元号も変わり、令和元年となりました。
 管理人(うぇいど)です。

 さて、アベンジャーズが絶対的な窮地に陥ってしまったインフィニティ・ウォーの状況を打開する切り札となるMCU最強クラスの能力を持つキャラクター、と言われている「キャプテン・マーベル」の主演作である、本作を観た感想を、書いてみたいと思います。


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■概要
95年のある日、クリー人のヴァースは地球に不時着してしまう。


■感想

 実は、こう言ってはなんですが、このキャプテン・マーベルという映画にあまり期待していなかったんですよね。Ms.マーベルっていうと、原作コミックのニューアベンジャーズシリーズあたりに、「ちょっと出てた」ぐらいだったり、その後、「キャプテン・マーベル」の名を襲名したりしたらしいですが、MARVELユニバースにおいてそこまで重要な存在かと言われると、そこまででもないような人だったし、エンドゲームへの繋ぎという位置付けなので、やっぱり観ておかないとな~、ぐらいの気持ちで、劇場に行って観てきました。その感想は…

「思っていたよりは、良かったです」
です。

 まず、大した問題ではないのですが、なんでクリー人ってのは、地球人とそっくりな姿をしていて、地球人と同じような生活をしているんですかね?この宇宙の果てにある惑星では、地球と同じように酸素があったり、地球と同じような食べ物があったりするんですかね?
 同様に、宇宙人に誘拐された後、その後、30年も生きているピーター・クィルとか、惑星サカールにいる地球人そっくりで、なおかつ英語を話している人々とか、MCUってその辺、緩いですよね?そんなのは割とどうでも良いですが笑
 それとですね、海外版ポスターのキャッチコピー「HIGHER FURTHER FASTER(より高く より遠く より速く)」が、日本版ポスターでは、「失われた過去 狙われる記憶 与えられたチカラ 私は、<私>なのか―」になっていたのですが、それはそれで端的に映画のストーリーを表しているので、それはそれで良かったのかもしれませんが、ただ、前者はキャロルの口癖でもあったことが映画を観ることで分かる、と考えると前者も良かったと思うんですよね。一長一短なので、どうとも言えませんが。
 そして、キャプテン・マーベルについて、思ったのが、あのヘルメットを被る時、髪を頭部の縦長の穴から出して、モヒカン状にしてるの、どういうデザインだよ?とツッコミたくて仕方なかったんですよね笑
 また、手からビームを出したり、空を飛んだり、それってMCUっぽくないんじゃないですか?かめはめ波を出したり、舞空術で空を飛んだり、やりたい放題なドラゴンボールの世界に対し、銃を撃ったり、弓を使ったり、現実的にできそうなことで戦う、というのがMCUの現実っぽさであり、面白さなのに(アーマーで空を飛んだり、ビームを撃ったりするアイアンマンは例外)、人間が手からビームを撃ったり、空を飛んだりするという、一歩上の能力を持った人間が出てきてしまうと、現実味が薄くなるというか、より「何でも有り」の状況に近づいていってしまう気がするんですよね。そんなことないですか?まぁ、雷神が魔法のハンマーから雷を出したり、魔術師が通り抜けフープを出したりしている以上、もう何でも良い気がしますがw

 とは言え、特に気になることも少ない映画だったと思います。
 まずは何より、この映画、「開始3分で泣かせてくる」というのが事実でした。まさか、そんなサプライズを用意してくるとは…と思ってしまいました泣
 次に、この映画に対して「90年代っぽい映像だから、若い人に伝わらないのでは?」なんて意見があったりするのですが、僕はそんなことは思わなくって、90年代の映画って、もっとカメラが固定されていたり、映像にノイズがあったり、登場する宇宙人が今よりCGっぽい(または着ぐるみっぽい)ところがあったような気がするのですが、この映画って、背景は90年代のアメリカっぽいのに、カメラワークが今風だったり、「今の映画っぽかった」と思うんですね。それにしても、90年代のレンタルビデオ屋等、よくこんなセットを造ったものだな~と思いました。
 それと、90年代の若い頃のニック・フューリーらが登場するんですが、本当に若い頃の映像なのでは?ってぐらい、見た目が若いんですね。その辺の撮影技術がすごかったです。
 この映画は、技術の発達した惑星出身のヴァースが、スマホも無い、インターネットもまだ黎明期で、紙の地図しかないという95年の地球にやって来る、というところから始まるのですが、95年の地球というのが、未開な惑星に思えてくる一方で、それは95年を生きていた人にとっては、「今」だったんだろうな、なんてことを感じてしまいました。
 ところで、やっぱりこの映画の撮影風景として、スクラル人の写真が公開された時から言いたかったのが、「実写版ドラゴンボールのピッコロ大魔王かよ?!」というのと、ファンタスティック・フォーの版権と共に、20世紀FOXが持っていたスクラル人の版権が、MCUに帰ってきたんだな~というのがありました。変幻自在のスクラル人の描写に、映画を観ていて、ハラハラしっぱなしでした。が、欲を言えば、ファンタスティック・フォーの#2よろしく、牛になって地球で暮らすことになったスクラル人も出てきてくれたら、もっと良かったのにな~なんて思ってしまいました笑
 そして、やっぱり主人公のキャプテン・マーベルですね。あのヘルメットの、ただ被るのではなく、瞬時に現れる感じが良かったです。MCUに登場するキャラクターのマスクやヘルメットって、ピーター・クイルのマスクとか、ブラックパンサーのマスクみたいに、仮面ライダーの変身みたいに、変形してマスクになるところが良いんですよね~
 そして、この映画が公開される前から言われていた、「これまでのMCU作品みたいに、いかにキャロルが能力を得たか、みたいな順番で描写される映画ではない」の通り、この映画を観ていて、「ヴァースとは何物なのか?」が最後まで気になりっぱなしでした。
 それから、女性のキャラクターだけど、ビームを出したり、空を飛んだりと、これまでのMCUの男性キャラクター以上に力強い様子を観ていて、これからはプリキュア的な、戦うヒロインがMCUにも登場していくんだろうな、と感じました。
 そういうことから、やっぱり観客が面白いと思うツボをしっかり抑えてくれている、MCU映画の一つなんだな、と思いました。

 この映画における、本当の敵は誰で、何が真実なのか?「アベンジャーズ」誕生の由来となった出来事とは?ニック・フューリーが片目を失った理由とは?キャプテン・マーベルはいかなる力を持っているのか?それらはいずれも、ぜひ、劇場で確かめてみてほしいと思いました。

 よろしくお願いします。