私はパワーポイントが苦手だ。

なぜならPPTの作成自体に付加価値はないし、配置や色合いをきれいにするにはそれなりに時間がかかる。
私は構成をがっちりと固めるまで作成したくない。

やり直しはかなりの時間を無駄にするからだ。


しかし最近、プロジェクトマネージャーより「綺麗に作ろうとし過ぎ。そんな簡単じゃない。」と言われた。
おそらく私がOutputを形として残せずにいたのを感じてのアドバイスであろう。

「早くプロトタイプを作って何度も回せ」と。

今回しぶしぶスライドに落としてみた。
すると形が出来上がるにつれて、アイデアも整理されていくことに気付いた。

さらに、枠組みだけでも粗く作っておくことで、チームメンバーからも、意見を浴びれるような状況になった。

見切り発車で進んでサバイバルレート数%といったことになるのは良くないが、とはいえ、形にしないと見えてこない物もある。

一定の仮説があるならば、作った方が良い。

それでもやり直しを苦とするならば、結局それはPPTのスキルの問題に尽きる気がする。


作って、壊して、を繰り返さないと良いものはできない。

また作って、壊して、を繰り返すうちにスキルも身についてくる。
やり直し自体が大したストレスで無くなってくる。


経営学の巨匠ミンツバークによれば、戦略策定には「サイエンス(分析)」と「アート(直観や発想)」に加えて、「クラフト(匠の技)」が必要であるという。

ExcelやPPTが苦手で良いコンサルタントはいない。


クラフトが必要なのだ。