皆様、こんばんは。

今週の3重賞の内「愛知杯」には触れていませんでしたが、今年は11月からの京都改修作業開始のために変則日程年。今年は1月から小倉開催となりますので、「愛知杯」については過去傾向を探る意味が半減しますので中止。ということで「愛知杯」については有力馬分析をやろうと思います。

まずはコースを知るという意味で、唯一の小倉2000m重賞である「小倉記念」のレースラップをご覧頂きます。ただし夏の小倉の方が時計は出やすい傾向にありますから、あくまで参考程度(輪郭を知る)ということでご承知おきください
愛知杯

愛知杯2
小倉はゴール地点から1角に掛けて上り、1~2角中間から4角に掛けてなだらかに下って行くというコース形態。2000mはスタートから1角まで470mあるのでペースは上がりがちで、その後はコーナー&上りになりますのでラップは顕著に落ちます(=4F目)。2000m戦だけにその後も2F程度はラップが緩むのが普通ですが、「2角以降は下りが続くこと」「直線が290mしかないこと」「3角がスパイラルカーブでペースが落ちにくいこと」「コース幅員が広く馬群が広がりやすいこと(捲りが打ちやすい)」と複数の要因が重なって5F目以降は極端にペースが落ちません。ペースを落としたら落としたで、小倉は捲りが発生しやすい(関東ならそうはなりませんが)ですから、2018年小倉記念のようにラスト3F戦になることは珍しいと言って良いでしょう。
その2018年を除くと後半の最速ラップは11.5秒程度。これは10年前まで遡っても同じですから、求められるトップスピードのレベルは高くありません。4F目以外は平均的に速いラップを踏む地力戦になるか、長めのロンスパ戦になるのがデフォルトですから、求められるのは持続力やスタミナということになります。
尚、牝馬限定戦だからと言って傾向が変わる訳ではなく、2010年と2011年は今年と同様に「愛知杯」は小倉で行われましたが、2010年は前後半59.8‐59.7秒の平均ペース地力戦、2011年は同60.1‐59.3秒のややスロー地力戦でした。
今年も同様のペースになると想定して、有力馬の分析を行って行きたいと思います。

パッシングスルー
脚長大飛びのルーラーシップ産駒。そういう体型・走法らしく持続的に脚を使う能力に長けた馬で、中盤で顕著に緩んでラスト1F加速ラップでフィニッシュしたシンザン記念ではラスト1Fで反応出来ず、前後半60.6‐58.9秒のスローラスト3F戦になったフローラSではラスト2F目の最速地点で反応出来ずに敗退。一方で。前後半59.7‐61.2秒の前傾戦となった3走前1勝クラス、同60.5‐57.8秒のスロー5Fロンスパ戦となった紫苑Sでは勝ち切っているように、スタミナや持続性能を要求される流れでは強さを発揮します。また紫苑Sは5Fロンスパ戦とは言えども、ラスト5F目から11.8‐12.0‐11.5‐11.0‐11.5秒と極端に上がり切らずにラスト2F目に11.0秒と速いラップを刻んだ流れでしたが、春には対応出来なかったラップ(フローラSも最速地点は11.0秒)にも食らいついたように確実に成長が感じられたレースでもありました。前走秋華賞は消し評価でしたが、これは追い切りが最悪の内容だったから。それまでも間隔を開けてレースに使われていたように元々が疲れが溜まりやすい馬で、前走は中間放牧に出された天栄でも疲れを取るだった経緯があって、前走の敗戦はそういう背景があったので度外視可能。休み明けの今回の方が能力を発揮出来ると言えるでしょう。地力戦、ロンスパ戦になりやすい小倉2000mも合いそうとなれば走れる可能性は高いと思いますので、後は純粋な能力の問題でしょう。ちなみに、2走前は翌週古馬準OP(勝ち馬ブレステイキング)と同程度の内容でしたから、これが一つのヒントになるでしょうね

フェアリーポルカ
フローラSがこの馬の弱い部分を象徴したようなレースだと思っていて、このレースが前後半60.6‐58.9秒のラスト3F戦。最速地点で一気に先頭列に並び、そのまま押し切るかと思われたもののラスト1Fで失速しての5着。大外枠スタートで早めに上がって行ったというエクスキューズはあるものの、トップスピードの絶対量が足りていないことは明らかで、少なくともスローからのトップスピード戦が向くとは思えない負け方でした。一方で、前後半47.0‐47.6秒と淀みなく流れてラスト3F目最速となった君子蘭賞を勝ち切り、前後半60.5‐57.8秒のスローながらも5Fロンスパ戦気味で57.8秒と速くなった紫苑Sがほとんど勝ったような2着。こういった出し切れる展開になると強いというのがこの馬の特長でしょう。そういう意味では地力戦・ロンスパ戦になりやすい今回の舞台は合っていると言えますが、前半の基礎スピードを強く問われた秋華賞はともかく、走れない流れではなかったはずのオークスも大敗となると根本的なポテンシャル面に疑問符が付きますね

デンコウアンジュ
同馬のキャリア中でのハイパフォーマンスベスト3は「アルテミスS勝ち」「2017ヴィクトリアマイル2着」「2019福島牝馬S勝ち」。その全てがスローラスト3F戦だったように、瞬発力勝負でこそ最大パフォーマンスを発揮出来る馬。2018ターコイズSや2018福島牝馬Sのように消耗戦で差し込んだレースもありますが、それらのペースパターンでの好走確率は低いわけですから狙いが立ちづらいのが事実です。冒頭で書いたように小倉2000mは同馬に向くような流れにはなりにくいレースですし、そもそも2000m以上戦は5度走って9・9・11・13・6着と一度も掲示板にすら載れていない不得意距離。流石にこれでは手が出ません

センテリュオ
ディープインパクト産駒ながら、瞬発力よりも持続性能に長けた馬。2勝クラス勝ちは前後半62.7-59.1秒のスロー5Fロンスパ戦を4番手から押し切り。3勝クラス勝ちは同63.0-57.1秒の超スロー4Fロンスパ戦を差し切り。また敗れたとは言え、5走前尼崎Sは同61.1‐59.5秒のスロー地力戦で後のG1馬メールドグラースに0.3秒差で3着以下には0.7秒差の決定的な差を付け、前走エリザベス女王杯では同62.8‐58.5秒のスロー4Fロンスパ戦を早め進出から0.3秒差4着と後半性能を問われる流れでは強敵相手でも大崩れせず走れていますので、今回も当然最有力の一頭になります。ただし気になる点が無いわけではなく、それは3走前マーメイドSの敗戦。このレースが前後半59.8‐60.5秒のやや前傾戦。逃げ馬が後ろを4馬身程度離したので実質は平均ペースと言って良いかも知れませんが、いずれにしても道中極端に緩む地点が全くない中で、ラスト2Fが11.4‐12.8秒と急失速した消耗気味の流れで伸び切れず4着。思えば前半スローの流れで好走してきた馬ですから、前半から流れると追走に脚を削がれる面があるのではないかと思わせた一戦でした。今回も同種の流れになると思わぬ脆さを出す可能性がありますから、その点には注意を払いたいです

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2勝クラスを追うところなく楽勝した同馬。昇級戦も楽にクリアしてくると思われたほどですが、予想外に苦戦が続いたのは入れ込む気性が災いしたため。2,3走前は滞在競馬でその面がクリア出来たと共に、3走前から装着したチークピーシーズの効果も一定以上あったと思われます。前走は2,3走前を踏襲するように水曜に現地に入って万全の体制を敷きましたが、その甲斐なく敗戦。ただ前後半59.2‐60.3秒の前傾戦&やや外有利馬場を先行バテする形での敗戦でしたから過度に評価を下げる必要はないでしょう。3走前は前後半60.2‐59.2秒の6Fロンスパ戦、2走前は同47.3‐47.5秒の地力戦での好走と今回の舞台で想定されるペースには合致しそうですし、当地は【2-1-0-0】とベストと言える舞台。まだ確認出来ていませんが、早めに小倉入厩しているはずですから、それもかなりプラスに働くでしょう

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同馬は気難しい気性で折り合い難。そのくせ馬群に入れると力を発揮出来ないという何とも乗り難しい馬。古馬になってからは益々その傾向が強くなっている感があり、4走前に誰も逃げない状況から押し出されるように逃げることになりましたが、そこに行きついたことは必然だったのかも知れません。ただそれが劇薬すぎた感があって、その後も摩擦の少ないレースでしか好走出来ていない現状ですから、こうなってしまうと癖のある競走馬は扱いが非常に難しくなります。
ペース的には好走例が終い特化戦に集中していますが、実はトップスピードのレベルは大したことはなく、淀みなく流れた方が能力を発揮出来る馬。1勝クラスとは言え平均的に流れた9走前で非常に強い勝ち方をしましたし、ラスト6F目から11.8-11.9-11.8-11.5-11.8‐11.9秒と速いラップを連続した7走前にも善戦した実績がありますから、小倉2000mという条件は悪くないはずです。ただそれよりも何よりも今回も流れ云々の前に、いかに摩擦の少ない競馬が出来るかがポイント。つまりは逃げるか、外目枠からノーストレスで追走という形が必須になりますから、枠順と展開が非常に重要になります