コンサルティングとファイナンス

コンサルの仕事や書籍から得たコンセプトのメモ

2013年02月

いつ、どこで、誰が、どのように

戦略立案でこと重要だと感じることは、クライアントの商品やサービスが「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」使っているかを把握することだ。
最も良いのは顧客に直接聞くことだ。

利用シーンの把握から、アンメットなニーズを探ることで、戦略方向性が見えて来るからだ。

戦略の議論は、組織制度や財務数値といった見えやすい所に目が行き、顧客のことはないがしろになりがちだ。

ただ本来は顧客の喜ぶイメージがビビッドに、動画として活き活きとしているイメージこそがゴールになるはずだ。

そして、ここが固まれば、戦略の方向性がみえ、具体的な施策の検討範囲を大幅に絞り込むことが出来る。

よく起こる行き詰まり現象は、見えづらい顧客ニーズを「推測」で済ませてしまい、アイデアが想起されないことが原因であることが多い。

また顧客ニーズという土台が揺らいだ状態でのロジック構築となるため、ひっくり返るリスクを抱えて進まなければならない。これまた良いアイデアが生まれない原因になる。

まずは「いつ」「どこで」「誰が」「どのように」使うのかを把握すべきだ。

戦略の必要条件と十分条件

戦略策定概論―企業戦略立案の理論と実際
戦略策定概論―企業戦略立案の理論と実際

波頭氏の戦略本。

冒頭で戦略の定義が明確になされており、頭にとどめておきたいと感じたため記しておく。

「戦略とは、競合優位性を活用して、定められた目的を継続的に達成し得る整合的な施策群のまとまり」

これだけだと頭に入りづらいが、本書によれば、これは必要条件と十分条件に分類できる。

■必要条件
「目的」:そもそも何を目指すものか
「競合」:競合の存在を踏まえた内容であるか、
「施策」:目的を達成するための具体的な施策があるか

■十分条件
「整合性」:施策群は個々に整合しているか
「優位性」:自社の強みに立脚しているか
「持続性」:中長期にわたり有効であるか

おそら十分条件までも満たす戦略は少ない。

個々に整合的でなかったり、「競合にできない理由」を問われても説明できないものであったりする。

この定義は頭に入れておきたい。



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