2012年12月20日

瞳の奥に

あなたを見つめるこの瞳の奥に
録画装置を内蔵しよう
保存されたあなたをいつでも再生できる
幻灯機も内蔵しよう
 
曖昧で壊れやすい
ぼくの記憶の精度を補正しよう
完全で完成されたその美を
精細に余すことなく
ぼくの瞳に繰り返し映し出そう
 

 
時と共に残酷な過去を風化させ
甘い思い出に置き換える
都合のいい脳の記憶は
リセットさせよう
 

あなたとの
無骨でぎこちないあの遣り取りを
掛け値なしに保存しよう
 

残酷であるからこそ
この思いが生まれ育まれたと
あなたもいつか知れるように
あなたを見つめるこの瞳の奥に
録画装置を内蔵しよう

kimixi0407 at 01:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年12月17日

冷凍保存

20050707155930

落ち込んで、うつむいて歩く人ほど
水たまりに映る空の青さに気付くことができる
  
実際に見えている景色がどうであれ、
ファインダーがフォーカスするのは
いつだって、あの日の笑顔

     
現実がどれだけ冷酷でも
不意に視界に広がるあの青さのように
いつまでも変わらずにそこにある
冷凍保存した記憶

どこまでも落ちていくさ
いつまでも変わらないままなら

どんなときだって大丈夫さ
ただこうして目を閉じれば

おせっかいな夢魔が水を差す
「目を開けているからこそ、青空がみれるのでは?」

オーケー、終わりがあるからこそ愛おしい。
そうじゃない?

kimixi0407 at 20:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2007年10月24日

雨が降る日は家で

雨が降る日は家であなたを思い出す
「私、究極の雨女なの。雨は好きよ」
と告げたときのあなたの眼差しを思い出す


雨が降る日は家で忘れじの曲を聴く
あなたの好きだった曲は
孤独な現実を残酷なまでに知らせてくれる

雨が降る日は家で読みかけの本を読む
あなたが寝そべりながら本を読んでいたソファの
クッションは今もあなたが配置したまま

雨が降る日は家であなたを思い出す
どんなに僕があなたを好きでいたのかを
よりくっきりと浮かび上がらせる雨音

kimixi0407 at 21:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年09月21日

夕暮れの一場面(ワンシーン)

同じ顔で同じ仕草で
ふざけあったあの日

いつのまにか過ぎていた
こんなにも幾つもの季節


夕焼けで赤く染まったその横顔に
今も尚見とれているというのに


孤独と寂寞と自己嫌悪に塗りこめられた
この日々が残された現実であるとは


哀しい思いをさせたのは何故

悲しむくらいなら何故


悔恨やら遺恨の混じるうろうろ涙も
疾うに枯れ果て
其れすら非現実へと追いやられた


同じ痛みと同じ思いを
分かち合ったあの日

いつのまにか過ぎていた
あんなにも愛しかった時代

夕焼けで赤く染まったいつもの道に
今も尚鮮やかに蘇るというのに

kimixi0407 at 03:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年09月08日

見上げなくても



雨上がりの水溜り

映った雲の切れ間に覗く青空



うつむいて歩く人を励ますために

かみさまが用意した粋な計らい

kimixi0407 at 16:50|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年08月13日

遅すぎることはない

たとえば過ぎてゆく
偏西風

嫋やかに奪い去るのは
突然

見つめている横で垣間見る
真相

ただならぬ傷跡さえ薄れゆく
記憶

明日さえ分からぬ世界の
只中


出来ること

出来ぬこと

ひとつ
ふたつ
数えていこう


たとえば
それが無意味になっても

何度だって
やり直せるはずさ

kimixi0407 at 04:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年07月30日

新しい星座

写真を撮られるのを
いつも嫌がっていたあなた

日常で共にいられない二人が
共にいられる僅かな時間を
なにげない日常にするために
記念写真を残すことを嫌がった



流星群を見たいと
いつも願っていたあなた

日常で共にいられない二人が
逢いたくても逢えない夜に
離れていても繋がるために
流星群を見ることを願った



写真を撮られるのを
いつも嫌がっていたあなた

僕はついに一度も
あなたの最高の輝きを
ファインダーに
おさめることはできなかった


流星群を見たいと
いつも願っていたあなた

僕はついに一度も
あなたと同じ星を
離れていたとはいえ
探すことはできなかった



あなたに伸ばしたこの手を
今でも元に戻せずにいるというのに
今夜もまた流星群が夜空を横切った



伸ばした手の向こう側にある闇に
写真にはおさめられなかった
あなたの最高の笑顔を
指先で描き
それを僕だけの星座にした

kimixi0407 at 00:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年06月30日

音なき記憶

軽やかな足取り
ターコイスグリーンのパンプス
浮かぶのは笑顔

薄れゆく記憶でも
あなたの喜びは伝わってくる



踊るように舞う
ターコイスグリーンのパンプス
恥らうもまた愛しくて

センスよく着飾った
あなたにとても似合っていた



腕からませ歩く
ターコイスグリーンのパンプス
にやけてる横顔

待ち望んだ分
そばにいられて幸せだった



目に焼きついている
ターコイスグリーンのパンプス
忘れるはずない姿

目を閉じれば蘇る
足音だけは思い出せないまま

kimixi0407 at 07:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年05月30日

残像

思い煩いの全てを

取るに足らぬと

この雨と一緒に

洗い流せたらいいのに



ホワイトボードに

真っ赤な油性マジックで

書き込みしたみたいに

吐き出した言葉は

取り返しがきかなくて



慌てて訂正したところで

真っ赤な嘘も

飲み込んだ本音も

まっさらに戻せはしない

     



水溜りでは

雨粒の数だけ

新しい輪が生まれ広がり

消えゆく



油性マジックの文字も

繰り返される

愚かしさの上塗りの中

日増しに薄れゆくであろう



残されし想い出は

どれも美しき残像



雨が降るからこそ

かかる虹





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kimixi0407 at 04:49|PermalinkComments(2)TrackBack(0) | 即興詩

2007年05月17日

密やかな願い

すべてがまやかしに思えて

いったいなんのために

生きているのかさえ

分からなくなるほどに

あなたがもしもどこかで

迷っているときには



その答えを映し出す

鏡となって



あなたの傍で

こんな麗らかな春の

陽射しのような

心地よさを


そっと

送り届けたいと



絶えず

願っているよ
     




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kimixi0407 at 20:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年05月14日

愛は幻想 L'amour est illusion

ひとつの想いが

       淡く消えたのと同時に



         射し込んできた


         真新しい光



         かつてない妖しさを   

          撒き散らす

          その眩さに

       ただ心は奪われゆくばかり



        その輝きの前では

          言葉は何の

        意味も力も持てないまま



          
          舞い散る儚さを

        精密機器を運ぶかの如く

           そっと見守り
 

       
           この高まりも


            やがては


         泡沫の気紛れだったと

           今のすべてを

           取り消して

            

           ひとつの想いが

            またひとつ      

           淡く消え去るのを


           静かに悟るのだろう




            こんなにも

          奪われた心の行方を

           見届けることも
          
            ないままに
     




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kimixi0407 at 16:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年04月15日

勇怯を分つ過去

    もしも

    あなたに

出逢っていなければ


     こんなにも

    愛を告げるのに

柔懦ではなかったであろう




     
  なににも

まして

      美しいその横顔に

    ただ

      心を奪われていた



    それゆえに

       怯臆し

逡巡し
 
       慟哭する



     もしも

    あなたを

愛さなかったなら


      あの人には

      もっと

      今のこの思いを

    余すことなく

     打ち明けたであろう




    ちっぽけな

      痩せた野良猫が

      夢でみるような

        温もりを

  求めつつ
     




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kimixi0407 at 09:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0) | 即興詩

2007年04月12日

飾らない想いのまま

過去に戻れないにしても

せめて

あのとき

言えなかったひとことを

伝えられたなら




              ごめんね




                      あのとき飲み込んだ言葉





            取り戻せない時間

        取り消せない言葉

    取り返せない気持ち






過去に戻れたとしたなら

せめて

ずっと

言いたかったひとことを

伝えられたなら
  
     
       

    


             その笑顔は宝物だよ






                      飾らない想いのままの言葉    








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kimixi0407 at 14:59|PermalinkComments(2)TrackBack(0) | 即興詩

2007年04月10日

Magico di amore 〜媚薬〜

然(さ)りや

恋とは

理不尽だ



かの人の

どんな言葉や

態度でも

すべて

至高に

思えてしまう




魔方陣でも

イブプロフェンでも

効かない熱病








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kimixi0407 at 02:12|PermalinkComments(2)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年04月09日

できるすべてで

せいいっぱい
恋をした

思いっきり
きみを愛し

ありったけ
想いを届け

とびっきり
時間を過ごした

めいいっぱい
愛し合った

せいいっぱい
思いっきり
ありったけ
とびっきり
めいいっぱい

これからも
あなたに



******************




Do all the good you can,
By all the means you can,
In all the ways you can,
In all the places you can,
At all the times you can,
To all the people you can,
As long as ever you can.



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kimixi0407 at 19:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年03月30日

メッセージ

いつまでもこうして

言葉を交わせられない

現の夢だと知りつつ

毎日を過ごしている



僕が忽然と姿を消した頃

春の暖かな風が

そっと頬を撫でたら

思い出してほしい



それは

言い逸(はぐ)れた

僕からの

未読メッセージ





あとひと月もすれば

もう逢うこともないのだからと

自らを暁諭しつつ

毎日を過ごしている




僕が忽然と姿を消した頃

道端に名も知らぬ花が

そっと咲き始めたら

思い出してほしい



それは

言いそびれた

僕からの

未読メッセージ





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kimixi0407 at 16:11|PermalinkComments(3)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年03月26日

2005/03/27 2:13AM

あなたの存在を

初めて知った


あの瞬間(とき)



僕のなかで

なにかが

不意に始まり



なにかが

終焉に向かった



今のこの

遣る瀬無さを

まるで

知らん振りで


kimixi0407 at 02:15|PermalinkComments(0)即興詩 | 

2007年03月21日

farniente

高熱に見舞われ
意識が朦朧とする中
見出してしまったのは


高嶺の花であるはずの
こんなにも
側にいる君


大好きな
その口癖や
その仕草が
身近にある悦びを
噛み締める間も無く

今の今まで
気付かないふりを
していたけれども



残酷な残像に
悩まされる前に


諦め顔の
サーカスの像の振りで *1

いつものように
上手に自分にさえ
嘘を吐き通し


なにもかもが
浅慮で
甘美なる無為であると

微熱の残った自分を
笑い飛ばせるから




*****************************
b4da267d.jpg
*1 サーカスの像=

サーカスの象は大きいが、
ほんの小さな杭に鎖で繋がれている。

象は決してその小さな杭を引き抜いて
逃げようとはしない。
その小さな杭に繋がれて
不自由なままでいる。

何故?


この象は子供の頃からずっと繋がれている。
はじめは自由になりたくて、
何度も何度も鎖を引きちぎったり、
その杭を引き抜いて逃げようと挑戦した。

しかし、まだ小さなその体では、
その鎖も杭は強固過ぎて、
逃げることはできなかった。
何度も何度も挑戦したのにも拘らず…


そこで子象は信じるようになる。

「自分の力では、
とてもこの鎖は引きちぎれないし 、
杭は引き抜けない。
自分には自由になる力はない。
杭を抜こうと思ってもどうせ無理。
挑戦するだけ無駄なんだ」

サーカスの象が繋がれているのは、
鎖や杭にではない。

「出来ない」という固定観念にである。



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kimixi0407 at 02:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) | 即興詩

2007年03月11日

鼓動 −HEARTBEAT−

時が産み出す
空白と
再生と

取り返しのならない
かの日の幸福


たわいもない
会話に
鏤められた

果てない
追憶と
余韻


抑え切れない
鼓動と共に

忘れ得ぬ
甘い気持ち






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kimixi0407 at 14:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年02月13日

ありふれた後悔

悠久の時の流れに
夥しい死と生が繰り返され

季節は廻り
明日はやってくる

広大な原野で
立ったまま眠るシマウマを
息を潜め狙う飢えた眼光


退屈を嘲笑うのは
悪意という名の秩序

我が宿世に屈する道のみが
眼下に拓かれる


血塗られた挑戦状に
おののき
行き場の失った気概が
魂を売り渡す


甘美な記憶と
引き換えに







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kimixi0407 at 18:31|PermalinkComments(1)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年02月02日

現の夢


僕には見えてしまう
ふたりの終わりが

永遠を信じきれるほど
若くないが故に



僕には捨てきれない
ふたりの記憶を

信じることは愚かだと
認めたくないが故に






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kimixi0407 at 10:34|PermalinkComments(4)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月29日

かつての明日

目覚めたときには
終わっていた
今日の始まり

現(うつつ)と空(うつ)ろの間を
当て所(ど)なく彷徨い
かつての賞賛に酔いしれる

繰り返される日常に
よく似た明日
光陰を惜しむ夜

叶わぬなら
暁天の星すら愛(いと)おしい
雲を掴むような
かつての明日





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kimixi0407 at 11:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月26日

あの言葉


曇った窓ガラスに
指でなぞるも
慌てて拭いて消した
言えないままの
あの言葉

いつしか偶然出逢ったなら
勇気を出して伝える
そう誓いながら

意を決して
メールを打つも
どうしても送信ボタンを
押せないままの
あの言葉

いつしか奇跡の再会をしたなら
素直に迷わず告げよう
そう誓いつつ




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kimixi0407 at 21:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月23日

心模様

とまどいは嵐
吹き荒む風にのせて

もっと激しく
雨よ

愚かしいこの想いも
流しておくれ

叫べば思わず
湧き上がる滑稽さ



なんと
変わり果てたのだろう

過ぎていくのは
この雨や風だけではなかった

昨夜の月さえ
遥か彼方





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kimixi0407 at 12:01|PermalinkComments(3)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月12日

オレンジ

いつの間に
笑い方を忘れ

いつの間に
自信を失くした

取り戻すもの
取り戻せるもの
取り戻せないもの

ひとつひとつ
探し当てる

夕暮れのオレンジは
いつかの憧憬


待ちぼうけを食ったのは
いつかの笑顔





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kimixi0407 at 23:22|PermalinkComments(2)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月10日

書き初め

疾風知勁草  キミィ

kimixi0407 at 01:15|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2007年01月06日

陥落への誘い

悪魔に魅入られた?

それならそれでいい



あんな気持ちになれるのなら

悪くない




忘れじの

束の間の閃光





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kimixi0407 at 13:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2007年01月04日

自己矛盾



大人になんか
なりたくなかった

運命を甘受できるような
暁知ある
大人になんか



子供になんて
戻りたくはない

あなたに出逢う前の
無知の知だった
子供になんて





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kimixi0407 at 02:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 

2006年12月31日

透明な感触


薄れゆく記憶を辿り
必死で取り戻そうと


      何度も
   何度も
何度も


希求した感触は指先に



翳りゆく季節はめぐり
忘れかけた想いを


再び
  再び
    再び


次第に感触は透明に





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kimixi0407 at 03:58|PermalinkComments(2)TrackBack(0)即興詩 | 

2006年12月24日

RAISON D'ETRE(レゾン・デートル)


気概に富む姿勢で
臨む毎日でも

ひとりきりで過ごす
休日の雀色時には
弛む涙腺


眠れぬ日に
面影探す
暁天の星

名状しがたい不安に
虚空を掴む


同じ過ちは
繰り返すまいと
古傷に怯えつつ

問わず語りに
先制攻撃


ゆうづくよの
あかときやみには
感情のバランスシートも
相殺できていることだろう

己の存在理由を
抹殺したまま




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kimixi0407 at 23:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)即興詩 | 
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