皆様、こんばんは。

本日からは「エリザベス女王杯」の有力馬分析を行っていきます。
本日は「前編」として5頭を取り上げます。

ラヴズオンリーユー
前後半46.7‐46.9秒、中盤にあまり緩まず前半の基礎スピードと後半の持続性を問われた白菊賞が出遅れからの圧勝。あの一戦は高く評価していて、あの流れでラスト1Fを26完歩で走破出来たのは高い心肺機能の証明ですし、実際ゴール後にも抑えるのに精一杯だったようにまだまだ余裕があった内容でした。同様に前後半59.1‐59.2秒と淀みなく流れたオークスでも、一頭だけ違う脚色で差し切ったように、前半から基礎スピードを問われる流れ、地力戦で最大の良さが出る馬なのだと思います。
一方で、デビュー戦と忘れな草賞はスローからの終い特化のレース。デビュー戦は前後半51.2‐46.7秒の超スローラスト2F特化戦でしたが、この流れで自身のラスト2Fは10.9‐11.0秒。忘れな草賞は同61.0‐59.6秒のスローラスト3F戦で、自身のラスト3Fは11.3‐11.3‐12.0秒。実はトップスピードのレベルはそれほど高いものではなく、決してスローからのラスト特化戦がプラスになるタイプとは思えません。脚長大飛び馬で加速までに時間が掛かるので、小器用な脚が使えるタイプでもありません。またデビュー戦ではそうでもなかったですが、かなり前向きな性格で忘れな草賞では明確に掛かり、オークスでもやや危うい面を見せていたように、流れが落ち着いた際の折り合い面が心配でもあります。
さて、エリザベス女王杯に向けてですが、スローからのラスト3F戦になりがちな近年のトレンドは上にも書いたように決してプラスにはならないでしょう。一方で、前半から淀みなく流れた時の強さはオークスで証明済で、クロノジェネシスを並ぶ間もなく差し切った内容は間違いなく世代最強。前者の流れになれば評価は下げて、後者の流れなら上げる、という認識で良いでしょう。今回はオークス以来の臨戦となりますが、全兄プロディガルサンは中12週以上で【2-3-2-2】、リアルスティールは同【1-2-2-1】で休み明けの天皇賞秋2着、中31週の毎日王冠を勝利と休み明けを苦にする血統ではないので、殊更に気にする必要はないでしょう。また白菊賞、忘れな草賞では3~4角下りから一気に加速出来たように、下りの惰性を利して加速出来るので京都コースも◎

ポンデザール
長休を挟みつつの4連勝。一戦ごとに内容が良化している印象で、特に前走は圧巻の内容。前後半63.0‐60.3秒のスローからの5Fロンスパ戦を中団から。残り800m付近で他馬が激しく手を動かす中、楽に追走して600m標からは外を進出し4角は4頭分大外。楽に先頭列に並び掛けると直線は引き離す一方の圧勝でした。タイセイトレイル(アルゼンチン共和国杯2着)ドレッドノータス(京都大賞典1着)を全く問題にしなかったわけですから、50㎏の軽量ということだけで過小評価をするわけにはいかないでしょう。
ただ4連勝は全て内回り・小回りコースで時計が掛かる馬場だったことも事実。物理的に速いラップが求められなかったレースばかりで、自身の上がり3F最速も34.4秒。京都外回りのG1に替わって、しかもスローで上がり特化のレースになり物理的に速いラップが求められた場合に対応出来るのかはかなり未知ですが、サトノクラウンの下であることを考えると、決してポジティブに展望することは出来ないでしょう。一方でテンからペースが上がって地力戦になれば相当なマークが必要で、馬のタイプ的には鞍上ライアン・ムーアも合いそうな印象ですから強い味方になります

ゴージャスランチ

ローズS以降の外回り・大箱戦では【0-2-0-3】に対し、内回り・小回り【2-0-0-1】。トップスピードのレベルもそうですが、持続力にかなり問題がある馬で、スローからの終い特化戦では全く良さが出ません。2走前佐渡Sが5Fロンスパ戦、前走日本海Sが4Fロンスパ戦でラップが分散する流れを前で受けて粘り込んだレース。現状ではこういう形がベストと言えそうです。
近年のエリザベス女王杯はスローからのラスト3F戦になりやすく、内・前で立ち回れる点で優位性が生まれますが、最初に書いたようにトップスピードのレベルにも持続力にも問題があるタイプ。同じような位置から競馬をするクロコスミアやサラキアには劣る印象は否めず、かと言って動き出しが早くなってラップが分散する得意の形になっても、4Fロンスパ戦になった3走前パールSでスカーレットカラー以下に完敗しているように、そもそものポテンシャルが不足。どう転んでも苦戦は必至で、フランキーが鞍上で多少でも人気してくれるなら美味しい限り

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ポジティブな見方をすれば、4走前はゴール前の致命的不利がなければ相当際どかったはずの敗戦。2,3走前は距離不足&小回りの分で届かなかったレース。それぞれに敗因はハッキリしており、牝馬限定戦ではまだ底を見せていないとも言えます。ただし、3,4走前はハンデ戦での軽量。2走前は内外の差は確かに大きかったとは言え、4角同じ位置のスカーレットカラーには完全に鋭さ負けした内容で、3歳時のローズSも含めて、トップレベルとは明確な力差があるのも事実。
前走は牡馬混合戦で、オープン昇級後初めてのインで立ち回る競馬でしたが、大飛び馬でもありインの狭いところでは脚を伸ばせずの平凡な内容。基本的に加速に時間が掛かる馬で、これまで外回しの競馬を続けて来たのはそれだけ助走区間が必要であることの裏返しでもあります。近年のエリザベス女王杯は差し馬ならインで立ち回ってギアチェンジ力を活かすか、外を回すなら他を明確に凌駕するだけのトップスピードが必要になりますが、同馬はそのどちらも持ち合わせておらず、かなり立ち回りが難しい印象です。前走から鞍上強化、大人気の鞍上なので騎手人気必至ですが、それだけでどうにかなるとも思えません

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ミッキーアイルやアエロリットと同じステラマドリッド牝系にフォーティーナイナー系の血が配された母に、パワー型の父が配されたパワーゴリ押しの持続型先行馬。3歳春までは上がりの速い競馬でも一枚上の能力を見せてきましたが、阪神JF~桜花賞までの上位馬(トーセンブレス、モルトアレグロ、ラテュロス、サラキア、レッドランディーニ、シグナライズなど)のその後を見ると条件戦すら勝てずに居たり、OP・重賞で2桁着順を続けたりする現状。つまり能力の絶対値の高さで好走を続けて来たというのが正しい見方でしょう。前半5F58.2秒で逃げるマルターズアポジーに唯一付いて行きながらもステルヴィオやエポカドーロ、スワーヴリチャードを抑えきった4走前はその良さが最も出たレースでした。
一方で、2番手以下はスローのオークスでは直線最速地点で反応出来ず、前後半47.9‐45.7秒のスローラスト3F戦だった阪神牝馬Sでは、向正面での不利&直線での内へのモタれがあったにしてもここでも反応出来ず。スローからの上がり特化戦では良績が残っておらず、やはり基礎スピードの高さが活きるのは平均的に流れる中距離戦でしょう。また、決して合わない流れではなかった近2戦のゴール前で甘くなっているように、基本的には小回り向きでもあります。
さて、エリザベス女王杯ですが、大箱の2200m戦。現状ではスローで流れる可能性が高いことを考えると同馬の適性とは真逆のレースになりそうな予感。鞍上の腕でどうこう出来るレベルの話でもなく、現状では苦戦必至と見ています。その鞍上ですが、先週もみやこSや新馬戦での強引なレース振りからかなり反感を買っている現状(まあ予想通りですが)。G1で人気馬に騎乗するとなると、周囲騎手からの過剰なマークに合う(この騎手には勝たせたくないという心理)可能性も想定しておきたいですね


本日は以上。
明日は「後編」5頭を取り上げます。