にして頂いたのは、夏の “ 赤富士 ” と秋の “ 笠雲 ” の写真だ。 何れもなかなか遭遇しない光景なのだが、10年も富士山に通ったおかげで季節感のある写真を披露することが出来た。

来場者の発する感想を聞きながら、いかに日本人が 『 富士山好き 』 で有るかを痛感させられたものだ。
この歳になって、 「 もうそろそろ富士山写真は限界かな? 」 と感じている今日この頃だが、多くの方々の感想を耳にして、『富士山写真をやって良かったなあ!』としみじみ思う写真展で有りました。 Thank you !

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