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・ 仕事柄、良く外部の方から献本をして頂く。「私がこの本は生徒に良し」と判断した書物は記録に残し贈呈者のお名前と共に図書室に保管する。先の新東館東門、「天岩屋戸門」を産経新聞が記事にして頂いたり、又小職のブログの影響であろうか最近続いて2冊の献本が有った。一つは産経新聞社出版の「国民の神話・・・日本人の源流を訪ねて」という本で、もう一冊は知人が贈ってくれた「住吉大神・・・若き日の遠望」と題の本であった。
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・ 国民の神話の方は第一章が「古事記上巻」、2章が「古事記中巻」、第3章「古事記下巻」と9章「物語から歴史へ」までと極めて分かり易く「神話世界を読み解き」、日本人であることを楽しく誇らしく思わせてくれる本だ。私は毎年高校卒業生に一人づつ名前を書いて本をプレゼントしてきたが、来年度はこの本も候補として検討することを決めた。1300円で予算より300円高いが何とかしたいと思う。それくらい価値がある。「神社神道の学校を卒業したのだからこれくらいは手元に置いておけ」と言う気持ちである。
・ もう一つの本には正直驚いた。記紀(古事記と日本書紀)の元本とされる古文書「ホツマツタエ」を題材にとって天照の時代、約3000年前を舞台にした小説である。軸は現代にも続く住吉大神のご祭神が若き「カナヒコ」の名前の時代に人の為、国の為にすべての困難に真向に立ち向かった物語で一種のリーダー論である。ホツマツタエという古文書があることなども知らず、浅学菲才を恥じるばかりだがこの本も大いに勉強になった。「人の話と書物は多くの知らないことを教えてくれる。」

・ 大阪日日新聞社が先の「天岩屋戸壁画完工式」について大きな記事にしてくれた。今朝の朝刊である。嬉しいことに画家の高山先生も単独インタビュー記事が同時に掲載されていた。「浪速学院新校舎に壁画」「色鮮やか天岩屋戸門」「90周年記念」「舞も奉納」との見出しも有難い。記事の内容も正しく当方の思いを書いてくれているが殊の外嬉しい。“神社神道を根本とする学校として住吉の地で開校90周年を迎え第1期工事として新校舎東館が完成しました。今後は第2期工事として地上9階建ての中央館に着手し来年8月には完工する。更に第3期工事として現在の西館と北館を解体しその広場に新しい学院神社を整え、浪速改革の最終章に向かうことになります。」と私のコメントをそのまま記載頂いているのである。
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・ 高山先生の記事は「関西あの人この人」コラム欄で「古事記の世界 壁画に」の見出しで「絵の仕事代表・・・高山正宣さん」と紹介されていた。先生は「文献に基づいて忠実に描くことを心掛けました。生徒さんたちには常に目に触れる大壁画だけにすごい達成感があります」とは冒頭の先生のコメントだ。「多くの文献を木村智彦理事長から提供して頂き理事長と徹底して話し合って絵のデザインを決めました」と記事にある。今年2月にデザインが決定すると実物大の1/10の元画を仕上げそれに基づいて約1か月間学校現場に通いつめて作品制作に没頭ともあった。その通りだ。
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・ その元画は私が表具し私の執務室の入口の壁に飾っている。壁画の前を毎日通り、部屋に入ってもこの元画が私を迎えてくれる。式典でも高山先生は「理事長との合作です」とまで言って下さったがトンデモナイ。私は希望を述べただけですべては高山先生のお力である。過日学生時代に先生を指導した大阪芸術大学の教授が来られた時にご挨拶したがその教授は「高山さんの良いところが全て出ている絵ですね!」とおっしゃっていた。
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・ しかしこの絵の完成度の高さはゼネコン大林組さんの貢献度も大きい。「理解があって協力的」というところだ。これはゼネコンとして大切な点で「何っ!学校の中に壁画だって?!工事の邪魔だ。」などの感情はおくびにも出さず施主と画家のやり易いように段取りをして頂いた。中でも設計陣は本気になって知恵を出して頂いた。壁画のトンネルの天井デザインなどもどれくらい議論しただろうか。写真では分かり憎いかも知れないが岩屋戸の前の土間に注目して欲しい。赤の煉瓦の中に白の煉瓦で光が洩れる様子を提案してくれたのは大林組の若き女性設計技師Hさんだ。岩屋戸の隙間から天照が光を発する土間はこれによって「土間も一幅の絵画になった」のである。素晴らしい。
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・ 高山先生とはこれで浪速武道館「洗心亭の杉板戸絵の古事記全編絵画」に引き続き、本校では二つ目の作品となった。さて新校舎で言えば後一か所ある。それは中央館のコリドールが東館と接する接合部の2階の壁部分である。当初ここは通常の壁が貼られる予定だったが、すんでのところで私がストップをかけた。思い出しても顔色を変えていたと思う。あれほど開口部を広く、光を入れよと指示しているにも関わらず意味もまったくない煉瓦壁にされるところだった。この辺から私は自分がチェエクを入れないと駄目だと感じるようになったと思う。
・ 私の要望を聞き入れて大林組さんは強化ガラスにして廊下側が見えるような対案を出してくれた。しかし私はこの案を受け入れながら更に「付加価値を増す」ことを提案した。単なる透明のガラスではなくてここに「何か特別な意匠性を加えるべし」と言う提案である。2階部分であり大変目立つ場所である。向かって左は新しい学院神社と鎮守の杜、真正面は天岩屋戸門、その横には壁画「天岩屋戸の絵」がある。まさに中枢の場所である。単にコンクリートで固め上に煉瓦を貼るなどのセンスが私には恐ろしく感じる。
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・ ここには絶対に「何かが来なければならない。」それは何か?それが問題である。私は今この部分も高山先生とタッグを組んで成し遂げたいと思い始めている。洗心亭の板絵、今回の壁画、二度あることは三度ある。高山先生は何よりお人柄が良い。これが一番だ。人間性があってその次に人とは少しだけ違う能力だ。人間性の良い人物には「機会」が当然多くなる。年の差は23年才も違うが、私は高山先生が好きだ。先生を応援したいと思う。
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