2012年02月06日

小さなまちの新しい生き方

昨日、「小値賀町での新しい生き方」というワークショップを開催しました。

長崎県の離島・小値賀町は、観光を新しい産業の柱として推進し、
人口3000人に満たない島ながらその取り組みは全国で注目を集めています。

2009年、とあるモニターツアーで小値賀を訪れてから、
互いのまちを行き来する交流が続いていました。

小値賀の観光業を支える「おぢかアイランドツーリズム」の亀津淳司さんから、
「小値賀の暮らしを紹介する会を開きたい」という申し出が、
津屋崎ブランチスタッフのなびさんに届いたのが今年のはじめ。
ぜひやらせてほしいという返事から、この企画が始まりました。

ワークショップを開催するにあたり、
津屋崎ブランチスタッフで目指したのは、
参加する人をお客さん扱いせず、
一緒に暮らし方、生き方を考える仲間なれる会ということ。
そのためにプログラムは双方に話し合う時間をたくさんとったし、
参加する人の生き方、小値賀での生き方を比較できるようなものにしました。

「小さなまちで役割を担って生きること」をテーマに掲げ、
このテーマが琴線に触れそうな人たちに参加を呼びかけた。

当日。

会場は今春からゲストハウスとして運営する「旧河野邸」。
会場には、定員の15人を上回る、
19人(子どもふくむ)が集まりました。

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全員一言づつ自己紹介した後、
小さなグループに分かれて語るワールド・カフェ。
ファシリテーターのなびさんから、
「豊かさって何?」という問いが投げかけられ、
さまざまな意見を交換しました。

その途中で、
小値賀アイランドツーリズムの亀津さん、
そして家業である活版印刷業を継ごうとUターンした横山桃子さんによる、
今の暮らしを語るプレゼンテーション。

「小値賀は観光地ではない、リゾートでもない。
暮らしを感じ、人に会う場所です」と語る亀津さん。

そして横山さんは、好きな小値賀で暮らせる幸せと、
家業を継ぐことを巡ってのお父さんとのやり取りを正直に語ってくれました。

現状では業として成立するのが難しい小値賀での活版印刷。
お父さんは彼女が戻ることに最後まで反対したそうです。
でも彼女は江戸時代から続く家業の歴史と、今は珍しい活版印刷の世界に大きな価値を見出し、とにかく島に帰ってきました。

家業を継ぐことは、決して楽観的なことではありません。
「でも、それでも、私は小値賀で暮らせることが幸せでたまらないんです」と語る横山さん。彼女の言葉が河野邸に響きました。

休憩をはさみ、もう一度ワールド・カフェの続き。
問いは「小値賀の暮らしの向こう側に見えるものって何?」に変わり、
対話をさらに深めました。

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最後に全員で車座になって感想を共有し、ワークショップは結ばれました。

「今日は『小値賀っていいところですよー』と紹介する会だと思ったのに、「豊かさって何」と問われてびっくり!でも横山さんの言葉に心を揺さぶられた」と参加者の一人。

「豊かさを考えられたのがよかった。自分のいる場所で、具体的にどんなことができるか考えた。「投資」も一つの形かもしれない」と別の参加者。

全国で注目される小値賀にも、
当然のことながら日々の問題があります。
求められているのは、良い部分だけを享受するお客さんではなく、
同じゴールを見つめ、同じ問題を共有しながら、
それぞれの場所で助け合える。そんな関係だと思いました。



kimura1000gen at 23:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!

2011年11月18日

ブログ復活と、

気がつけば8月からブログの更新が留っていました。

あまりの更新のなさに、「大丈夫?」と埼玉の両親から心配され、
津屋崎ブランチに来てくださる方から「ブログ読みました」と
言ってもらうたびに、お盆の記事から時が止まったままのブログに心がチクリと痛んでいたので、
細々とですが「移住日記」を綴っていきたいと思います。

「移住」とはいうものの、
福岡県に移住してから2年が過ぎ、
3年目を迎えている津屋崎の暮らしです。

3年目になると、もう「移住者です!」という感じではないよなあ、と思うのですが、
「ヨソ者」として、津屋崎に新しい風を吹き込んだり、
津屋崎から新しい風を起こしたりする役割でありたいという気持ちを込めて、
このブログの「移住」という看板はまだ外さないでおきます。

9月、10月は、なにかと忙しかったです。

9月は、本を紹介しあうワークショップ「ブックトレード・カフェ」が、
ご縁あって直方で開催されました。
雛の巣立ちを見守った親の気分。
ブックトレードの輪がひとつ拡がってうれしかったり、

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会場は直方の山奥にある「中村さんち」という古民家。
めちゃくちゃいい場所!http://ameblo.jp/nakamurasan-chi/

10月は、市役所の仕事で開発に携わっている、
「ふくつ自然塾」という観光プログラムのモニターツアーを実施したり、

津屋崎千軒を舞台に、「手づくり市」と「音楽散歩」という催しをしたり。

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「手づくり市」。商店街の店がクラフトマーケットの会場に。

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「音楽散歩」。まちの古民家やお寺をコンサート会場に。
教安寺で行われたジャズコンサートは大盛り上がり!

そして11月も、あれやこれやと企画を練っています。

今年も残すところ2ヶ月。
津屋崎でひとつひとつ「楽しい!」を積み重ねながら、
とはいってもイベント疲れしないように、ぼちぼちとやっていきたいと思います。


kimura1000gen at 17:58|PermalinkComments(8)TrackBack(0)この記事をクリップ!

2011年08月15日

盆の暮れ

お盆の津屋崎。

遠方から帰省した人があり、
まちは少しだけ人通りが多いです。

今夜は盆踊り。
津屋崎ブランチメンバーに踊りを教えてくれているテルコ先生が、
浴衣を着付けてくれています。

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(一人ひとりに着付けてくれるテルコ先生(左)と、ハルナさん)

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(着付けが終わったなびさん(左)とサキちゃん(右)。
彼女たちなりの「浴衣美人」を表現。)

なんとテルコ先生は今日が誕生日。
いま、みんなでプレゼントを渡しました。

これから踊りに行きます。
津屋崎の盆踊りは、振りがとても難しいのです。

そんな盆の暮れです。



kimura1000gen at 19:44|PermalinkComments(1)TrackBack(0)この記事をクリップ!

2011年07月26日

津屋崎納涼映画会

築100年以上の旧玉乃井旅館で行われた、

ワークショップと野外映画会。


ワークショップでは約10人が話題提供者の安部文範さん、吉田知弘さんと語り合い、

映画会では約30人のお客さんと一緒に場の雰囲気と『丹下左膳』を堪能しました。

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準備の様子。会場準備から、スクリーンの設置まで、すべてまちの人の手づくりです。

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ワークショップの様子。旧玉乃井旅館の安部さん、あけぼの荘の吉田さんがそれぞれ自分の家について紹介して・・・

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小グループになって参加した人と語り合う。
このグループでは、古い家はなぜ心地良いのかを話しました。

安部さん吉田さん二人から感じたのは、
周囲が新しい建物に変わるほど深まる孤立感と、
それでもその家になんらかの価値を見出し、生かしていこうとする意思でした。

彼らの意思を支え、家を残していくために具体的に必要なものはもちろんお金ですが、それと同じくらい、古い家に価値を感じ、家を活かせる人たちのつながりだということが、おぼろげながらわかりました。


そんなワークショップの後は、
いよいよ映画会。
夕暮れが深まるにつれ、続々と人が集まってきます。

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(浴衣姿の人もちらほら。)

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(上映開始。ビールやラムネを買って、好きな場所に陣取って。)

背後の海からはザザーと波の音。
築約100年の旅館の庭先につくった会場は、
はたして、とっても居心地の良いものでした。

そして『丹下左膳 百萬両の壷』は、
古いフィルムなのでところどころ聞き取りずらい部分はあるものの、
シンプルで、文句なしに面白い!というのが感想です。
百萬両の価値のある壷をめぐってドタバタ争奪戦が繰り広げられるのですが、

何より面白かったのは、
ひょんなことから孤児の親代わりになってしまい、
不器用ながら優しさを見せる主人公丹下左膳や、
壱百萬両の壷を探す!と張り切りつつも、
矢場に入り浸っては浮気を繰り返す武士などの、
愛すべきキャラクターたちのやりとりでした。

見終わったあと、
「いろいろあるけど、人生っていいよね!」と言いたくなるような、
あったかい作品でした。


というわけで、無事終了したワークショップと映画会。
古い家や古い映画、古いものに触れた一日だったけど、
ただ「古いからいい!」ということではなく、
その良さって一体何なのか、
じっくり考えることができた一日でした。

この機会を作ってくれた、
福間「かろまつ」のカズタカさん、
別府「あけぼの荘」の吉田さん、
そして「玉乃井旅館」の安部さんに感謝です。



kimura1000gen at 19:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!