気まぐれホトトギスのブログ

熱しやすく冷めやすい"気まぐれホトトギス”が、その日その時に夢中のこと、”萌え”を正直に思いっきり語ります。

『広開土太王』第90話のタムドク

『広開土太王』〜第90話〜

机をバン!
「何だとぉ?」
ゆっくりと立ち上がり、
「ハ・ムジガ チュゴッタニ?ハ・ムジガ チュゴッタニ?(ハ・ムジが死んだだと?)」
えーーーーーーっ!一同騒然。
呆然とした表情で椅子に座るタムドク
「ハ・ムジガ チュゴッタニ?ハ・ムジガ チュゴッタニ?いや、そんなはずはない。
徹底的に調べて改めて報告せよ。
ハ・ムジガ チュッタニ ハ・ムジガ チュッタニ」
陛下・・・!この私がじかに確認していますとアリ
机をバン!
「天の調和も見通せるハ・ムジだ。違う、何かの間違いだ」
陛下落ち着かれませ
「いいや、絶対に違う。ハ・ムジがこうもあっけなく死ぬはずがない。
朕が幽州へ行きこの目で確かめる。朕が直接だ!」
と言って立ち上がろうとするタムドク
陛下、なりませんぬ。もうすぐ後燕軍が罠にかかります。陛下が幽州に行かれれば、
敵にすぐに悟られ折角の獲物を逃がしますとソル・ジ
軍師の気持ちをお考えください。己の死により陛下の大業が遅れれば安らかに眠れませんとモ・ドゥヨン
何としてもこの戦いを勝利に導かねばなりません。数万の兵が陛下だけを見つめています、とファン・フェ
大王陛下・・・
陛下・・・
(このあたりで、鼻水を啜る音が聞こえます)
ぐっと堪えるタムドクの目から一筋の涙が流れる 
(涙声で)「後燕軍の動きは?」
斥候を始末したらすぐに連絡が来ます
「連絡が届き次第、直ちに出陣する!」
(ハ・ムジがチュッタニ?というセリフを、
一体何回言うねん!っていうくらい繰り返しましたね。
いかにタムドクがショックを受けたかということです。)

龍城、近隣の山中
焚き火のそばで居眠りをしているふりの高句麗兵
後燕の斥候が近づく
その後燕の斥候にヨ・ソッケ達が襲い掛かって倒す
これが斥候を倒す方法だ!とヨ・ソッケ
すべて始末したので、次は高句麗の斥候を龍城付近の随所に放ち敵の動きをしらべる。
30日の夜のこの斥候の数ならば・・・いよいよ敵が動き出しそうだな。

後燕、龍城、皇宮、皇帝の執務室
幽州からコボが戻り、ハ・ムジをこの手で殺しましたと報告
これで高句麗は戦力の半分を失ったも同然!
このことはまだ慕容雲には言うなよ、付け上がらせるだけだからな、
折をみて朕がじかに話すから・・・
皆の者、出陣せよ!と皇帝
ここで慕容雲が入ってくる
鎧を着けてない慕容雲に、なぜ武装してない?と皇帝
陛下、出陣はご再考を、敵の計略かもしれません。
いい加減にしろ!今までお前の計略は一度も成功してない、
ましてや斥候が綿密に調べたことだ。
斥候を騙すくらいタムドクには容易なことです。それにタムドクが陣営の怠惰を放っておくはずがありません。
ハハハ・・・・おじけづいたのならお前は出陣せずともよい!と皇帝

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の部屋
机をバン!
なんとももどかしい!何か情報は入ったか?
まだ何も・・・
どうも心配だ、後燕軍が出陣した隙に高句麗軍の奇襲がある得る
お前は各副将と共に龍城の守備体制を点検せよ、
私は陛下の後を追う。万が一に備えて兵を率いて行く。
点検を終えたらお前も来い!

龍城、高句麗軍指揮所
敵の斥候を始末したと連絡がありました!後燕軍が出陣したそうです。
「計画どうりに動け!」

龍城、高句麗軍陣営
後燕軍が攻撃してきた
タムドクを捜せ!一人残らず殺せ!燃やし尽くせ!
陛下・・・何か、おかしいです、陣営はもぬけの殻ですとテギの報告
もしや、罠では?
と言っていると周りから矢が飛んできて、大勢の高句麗兵が出てくる。
「慕容煕を捕えよ!」
退却せよーーーーー陛下が退却される道を開けーーと馮跋
将軍、無理です、敵に包囲されていますとコボ
どこに退却すると言うのだ!もう引き下がる場所がないと皇帝
そこへ慕容雲が援軍を連れてやってきた
退路が開けました陛下!
急ぎ退却を!
仕方なく・・・引くぞ!と後燕皇帝
馬で逃げる皇帝一行をめがけて剣を投げるタムドク
払おうとした慕容雲は落馬
立ち上がろうとする慕容雲にすかさずとび蹴りするタムドク
「コ・ウン、またお前か」
トリョンニム!トリョンニム!と馬で駆けつけたウォンボンに馬上に救い上げられて逃げる慕容雲
追おうとするファン・フェらに
「追うな」と制するタムドク
私が追います、ご下命を!
「今追っても被害が増えるだけだ」
退却せよーーー宿軍城へ移動せよ!

後燕、龍城、皇宮、皇帝の執務室
皆の者よく聞け。高句麗との戦いは後燕の存亡問題だ。
慕容雲の計略が成功した。こたびはお前の手柄が大きい、
ハ・ムジの死は天がくれた最後の機会だ。と皇帝
ですが高句麗軍も予想外の危機に必死になります。タムドクも全力を尽くすかと。
全力で高句麗軍を退ける策を講じよ!
”もうすぐ戦いは終わるだろう、タムドクが最後にどんな切り札を使うか・・・実に楽しみだ”と慕容雲心の声

宿軍城、高句麗軍指揮所
申し訳ありません、首都の龍城を攻略しましたが思わぬ伏兵が現れて
軍師とヨン将軍の復讐を遂げられず、実に無念ですとヨ・ソッケ、カルサムらが戻ってきて報告。
「いいや、これからだ」
え?これからってどういう意味で?
「朕が軍を率いて龍城を迂回し幽州へ行く。」
え?何を仰せですか?
「幽州を完全に占領し、後燕を前後から圧迫するつもりだ。朕が幽州に行けば、
北魏が後燕に援軍を送れぬばかりか、龍城に駐屯している部隊まで撤収させることになるだろう。」
北魏と後燕の仲を裂くおつもりですね?
「そうだ、これからは我らが積極的に動きこの戦いに決着をつける。
朕はもういかなる者も犠牲にはさせぬつもりだ。」

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の執務室
一大事です!と馮跋がやってくる
タムドクが大軍を率いて幽州に向かったそうです。
激戦地の龍城を放置してか?
明け方に高句麗王の旗を掲げた大軍が幽州に向かったと。
幽州を完全に高句麗に服属させるつもりだな。
どうしましょう・・・兵を二分するわけには・・・と馮跋
北魏に援軍を求めるしか・・・ユジョン公は?
それが・・・

後燕、龍城、皇宮、皇帝の執務室
北魏の使臣ユジョンが訪ねてくる
我が北魏が後燕を支援できるように後押ししてください、両国で高句麗を退けたら
幽州を北魏にお譲りください。とユジョン
何を言うのだ!すでに統万城付近の地を譲ってあるではないかとテギ副将
どのみち高句麗に奪われた土地でしょう。後燕の力では奪還できますまいとユジョン
おのれ!我が後燕を甘く見ているな。たかが5万の派兵だけで厚かましいのも程がある。
我が北魏は後燕に多くの援軍を派遣してきました。増援部隊が多大な被害を受けても
後燕に責任を問いませんでした。なのになぜ北魏を礼遇される?
北魏使臣ユジョン、それは後燕を助けるためにだけやったことか?
北魏の安全のため後燕の地を戦場にしただけだろう。
陛下!
だまれ、もう一度その邪悪な口から幽州の話が出たら、お前の首を斬ってやる!
陛下!と慕容雲&馮跋が飛び込んでくる
落ち着かれませ!
おのれ、とっとと下がらぬか!ここで死にたいか?
北魏使臣ごときが朕を脅迫しようとは・・・まだわからぬか!
落ち着かれませ、陛下!
退出する北魏使臣団

馮跋将軍、幽州は後燕にとってどんな場所だ?
幽州は後燕にとって最も重要な土地です。軍事交通商権のすべてが集まった要所です。
ならば、なぜ幽州を奪われて後燕に未来があると?
もう北魏には頼れぬ、このまま行けば高句麗よりも北魏に悩まされることになる
ハ・ムジのいない高句麗なら、後燕は単独でも渡り合える。
ですが、陛下、今の状況で北魏の機嫌を損ねたら・・・
だまれ、もうよいわ!慕容雲、北魏にこれ以上譲歩してはならぬ。
虎を追い払おうとして狼に入られる、虎よりももっと邪悪なのが狼だ
こたびの戦いは何があっても後燕だけの力で勝たねばならぬ!と皇帝

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の執務室
まずは宿軍城を奪還せよとの皇命が下った、その策を練らねばと慕容雲
方法は?
タムドクが防備を怠るはずがない。
ならば一体どうすれば?
陛下を説得し北魏との同盟を固める。
頑固な陛下を説得するのは難しいと・・・
もし北魏が幽州から高句麗軍を退けたら、また宿軍城の高句麗軍まで退けたら・・・
ですが・・・・
今は最悪の状況だ、窮地に陥った中でも最大の利益を得られる方法をまず考えるのだ!

後燕、龍城、皇宮、北魏使臣団館
慕容雲がやってくる
後燕と北魏は運命を共にする仲だ。機嫌を直して高句麗軍撃退に協力してください。
我々は何としても陛下を説得するゆえ。
すでに高句麗王が幽州に到着したという連絡が入った。我が北魏は風前の灯だ。
援軍をすべて撤退させ高句麗の攻撃に備えねばならぬ
高句麗軍を後燕から撃退できねば、北魏の未来も明るくない
だがタムドクが幽州にいる状況で後燕との確かな約束がなければ北魏ちょうていの意思はかえられぬ
よくわかった。我らが陛下を説得するゆえ、貴殿は後燕との同盟維持に尽力して欲しい
それに援軍要請も!
・・・わかった、だが時間がない、時間が!

幽州城、ハ・ムジ軍師の祠堂
ナウリぃ、陛下が見えましたよぉ、お迎えください、とチョンミョン
ハ・ムジの位牌の前に座るタムドク
「ようやく、そちの夢を広げる時がきたのに・・・どうして、どうしてかような目に遭ったのだ。
あの広大な大陸を目前にして、なぜあっけなく逝ってしまったのだ。」
ナウリィ〜〜〜〜と号泣するチョンミョン
軍師様〜〜〜〜とヘ・モウォル達も涙涙・・・
「これからは、そちに代わり朕がこの地を守る。そして後燕のやつらを
必ずやひざまずかせてみせる。ゆっくり休め。ハ・ムジ軍師」

幽州城、高句麗軍指揮所
北魏軍が攻めてきましたが、ハ・ムジ軍師の策で大破しました。
各要所を綿密に把握し斥候との交信も緊密ゆえ、防備にぬかりはありません。
「軍師が幽州を選んだのは卓越した選択だった。朕はここを足場に後燕と北魏を大きく揺さぶる」
どのようにして揺さぶるので?
「幽州地域は北魏に通じる一番の要所だ。」
そうです。北魏軍がこの幽州を通らずに龍城まで行くのはかなり遠回りになりますねとチョンミョン
北魏軍は我らの力で十分に阻止できます。一気に北魏軍を倒し龍城へ進撃を!
「いいや、幽州で軍力を浪費する必要は無い。我らが全力で注ぐべき場所は幽州ではなく龍城だ。
今の後燕は敏感になっている、同盟相手の北魏がいつ裏切るか不安に駆られているはずだ。
これをうまく利用すれば龍城を大きく揺さぶれるだろう」
北魏と手を結ぶおつもりで?
「いいや、手を結ぶ必要はない。単に後燕朝廷が北魏を疑うように仕向けるだけでよい。」
陛下!北魏の大軍が幽州に迫っています!とアリが知らせに来る
「ハ・ムジ軍師の戦死を知りすぐに動いたのだろう。迎え撃つ準備をせよ!
我が軍は?」
常に準備体制を整えています!
「行くぞ!」

幽州城、近隣の道
北魏の大軍が進軍してくる、それを見ているタムドク達
3ヶ所に兵を潜ませました!こっちへ来るあの部隊が北魏軍の本隊です。
「先頭にいるのが敵将か?」
はい、北魏で名高いユギという将帥でユジョンの弟です。
「ちょうどよい、指示どおり準備したか?」
はい抜かりありません。
「弓矢!」
弓を構えると敵将ユギの甲めがけて矢を放つタムドク
落馬するユギ
北魏軍の前に現れるタムドクと高句麗軍
「お前が北魏の大将軍ユギか?」
お前は誰だ?(って言ってるけど、この人、
私の見間違いでなければ高句麗まで行った北魏使臣団の一人だったと思うんだけど?
それならばタムドクの顔を知っているハズ。)
高句麗の大王陛下だ!
私を殺せる絶好の機会だったのに、なぜ急所を外した?とユギ
「理由がわからぬほど鈍い将帥ではないはずだ。ここを始めとして幽州の随所に
高句麗の大軍を駐屯させ四方に兵を潜伏させてある。無用な殺生は避けたほうが良い。」
我が北魏にどうしてほしいのだ?とユギ
「北魏と高句麗は婚姻同盟で結ばれた仲だ。恨みあう関係にはなりたくない。
兵をひいてはどうだ?」
拒んだら?
「お前を始め、ここにいる北魏兵は皆、生きては戻れぬだろう。
もうこの幽州は高句麗の地になった。幽州に入ることは高句麗を侵すことだ。
後燕に加勢し幽州に足を踏み入れた代償を払わせてやる。
お前の忠心はわかるが、兵を引け!最後の警告だ!」
引き返すぞーーー!と北魏大将軍ユギ
引き返す北魏軍
ほっとするタムドク達

幽州、高句麗軍指揮所
ハハハ・・・・北魏軍は退きましたが、次の一手は?
「北魏軍が引いたとの情報はすぐに後燕に伝わるだろう。
後燕朝廷はどんな反応をすると思う?」
北魏と高句麗が同盟を結んだと誤解するでしょうとウンシム
北魏使臣ユジョンが龍城に滞在中ゆえ後燕朝廷は責任を追及するはずですとソル・ジ
「慕容煕はかなり短気だ。それに味方と敵の区別も明確だ。
恐らく事情も聞かずに北魏を責め立てるだろう。コ・ウンは北魏の力が必要ゆえ
止めに入るはずだ。首脳部が反目するならそれ以上の作戦はない。
その対立だけでも後燕朝廷に大混乱が起きるだろう。待つのだ」

後燕、龍城、皇宮、皇帝の執務室
高句麗軍は北魏軍をすんなり帰したそうです。何らかの取引があったに違いないとテボの報告
結局、そう出たのか・・・北魏めーーー!裏切ったな!
テギ副将、ユジョンを捕えよ!慕容雲と馮跋も呼べ!と慕容煕

後燕、龍城、皇宮
ユジョンを捕えるテボ副将
一体どういうつもりだ?とユジョン
北魏は高句麗と手を結んだそうだなとテボ
何だと?虚言を信じ私を陥れるのか!誰の指示だ?皇帝陛下か?とユジョン

後燕、龍城、皇宮内
縄で縛って北魏使臣を尋問する皇帝
幽州をもらえなかったゆえ高句麗と組んだな?
卑劣な北魏のヤツめ、これがお前達が頼ろうとした北魏の正体だ!
と慕容雲と馮跋に向かって言う皇帝
北魏が高句麗と同盟を結んだのなら、その前に私は後燕を離れてましたとユジョン
朕を騙すために残っただけだろ?だまされぬぞ!
北魏と高句麗が同盟を結んだ証拠はありません・我らが信じられる国は北魏だけです
事情があったはず・・・と慕容雲
北魏と手を組み、高句麗を孤立させることでこそ勝てるのですと馮跋
性急に判断しては後悔することになります、と慕容雲
朕が後悔しているのは、無能なお前らを信じたことだと皇帝
たとえ北魏が高句麗と同盟を結んだのが本当でも使臣を捕縛するのはやりすぎだと馮跋
おのれーーーー黙れ!と剣を抜き馮跋に突きつける皇帝
落ち着かれませ、陛下
恐れ気もなく朕に指図するつもりか?まことに死にたいようだな
北魏とお前は似ている、簡単に裏切るところがな・・・待っておれ
今度こそお前を先鋒に立たせ矢よけに使ってやる。
北魏との関係を断つ!北魏には何も期待せぬ。戦いの準備をせよ。
まずは宿軍城を奪還し、高句麗に後燕軍の気勢を見せるのだ!さっさと動け!
・・・・・
朕の命令が聞こえぬかー!
・・・承知しました。
ユジョンを投獄せよ!

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の執務室
馮跋と共に部屋に戻ってきた慕容雲
慕容雲公、思わぬ事態になりましたと馮跋
このまま陛下の命令に従えば後燕は敗亡を逃れませんとコボ
一国の将帥が敗亡という言葉を軽々しく口にするな!と慕容雲
とにかく北魏の動きも妙だし、事は拗れる一方、特段の処置が必要と馮跋
ウォンボンが帰ってきて、ユジョン公も事情がわからぬと・・・。
高句麗軍の勢いを恐れた北魏朝廷が高句麗との戦いを避けたやもしれぬと。
北魏は逃げただけ、それなのに皇帝陛下は誤解しています。誤解を解かねば!
そこへ、将軍!大変なことに!
陛下が北魏兵の武装を解除させ逆らうものは切り捨てているそうです!
何だと???
とうとう取り返しのつかぬ事態になった・・・後燕の命運もここで尽きたか・・・と慕容雲
あのぉ、慕容雲公、なぜそのような弱音を?貴殿の夢は何ですか?
強大な国を造り高句麗に復讐することでは?今になってすべてを諦めると?
高句麗軍の矢よけになり人生を終える気ですか?と馮跋
黙れ!
私は決して諦め切れません。漢族に生まれこれまで何のために鮮卑族に尽くしてきたか・・・
長い間屈辱に耐え辛い日々を送ってきました。なのに私より熱い炎を胸の中に抱いている貴殿が、
なぜ簡単にあきらめられるのです!と搾り出すような声で話す馮跋
この状況で何が出来るというのだ?
陛下の過ちを正すのです!たとえ皇位から引き摺り下ろしてでも後燕を守らねば!
馮跋将軍!
慕容雲公!貴殿は先の皇帝慕容宝陛下の養子ではないですか。
そこまで言うと、椅子から立ち上がり慕容雲に跪き
我が後燕の新たな皇帝になられませ、新皇帝として我が後燕をお守りくださいと馮跋
私も慕容雲公についていきますとコボ
我々もついていきます
我らをお導きください!
我らをお導きください!
驚いた表情で立ち上がる慕容雲

第91話に続く

『広開土太王』第89話のタムドク

『広開土太王』〜第89話〜

宿軍城、高句麗軍指揮所
やっとのことで難攻不落の宿軍城を占領したが、
ヨン・サルタを失った悲しさに沈む高句麗軍指揮所
「ヨン・サルタ将軍の犠牲で手に入れた宿軍城だ。まことに胸が痛む。
だがここを足がかりに、我らは後燕の首都龍城に一気に進撃する。」
前進あるのみです。そうせねば、亡きヨン・サルタ将軍の恨みを晴らせません、と涙声のヨ・ソッケ
なんとしても後燕を倒しましょう!
「いよいよ最後の関門だ。徹底的に準備して龍城を落とし、
なんとしても後燕皇帝慕容煕の首を取るのだ。
突き進むだけだ。必ずやこの手で後燕を滅ぼす。ヨン・サルタや先に逝った諸将の霊魂が、
常にわれらと共にあることを決して忘れるな。
・・・ヨン・サルタ・・・」

後燕、龍城、皇宮
机をバン!鉄壁の宿軍城を高句麗軍に奪われた!宿軍城!をだ!バンバンバン!
これでタムドクと高句麗軍が首都目前まで来た。
なのになぜお前達は手をこまねいておる?龍城を奪われてもいいのか?早く対策を出さんか!
必ず阻止します・・・と配下達
たったそれだけか?
今日付けで全将帥の官職を取り上げる。戦功を立てたもには庶民でも奴隷でも兵卒でも
身分を問わず官職を与える。諸将から取り上げた官職をな。
死ぬ覚悟で龍城を守りぬけ!

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の居所
命を懸けて戦えば勝算はありますか?と馮跋
今は他に方法がない。それに勝算が無いわけではないと慕容雲
首都まで追い詰められたこの状況で勝てますか?
北魏からの書信を見せる慕容雲
私が使臣を送り、誤解を解いた。すでに北魏軍は我らの支援のために出陣している。
”唇滅びて歯寒し”唇がないと歯が冷える、北魏にとって後燕は唇
もし後燕が滅びれば、北魏も無事ではすまぬと警告したのだ。
北魏は高句麗と組むやもしれませんと馮跋
北魏も高句麗を恐れている、北魏の未来のためにも今後燕を支援すべき、
そして高句麗軍が戦闘続きで疲れきっていることも伝えておいた。
実に幸いだ。これで道が開けました・・・と馮跋

宿軍城、高句麗軍指揮所
斥候からの急信が届く
「北魏軍が動いたそうだ。」
もっと痛い目に遭いたいようですね。
もし後燕との誤解が解けたのなら大変です。
「後燕の兵士らが北魏軍を護衛しているそうだ。過ちを繰り返すまいと徹底的に準備したのだろう。」
急ぎ龍城を占領すべきでは?龍城で北魏軍を迎え討つのがよいかと!
「大将軍、何日あれば龍城を占領できる?」
少なくとも半月はかかるかと・・・
兵士らは疲れきっており死傷者も少なくありません。残念なことに軍の戦闘力は著しく下がってます。
「軍師、高句麗と北魏が再び手を結ぶことは出来ぬか?」
難しいでしょう、高句麗の次の征服対象になることをわかっているからこそ、
北魏は後燕と手を結び高句麗に対抗しているのです。
ならば、後燕と北魏が高句麗を共通の敵と見なしたということだ。
「何としても対策を講じよ、このままではわが高句麗軍は逆襲され苦境に陥るやもしれぬ。
・・・北魏か・・・」

宿軍城、ハムジの部屋
やっと故郷の地を踏めると思ったのになぁ、北魏に邪魔されるとは・・・とチョンミョン
そうだ!ハハハ・・・幽州の地があったか!
恐らく後燕は可能な限りの兵を首都龍城に集結させるだろう。
後燕と北魏が再び同盟を結んだのなら幽州にいた部隊もすべて首都の龍城に移動したはずだ。
その隙に幽州を占領し後燕にとどめを刺そうと?
そのとおり!今すぐ陛下に会おう!

宿軍城、高句麗指揮所
「幽州を占領する?」
私の故郷幽州(現在の中国北京地方)は後燕と北魏の国境地帯にあります。
こたびの同盟で両国の兵は龍城に集結し、
幽州を守る兵はわずかでしょう。そこでひそかに兵を送り込み我が高句麗が占領すれば、
一石二鳥の状況になるわけです、とハ・ムジ
「一石二鳥?」
まずは北魏からの増援部隊を阻止できます。そして宿軍城と協力し、
龍城と挟み撃ちに出来る拠点を確保することになる。
そうです!幽州に属する中山は後燕の旧都です。
慕容煕が避難できる場所を事前に奪っておけば、後燕を心理的にも追い詰められます
幽州は北魏も狙っている軍事、交通の要衡です、後燕、北魏両国にとって要の土地とファン・フェ
「幽州を奪えば両国の動きを大きく鈍らせることができるな。」
と笑って「軍師、ついに軍師との約束を守る時が来たようだ。」
そうです陛下、幽州については誰より詳しい私です。
「今日付けで、ハ・ムジ軍師を幽州を治める刺史に任命する。
ハ・ムジ軍師が軍を率いて、幽州の真ん中に高句麗の三足烏の旗を立てよ!」

宿軍城、指揮所の門
ハ・ムジとヘ・モウォル達を幽州へ送り出すタムドク
「決して我らの動きを後燕軍に悟られてはならぬ。」
ご心配なく、幽州への道は隅から隅まで存じておりますとチョンミョン
「健闘を祈る。」
陛下、私との約束を守ってくださり感謝します。
「軍師の計画どおり動けば大きな困難はなかろう、しっかり補佐せよ」
それでは出発いたします。とハ・ムジ
ハ・ムジの腕に触れ「体に気をつけよ、必ず無事に戻って来い」とタムドク。
ご心配なく陛下。

後燕、龍城、皇宮、慕容雲の居所
高句麗軍が幽州に向かったという知らせが入る
幽州は北魏軍が後燕に来るとき必ず通らねばならぬ要所です。
高句麗の兵は2万を越える。
幽州にはわずかな兵士か残っていない・・・どうしましょう
北魏が動いたことを高句麗は知っている。
幽州を奪われたら北魏は龍城に入れません・・・。
誰が高句麗軍を率いている?
ハ・ムジ軍師とヘ・モウォル将軍です!
ハ・ムジ・・ハ・ムジ・・・・・幽州の出身では?
高句麗は高い代償を払うことになろうと慕容雲

後燕、龍城、皇宮、皇帝の居所
おのれーどうして幽州に対する備えを怠った!と皇帝
ですが備えなかったことが後燕の助けになりそうですと慕容雲
幽州を失うことが何の助けになると?
高句麗軍師ハ・ムジを始末します。最高の軍師ハ・ムジを始末すれば高句麗は混乱します。
ハ・ムジは頭が切れます。下手に動けば逆に痛い目にあいます。と馮跋
大軍は必要ない、私は少数の兵でハ・ムジを始末します。

幽州城付近
先に偵察に行ったアリ達が戻ってきて、
予想通り幽州に後燕兵は殆どいなくて、住民に偽装した高句麗兵が城門を確保したと報告。
幽州は高句麗の希望の地となるでしょう。
それでは城内に入りましょう!

幽州城、高句麗軍指揮所
ハ・ムジが入城し、部下達が縛っていた城主達の縄を解かせる。
誰にも危害は加えません。今日からこの幽州は高句麗の地になりました。
主人が変わっただけで貴殿らの役目は変わりませんとハ・ムジが言うが、
漁陽城主は・・・
だが後燕がまたこの地を取り戻すかもしれぬ。そうなれば我々は裏切り者として処分される。
我々は後燕の禄を食んできた者だ。忠心を捨てることはできぬ。
何だと無礼な?と城主に剣を向けるウンシム
剣ごときで官吏の気持ちは変わらぬと城主
以前からこの後燕は戦いが多く、民は浮き草のような生活に耐えてきた。
高句麗の地となれば大王陛下の聖恩に満ちる。高句麗王は決して住民を害しないとハ・ムジ
官職もそのまま維持される、大王陛下に忠誠を尽くすだけでよいのだとヘ・モウォル
ここは私の故郷、幽州には深い愛情を持っている、平和で暮らしやすい高句麗の地にしたい
皆様の助けが必要、力になってくださいとハ・ムジ

幽州城、庭園
ハ・ムジが漁陽城主を呼ぶ
漁陽城に暮らしていた私の母が7前に亡くなった。
墓参りをしたい、どこに眠っているか捜してもらいたいと城主に頼むハ・ムジ

幽州城、街中
後燕軍が龍城に送ろうとしていた兵糧米を
幽州の民に配るチョンミョン
すでにこの地の民は高句麗大王を称賛していると。
馮跋の部下コボたちがハ・ムジの動きを探っている。

幽州城、城主の居所
コボが訪ねてくる
後燕朝廷から密命を受けて来たと城主に密書を渡すコボ
ハ・ムジは私が殺す、機会だけ作ってくれ!
精鋭兵20人で動く!
機会を作ろう!と漁陽城主

幽州城、高句麗指揮所
龍城で戦闘中の陛下を援助する方法はないか?とヘ・モウォル
もうすぐ北魏は後燕の増援部隊を龍城へ送るはず
通り道には、絶好の埋伏場所がある。
ヘ・モウォル将軍は斥候を放ち、いつでも出陣できる体制を整えておいて欲しい

龍城、高句麗指揮所
10日間攻撃しても全く揺るがぬ状況、死傷者が増える一方
「後燕の存立を懸けた防御だ容易には崩せまい。」
幸いなのは軍師の策で北魏の援軍を阻止しているからだ
他の策は?
誘引策を講じてみては?とソル・ジ
攻撃の勢いを徐々に弱め疲れていくように見せるという。
後燕は追い詰められて気が立っているはず。少しの隙でも攻撃してくる。
机をバン!
「それは妙案だ!大将軍、攻撃を続けながらも兵の出陣をできるだけ減らせ、
そして兵士らを随時交代させ十分に休ませよ。
宿軍城の歩哨の数を減らし防備が手薄なように見せよ。
やつらが油断して出てくるように仕向ける。徹底的に準備するのだ!」

幽州城、庭園
漁陽城主がハ・ムジのところへ走ってやってきて、
お母様の墓所がわかりました!と。
母には心配ばかりかけた・・・すぐに行きましょう!とハ・ムジ

幽州城、指揮所の門あたり
墓参りに出かけるハ・ムジを送り出すヘ・モウォル達
まだ後燕の影響下にあります。なのに少数の護衛で出歩かれるのは・・・とヘ・モウォル
ハハ・・・母の墓参りに行くのに兵を帯同するわけにはとハ・ムジ
ですが刺吏様だけのお体ではないので、今後は護衛を!とヘ・モウォル

幽州、山中
チョンミョンとわずかな兵、漁陽城主と一緒に母の墓へ向かうハ・ムジ
山河はそのままだな・・・と懐かしむハ・ムジ
その瞬間、黒い軍団が現れチョンミョンと兵士らは必死で戦う
危険です、ここを離れましょう、護衛だけでは守れませんとハ・ムジに言う漁陽城主
漁陽城主がハ・ムジを連れてさらに奥へと逃げる
心配して追ってきたアリとウンシムたちが助けに入り、黒軍団が撤退。
ヘ・モウォルが心配して送ったのだ。
刺吏様は?と聞かれて
あっ刺吏様!刺吏様!とチョンミョン

さらに山中奥へ奥へとハ・ムジを連れて行く漁陽城主
立ち止まり、剣をぬいてハ・ムジに向かう城主
不覚をとったようだ・・・と罠にハ・ムジ
私の命を狙う敵軍に剣を握らせてしまった・・・最初から私を狙っていたのか?
出会った時が悪かったようだと城主
まもなくコボが現れると、
ハハハ・・・・・森羅万象を知ると自負したが、己の命が尽きる場所は見通せなかった・・・とハ・ムジ
後燕に対する忠心なら後悔することになろう、後燕はいずれ敗北し、
我が高句麗に屈服することになろう
たとえ死のうと”忠心はニ君に仕えず”と城主
陛下、陛下、どうか大業を遂げられませ、とお辞儀するハ・ムジ
コボがハ・ムジ背後から一気に剣を振り下ろす
地面に倒れるハ・ムジ

軍師様ーーーーー!軍師様ーーー
ああーーー軍師様!
倒れているハ・ムジを抱き起こすチョンミョン
チョンミョン、私には以前陛下と約束したことがある
陛下が大業を遂げられるように協力すれば私の故郷幽州の地に
私の墓を建ててくださるとな。
墓だなんて、なにを仰る・・・軍師様
私の言葉を必ず伝えてくれ。このハ・ムジの気が変わったと。
陛下のおられる場所が私の故郷ゆえ、死んでも陛下にお仕えするためには、
私も高句麗の地に埋まらねばならぬとな。
軍師様!
陛下にお会いできて、陛下と共に人間らしく生きられて幸せだったと光栄だったと
思い残すことはないと・・・・・と息を引き取るハ・ムジ
軍師様ーーーー!軍師様ーーーーー
駄目です軍師様ーーー!とアリ、ウンシム、チョンミョンの声

後燕、龍城、皇宮、皇帝の居所
 斥候の報告では、この半月、高句麗軍が乱れている
長い攻城戦に疲れたようで警戒が手薄。歩哨の数も減った。
それにも関わらず攻撃を続ける理由は?
理由などないだろ、我が後燕の堅固な守りに疲れ果てたのだろう。
よーし!今夜奇襲を敢行するぞ!と皇帝慕容煕
なりませぬ、高句麗軍の計略やもしれません!と慕容雲&馮跋
いや、長い戦いで隙が出来たのだ、絶好のチャンス!朕が直接1軍を率いて出陣だ!と皇帝

龍城、高句麗軍指揮所
高句麗軍がひそかに動くためには、まずは斥候を始末せねばなりません!とファン・フェ
大将軍、斥候は私が天軍を率いてこの手で始末します。
サガル・ヒョン将軍に教わった方法で!とヨ・ソッケ
そして軍営内は・・・とファン・フェが説明を始めたとき
陛下〜〜〜〜〜!とアリが飛び込んでくる
「アリ、一体何事だ?」
陛下・・・・陛下・・・と目を伏せるアリ
「どうした?幽州にいるはずのそちがなぜここにいるのだ?」
それが・・・実は・・
「どうしたんだと聞いている!」
ハ・ムジ軍師が・・・ハ・ムジ軍師が・・・、亡くなりました・・・とアリ
机をバン!
「何だとぉ?」
一同驚く
ゆっくりと立ち上がり、
「ハ・ムジガ チュゴッタニ?ハ・ムジガ チュゴッタニ?(ハ・ムジが死んだだと?)」
机をバン!
ショックで呆然とするタムドク

第90話に続く

冷静で常に何手先までも読む頭脳、冷徹で冷酷なハ・ムジが、
なぜあんなに簡単に罠に落ちて命を失ったんだろう・・・。
あのハ・ムジも所詮人の子、母、故郷というものが心に隙を作ったのだろうか。
タムドクの偉業目前にして命を失うことなど絶対望んでいなかったハズはないのに・・・何故・・・。
ハ・ムジの最後の言葉に泣けました。

『広開土太王』第88話のタムドク

『広開土太王』〜第88話〜

後燕軍陣営、本陣
皇帝陛下!大変です!
高句麗と碑麗と靺鞨の連合軍が宿軍城を攻撃しています!とコボが知らせてくる
宿軍城?なぜだ?
タムドクが我らの裏をかき兵を回したのでしょう。敵の策略です。
タムドクのやつめ〜〜〜〜〜
直ちに宿軍城へ兵を送れ!
瀋陽城へ退却しろーーー!

瀋陽城、城門前
瀋陽城に後燕軍が戻ると・・・
あれあれれなぜだあれは三足烏の旗
高句麗軍の三足烏の旗です!
なぜ城楼に高句麗軍の旗が?
城楼から無数の矢が後燕軍に向かって放たれ、ヨン・サルタが姿を現す。
慕容煕、お前を待っていたぞ!
ヨン・サルタの放った矢は慕容煕スレスレに飛び後ろの兵士に命中
盾部隊ーーー!
陛下、瀋陽城は高句麗軍に奪われたようです。
宿軍城へ行くしかありません、と慕容雲
なぜここで引き下がる!
タムドクの部隊が到着すれば挟み撃ちにあいます。
急がねば!
仕方なく宿軍城への退却を決める皇帝

瀋陽城、城門前
タムドクの部隊が進軍してくる。
あれ、あれは三足烏
幻想でも見ているか?
大王陛下、なぜ瀋陽城に三足烏の旗が?とヨ・ソッケ
陛下、私が確かめてきますとソル・ジ
後燕が仕掛けた罠では?
「心配はいらぬ」
城門が開き、ヨン・サルタが出てくる。
あれは・・・将軍!
ヨン・サルタが大王陛下をお迎えします、と跪くヨン・サルタ
笑顔で「ヨン・サルタ先を読んで動いたか、さすがだな。もう立て。ハハハ・・・・・」
すべては大王陛下のご教授のお陰です
(ヨン・サルタ久しぶりの登場ですね。百済、慰礼城での戦いの後、
碑麗に行っている設定になっていたんですが、
演じるホン・ギュンインさんは、この間に結婚式を挙げられたようです)
「ハハハ・・・・さあ入るぞ!ハハハ・・・」

瀋陽城、高句麗軍指揮所
どうやってこの城を奪ったんですか?とヨ・ソッケ
斥候を放ち状況を把握、宿軍城への道中で後燕軍が出陣したと聞き、
兵を率いてまずは瀋陽城を占領した。
陛下の進撃路に障害があってはこまる。とヨン・サルタ
ハハハ・・・お見事です。さすが天軍の大将だ!とヨ・ソッケ
「ヨン・サルタ、まこと大儀であった」
捕虜になっていた高句麗兵を解放、5千を超える兵力だとヨン・サルタ
「実に幸いだ。これから部隊を再編し、後燕皇帝がいる宿軍城へ行く」
宿軍城は後燕が誇る鉄壁の要塞、龍城までの最後の関門だけに敵も必死で守るだろう、とファン・フェ
だが碑麗と靺鞨の連合軍が合流したわれらにも勝算はあるだろうとヨン・サルタ
敵の援軍が到着すれば難しい戦い、まずは兵を引いて瀋陽城で戦略を練るべきとソル・ジ
「よかろう、直ちに伝令を送り兵を瀋陽城に戻せ。
ヨ・ソッケは宿軍城付近に斥候を配置し、兵士らには城内で休息を取らせよ」

宿軍城、後燕軍指揮所
馮跋将軍、兵糧が足りぬのか?不足分は住民に供出させよと皇帝
ですが陛下、すでに多くの食糧を出させています。再び供出を強いれば住民の反感を買いますと慕容雲
もし龍城から兵糧を運び高句麗軍に奪われでもしたら、結果的に敵に協力することになる
民の怨声などすぐに静まると皇帝
暴動になるやもしれません!
恐れずともよい、民は朕のために存在している。朕の命令でいつでも死なねばならんのだ
己が生きるために朕に食糧を出さぬと申すか、朕が命令を下してもか?
馮跋将軍、宿軍城の全民家を周り兵糧を調達せよ、出さぬ者は首をはねよ、皇令だ!
いかなる犠牲を払っても宿軍城を守るのだ!と皇帝

宿軍城、市街
民の倉庫を開けて食糧を運び出す後燕兵士達。
拒否する住民には暴力を振るう兵士。
その様子を見ている慕容雲とウォンボン
これでは民心が離れるばかりか、民が飢え死にします。
種籾まで奪われた農民は希望を失いますとウォンボン
馮跋将軍に会おうと慕容雲

宿軍城、馮跋将軍の居所
住民に穀物を返してやれと?なりませぬ!と馮跋
ならば住民が飢え死にするのを傍観すると?と慕容雲
今の状況で皇命に背いたら、我らが首をはねられます
民を餓死させるのは城を明け渡すより罪が重い!
心を鬼にしてください。住民を助けたいのなら一日も早く高句麗を討つ策を練るのです。

宿軍城、城内
悩んでいる慕容雲
今年は北方に雪が沢山降ったのか?
いいえ、北の砂漠には雪が残っていませんでしたとウォンボン
雪が少なかった・・・
北方では水が足りず苦労してました。それがどうかしましたか?

後燕に起死回生の機会がきそうだ!
城を抜け出した住民らがコボらに捕えられたという知らせが入り、急ぐ慕容雲

宿軍城、城内
皇帝の前に座らされた住民達
命だけはお助けください!
全員の首を斬り城門前にさらせ!今後城を逃げ出すものが出ないようにな!
陛下!なりませぬ、絶対なりません!
私にお時間を、処刑より大切なことがありますと慕容雲
そう言って皇帝の耳元で慕容雲がなにやら話す。
何だと?やつらを使用してタムドクを捕える?
さようです。
今までお前の計略は一度も成功してないぞ。またお前を信じろと?
私ではなく天を信じてください。もうすぐ北の砂漠から黄砂が飛んできます。
経験の無い高句麗軍は対応できません。黄砂とあの住民を利用してタムドクの心を動かせば
十分に勝算があります。
もし失敗したら、命はないと思え!

瀋陽城、高句麗軍指揮所
「軍師、宿軍城を攻略する計画は?」
敵の動きを探っている最中です。
龍城から来た援軍の兵力は予想以上で、宿軍城の兵はかなりの数になる。
では一気に龍城を攻めては?
無理だ!後燕の首都龍城はどこよりも守りが堅い。宿軍城を落とさなければ龍城は無理。
陛下、問題がありますとハ・ムジ
「問題?」
もうすぐ北の砂漠から黄砂が飛んできます
「北の砂漠から黄砂が?」
悪名の高い黄砂です。龍城は毎年黄砂に苦しめられています。
「攻撃が難しいということか」
戦いが予想以上に長引きそうですね・・・
「うーん、まずは斥候らの報告に留意しながら敵の攻撃に徹底的に備えよ。
敵はわれらよりも黄砂に慣れている。決して油断してはならぬ。
・・・ところで、ヨン・サルタはどこだ?」
宿軍城付近を見に行きました。

宿軍城付近の山中
将軍が自らつらい仕事をなさるとは・・・とカル・サム
戦闘続きの兵士らに比べたらこれくらいなんでもない、兵士が休んでいる間にできることをせねば!
とヨン・サルタ
あれは?と見るとチョンミョンが宿軍城の住民を連れてやってくる
ひもじくて城を抜け出しました!助けてください!と住民
種籾まで取られ、これでは飢え死にしそうなので食べ物を求めて城を出ました!
食糧を渡し、他にも逃げ出した住民はいるか?とヨン・サルタ
いえ、私達だけです。
連れて帰ろう!
殺しはせぬ、陛下は後燕の住民に危害を加えるなと厳命されている。
瀋陽城に行けば食べ物の心配はいらぬ。

瀋陽城、高句麗軍指揮所
机をバン!
「何だとぉ!またも失敗したのか?またか
数日間総攻撃を続けましたが落とせませんでした。
「別の策を講じよ。宿軍城を攻略できる策だ!」
宿軍城は難攻不落の要塞です。他の城とは防備の基盤が違いますとファン・フェ
黄砂のせいで戦闘もまともに出来ぬ状況です。
このままでは戦勢が逆転します。北魏の動きも問題かと・・・動向を把握するのが困難。
黄砂の影響か兵士に伝染病の兆候も見られます。
敵地へ送った斥候と連絡をとるのも難しい状況です。伝書鳩も戻らない・・・。
陛下と他の将軍らは後方へ移られては?敵の奇襲や伝染病が心配です。
「それはできぬ。命の重さに変わりはない。ここまで来た以上全員一丸となって戦うのだ。
軍師、急ぎ別の策を講じよ。」

瀋陽城、ハ・ムジ軍師の居所
ヨン・サルタが訪ねてくる
私に宿軍城を落とす方法があるというヨン・サルタ
逃げ出した住民を利用し、特殊部隊を率いて宿軍城に入る。
黄砂が我らの動きを隠してくれる。と言う
城の入るまではなんとかなるだろうが、
中に入ればすぐに見つかり危険!とチョンミョン
兵糧庫に火を放つ、混乱に乗じて城門を開けるとヨン・サルタ
あまりに大きな危険を伴いますとハ・ムジ
犠牲は覚悟の上です!宿軍城を落とさなければ高句麗軍が困難に陥る。
陛下はヨン将軍に目を懸けておいでだ。絶対に許可されないでしょうとハ・ムジ
そうです、だからこそこうして訪ねてきたのです。私は高句麗と陛下に受けた恩恵に報い、
太子妃様を守れなかった罪を償う機会をずっと待っていました。
将軍!
陛下の夢の実現をここで遅らせてはならぬのです!
折りよく今日は黄砂が特に多い日です。動くには絶好の機会です。

宿軍城、城門付近
少数の部下を連れ、
住民の案内で城門付近までくるヨン・サルタ
行くぞ!

瀋陽城、ハ・ムジ軍師の居所
私はまた優れた将帥を死地に追いやってしまった。
死地とは・・・生きて戻れるかもしれませんよとチョンミョン
代わりに我らは宿軍城を占領できるだろう、あまりに高い代償を払って手に入れることになる。
はぁ・・・・とハ・ムジ

宿軍城、後燕軍指揮所
慕容雲、なぜまだ高句麗軍が攻めてこぬ?
黄砂の多い今日か明日には必ず来ます
陛下、もしや敵に気付かれたのでは?
やせ細った民ゆえ怪しまれる恐れは少ないはずだ。家族を人質に取ってあるし。
万が一やつらが明日までにもどらねばその家族を毎日一人ずつ殺せ!
そうすれば必死で働くだろう・・・
ですが陛下!
陛下、高句麗軍が城門付近に現れましたという知らせが入る
ハハハ・・・死地ににやってきたか、殺してしまえ!

瀋陽城、高句麗軍指揮所
陛下!とファン・フェとハ・ムジが入ってくる
「こんな夜中に何用だ?」
・・・
「なぜ答えぬ?」
陛下、ヨン・サルタ将軍が特殊部隊を率いて宿軍城に向かいました。
机をバン!として立ち上がり
「今何と言った?」
ヨン・サルタ将軍は宿軍城への潜入を試みるようです。
「誰の命令を受けた?」
私のところへ志願しにきました。城に侵入する意志が固くとめられませんでした
城から抜け出した住民から秘密通路を聞き出しひそかに侵入すると・・・
将軍を信じましょうとハ・ムジ
机をトン!
「ハ・ムジ軍師、ヨン・サルタを信じる、だが素手で敵陣を突破することはできぬ。
なぜヨン・サルタを危険極まりないところへ送ったのだ!どうしてなのだ!」
陛下、戦いが長引くことを案じたヨン将軍の判断です。
机をトン!とタムドク
恐らく後燕側は視界が悪い中での奇襲は予想していないはずです。
それの黄砂に身をくらませて動けば兵糧庫に近づくのは容易です、
作戦通り兵糧庫に火をつけて敵の注意をそらせば城門を開けられるはずですとファン・フェ
ゆっくりと首を横にふるタムドク
陛下!時間がありません、城門が開いたら突撃できるよう兵を出してください
「直ちに出陣の準備をせよ、いますぐだ!」
はい、陛下!
「ヨン・サルタどんなことがあっても生き残れ!どんなことがあっても死んではならぬ」タムドク心の声

宿軍城、城内
住民の案内で城内に侵入し、兵糧庫に火をつけた後、
振り向くと馮跋、慕容雲らが現れる。
宿軍城を落とすためにここまで来るとは、笑止千万!
おのれ、住民を利用して我らを誘引するとは!卑劣なやつらめ!
卑劣ではない優れているだけだ!
攻撃しろ!
後燕兵士と戦うヨン・サルタと特殊部隊
将軍、敵の数が多すぎます!とカル・サム将軍
命懸けで戦え!城の外に陛下がおられる!城門を開けよ!とヨン・サルタ
戦いを見守る馮跋のところへ
東門を高句麗軍が攻めているという知らせが入る
西門にも高句麗軍が攻撃を敢行しています!
黄砂で前も見えぬ中でいかにして攻撃しているというのだ?
城門を守れ!城門に全兵を集結させよ!

宿軍城、城門前
タムドクの大軍が到着
「宿軍城を占領する、なんとしても城門を開けよ」とファン・フェに命じるタムドク
「城を攻めよ」とチョンミョンに命ずる
火矢と火砲で城門を総攻撃する高句麗軍
城門を破れ!
外からの猛攻撃、中ではヨン・サルタ、カル・サムらが勇敢に戦い続ける

後燕軍
この黄砂の中をどうして攻撃できた?
奇襲には全く備えていませんでした・・・
城門を封鎖せよ
時間がありません、このままでは全滅です。ひとまず退避を!
この宿軍城が占領されれば、龍城は風前の灯になります。
宿軍城を守りぬけ!引き下がれる場所はない!
ここは私に任せて陛下ともに北門から避難を!と慕容雲に言う馮跋
陛下、避難してください、急いでください。
北門へ行く!と皇帝
城を死守せよ!絶対にあけてはならぬーーーーーーー!と馮跋
我らが陛下をお守りして退却すべきでは?というコボに
陛下に当り散らされるだけだ。命懸けで城を死守し忠心を示すことが最善と馮跋

宿軍城、北門付近
退避する皇帝
高句麗軍に取られるくらいならいっそ全部燃やしてしまえと皇帝
剣を抜き慕容雲の胸ぐらを掴んで
龍城に戻ったらお前の首をはねてやると皇帝
なぜだまっている?
陛下、今は御身の安全が・・・
うるさい、黙れ
逃げる皇帝が、ヨン・サルタ達に気付く
あやつらはどこの兵だ?
・・・答えない慕容雲
射手座部隊はどこへ行った?射手部隊前へ!と皇帝
敵でも味方でも良い、皆殺しにせよ!と命じる皇帝
射手部隊が並ぶ。陛下!味方まで殺すのですか?
いかなる犠牲を払っても城を守れ!射よ!
味方に向かって射られない後燕兵。
何をしておる、射よ!
ヨン・サルタ達特殊部隊めがけて矢を放つ後燕の射手部隊
後燕兵、高句麗兵がバタバタと倒れていく
必死で矢を払っていたが、胸に何本もの矢を受けるヨン・サルタ
将軍!と歩み寄ったカル・サムに
早く行って城門を開けよ、行け、私に構わず行け、城門を開けよ!とヨン・サルタ
将軍・・・城門を・・・城門を開けますと城門へ向かうカル・サム

城門が開き、高句麗軍がなだれ込んでくる
部下に引っ張られて退却する後燕の皇帝
「城門が開いた。中に入る、行くぞ!」
頑張っていた馮跋
どうして、この東門がこうも簡単に開いた・・・
将軍、ここでは命を失います、急ぎ北門へ、
あれは誰だ?・・・タムドクではないかぁ〜〜〜〜タムドクめぇ〜〜〜〜
部下に引っ張られて泣く泣く退却する馮跋

宿軍城、城門付近
「ヨン・サルタ!ヨン・サルタ!・・・ヨン・サルタ!」
ヨン・サルタの姿を見つけると、タムドクは馬から飛び降り駆け寄る
「ヨン・サルタ!ヨン・サルタ!」
陛下・・・
「ヨン・サルタ・・・」
もう、私は先に逝きます。
「話すな。黙るのだ、ヨン・サルタ」とタムドクの両目から涙が溢れ出る。
どうか、万民を抱かれる・・・
「分かっておる、何もいうな。ヨン・サルタ」
慈悲深い・・・王に・・・なられませ・・・と息を引き取るヨン・サルタ
将軍〜〜〜〜〜!
「ヨン・サルタ・・・」
ヨン・サルタの頬に手をのばし涙を流すタムドク」

第89話に続く
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