気まぐれホトトギスのブログ

熱しやすく冷めやすい"気まぐれホトトギス”が、その日その時に夢中のこと、”萌え”を正直に思いっきり語ります。

『広開土太王』第87話のタムドク

『広開土太王』〜第87話〜

瀋陽城、城内
指揮所の外へ出たタムドクの前に慕容煕が現れる
「慕容煕!」
タムドク!ついにお前を捕えられる。
「大したものだ。」
もうお前の逃げる場所はない、剣を捨てて降伏すれば命だけは助けてやろう
瀋陽城は完全に包囲した
「これしきで私が降伏すると思うか?後燕の地の真ん中に高句麗の三足烏の旗を立てるまで
朕は決して倒れぬ。」
ハハ・・・者ども、あやつを捕えよ!
「かかれ!」
向かってくる敵を、剣と蹴りでバッサバッサと倒していくタムドク
槍を奪って慕容煕めがけて投げるタムドク
タムドクの投げた槍は慕容煕スレスレを通る。
タムドク!と剣を抜いて出ようとする慕容煕
周りの配下達が止める
高句麗軍も、陛下、ひとまず非難してください!
「他の者たちは?」
退路を切り開いていますとカル・サム
「退却するぞ!」
後燕軍の奇襲に慌てて戦列が乱れてしまった。
「ここは朕に任せろ」
なりませぬ!
「朕が敵の注意を引いている間に全軍を退却させよ」
ですが、陛下
「王命だ!ウンシム副将、ヘ・モウォル将軍やモ・ドゥヨン将軍と共に南門を確保し
そこから全軍を退却させよ。」
ですが陛下・・・
「朕に構わず早く行くのだ!残るものは朕に続け!行くぞ!」
と再び城内に戻るタムドク
タムドクはどこにいるんだ?と捜しまくる慕容煕
退却したかと?
なんだと?逃がしたのか?直ちにタムドクを追え!
と思ったら、タムドクの姿が!
まだ城内にいるではないか!今度こそこの手でタムドクを斬る!
剣を抜きタムドクに向かっていく慕容煕
襲ってくる敵を次から次へと倒していくタムドク
手首をクルクルっとまわして剣を持ち替えるタムドクがカッコイイ!
おのれ、タムドク!慕容煕がやってきて二人の戦いに!

瀋陽城、南門付近
モ・ドゥヨンがやってきて、陛下は?
後燕軍と戦っています。
陛下を置いて兵を引くのか?
陛下は戦勢が傾いたと判断され、全軍を退却させよと命じられました。
それでも陛下の安全が最優先だろ!兵を引いてはならぬ!
違います、陛下が敵の注意を引くことで退路を確保できねば高句麗軍は全滅です
と説明したのはチョンミョン
我らは兵を率いて陛下の援護にむかうぞとヘ・モウォル、モ・ドゥヨン
慕容煕と戦うタムドク
タムドクの蹴りに何度もよろけた慕容煕だが、なかなか強いな慕容煕
4〜5人の後燕兵を相手に立ち向かうタムドク
そこへやっとヘ・モウォル、モ・ドゥヨンが到着
退路を確保しました!
「南門か?」
急ぎ退却を!
「他の兵は?」
すでに大半が退却しました
「退却するぞ、行くぞ!」
タムドクの護衛は少しだ、追え!タムドクを追うんだ!と慕容煕
タムドクを追っていた兵達が引き返してきた
なぜだ?
高句麗の伏兵がいます!
一体どこから現れた兵だ?
先に城を抜けた兵でしょう、急ぎ兵を引かねば!
追え!あの中にタムドクがいるんだろ!
なりません。タムドクを追うために少数で動きました、このまま一戦を交えたら陛下が危険です。
兵の数が足りません!
どうしてタムドクを逃がしてしまったのだ・・・。

瀋陽城近くの森
「止まれ!」
追っ手を振り切って逃げてきたタムドク達高句麗軍
「我が軍の犠牲は?」
2万、2万以上の兵を失いました。
持っていた剣をくるっとまわしてから地面に突き立てるタムドク
「とりあえず大牙城に戻ろう」

瀋陽城、後燕軍指揮所
城を完全に包囲しながら、なぜタムドクを捕えられなかったのだ?
陛下とタムドクの対決に全将兵が気を取られ当初の計画を実行できなかったのです。
ならば朕の所為でタムドクを逃がしたと?
落ち着かれませ、高句麗軍は敗走して大牙城に戻りました。また機会はあります。
コボが帰ってきた
なぜ北魏の援軍を伴わずに帰ってくる?北魏軍はどこだ?
どういうわけか北魏軍が突如我らを攻撃してきました、とコボ
では北魏を討ちに行ったという高句麗軍は?
それがどこにも・・・
ならば北魏が後燕を裏切ったのです
よくも裏切ったな
我らを見るなり、裏切り者と言いながら攻撃してきました!
陛下、北魏が裏切ったのではありません。高句麗軍が後燕軍に偽装し北魏を攻撃したのでしょう
陛下、急ぎ北魏に使臣を送って誤解を解き再び支援を要請すべきですと慕容雲
タムドクめ!

大牙城、高句麗軍指揮所
机をバン!
ファン・フェ、ヨ・ソッケが戻ってきた
「皆、大義であった。戦勝の知らせは既に受けた」
陛下、瀋陽城の話は聞きました。ご安泰ですか?
「朕の過ちでしばし混乱したが、無事だ。これしきのことで朕は死なぬ。
だが、こたびの失敗で少なからぬ兵を犠牲にしてしまった。」
誰もが騙される状況でした、やむを得ません
陛下が兵士らを救うため自ら敵の標的になられたゆえ兵力の損失を抑えられたのです。
兵を救うために尽力される陛下のお姿に兵士らは感銘を受けました
瀋陽城の剣は高句麗軍の団結を高め忠誠心を強める契機になりました。もう敗北はないでしょう。
「そうせねばな。敗北は一度で十分だ。この敗北を機に後燕攻撃ににはより慎重を期する。
そして犠牲になった高句麗兵の恨みを朕の手で必ずや晴らしてやる。」

瀋陽城、後燕軍指揮所
あれほど心血を注いだ北魏との同盟が崩れるとは・・・
北魏を説得する使臣を送った、誤解は解けるはず
特段の対策を採らぬ限り対峙状態が長引くでしょう
高句麗の兵站線を断ってみては?
すでにやったが高句麗の兵站線が見つけられなかった・・・
もう真っ向勝負しかない
高句麗軍は守城戦いに徹すると思うだろう。だが我らは大牙城を攻めるのだ!
強い相手は揺さぶらねば勝てぬと慕容雲

瀋陽城、皇帝の居所
高句麗に先制攻撃を仕掛けますと慕容雲
成功するか?
重要なのはタムドクのように高句麗の注意を引くために陛下が前線に立たれる事!
わかったニラ。

大牙城、高句麗軍指揮所
城は多々あれど後燕軍は宿軍城と龍城を守るために瀋陽城に集結しているとファン・フェ
それほど重要な城だからこそ、後燕は犠牲を払ってまで罠を仕掛けたのだろう
おそらく瀋陽城で総力戦をするつもりかととハ・ムジ
何か策は?
「瀋陽城に後燕の全勢力が集中している・・・ならば我らは瀋陽城を迂回し後燕の補給基地である
宿軍城を攻撃する。」
ですが陛下、宿軍城を攻撃するには瀋陽城を通らねば・・・
机をバン!
「よく聞け。皆忘れてはおらぬか?各諸侯国が送ってくる援軍をな。援軍。」
碑麗から宿軍城の後方に回れば勝算はあります。今碑麗と靺鞨の連合軍を率いて
ヨン・サルタ将軍が動いています。とファン・フェ
ですが、後燕も宿軍城の防御を固めているはずです。とモ・ドゥヨン
注意をそらすためにできるだけ派手に瀋陽城で戦闘をすべきです。
後燕の注目を瀋陽城に集めるのです。
瀋陽城が危うくなれば後燕は動員可能な全兵力を瀋陽城に集めるでしょう。
そうなれば宿軍城の守りが手薄になります。その隙に宿軍城を攻めるのです。とファン・フェ
逆に高句麗軍が危険に陥るやも?とヘ・モウォル
「その程度の危険は甘受すべきだ。
我らが瀋陽城を放置して宿軍城を先に攻めるとは誰も思わぬだろう。
その隙を突けば十分に勝算はある。靺鞨と碑麗の連合軍の活躍を期待しよう。」
宿軍城を占領すれば、瀋陽城や首都の龍城も容易に落とせます。とヘ・モウォル
瀋陽城で十分に時間を稼ぐことができれば、この上ない戦略ですとハ・ムジ
瀋陽城の後燕軍が大牙城に向かったという知らせが入る
「敵の軍勢はどの程度だ?」
皇帝が自ら大軍を率いて出陣したそうです。
「守城戦ではなく真っ向勝負を選んだか・・・敵は我らの狙い通りに動いている。」
我々はやつらを迎え撃つだけです
「左将軍とカル・サム将軍は一軍を率いて密かに瀋陽城へ向かえ、
我らが後燕ぐんと激戦を交えている間にな。」
ならば逆に奇襲を?
「そうだ、兵を動かす前に斥候を放ち敵に決して悟られぬよう迂回して移動せよ。
時間がかかるだろう。だが何より重要なのは、
我らの動きを決して後燕に悟られてはならぬということだ。よいな。」

瀋陽城、後燕軍指揮所
高句麗軍が瀋陽城に向かったそうです。
予想通り高句麗軍がやってくる。
私が行きます、高句麗陣営を掻き回します、と馮跋
よし、行け!
馮跋将軍、勝つことを考えず敵を刺激するだけでよい。
瀋陽城に誘導するのが目的だ忘れるなと慕容雲

大牙城、高句麗軍指揮所
後燕軍が高句麗軍に戦闘を仕掛けてきました!先鋒将は馮跋です!と知らせが入る。
大王陛下、私に行かせてくださいとヨ・ソッケ
「相手は後燕の馮跋だ、自信はあるのか?」
馮跋ごとき一発で仕留めます。このヨ・ソッケに機会を!
「よかろう」

大牙城近隣の平地
高句麗軍ヨ・ソッケ先頭VS後燕軍馮跋先頭、両軍が対峙
恐れ気もなく後燕に踏み入るとは!と馮跋
ハハ・・・おい馮跋、後燕に踏み入るのに何を恐れるのだ?とヨ・ソッケ
一体どれほど食らう気だ?豚のようなやつめ!
なに?豚だと?ああ、俺は無知なヨ・ソッケだ。このヨ・ソッケ将軍様がどれほど怖いか見せてやる!
おおぉそれは恐ろしい、まずはお前の首を捕り後燕の地を侵した代償を払わせてやる
ヨ・ソッケVS馮跋
馬に乗ったままの二人の一騎打ち
馮跋の槍を折るヨ・ソッケ
ハハハ・・・豚と言ったな?
退却せよーーーーー!と、作戦通り、あっさり退却する後燕軍

大牙城、高句麗軍指揮所
ヨ・ソッケ将軍が後燕ぐんを追い詰めているそうです
「直ちに兵を引かせよ、今すぐだ」
良い機会です、このまま続けては?とヘ・モウォル
「無理すべきではない、大将軍、今すぐ兵を引かせよ」

大牙城近隣の平地
退却する後燕軍を追っていくヨ・ソッケ隊
そこへ兵を引くようにと命令が下される
あと少しだったのに・・・と泣く泣く退却するヨ・ヨッケ

大牙城、高句麗軍指揮所
ヨ・ソッケが戻りました!
今のところヨ・ソッケ将軍が馮跋より勝っているようです。
前哨戦でのこの勝利で軍の士気が高まりました。
「大義であったヨ・ソッケ」
恐れ入ります、ところでなぜ兵を引けと?
深追いしていたらお前の命はなかったぞ!これは誘引作戦だと言ったはずだとファン・フェ
ああ、そうでしたね兄貴!
ハハハ・・・
重ねて言いますが、後燕軍は高句麗軍を誘引しようとするはずです。無理に追わぬようにとハ・ムジ
「ハ・ムジ軍師の言葉を決して忘れるな。それから、いたるところに先兵を立たせ、
斥候を放ち、敵の夜襲に徹底的に備えよ。」

瀋陽城付近の山中
夜、左将軍モ・ドゥヨンとカル・サム将軍は、
敵の様子を伺いながら密かに瀋陽城へ移動中
後燕の斥候もすべて片付けた!

後燕軍の野営地(大牙城付近)
食事を作った焚き火のあとを調査するタムドク達
焚き火の跡をみると敵兵の数は減ったようですね、2万以上は減ったかと、とチョンミョンの考え
「後燕にそれほどの兵力損失があったということか?」
そう考えられると思います
「今は通常ではない、後燕は最大の危機に直面している。
コ・ウンは巧妙に偽装しながら兵を引かせているのだ。
瀋陽城の近くで一気に高句麗軍を討つつもりだろう。」
我らの予想どおりです。
「とりあえずここで兵を休ませよ。ヨ・ソッケ、随所に斥候を放ち後燕軍の動きを調べよ。
大将軍、そちは北魏の動きを注視せよ。」

瀋陽城、後燕軍指揮所
馮跋将軍、埋伏の準備はどうなってる?
龍城では5万の兵が待機中です。ひそかに引かせた4万を瀋陽城付近に潜伏させてます。
高句麗軍は瀋陽城に近づいている。30里先には後燕の大軍が埋伏。
瀋陽城内外の全兵を動員し一気に討てば敵を全滅できます。
早くこいタムドク、今度こそ息の根をとめるぞ!

大牙城、高句麗軍指揮所
「大将軍、後燕を攻撃する準備は?」
明日には瀋陽城の30里前まで接近します。
後燕の宿営が更に減りました。多くの兵が引いたのでは?とヨ・ソッケ
恐らく計略でしょう。予想以上の兵が現れると思いますとソル・ジ
「モ・ドゥヨン将軍とカル・サム将軍が予定通り着けばよいが」
まだ後燕に動きがないのを見るとうまく隠れて移動中でしょ。
万が一苦戦を強いられても、やるだけの価値はある。
後燕最後の堡塁宿軍城を手に入れるチャンスです。
今頃は碑麗と靺鞨の連合軍が宿軍城付近に着いたはずです。
後燕軍はまさか我らが宿軍城を攻めるとは思ってないだろう。
「明日は真っ向勝負となろう、徹底的に準備するのだ」

瀋陽城、後燕軍指揮所
明日の戦闘に後燕の運命がかかっている
タムドクを捕える準備は?
もちろんです。その勢いで国内城まで進撃できますよ。
1つだけ気がかりが・・・
使臣を送ったのに、返事がありません。
気にせずともよい、高句麗さえ制圧すれば北魏ごときは問題ない
なんとしても明日勝たねばな!わかったな!

瀋陽城近隣の平地
高句麗軍VS後燕軍
タムドク、本日の武器は
にらみ合う両軍
後燕の将兵らよ、タムドクの首を取ったものには地位の高下を問わず大将軍の職を与えるぞ!
剣を抜き、全軍、攻撃せよ!と皇帝
「進軍せよ!」
両軍激しい闘いが始まる
今だ、伏兵を出せ!と慕容雲の合図
赤い大きな旗が振られ、その合図で隠れていた後燕兵士たちが
高句麗軍の後方からどっと出てくる
陛下の予想どおりですね、とハ・ムジ
「援軍が着くまでなんとしても時間を稼げ。朕も戦うぞ。朕が前に出れば潜んでいる後燕兵を
皆誘い出せるだろ。残る者らは朕と共に戦え!朕に続け!」
とやっと戦いに出て行くタムドク
馬に乗ったまま長い槍を使って豪快に前方左右の敵を倒していくタムドク
伏兵を打て!と後燕軍の背後からモ・ドゥヨン、カル・サム将軍らがやってくる。
後燕のやつらを討て!
左将軍の部隊が奇襲に成功しましたね!とヨ・ソッケ
「今だ、追い詰めろ!」
なぜだ、なぜ高句麗軍があんなところから現れる?どういうことだ・・・と馮跋
あれしきの軍勢では我が後燕の大軍には勝てぬと皇帝
陛下!大変です!
高句麗と碑麗と靺鞨の連合軍が宿軍城を攻撃しています!とコボが知らせてくる
宿軍城?なぜだ?
タムドクが我らの裏をかき兵を回したのでしょう。敵の策略です。
タムドクのやつめ〜〜〜〜〜
直ちに宿軍城へ兵を送れ!

第88話に続く

『広開土太王』第86話のタムドク

『広開土太王』〜第86話〜

後燕、首都・龍城、皇宮 、皇帝の執務室
タムドクの反応はどうだ?と、高句麗から戻った慕容雲に尋ねる皇帝
やはり戦いは避けられぬようです。
北魏に行っていた馮跋も戻ってくる。
どうなった?
うまくいきました、北魏は後燕と同盟を結ぶと約束しました。
これで高句麗がいつ攻めてきても十分戦えます。
高句麗との決戦に備えよ!

高句麗、首都・国内城、王宮、便殿会議
黄金の甲冑を着たタムドク
「諸将に告ぐ、我が高句麗はこの地に建国して以来、中原の度重なる侵略に苦しめられてきた。
しかし、かような過去に終止符を打つ。これからの時代は我が高句麗の下で秩序を再編し、
高句麗の号令に天下が従うことになろう。後燕の征伐は単に始まりにすぎぬ。
朕と我が高句麗軍はその余生を駆って広い大地へと突き進む。
そしてそこに高い壇を造り、過去の栄華」を取り戻したことを満天下に告げる。」
玉座から立ち上がり、剣を抜き、
「この地に存在するすべての高句麗兵士達よ、あの大陸の真ん中に
我が高句麗の三足烏の旗を立て、誇り高き高句麗の威容を堂々と見せ付けようぞ」
大王陛下のご命令に従います!
「いざ、出陣だ!」
剣をブルっと振るタムドク

遼東城、高句麗軍の陣営
「明日には我が高句麗軍の意志で後燕との国境を越える。これは遠い昔、鄒牟大王が
明らかにされた多勿(旧土の回復)の精神だ。朕は第1軍を率いて部隊の最前線に立つ。」
驚く将軍達!
で・・・ですが、陛下危険すぎます。敵の標的になりますとファン・フェ
「朕が身を惜しんで前に出なければ誰がついてこようか。中原を征服するという朕の意志を示し、
高句麗軍の指揮を高めるためだ。」
各国の援軍がこちらへ向かっている。軍勢を統合し共に動けば危険を減らせます。
出陣を少し待ってみては?とハ・ムジ
「いいや、いくら軍勢が大きくても危険は減らぬ。援軍の編成は皆が到着したら改めて決める。
こたびの遠征で最も重要なのは機動力だ。後燕が備える前に速戦即決で戦闘をしかける。
軍師はこの作戦を土台に策を講じよ。諸将は決死の覚悟で徹底的に準備するのだ。」

遼東城、コ・ムの祠堂
夜、祈りを捧げるタムドク
「コ・ム大将軍、ついにタムドクが後燕を倒し中原を征服します。これまで多くの犠牲を出し、
私はすべてをこの目でしかと見てきました。
   
兄タンマンがタムドクのほうへ矢を向けた瞬間、タンマンの背中に無数の矢が・・・
「兄上ーーーーっ!」抱き起こすタムドク
百済、慰礼城で、タムドクがアシンめがけて放った矢の前に現れたトヨン
「アンドェーーーーー!」タムドクの腕の中で息絶えるトヨン
遼東城の慕容垂との一騎打ちの後、亡くなる間際のコ・ム
天下を号令する大王になられるでしょう・・・という最後の言葉
   
を思い出し
「大将軍、これから我が高句麗の力で中原を征服し、やつらに堂々と立ち向かいます。
中原の真ん中に我が高句麗の三足烏の旗が翻る日は遠くないでしょう。
コ・ム大将軍最後まで見届け、力をください。」

後燕、龍城の一角
陛下!高句麗の大軍が遼東城を越え、後燕の城を攻め始めました!
高句麗の侵攻です!
何だと、高句麗の侵攻!
こんなに早く動いたのは王女を失った怒りが激しい証拠、
ですがタムドクが理性を失い性急に陣を構えたのなら弱点は多いはずですと慕容雲
策はあるか?
瀋陽城と宿軍城を占領し最終目標は後燕の首都龍城でしょう。
今の勢いなら龍城まで来るのは時間の問題かと。
私にお任せを、タムドクと高句麗軍を阻止してみせますと馮跋
馮跋将軍、むやみに戦っても勝てません!タムドクの焦りを利用するのです。
主な戦場は瀋陽城。
これだと宿軍しろが危険に晒される陛下がおられる龍城の安全も保障できないとコボ
瀋陽城に背水の陣を敷くということですか?と馮跋
いいや違う、瀋陽城を明け渡すのですと慕容雲
何だと?おのれ、朕をおとりにする気か?
さようです。敵を引き入れて完全に孤立させ兵站線と支援を断ち高句麗軍の息の根を止めるのです。
それがまさにこの瀋陽城です。
失敗したらどう責任をとれる?
もし失敗したら、私に罰を与える主君も国もなくなります。
もしタムドクが龍城まで来れば真っ先に陛下を狙うでしょう。私より先に陛下が命を失います
おのれ、慕容雲!
陛下を救う最後の方法です、多少の危険は甘受せねば、と慕容雲
慕容雲に従え!

後燕、首都・龍城、皇宮 、慕容雲の居所
大丈夫ですか?なぜ皇帝陛下の怒りを買うようなことを?とウォンボン
タムドクも私の心情がわかったはずだ、血涙を流す気持ち。
妹を死なせた己を責めながら一人で涙をのむだろう。
だがタムドクは妹を失って幾日も立たぬのに、この短時間で戦いを準備した。
一国の王の座は非情なものです。
そうだな、帝王の座とはそういうものだ。タムドクも気が滅入っていることだろうに。
そして私は平常心を失ったタムドクが私の仕掛けた罠に落ちることを切に願っている。
おかしくないか?私達二人がな。
早くタムドクに死んで欲しい。そしてこの戦いを早く終えたい。

大牙城、後燕国境近隣、
難なく大牙城を占領した高句麗軍
「敗残兵を片付けよ!住民に対する謀殺と略奪は絶対に禁ずる。」
城下を歩くと、
沢山の後燕軍の甲冑
「後燕軍の甲冑じゃないか?なぜ大量にある?」
城を占領ひながら確保したものです。おそらく民兵が使う予定だったかと・・・
「後燕は民兵を徴集する余裕もなかったのだろう。」

大牙城、高句麗軍指揮所
「皆の者、大義であった。」
後燕軍は思いの外容易に退きましたねとファン・フェ
この勢いなら宿軍城、龍城も占領できます!とヘ・モウォル
しかし、簡単に城を明け渡したのは少し妙ですとモ・ドゥヨン
北魏の援軍が来るまえに我らが攻めたからでしょう?とヨ・ソッケ
後燕が高句麗軍を好都合な場所に誘っているとは思いませんか?とハ・ムジ
「高句麗軍を好都合な場所に誘ってる?」
後燕は逆襲を狙っているかと。戦いやすい場所で我らを一気に討つ計画でしょうとハ・ムジ
「逆襲か・・・逆襲、大牙しろを明け渡してまで逆襲する気なら、
その場所は瀋陽城である可能性が高い。」
そのとおりです、陛下
陛下、大王陛下!と高句麗流民村の人たちが訪ねてきた
「お前達?わざわざ何用で参ったのだ?」
お耳に入れたいことがありまして。北魏の大軍が後燕に向かっていますと村長
ハハハ・・・天がわれらに味方しましたね、とヨ・ソッケ
「恩に着る、我が軍に大きく役立つ情報だ。だが二度とかかような危険を犯してはならぬ。」
ご心配なく、この日のために訓練して来ました。周辺の地理や北魏軍と後燕軍情報に詳しいので
お役にたてるかと思い・・・と村長
ただちに出陣を!
ですが北魏の兵力は侮れません。総力をあげても阻止は難しいとハ・ムジ
「それに対する策は既に用意しておいた。以夷制夷、夷をもって夷を制する。」
後燕の甲冑を使うので?
「そうだ、まずは大将軍とヨ・ソッケ将軍が出陣し、北魏軍を攻撃せよ。
ただし戦闘を仕掛けたらすぐに引き、北魏軍と後燕軍が戦うように仕向けるのだ。よいな
・・・北魏・・・」

後燕、首都・龍城、皇宮 、皇帝の執務室
高句麗軍の大半が北魏軍を討ちに出陣しました。タムドクの姿は見えませんでした。
我らの計画どおりに進んでます。勝利に陶酔したタムドクは瀋陽城を攻撃するでしょう。
後燕の兵士らに住民の格好をさせ瀋陽城に潜伏させるのです。
瀋陽城城主が恐れをなして逃げたという噂を流し、後燕軍の敗走を見せれば、
タムドクが信じるはずです。
タムドクが必ず瀋陽城に来るというのだな?
瀋陽城を明け渡す理由は、今度こそ確実にタムドクを殺すためだ。
もし失敗すればその責任は必ず慕容雲に問うぞ!
皇帝も出陣すると!

瀋陽城近隣の山中
高句麗の通り道に兵を潜伏させた。
コボは北魏軍が来る方向へ高句麗軍の背後を討ちに向かわせた。
瀋陽城へ行くには、必ずココを通る、待つのだ。
潜伏する後燕兵を見る高句麗軍斥候達だが、後燕軍に倒される
進軍するタムドク達
送り出した斥候が一人も戻りません!少しお待ちをとハ・ムジ
間違いなくこの先に敵が潜んでいますからとへ・モウォル
と言っていると、タムドク達めがけて矢が飛んでくる。
後燕軍と慕容雲、馮跋がタムドク達の前に現れる
「正面突破する!かかれ!」
陛下を守れ!
すると高句麗軍の援軍がやってくる。
なぜあんなところから高句麗軍が来るのだ??
軍列が乱れた、退却せよと慕容雲
タムドクを殺す絶好の機会なのに・・・と馮跋
罠は別に仕掛けてある、ここは退却を!
剣を抜き「馮跋を逃がすな!」

逃げる慕容雲達
高句麗軍は我らの作戦通りに動くはずだ、勝利に浮かれてな。
それでもタムドクを捕えるべきでした・・・と馮跋
次の作戦でタムドクを確実に捕えられるから、行くぞ!

瀋陽城近く、高句麗軍陣営
瀋陽城の後燕軍が逃げ出したという情報を持ってきたのはカル・サム
「何だと?逃げ出した?」
瀋陽城付近にいるのは住民のみ、兵は一人もいないそうです
「城主や首脳部も皆逃げたということか?」
我らの攻撃を恐れたのでは?
疑わしい点はなかったか?
住民が高句麗軍を警戒して外出を控えていること以外は・・・特に
「城に入るぞ!」
それはなりませぬ!陛下の入場を狙った作戦かもとハ・ムジ
「いいや、朕が自ら行って確認する、城内に後燕軍がいないのなら大きな問題はなかろう」
ですが、陛下!
「心配するな。城に入るぞ!」

瀋陽城、高句麗軍指揮所
瀋陽城城内に異常はありませんでした、と報告
指揮所や城主の官邸はもぬけの殻。危険な要素は見当たりません
ですが、武器庫が空でしたとウンシム
「武器を高句麗軍に渡したくなかったのだろう。わかった、軍師は兵を配置し軍略会議を準備せよ。
カル・サム将軍は住民の不安を取り除くのだ。
軍師、ここから龍城までの距離は?」
1日と4半日の距離です。宿軍城と龍城は後燕軍が総力で守備にあたっているので、
難しい攻撃になるでしょうとハ・ムジ テキパキとした支持を出すタムドクが素敵!
当分は瀋陽城にとどまり、大将軍や各国援軍が到着してから龍城を攻めるべきかととヘ・モウォル
「わかった、まずこの城の治安はカル・サム将軍に任せる。
それから、北魏を討ちに行った大将軍に伝令を送り、戦況を正確に確認せよ。
ソル・ジ副将は城の内外を徹底的に警戒し後燕軍の動きを調べよ。
左将軍は兵士らが十分な食事と急速を取れるようにせよ。」
テキパキとした指示を出すタムドクが素敵!

雲崗平地、北魏軍陣営
後燕兵の服装で北魏陣営を見下ろしているファン・フェ達
高句麗流民村長らのお陰で楽に入れたと礼をいうファン・フェ
潜める場所はすでに流民らが確保して待機しているとの事。
攻撃の時期を待つファン・フェ隊
そこへコボ率いる後燕の大軍が迫ってきているという知らせが入る
よし、正面から攻めるぞ!火矢の合図で一斉に攻撃だ!
最初の1発は攻撃、後の2発は退却の合図
さあ動くぞ!
火矢の合図があり、一斉に攻撃
次々と北魏陣営に火矢を放ち終了
よし、これで退却だ、後燕軍がくるぞ、早く退却だ!
北魏軍は、退却していくファン・フェらが着ている後燕軍兵士の服装を見てビックリ!
後燕軍ですよ、後燕軍!
同盟を結んだ我らをなぜ攻撃する?
はめられたようです。後燕のやつらの同盟や和親はすべてウソだったのだ!
なんてことだ!後燕軍を全滅せよ!
ファン・フェの部隊は、流民達の案内で安全な場所へ向かう
コボ率いる後燕軍の明かりが見える
あの森に入れば北魏軍と後燕軍が衝突しますよと村長
さあ急ごう!
コボ率いる後燕軍と北魏軍が森で合流
何もしらないコボは、よく来られました!
卑劣なヤツめ。後燕軍だ、攻撃せよ!と北魏ユジョンとユギ
タムドクの作戦通り後燕VS北魏が戦闘
我々は北魏と同盟を結んだ後燕軍だ、何をする?とコボ
なんだと、同盟?黙れ!よくも裏切ったな!とユジョン
激しい戦闘が続き両軍の兵は次々と倒れていく

雲崗近くの山中
二手にわかれて隠れていた高句麗軍、ファン・フェ隊とヨ・ソッケ隊が合流
大勝を納めました!
7万の北魏軍の大半が死に我らを追ってきた後燕軍も兵の大半を失ったそうです
北魏は撤退するしかないだろう。
すべては大王陛下の戦略だ、後燕軍の甲冑を活用するとは実に卓越した戦術だ。
さあ、瀋陽城に戻るぞ!

瀋陽城城内
住民の格好をした馮跋の部下の一人が、
兵士を襲い高句麗兵の服装を奪う。

瀋陽城、高句麗軍指揮所
「後燕の動きは?」
斥候に監視させているが特別な動きはない
住民以外の兵士の姿は見えませんね。
山の中は?
同じです。兵が潜んでいる形跡も無い。
おそらく龍城手前の宿軍城を最後の激戦地を見て戦闘準備をしているのかととヘ・モウォル
「後燕の最後の堡塁宿軍城を討つには大将軍の部隊と各国援軍の到着を待たねばならぬ。
それまで瀋陽城に残っている塀をゆっくり休ませ十分に食事を取らせよ。」
すでに見張りの兵以外は休息をとらせています。
「これまで強行軍だったゆえ、兵士らの士気を高めるためには十分に休ませねばならぬ。よいな」

瀋陽城、城門近く
住民に扮した後燕兵士らが次々と城門近くに集結。
慕容煕の側近テギらが一斉に門番を倒して城内へ。
城楼を占拠し火矢の合図を送る後燕兵
慕容煕を先頭に後燕軍が入城
タムドクはどこだ?決して逃がすなと慕容煕
タムドクは指揮所です!
なんとしてもタムドクを捕えよ!指揮所へ行くぞ!
ヘ・モウォル、カル・サムらは部下を率いて後燕軍と戦っている
軍師、なぜ住民が武器を持っているのだ?とヘ・モウォル
後燕の計略です、後燕兵が住民に偽装し潜んでいたようだとハ・ムジ
陛下が危険です、急いで向かわねば!
陛下を守るぞ、私に続け!とモ・ドゥヨン

瀋陽城、高句麗軍指揮所
一人で指揮所にいるタムドクのところへソル・ジがやってくる
「なぜ外が騒がしいのだ?」
陛下、後燕軍の奇襲です。
「何だと?どういうことだ?なぜ音も無く城門が開いた」
それが・・・
「行くぞ!」

瀋陽城、城内
指揮所の外へ出たタムドクの前に慕容煕が現れる
「慕容煕!」
タムドク!ハハハ・・・・タムドクを捕まえよ!
剣を抜き「来い」とタムドク

第87話に続く

『広開土太王』第85話のタムドク

『広開土太王』〜第85話〜

必死で逃げるソル・ジと、タムジュ、皇子らの前に
馮跋が現れる
貴妃さま、どうしてこのようなところに?後燕に戻りましょうと馮跋
ふざけるな、絶対に王女様と皇子様を渡さぬ!とソル・ジ
靺鞨の女ごときが何を言う!と馮跋
剣を取り出し自分の首に突きつけ、
一歩前に出て、下がりなさい、下がらねば自ら命を断ちます、
私の命の価値は将軍がよくご存知では?とタムジュ
貴妃様!
王女様、危険です、剣をお下げください!とソル・ジ
これ以上、後燕軍と高句麗軍を私のために犠牲にはできません。
馮跋将軍、兵士らの犠牲は望みません。兵を引かせたら素直に従います、とタムジュ
それはできませぬと馮跋
私が陛下の魂胆を知らぬとでも思っておるのか?とタムジュ
貴妃様!
私を利用するために生かしておいただけで陛下はホアンを・・・
私が生きている限り、ホアンを渡しません、
ホアンをお願いしますとソル・ジに頼むタムジュ
なりません!とソル・ジ
大高句麗の王女の命令です!ホアンを大王陛下に送り届けてくださいとタムジュ
何をしている貴妃をお連れせんか!と馮跋
兵を引かせよ、早く!とタムジュ
そこに後燕兵に向けて無数の矢が・・・
ファン・フェらがやってきたのだ。
その隙にソル・ジらは急いで逃げる
高句麗の大王陛下が王女様を迎えに駆けつけられた!と言うヨ・ソッケ
タムドクが自ら来たのか?
あの丘を見てください!と馮跋の配下
見ると丘の上に大軍がやってきている。
あれ?あれは後燕軍では?だけど高句麗軍だと思い込む馮跋ら。

高句麗近くの山中
タムジュを支えて逃げるソル・ジ
王女様、もう少しで高句麗の国境です、もうすこしご辛抱を!と励ます
タムジュらが逃げる姿を見たファン・フェ。
もう少し時間を稼がねば!

一方馮跋の配下は、高句麗王が迫ってきます。
急ぎ撤退を!このままでは後燕軍は全滅です!
泣く泣く退却する馮跋達
ところが、・・・・・
逃げた馮跋らは、立ち止まり、なぜ高句麗軍が追ってこないのだ?
タムドクの大軍は?どうなった?
貴妃様を救ったからでは?とコボ
将軍!皇帝陛下が到着されました、と皇帝の側近がやってくる
えっ?もしかしてあの大軍は・・・?
と急ぎ皇帝のところへ飛んでいく馮跋
貴妃は捕えたか?と皇帝
陛下、それが、不意に高句麗の援軍が追ってきたゆえ・・・
と言った途端に馮跋の顔を叩く皇帝
お前は敵も味方も見分けられぬか?
早く貴妃を捕えよ!もしまた逃がしたらお前の首をはねるぞ!
逃げるタムジュらを見つける皇帝
捕えよ!
ソル・ジが短剣を投げる。
短剣は皇帝の頬を傷つけて後ろの兵士に刺さる。
よくも〜おのれ〜
逃げるタムジュたち
さっさと追わぬか!
心配そうな顔で見ている慕容雲
タムジュが転んでしまい、皇帝達が迫ってくる
ホアンを連れて逃げて!と叫ぶタムジュ
ソル・ジがホアンを抱いて逃げる
足を引き摺るタムジュを必死で支えて移動する侍女
皇帝は矢を放ち、ホアンを抱くソル・ジの足に矢が刺さる
驚く慕容雲
皇帝の2本目の矢は確実にホアンを狙っていた
その前に庇うように現れたタムジュの背中に
次々と後燕兵の放つ矢が刺さる
早く、貴妃とホアンを捕えるのだ!と皇帝
その時、天軍らが到着し、後燕軍を攻撃
跡を追え!ホアンを捕えよ!
ですが陛下、護衛が足りません。彼らは高句麗の精鋭兵ばかりです。
はやくホアンを追え!と皇帝
これ以上追えば、戦闘は免れませんと慕容雲
皇帝にそう言った後、
討たれたタムジュの方向を見て、悲痛な表情で、
声を出さず口だけ動かして「王女様」と呟く慕容雲

高句麗への道、岩場
なんとか後燕兵の攻撃を抜けて安全な場所へ移動するタムジュを連れた一行
最後の力を振り絞り、
ホアンの手とソル・ジの手を重ね、
ホ・・・アンを、頼みます
お兄様に・・・生きて帰ることが・・・できず、申し訳ないと伝えてください
王女様!
ホアンの頬をなで、胸に抱いて息耐えるタムジュ
王女様ーーーーー
救出隊一行の号泣する声が山中に響く

高句麗、首都・国内城、王宮、門の前
ファン・フェがホアン皇子を抱き、
馬車に乗せたタムジュの亡骸と共に帰国した救出部隊
王宮の門の前で待っているタムドク
タムドクが近づくと
陛下・・・・・・・!と救出隊
「タムジュはどこだ?」
馬車の荷台の方に目をやってから、
殺してください陛下!と号泣するファン・フェ
殺してください、陛下!
「朕は聞いておる、タムジュはどこだ!」
陛下、許されぬ罪を犯しました!王女様を守ることができませんでした。
殺してください、陛下!
命で償います、陛下!
馬車の荷台に近づき、白い布に手をかけ、ゆっくりと布をめくり・・・
タムジュの顔が見えた途端によろけるタムドク
支えるモ・ドゥヨンとヘ・モウォル
「なぜ、かようなことが起きる・・・」
タムジュの頬を撫でながら
「タムジュや、目を開けよ、兄が来たぞ、タムジュや、目を覚ませ、
兄が来たのだぞ、タムジュや、タムジュや!」
崩れるように地面に座り込み、空を見上げ
「母上、タムジュを守りぬけませんでした。たった一人の妹さえも守れるこの私が
どうして一国の王と言えるでしょうか
タムジュへの、タムジュへの借りを、
いかにして返せばよいのですかぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜」
号泣するタムドク
我らの不忠をお許しください陛下、と配下達
いっそこの首をはねてください!
殺してください陛下
座り込んだまま涙を流し続けるタムドク

後燕、首都・龍城、皇宮 、皇帝の執務室
貴妃が亡くなったと知らせが入る。
貴妃が亡くなれば、すぐに高句麗が攻めてるだろう。どう責任をとるんだ!と馮跋に言う皇帝
首をはねてください!
よしわかった、剣を持ってこい!
動かない部下達
何をしている!
陛下、馮跋将軍だけでなくわれらも皆責任を感じています。皆を罰してくださいと慕容雲
そうだ、お前も責任を逃れれぬぞ!
わかってます、ですが責任は事態を解決してからとります。
どういうことだ?
貴妃が亡くなったのです。タムドクの怒りがいかばかりかの説明は不要でしょう。
高句麗は復讐のために挙兵するでしょう。我らの首をはねるくらいなら、
いっそ矢面に立たせてください。冷静にご判断を!
北魏もこの好機を逃しませんよ。もし高句麗と組めば・・とコボ
まずは謝罪の親書を送り高句麗をなだめるべき
今の後燕の兵力では高句麗にも北魏にも勝てません。
戦いを避けるためにあらゆる手を尽くすべきと慕容雲
謝罪の親書を持っていっても生きて戻れぬかも?と馮跋
高句麗へは私が行きます、なので、その間に陛下は北魏に使者を送ってください
親書でなだめられるとは思えません、その時は北魏との和親です
私が高句麗で時間を稼ぎますと慕容雲
北魏には私が行きますと馮跋
今度こそ北魏との和親を成立させよ。もし失敗したら生きて戻れないと思え!と皇帝

高句麗、首都・国内城、王宮、会議室
「朕は決心を固めた。あの恥知らずな後燕を征伐し中原の秩序を正して、
我が高句麗の力を見せつける。そして高句麗を侮った代償がいかなるものかを
後燕に分からせてやるのだ!」
はい陛下、ごもっともです。ですがまだその時期ではありませんとハ・ムジ
「なぜだ?」
いますぐ後燕を討つよりは北魏と後燕の戦いを静観する方が得策ですとハ・ムジ
後燕朝廷はこたびの事態で慌てているはず、大王陛下の威容をよく知っている後燕ですから、
高句麗を阻止するためなら北魏とでも手を結ぶでしょうとファン・フェ
相手が後燕だけなら容易ですが、北魏が加勢すれば・・・難しいかととモ・ドゥヨン
いや、北魏は高句麗と組もうとするやもしれぬとヘ・モウォル
高句麗の気勢を恐れ婚姻同盟まで結んだ北魏です。後燕が先に頭を下げれば手を結ぶでしょうとハ・ムジ
北魏は後燕の力を利用し高句麗を討ってから、非力な後燕を狙うと思いますとファン・フェ
はぁ・・・とため息をつき
「ならば、そちは朕に北魏や後燕の機嫌をとれというのか?」
いえ、もう少し様子を見てからと・・・
机をバン!
「いつから高句麗はこれほど臆病になった!いつから腰抜けになったのだ!
今の高句麗の力は後燕を圧倒している。違うか?直ちに軍の編成を整え、
動員可能な最大兵力を朕に報告せよ」
はい、陛下
「大臣らは国の財政を確かめ戦いに必要な物資を確認して報告せよ。すぐにかかれ!」
はい、陛下

高句麗、首都・国内城、王宮、大将軍の執務室
心配だ・・・陛下は強引に戦いを計画なさっている・・・とファン・フェ
王女様の件で判断力が鈍っておられるとモ・ドゥヨン
それほど心配なら北魏に書信を送り後燕より先に手を結べばよいとヘ・モォウル
そう簡単な問題ではない・・・我らが先に挟撃を提案すれば北魏は一歩引くだろう
北魏は傍観しようとする、そうすれば高句麗はもっと苦しくなるとファン・フェ
だからこそ北魏の力を借りずに自国の力で後燕を討つおつもりなのだとモ・ドゥヨン

高句麗、首都・国内城、王宮
後燕から慕容雲がやってきた

高句麗、首都・国内城、王宮、王の執務室
「タムジュや・・・」と頭をうなだれ目を閉じるタムドク
陛下!後燕から使臣が来ました
「使臣か・・・誰が使臣としてきた?」
慕容雲です。ホアン皇子を迎えに来たそうです。とソル・ジ

高句麗、首都・国内城、王宮、使臣館
「ホアンを迎えに来たのか?」
ホアン皇子様は先の皇帝の嫡子です。後燕にお連れすべきかと。
「慕容雲、本当の目的は何だ?
生かしておくつもりのないホアンを口実に高句麗に来た目的は何だ?
高句麗朝廷の安危を探るためか?」
・・・
「ならば見当違いだ、後燕に戻り慕容煕にそのまま伝えよ、
朕は必ずや慕容煕を殺して後燕を滅ぼすとな。タムジュの死とこれまでの
厚顔無恥な行動に対する代償を後燕にとくと払わせてやると伝えるのだ!
そして、後燕が北魏と手を組み高句麗に刃向かおうとも朕は恐れぬばかりか、
結局は私の手にかかり死ぬことになると伝えよ!」
タムドク怖ーーーい
そこまで言うと立ち上がって退出しようとするタムドク
その後姿に
陛下!タムジュ王女様の件は私も大変遺憾に思いますという慕容雲
その言葉を聞いた途端、
袖をばさーっと振って慕容雲の方へを振り向いて、慕容雲を睨んでから退出するタムドク

北魏、皇宮
ユジョンを訪ねてきた馮跋
同じ鮮碑族である両国が争って何の得がありましょうか!高句麗が喜ぶだけ。
このあたりで手を合わせましょうと話を切り出す馮跋
長年の宿敵だった我らが手を合わせる?ハハハ・・・出来ると思うか?とユジョン
共通の敵高句麗を持つのだから、出来ぬことはありません。
不可能だ!戦況は今北魏に有利、高句麗と手を組んで後燕を倒す方がわれらには得だ。
そちらは高句麗の王女を殺して、高句麗との戦いを避けられぬらしいし・・・
ユジョン公、私が手ぶらできたとでも?統万城と50の周辺城を渡しますよ、どうです?
高句麗と組めばそれくらい問題ではないわ。後燕全体を手に入れる事だって!
高句麗は絶対北魏と組みませんよ!きっぱり!
なぜ断言できる?
私は、高句麗王が太子になる前から知っています。あの性格ならば屈辱を甘受し同盟を結ぶようなことは
絶対ありえぬ!後燕と組んで高句麗を倒すか、後燕が窮地に陥った時に高句麗と勝負するのがよいか
よく考えてみては?幾ら北魏が強くても、
高句麗と碑麗、百済、新羅、靺鞨の連合国を阻止するのは無理でしょう。
宿で待ってます、早くお返事を!では。

どういうつもりで高句麗は使臣すら送ってこぬ?
高句麗には自信があるのでしょ。
我が北魏が先に申し出るのを待っているのでは?
こちらから行かねばならぬかな・・・直ちに高句麗へ行き、王の意中を確かめるぞ!準備せよ!

高句麗、首都・国内城、王宮、王の執務室
タムドクから命じられた資料をそろえて持ってくるファン・フェ大将軍
帰ろうとするファン・フェの後姿に
「大将軍!」と声をかけるタムドク、振り向くファン・フェ
「大将軍まで私を信じられぬ様子だな?」
申し訳ありません、陛下、ですが私は常に陛下を信じております。
ただ陛下が感情的になっておられるようで案じていました。
「タムジュの死でしばし平常心を失ったのは事実だ。だが、今は違う。
タムジュは私の妹である前に高句麗の民であった。高句麗の王女であり高句麗の誇りであった。
後燕はみだりに信義を破り高句麗の民を死地に追い込み、高句麗の誇りまで踏みじった。
されば朕はもう二度と高句麗の民が外勢の力により犠牲になるのを見過ごさぬと決心したのだ。
これ以上の大義名分が必要か?以前より少し急いだ出陣ではあるが、高句麗の万民が
我が高句麗軍を支持している。後燕の厚顔無恥な所業を糾弾する民の声が、高まっている今、
高句麗の敗北は決してないであろう。」
決心を固められたのですか?
「朕の決心はいつにもまして固い。直ちに軍部は高句麗の諸侯国に伝令を送り、
後燕との戦いに
参加するよう指示せよ。」
ご命令に従います、陛下。全力を尽くして陛下のご意志に従います。
「後燕・・・・今度こそお前らを一人残らず片付けてやる」

高句麗、首都・国内城、王宮、使臣館
北魏の使臣がやっていた
「ならば、高句麗が北魏と力をあわせるべきだと?」
極悪非道な後燕のやつらを放っておくのですか?ご下命があれば全力で協力します。
「高句麗に協力する?」
婚姻同盟で結ばれた仲ですから・・・
「ならば、北魏は何の対価も求めず高句麗に協力すると申すのか?」
えっ?
「なぜ驚くのだ?お前が言ったことではないか。」
陛下、私もそうしたいですが、ですが、国益という実益が必要なことはご存知でしょう。
「ならば1つ尋ねよう。北魏は我が高句麗からいかなる実利を得るつもりだ?」
後燕の土地7割と毎年2回の朝貢です。
机をバン!
「何だとぉ?後燕の土地7割と貢ぎ物を捧げろと?」
陛下、どうかご理解を、これは両国の友好のために必要・・
机をバン!
「後燕の使臣はよく聞け、我が高句麗は後燕を征服するに当たり、
北魏のいかなる力も借りぬ。後燕ごときは高句麗の力だけで征服できるゆえ
北魏の力など必要ないということだ」
陛下、大言壮語は出来ぬ状況ですよ。
「何だとぉ?」
後燕が統万城と周辺の50城と引き換えに同盟を提案してきました。
驚く高句麗将帥達
後燕と北魏が組めば、どれほどの脅威になるかはよくご存知のはず
高句麗の力が強いとはいえ、両国を相手にできるでしょうか?
「我が高句麗に両国の相手はできぬと申すか?
いくらでも2つの国と渡り合える。それに高句麗はお前らのように利益で動く国ではない。
我が高句麗には朕の命令ですぐに駆けつける国が4つもある。
たとえ北魏が後燕と同盟を結ぼうと我らは意に介さぬ。
ほな、北魏が高句麗を敵に回した時は、その代償をとくと払わせてやる。
その時には北魏がいかに悔やもうともう取り返しはつかぬと悟らせてやる。」
期待しております。

第86話に続く

タムジュまでもが亡くなってしまいました。
亡骸を見て座り込んで号泣するタムドクの姿が痛々しかったです。
この時の泣き方は舞台演劇風だったよね。
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