2018年06月01日

お詫び

長らくご愛読ありがとうございます。
道楽で書きたいように気ままに書いておりましたが、どうやら迷路に入ってしまいました。

誠に勝手ながら、暫く休筆してリハビリします。
誠に申しわけありません。

今坂公信

kiminobu0408 at 09:46|PermalinkComments(0)

2015年10月26日

〈怪談〉あおしま君 その10

警視庁内部にネットを24時間監視する部署が有るのは、小生も知っていた。
教授が言うには、ネット監視チームとは、公安も経済・金融犯罪も、麻薬も殺人も、イジメも、あらゆる部署が絡むため、各セクションのエキスパートで構成された精鋭チームなのだそうだ。

今回の案件は、この〈消したい人間〉と〈神の弟子@〉というワードが網にかかった時点で、既に関係する全ての人物と動向の捜査が進められていたらしい。小生もリストの上位にあったのだ。そして子供らの名前も。

説明が省けて良かった。後は教授の見解を聞くのみだということだ。質問はその後にすべきだろう。教授の見解はこうだった。

あおしま君を取り巻く、イジメ事件を含む、ほぼ全員が絡んでいる奇異な案件だという。ネットで書き込みをした複数の人物の特定も済んでいた。あの行列もラーメン待ちの客ではなく、全て関係者の行列だったのだ。全員からの聴取も進み、あとは小生達、本丸のみだという。

教授の仮説によると、大阪と福岡はダミー、もしくは○○駅前ラーメン屋が、偶然一致したための見物人の行列であると。中には数人だが本気で殺人の依頼をしようと並ぶサラリーマンがいたそうだ。やはり世間のストレスは一触即発の異常事態を物語っている、と教授は説明した。しかし、決め手となるパニックを起こす呪文なり、書き込みの実態が無いのだ。全員がスマホを持ったまま手が震えだし、倒れたり失神したり奇声をあげるほどの決め手となる爆弾的な仕掛けが不明なのだ。

集団ヒステリックを起こすためには、古典的には集団催眠が有名だが、ネットの書き込みには相当するワードがなく、現場で何がしかのコンタクトがないと成立し難いらしい。学術的用語を並べて説明を聞いたが、現在の研究からは立証は困難、という。

犯罪性の高さから言うと、書き込みをして関係者を誘導し、店に嫌がらせを行った、いわゆるあおしま君の被害妄想者達は、業務妨害が起訴出来るそうだ。

教授は最後に、こう付け加えた。何れにしろ、亡くなった少年と、その御家族が一番の犠牲者に違いない、と。

現代のイジメ問題は、警察の精鋭チームをしても、歯が立たない、ということか。小生は質問さえする事なく、無力感の土産つきで帰宅した。


その後、ラーメン店は通常の営業に復帰し、混乱も無い。仲良し少年のコンビも普通に学校生活を送っている様子。
ミノルを誘い出して、妻の墓参りにでかけてみたくなった。

「ミノル、お前さあ、まさかとは思うけど、超能力少年てのは、お前か?」

ミノルは黙りこみ、小生の目を見つめた。
目に差し込む痛みが起こり、小生は悶絶した。

お前は呟かなくても、頭をよぎるだけで、そんな事ができるのか。
わかったもういい。
お前は感情のコントロールが幼稚園児並みだな。

修行が足りない子供だ。俺に任せろ。
無闇に使うな。わかったか、ミノル。

ミノルは安心した顔で、こっくりと頷いた。

おしまい




kiminobu0408 at 15:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 小説 | 短編奇談

〈怪談〉あおしま君 その9

名刺には、東大社会心理学研究所 主任研究員 岩沢誠司、と書かれていた。

アポを取り、小生がひとりで訪ねる事にした。主任研究員とあるが、聞いてみると名誉教授らしい。所長でなくて主任研究員と控え目に記載する当たりが、どうも胡散臭い気もしたのだが、電話で話した印象は穏やかで年配のバリトン、という感じ。

教授が興味を惹かれた理由は、どうやらスマホによる集団ヒステリック現象にあった。警察から、いったいどこまで情報が上がっているのだろう?あれこれ想像してみたが、かつてない緊張感を覚えた。何故なら、子供らを巻き込みたくない、と思ったからだ。しかしその反面、真相究明、という命題も有るわけで、両者の葛藤がなお一層混乱させるのだった。

取材で赤門をくぐるのは、いつ以来だったろう。守衛さんに場所を聞き、少し迷いつつも古い伝統の学舎の教授室にたどり着いた。

どうぞ、とバリトンの声に促され入室した。小柄な細身の白髪紳士だった。

「こちらからお訪ねするのが筋でした。申し訳ありません」

「いえ、こちらこそお招きいただき恐縮です」

教授は何やら手元に膨大な資料を抱えていた。教授の研究資料なのだろうか。その中から3つのファイルを選び出して、小生の前に並べて見せた。

「今回は情報不足だったので、じかに当事者からお話を伺いたいと思っておりました。私の研究対象はコミュニケーションツールによる集団ヒステリック現象です」

よし来た、この際教授から学んで帰ろう、そう決心した小生だった。

「あなたは、どんなお仕事ですか、差し支えなければ…」

「雑誌記者兼編集者です。小さな会社ですが」

名刺を出すのをすっかり忘れていたのだ。〈週刊タイムリー編集部 今泉多聞〉小生の本名だ。

「いきなり本題になりますが、今泉さんはスマホ、今日はお持ちですか?事件というか、パニック当日にご覧になっていた部分を拝見したいんですが、よろしいでしょうか?」

「社内メールを送ろうと、スマホを取り出したところだったんで、なにも…」

教授は苦笑いした。この男はもしや全てお見通しなのかもしれないと、緊張した瞬間だった。

「twitterは?あるいはなんらかのSNSは、お使い、ですよね」

「はい。仕事柄あちこち覗いております。もちろんtwitterも」

「これ、ご存知ですか?★呟き神の弟子@jumon 消して欲しい人間がいる諸君!という書き込み」

もはや言い逃れは通用しないようだ。だが慎重に、そう自分に言い聞かせる。

「見ました。正確にはあのパニックの後に、見つけました。私自身興味があったので」

「というと、この文面を見て行列に加わった訳ではないと?」

「はい。その通りです」

教授は並べた資料を指して続けた。

「あの日、同時刻に大阪でも、福岡でも、同じようなメッセージを見ながら集合体が集団ヒステリックを起こしておりまして」

驚いて、なにも返せなくなる小生だった。

「偶然とは考え難いでしょう?何らかの意図で発生している、と考えるのが自然です。何かお心当たりは?」

迷う小生を見かねたのか、教授は立ち上がっってお茶を入れ始めた。

「安いお茶しかなくて、それとも珈琲か紅茶がよろしかったら…」

「緑茶をいただきます」

はたして、この不毛な探り合いに意味はあるのだろうか、いっそ協力するほうが得策か。
小生は後者を選択した。

「意外ですね、同時に地方でも同じような現象が起きたなんて」

更に核心に触れてみた。

「悪意を持って、民衆を先導してる、と感じております」

教授は満面の笑みで、その答えを待っていた、という仕草を見せた。

「そうなんですよ、今泉さん、私も同意見です。では目的は?テロですかね?政府もしくは社会に対してのメッセージか何か?」

「わかりません。私はここに来るまで、特定人物への復讐だと思い込んでおりました」

「特定人物?それについては、すでに見当がついてる?あっ、失礼」

「ぼんやりですが、まあ仕事柄、と申しますか…おおむねは…」

「しかし、同時多発となると、わからなくなる、実は私もそこで悩みました」

「あの、単刀直入にお聞きしますが、教授は東京で起きたヒステリック現象の背景はご存知ですか?」

教授は少し、間をおいた。

「調べました」

つづく

kiminobu0408 at 05:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 小説 | 短編奇談

2015年10月25日

〈怪談〉あおしま君 その8

あおしま君のパパと小生は、所轄の警察署にむかっていた。
道すがら、あおしまパパから興味深い話が飛び出した。

「あいつは俺に似て、たいして気は回らないんで、頭に浮かぶとつい、口走る癖があるんですよ。前の学校でもそれが祟ってイジメにあう始末。独りだけ友達が庇ってくれたらしいんですね。そうしたらイジメのターゲットがその子に向けられてしまって…」

「担任教師もほっておいたわけじゃないんですよ。学級会って、今は使わないのかな、クラスでイジメを締め上げたらしいんですね。そしたらどういうわけか、その先生が逆に差別したって親からチクられたんでしょうね、謹慎食らった挙げ句に、担任外されたんです。わたしもそれ聞いて校長に文句言ってやりましたが、悲しい結末でした」

庇ってくれたあおしま君の友達が、自殺してしまったらしい。なんと悲しすぎる結末だろうか。以来、転校したあおしま少年は、本人の目の前で聞こえるように口走ることはない、と言うのだ。

ミノルはたまたまあおしま少年の側にいて、小さな呟きを聞いていたのだろう、とあおしまパパは語った。

という事は、被害妄想説も成り立ちにくいことになるのか?本人は否定したが、或いは悲惨な体験から突如として特殊能力が目覚めたか。

ふと、小生が呟けなくなった、あの日の不気味さを思い出していた。

警察署では、ありきたりのしきたりにのっとり、事実確認のみで事件、事故とは判断せずに幕引きしたい空気だった。だがら、こちらも余計な情報は一切言わずに同意して帰された。

ところが、署長が途中から顔を出し、警視庁の科学顧問をしている大学教授が、このたびの行列パニックに興味を示している、会ってくれないか、と名刺を渡されたのだ。

小生としては、望むところだった。

つづく

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〈怪談〉あおしま君 その7

ミノルの説明はこうだ。

あおしま君も僕も、twitterはフォローはするけど呟いたことは一度もない。だけど、アイツがあおしま君になりすましたり、信者を装って同志を集めているのは知っていた。この文面は直ぐに通報で削除されたのに、直ぐに違うハンドルネームで〈呟き神の弟子〉が書き込みしてしまう。全部アイツの仕業だと思っていたら、それも違っている事がわかった。複数の弟子@がいる。

「ひとつ質問、アイツって誰のことだい?複数の弟子@ってのも見当はついてるの?」

「お父さん、もうわかったでしょ、勝手に被害妄想してあおしま君に復讐してる奴らと言えば、誰?」

我が息子から、質問を質問で返されるとは驚いた。いつの間にこんな技を身に付けたのか。俺を見て育ったからなのか。複雑だ。

ミノルの言いたい事はほぼ理解できたが、あおしま君の両親は不安を色濃くして黙り込んだままだ。そもそも恨みを買う発言をしたのは、あおしま君に他ならない。

「じゃあもう一つ質問。行列でパニックになったのは、誰の仕業?まさか集団催眠術みたいな書き込みがあったから?どの書き込みであんな事になるの?」

あおしま君が、やっと話しだした。

「僕が呟いたからじゃないよ。僕はただお父さん達が急に忙しくさせられたのを見て、僕のせいかとミノルに聞いただけ」

「あおしま君、君さあ、正直言って自分に特殊な能力があると思ってる?」

「そんなわけないじゃん」

即答だった。その目は透き通っていて嘘は感じられない。こころない復讐の呟きが、言霊となって伝染した結果の集団ヒステリックだったのか。

しかしヒステリックにさせた決定的な証拠がない。事件記者としてはまだ記事になるレベルではない、と感じた。

もっとも記事にする気など毛頭ないのだが。

つづく


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2015年10月24日

〈怪談〉あおしま君 その6

「警告、だったの?」

小生はあえてとぼけて返した。
取材中に思わず容疑者と出くわしてしまった際に、重要なキーワードを聞き出す手法だ。

するといきなり、あおしま君パパの張り手があおしま君の左頬をヒットした。


「警告だぁ?ガキが大人にむかって生意気なこと言ってんじゃねぇよ、こらっ」

いやいや、まあまあ、と間に入るが、内心はヨシヨシと思う小生。あおしま君は無言で父親に抗議の目で対峙していた。無言の抗議となるとまずい。そこで我が息子〈ミノル〉に話を振ってみる。

「ミノル、お前の親友がピンチだぞ。助けてやれよ」

ミノルはスマホを取り出し、これを見て、と差し出した。画面はtwitterの文面だった。

★呟き神の弟子@jumon
消えて欲しい人間が居る諸君、神が○○駅前のラーメン屋に出没しているぞ。急げ。

「これ拡散させてんのは、あおしま君じゃありません。たぶんアイツ…」

あおしま君が〈ウザい〉と言ってるのはこの書き込みのことだったようだ。しかも、彼に恨みを持つ人物?なのか。
小生が以前、震えだした時にはこんな投稿はなく、ただの〈呟き神〉武勇伝の噂程度だったはず。

これほど影響力があるとも、どうしても考えられない。世の中、どうなっちまったのだろう。異常なのはあおしま君ではなくて、むしろ過剰反応する世間のほうではないか。

その最先端にいる、世間代表は、小生自身?いやいや、何か違っている。重要ポイントを見失っている。

ただし、今はそんな気がするだけなのが、歯痒い。

つづく

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2015年10月18日

〈怪談〉あおしま君 その5

お偉方、というのは方便だった。だが、まんざらデタラメでもない。

以前、警察の偽装事故処理事件の追跡取材をしていた頃、被害者の家族とその弁護団の方々とは面識があった。

あおしま君の父親の親友が、車で不審死体で発見され、睡魔による事故死と断定されたのだが、事故報告に多数の矛盾点が弁護団により暴かれていたのだ。

この事件を世に公表したのが、小生の記事だった。
被害者は、意識を失い、パトロール中の警官に発見されたのだが、眠っていると勝手に判断されたのだろう。
そのまま放置され死亡に至ったのだが、それを隠蔽する為に車両を移動までして偽装工作を行ったことが明るみにでた事件だ。

その後、全国の警察不祥事の被害者による連絡会が、弁護団により結成された訳だった。

今回の集団パニックに関しては、被害も少なく、実際に救急車が現場に到着する頃には全員意識が戻っていたため、事件性も事故にも当たらない、原因不明の集団パニックとして処理された。

しかし、後日あおしま君の父親と小生は、警察署に参考人として事情聴取に出向く事になった。

店は暫く休業状態、その間にじっくりとあおしま君について、御両親と話すことができたのは、幸いといっていいのだろうか。

「息子は前の学校では、酷いイジメにあっていたんですよ。なまじ正義感の強い奴なんで、ひとりでイジメと対決したらしいんです。親友をかばってね」

意外だった。彼は魔力を発揮するでもなく、不本意ながら担任教師の勧めで転校を余儀なくされていたという。

しかも今回の学校内呟き事件?については何も知らず、息子が不祥事を起こした風な小生の意味不明な質問にイラつく場面さえ有り、取りなしに苦労した。

何か急に背筋が凍る気配を感じた。
その場に本人が現れたのだ。しかも我が息子も一緒だ。

「おじさん、警告したよね、僕…」


つづく


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2015年10月16日

〈怪談〉あおしま君 その4

ああああ、ううう、
だ、れ、か、きゅ、う、きゅ、う、し…

そのラーメン店に並ぶ行列は、修羅場と化した。
スマホを落として、自らも倒れ込む者、震える手を上空にかざして奇声を上げている者。
失神している者も数名いた。

その光景に背筋を凍らせて、固まる者。小生もそのひとりだった。
異変に気付いた通行人が通報したのだろう、自転車で警官が一名駆けつけた。

若い警官は、状況が判らず困っていたが、失神している人を救護しつつ、救急車の手配を無線で要請したようだ。
小生はその困っていた様子を見かねて、警官に状況を説明した。だが自分自身、何を言ってるのか、なにしろ不自然過ぎて説明がしどろもどろだ。

「ともかくあなたは大丈夫なんですね。申し訳ありませんが上司が到着したらもう一度、お話をゆっくり聴かせて下さい」

その丁寧な言葉とは裏腹に、警官は小生の手首を確保して、手錠をはめようとした。
どうやらこの騒動の犯人にされてしまったようだ。流石に小生も怒鳴った。

「おい、若造、状況もわからずに無闇に手錠なんかするもんじゃないよ。そう警察学校で教わったか?」

しどろもどろの説明が、明らかに挙動不審と判断されたのだろう。しかし、青年は小生の目を改めて確認して、ハッとしたのか

「大変失礼致しました。ご協力お願いします」

と言いつつ、手錠はしまい込んだが、手首はしっかり確保したまま離さない。
そう簡単に不審者は逃がすな、と学校で教わったのだろう。最早この若者を諌める方法がないと、諦めかけた。

すると、騒ぎを知って店から出てきた〈あおしま君〉の父親が助け舟を出してくれたのだ。

「この方は、おたくらの仕事振りを監視する市民団体のお偉いさんだよ。兄ちゃん対応誤ると始末書じゃ済まなくなるけど、大丈夫かい?」

その若い警官は、一瞬考えた末、ようやく手首を解放した。

つづく

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2015年10月11日

〈怪談〉あおしま君 その3

あおしま君の魔力のせいなのかどうか、説明に困るところだが
あれ以来、スマホを持つと手が震えだしてしまう。

心理学の先生なら多分、自己暗示とかそんな類いの診断をくだすところかもしれない。
ただし、このままでは仕事にも影響しそうだ。怖いが、真相に迫るしか治療法は無い気がする。

我が子の身も心配で眠れない。
何よりも恐ろしいのは、仮に彼が本物の怪物であるならば、その怪物の手に現代の兵器であるところの〈スマホ〉を持たせたら、この世はどうなってしまうか。

彼自身には悪意が無くても、彼を〈兵器〉として利用しようとする有象無象、魑魅魍魎が接近したら?
もはや猶予はない。

ともかくラーメン店を営む両親に会うべきだろう。
行列が出来る評判の店なら不思議は無いのだが、えらく長い行列になっていた。
このぶんだと忙しすぎて、ゆっくり話も聞けそうにない。

今やスマホ片手に行列をなす光景は当たり前。
震える手を抑えながら、小生もその風景に同化した。

突然、前のほうで〈あぁっ!〉といううめき声が聞こえる。
見ると、行列の全員が、そのスマホを持つ手を震わせていた。

つづく

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2015年09月13日

〈怪談〉あおしま君 その2

あおしま君という少年は、どう云うわけか小生の息子と仲がいい。
息子の話を鵜呑みにしたわけではないのだが、興味があったので
我が家に招いてみたのだ。

買ったばかりの、例のスマホも持参してた。
しばらくは、息子と二人でスマホ操作やゲームの話に夢中だった。
どこからみても知能犯や悪魔君には見えない、優しい子供だ。

「君らはLineとかTwitterとか、やってるのかい?」
二人は急に黙って、それは愚問とばかりお互いを見つめあう。
質問がストレート過ぎたかと後悔したが、あおしま君が呟いた。

「おじさん、それやってるの?だったら今のうちにやめときな!」
「どうして?なにか悪いことでも起こるからかい?」
「つうかさあ、ウザいじゃん」

彼の魔力は、小生をウザいおじさんにしてしまったようだ。
息子がしきりに、もうやめてと視線を送って来たので、追求は断念した。
言葉使いは尊敬も遠慮もない普通の小学生だが、底知れぬ不気味さは増した。

気になったから、Twitterだけはチェックしてみた。
すると、ここでは彼の存在はすでに神格化していたのだ。
彼の忠告はきいていたほうが良かったか?

気がつくと、以前のように呟けなくなっている自分に愕然とした。

つづく

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2015年09月03日

〈怪談〉あおしま君

世の中には、けして悪意が無くても人々を混乱に巻き込んでしまう魔力を持つ者がいる。

小生の職場にもトラブルメーカーはいるが、単に頭が回らず不用意な発言で顧客や上司、
同僚を怒らせてトラブルになるだけで、特別珍しくもない。魔力ではなさそうだ。

実は小生の長男が通う5年2組のクラスメートに、それらしい少年が居るらしいのだ。
息子の話によれば、彼が呟くと、必ず実現してしまうという。

運動会で、嫌いな先生が自分の親友に陰湿な説教をしていたとき、
それを見ていた彼は、こう呟いた。
〈教師なんか止めちまえ!〉

数日後、その先生は健康上の理由から、自ら退職したという。
噂だが、極度のノイローゼで、話すこともおぼつかない重症らしい。


そんなケースは多々あって、彼に呟かれたクラスメートも、
すでに3人ほど転校していった事実もあった。
幸い息子にはその災いは及んでいないのだが、近頃怯え始めた。

あおしま君という普通の少年らしく、親がモンスターペアレンツ?
というわけでもなく、有力者の息子でもないのだ。

両親は町でラーメン店を営む実直な人柄だ。
共働きだが、家庭内で問題を抱えているわけでもない。
ただし、あおしま君は事情があって隣まちの学区から越境編入していた経緯はあった。

その事情も気になるところだが、想像出来なくもない。
彼が呟くだけで、彼の希望通りの展開になるからだ。

心配なのは、息子が怯えている理由なのだ。
あおしま君は、最近やっとスマホを買ってもらった、ようなのだ。
親としては、放置できまい。

胸騒ぎがする。


つづく…かもしれない?

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2015年08月09日

〈怪談〉にんげんだもの

都心は、どうやら記録的猛暑が続いているらしい。

この暑さで蝉もなかなか仕事をしてない?
今朝、野川沿いを散歩したら、やっと例年通りの、第一声が聴けた。
都心とはいえ、この美声を聴かずんば盆は来るまい。

ふと、河原の垣根に蝉の脱け殻を見つけた。
妙に他人には思えない親近感を感じた。
〈これはお前の姿だよ!〉
そう語りかけてくる気がした。

幼虫の間は下積み生活を強いられる、蝉。
羽化してやっとのことで日の目を見るのだ。
人生最大の晴れ舞台で、美声を発して観客を魅了するんだ。

そして恋愛を経て子孫を残す。
恋の駆け引きは、おそらく人間以上に激烈な競争を伴うかもしれない。
しかし時間はひと夏しか許されないから、必死で人生を駆け抜ける。

人、ではないから人生、はおかしいな。ともかくも、
やること、成すべき事はやり遂げるのだから、彼らとて
けして短い人生?とは考えない。考える暇もないかもだ。

今の俺様はどうなんだ?
未だにお前は幼虫か?
それとも、この脱け殻?

あぁ、もし神様が居るなら、早く美声を発する、観客を魅了するエンターテイナーにしてくれよ。
もう坊やはウンザリだ。
名声なんか要らない。少しの金と愛する伴侶さえあれば文句なし。

蝉に成りたい。
と、思いきや突然雲行きが怪しいぞ。
帰ってシャワーでも浴びてビールだな。

さっぱりしたところでビール、そしてテレビをつけた。
高校球児の晴れ舞台を、しばし観戦。
外は雨と思いきや、また日差しが強くなっている。

昼まで寝るしかないな。
ふと、思った。
このまま寝込んで、目覚めた時に、木に止まって鳴いていたら…怖いな。

寝るな、ヤバい、睡魔が襲って来た。
体がブルブル震えだした。
喉じゃなくて、背中が痛い。
こんな大声出したら、通報される。


み〜ん、ミンミン、ミンミン、みぃ〜?

〈おしまい〉

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2014年06月13日

呪いの聖人〈その5〉

事件の全貌はこうであった。
犯人の松林静夫も牧師家庭で育ったのだが、キリスト教に馴染めずに家族とはやがて疎遠となった。
しかし新興宗教の教祖となって、いつしか家族を見返してやりたい、と思っていたという。

そんな時、旅先で古寺武士と出会うのだ。似た環境で育った二人は意気投合するのだ。
コイツとなら夢も実現出来るかもしれない。そう考えた松林は、古寺に自分のプランを語りかけた。
ところが古寺はそれを否定する。断る以上に彼を思い止まらせようとさえしたのだ。

それにキレた松林は古寺を殺害する。そして自分と入れ替わり、事故死を偽装した。
同じく息子を訪ねて来た古寺の母親も殺害し、病死として偽装する。

古寺武士になりすました彼は牧師になるために聖書学校で勉強をするのだ。
キリスト教の知識の修得のためだ。まずは既存の教会組織に潜り込んで、自分の信者を確保する目的であった。
その間に、催眠術や心理学を駆使して人心をコントロールするすべを研究したのだ。

彼の放つ呪文は、デタラメである。彼なりの演出効果を狙った猿芝居であった。
その猿芝居に乗っかり、コントロールされているフリをする捜査員達も大変であった。
因みにこの潜入捜査員たちは、キリスト教以外の信仰を持つ正義感あふれる若き警官であった。


逮捕から送検され法廷で判決が下るまでほんの数ヶ月であった。
今、裁判長が第一級殺人の罪で無期懲役の判決を言い渡したところである。
うなだれる松林静夫の背後に長い影が法廷後ろの扉まで伸びている。
その影はやがて扉の外に消えていった。

その黒い影を目撃していたのはトメと古寺の父親の二人だけだった。
意識を失う松林静夫に光がさした。



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呪いの聖人〈その4〉

トメの家での3人の会話は、盗聴されていた。
家の外には一台のバンが停車していた。

バンの車内で盗聴しているのは、古寺武士牧師と数人の若い信者達であった。
古寺は迷いなく言い放った。
「神様に捧げる生け贄3人を捕獲です。抵抗したら殺しても構いません。行きなさい。」

バンから6名の信者が降り、トメの家に侵入した。それを見届けた古寺はニヤリと笑みを浮かべた。
ところが待てどもいっこうに彼らが出てくる気配が無い。不審に思った瞬間、バンの周囲は大勢の信者達で囲まれていた。
間もなく家の中からトメと古寺の父親と大沢刑事が信者達と出てきた。

状況が呑み込めない古寺武士牧師に近づく男性が2名、手錠と警察官身分証を提示した。
「古寺武士こと、松林静夫だな?殺人未遂と詐欺及び偽装殺人2件、その他誘拐で逮捕状が出ている。あなたを逮捕します」

信者と思われていた若者達は、みな公安の私服刑事達であった。
この教会に赴任する以前から、すでにマークされていて、犯行を食い止めるべく大勢が潜入していた、というわけだ。
呪文に操られる者はひとりもおらず、みなマインドコントロールされているフリをしていたのだ。

犯人逮捕の光景を見ていたトメは、呟いた。
「あぁ神様、お守りくださり感謝です。」

つづく

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2014年04月04日

呪いの聖人〈その3〉

目の前で奇妙な言語を操り、周囲の人間をたちどころに支配下にしてしまう。
だが、なぜかトメだけはそこから免れていた。
もしかすると、偉大な力によって守られているのかもしれない。

トメは真剣に神様に祈るのだった。
「尊き天の神様、どうか皆を悪よりお救い下さい」


しばらくすると、トメの自宅に初老の男性二人が訪ねて来た。
ひとりは大沢という刑事で、もう一人は古寺牧師の父親の古寺泰造〈68〉である。
刑事の大沢が用件を切り出した。

「実は複数の失踪事件を担当しているんですが、どうやら共通点があなたの通う教会の牧師さんらしいのです。たった今教会を訪ねたところ、牧師さんはご不在でして、で留守番の方に伺いましたらご近所に教会をよく知るご老人がいらっしゃると聞いて訪ねて参りました」

父親の古寺泰造も語り始めた。

「私も甲府で牧師をしております。せがれは貧乏な牧師を続ける私を否定しておったのです。キリスト教を恨んで育ちました。都会のサラリーマンを夢見て家を出ました。大学にも普通に通って企業に就職も決まっておりました。ところが、旅行に出たまま音信が途絶えてしまったのです。知人が沖縄で見かけた、という情報を頼りに私の家内が探しに向かったんです。その家内も旅先で病に倒れ、せがれに会うこともなく亡くなりました。」

その後何年も消息不明のままだったのだが、突然教団の牧師になって現れた、という事だった。
大沢刑事がそのあとを続けた。

「その息子さんですが、古寺さんの息子さんではない可能性があります。つまりなりすましているという疑惑が浮上しました」

トメは黙って二人の話を聞いていた。

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2014年03月16日

呪いの聖人〈その2〉

事件はすでに起きていた。
とある日曜日の礼拝風景。
だがいつもの数名の出席者の礼拝ではなくて、その10倍も多いであろうかと思える満員状態の礼拝堂である。

前々から気になっていたことだが、馴染みの古参の信者たちが、一人また一人と姿を消している。
どうやら周辺の教会に流れて行ってしまったようだ。代わってこの無表情な若き求道者たち。そしておそらくはその親族とおぼしき老若男女が加わっていた。


問題の若き牧師〈31〉は、名前を古寺武士 こでらたけし と名乗っている。自己紹介のとき、人から戦国時代の僧兵みたいだと言われる事を自慢気に話していたようだった。その古寺牧師の説教はいつも通り穏やかなメッセージだった。
ところが、礼拝が終わると、事態は一変する。

若き求道者たちの親族とおぼしき人達が一斉に牧師に詰め寄ったのだ。
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kiminobu0408 at 20:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 小説 | 短編ホラー

2014年03月12日

怪談「呪いの聖人」

その年、その小さな教会に赴任して来たのは、小柄で柔和な青年の牧師だった。
青年の実家も地方の教会だったが、今はもう無いらしい。

下町にあるその小さな教会は、創立60年を越す伝統のあるプロテスタントのキリスト教会だ。
先代牧師の引退後に伴って、教団から派遣された牧師に成り立ての新人だった。
だから、老人ばかりとなった信者からみると、頼りなさすぎの観は否めないのだ。

それでも持ち前の明るさと根性で、若い層の信者が徐々にだが増えていった。
順風満帆に思えたのだ。信者の誰もがそう感じて疑わなかったのだが。
事態は静かに暗黒化していたのだ。

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kiminobu0408 at 05:41|PermalinkComments(0) 小説 | 短編ホラー

2013年11月20日

短編《その奥様も魔女〉

今日、死刑が執行された。もう弁解さえ彼には叶わない。

彼の国選弁護人を引き受けたのはもう12年前になる。
不倫相手の旦那を殺害し、しかも犯行は単独ではないと主張した。
その彼のいう裏付けは、法廷でことごとく否定され検察側の証拠が全面的に採用されたのだ。

彼の言い分というのはこうだった。
飲み仲間に紹介されて付き合い始め、不倫を承知で深い関係になった。
彼はキレやすい性格で、すでにDV離婚の経験があった。
だが根っ子の部分は優しくて単純だった。つまり女に騙され易い男だったのだ。

彼はその不倫奥様から相談を受けた。その奥様の旦那が暴力亭主で、別れたいが
相手には豪腕の弁護士が付いていて、どうしても叶わない。
殺して…

そうすれば自由の身となって、あなたと一緒にいられる。
強盗に入られたことにして、玄関の鍵は開けておくので、
今夜私を縛って、そして夫を一緒に殺しましょう。

私は被害者を装って、強盗にやられた事にするから。
あなたはアリバイを作って捜査をうまくかわせば、大丈夫。
きっとうまく行くわ…

ところがである。
その奥様、なんと警察の厳しい追求に、こう証言したのだ。
交際したのは事実。しつこく付きまとうので怖くて断れなかった。
お前の旦那を殺してやるから俺の言うとおりに証言しろ。
裏切るなよ、もはやお前も共犯者だからな、忘れるな。
と、彼から脅され言うとおりにしただけ。


さて、結果は奥様が無罪、彼が死刑という顛末である。
その後、その元奥様は別の男と暮らしているらしい。
まあ、今さら話を蒸し返す気は全く無いのだが、
彼の元弁護人としては、こんなデタラメが通っていいものか
法律を扱う者としての良心が、時々疼いてしょうがない。

もう10数年前の、ごく普通の殺害事例となってしまった。

おしまい

kiminobu0408 at 12:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 小説 | 短編奇談

2013年01月13日

(短編)殴られ屋2013





そもそもこの商売を始めた動機は、正直にいうと不純だ。

たまたま喧嘩した相手からハードパンチを喰らい、気を失っている間に見た不思議な夢?が、どうも現実と微妙にリンクしている事に気がついてしまったからだ。その夢がなんとも痛快な夢で、その味をしめたから?なわけである。

無学、無資格なこの俺様が、夢では総理と呼ばれたり院長先生と呼ばれたりする。そしてドラマでも見たことがないような、やりたい放題の展開に必ずなるのだ。しかも、その夢から覚めても、夢で見た展開に世の中が変わってしまっていたりするわけだ。

そんなわけねえだろ、と誰もがいうから、もう説明なんぞしないことに決めて自分だけで密かに楽しんでいたのだ。ところが最近、新しい発見をした。


商店街ですれ違った男と肩がぶつかったのだ。
正面から歩いてくる時点で、すでに何やらブツブツ独り言をいう危ない風体だったのだが、まさか俺様にわざとぶつかってくるとは予想外だった。

しかも男はポケットに小型ナイフを潜ませていたのだ。
ヤバイ、と思った瞬間、たぶん防衛本能が働いたんだろう。俺様はとっさに頭突きで男の額めがけて突っ込んだのだ。

さて、ここからはいつものように痛快な夢を見るはずだったのだが、なんだか様子が違っていた。ドラマのようなスーパースターなどではなくて、俺様は(女に振られて気がおかしくなったストーカー)になっていたのだ。

そう、もう気がつかれたかもしれないが、俺様は商店街ですれ違ったあの小型ナイフ男になっていたのだ。とんでもない事件だ。俺様は女にフラれた位でストーカーになったり殺人犯になど、けしてならない。

まあ、そりゃ若い頃はスレスレの失敗はあったかもしれない。しかしこの年になれば、犯罪で裁かれたりするほど割りにあわないものはない、という理性がはたらく。つまらん女のために、人生を棒に振るほど馬鹿ではない。

だから、夢から覚める前にこの男を更生してしまえばいいんだ。
ただ、事情を知るにつれ、だんだんこの男にも同情の余地があるなぁ、と思いはじめた。相手の女もそうとうな小悪魔ちゃんだったのだ。

だから犯罪ではないが、男のストレスが無くなる程度に、相手の小悪魔ちゃんを退治してしまう事に決めた。もう二度と男を手玉にとって騙すなんて出来ない位に懲らしめてやればいい。

その方法は簡単だった。小悪魔ちゃんの携帯から複数またをかけているとおぼしき男性を割り出し、(君はもしかすると僕たち同様に、この子から騙されているよ!大変な目にあう前に気をつけな!)と、一斉送信。

あとは世間の噂というやつが、彼女を裁く。ここまでだな。


さて、現実に戻った。するとあの男が俺様を抱き起こしてくれていた。
(大丈夫ですか?すみません、よそ見してたもんでごめんなさい。)


なんと顔からはすっかり悪魔は取り払われて、更生?しているではないか。
この男も、もう大丈夫だろう。俺様はなんてよいことをしたんだろう。


もしかすると、世の中の犯罪は、この俺様が未然に食い止めることができるやもしれない。


仕事に生きがいが持てた瞬間だった。めでたし。
ただし、どうやって報酬を請求したもんだか、なぁ・・

(おしまい)



kiminobu0408 at 09:22|PermalinkComments(0) 小説 | 短編ホラー

2012年07月10日

短編(神様の弁解)

あたしだって何も好き好んで崇められてるわけじゃありません。おせっかいで人助けしてるって言われるけれど、あたしらの方面隊がフォローしないと、バカな人間どもは、すぐに諦めて生きる方法を放棄するからなんですよ!

堕落の神って?なるほど否定はしませんよ。でもね、そもそも我ら(神)の存在意義ってもんは、何?人が道を誤まらないように導く道案内でしょ?そこんところを願わくば理解いただきたい。

それにね、あたしらだってもう手が足りなくて、そうたびたび救ってやるわけにもいかんのです。ボランティアで神やってんですからね!モチベーションを維持するだけでも、大変なんだ。だから・・

多少は感謝されたっていいだろ?違いますか?え?
あの、お姉さん!こっちにもコーヒーおかわりね。


おしまい


kiminobu0408 at 01:49|PermalinkComments(1) 小説 
Profile
いまさか きみのぶ
生年月日/1958年4月8日
血液型 /A型
趣 味 /小説執筆と映画鑑賞
Mixi