コンサルティングとファイナンス

コンサルの仕事や書籍から得たコンセプトのメモ

2013年03月

コンサルティング会社に転職して役立った本10選

コンサルティング会社に転職して役立った本10冊。


①イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 安宅和人
・「一次情報を死守せよ」「変数を削減する」等、イチイチ刺さる。半年で5,6回読み直した。


②戦略「脳」を鍛える 御立尚資
・「パターン認識」や「シャドウボクシング」というコンセプトは即効性がある。確かにスケールメリットやコストビヘイビア(固定費/変動費)といった切り口はまず検証している。


③V字回復の経営―2年で会社を変えられますか 三枝 匡
・業績不振企業にいたことがあるなら「不振事業の症状」に共感できること間違い無し。「業績悪化と社内の危機感は逆相関にある」。


④ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 楠木建
・競争優位の源泉は「部分非合理性」にあり。ガリバー戦略の読解は感動的。


⑤事業再生の実践(特にⅠとⅢ) 産業再生機構
・「計数計画の作り方」や「経営管理基盤(PDCAサイクル)の構築」といった再生シーンで頻繁に出くわす事象に対して、極めて実務的に記述されている。


⑥プロフェッショナルコンサルティング 波頭亮、 冨山和彦
・「起点と終点を定めることに価値がある」。確かに最初からゴールをクライアントと握れているような仕事は楽ですが…。


⑦問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」 齋藤嘉則
・「As Is(現状)」と「To Be(あるべき)」はいかなる場面でも使える。議論の焦点がぼやけてきたらあるべきに立ち返る。


⑧IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ 冨山和彦
・フェルミ推定のように自ら算出ロジックを組み立てることの大切さを実感。


⑨意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法  後正武
・「分析の前にマグニチュード(重要性)の把握から」。経営分析の手法がほぼ網羅されている。


⑩図解 実戦マーケティング戦略 佐藤義典
・「強みとは、顧客の選定理由である」「競合とは、顧客にとっての選択肢である」。マーケティングを考えるうえでの大前提が記載。

深みのある仮説構築に必要な行動

深みのある仮説を構築するために必要な行動には3つあると考えている。

①経営会議への出席
②現場の視察
③顧客へのインタビュー

まず経営会議の出席であるが、これによって会社の経営管理体制、すなわちPDCAが適切に機能しているか一発でかる。

よくあるのは、精神論で檄を飛ばすだけで終わっていたり、はたまた外部環境が厳しいからしょうがないといった「なあなあ」で終わっていたりするケースだ。

次に現場の視察。
こちらも二次情報だけでは見えてこない事象が必ずある。
人から聞く情報と現場で直接見た印象とは全く異なっているものである。

例えば、具体的な工程間のつながりや清掃の状況といったものは、現場を見ない限り絶対にわからない。
また工程や製品を見ることで、クライアントとのディスカッションにおいても空中戦になることを防ぐこともできる。


最後にに顧客へのインタビュー。
こちらは市場機会の発掘や、売上の減少要因の把握等、情報の宝庫となる。
そして、社内での自己評価とはほとんどのケースで異なっている。

顧客インタビューはかなり貴重なものであるため、こちら側でも踏み込んだ見解を示せるよう準備が必要となる。


いずれのプロジェクトにおいても、初期段階で行っておきたいものばかりだ。

コンサルティングファームの競争優位

コンサルのようなコンセプチュアルな仕事において何が競争優位になるか。

私は「共通言語」だと思う。

「仮説思考」だとか、「MECE」だとか、「粒度(メッシュ)」といったコンセプトは頻出するし、利用価値も高い。

こういったことが「当たり前」に定着していることが、コンサルティングファームの一つの持続的な優位性につながるのではないか、と感じている。(これは私の仮説だ)

私がいまの組織に定着させたい用語は「VOC(Voice Of Custmor)=顧客の声」だ。

極めて多くのクライアントで顧客の声は、集められていない。

コンサルにとってこれは「勝ちパターン」になりうると思っている。

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