猫「実家に帰省したときだけ飼い主づらするのをやめろ」

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    コメント

    1: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:00:56.87ID:+dejwDkGi.net
    猫「いちいち抱きかかえるな、うっとうしい」

    猫「眠りかけてのときに、あたまにふれるな。寝れん」

    猫「その低い声で名前を連呼するのも耳ざわりだからやめろ」

    猫「それから、むやみに猫じゃらしで釣るのもだ」

    猫「本能のままに追いかけちゃうから」

    猫「懐中電灯のあかりで釣るのも、もちろん禁止」

    猫「ついでに肉球にさわるのもな」


    男「おまえ、かわいい顔して文句しか言わないな」



    2: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:01:28.72ID:SUf6kKKX0.net
    けどやっぱり猫かわいい


    4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:02:56.59ID:7q+UyhMq0.net
    犬「あー!久しぶり!お帰りハフハフ!!」


    7: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:04:55.10ID:+dejwDkGi.net
    猫「わたしは今年で12年生きたことになる」

    男「知ってるけど。なんだよ唐突に?」

    猫「この年になってくると、カラダが重くてしゃあない」

    猫「食えるエサの量も減ってくる。出る小便の量もだ」

    猫「おまけに階段の手すりに飛び乗ろうとして、失敗する始末」


    男「まあ、いい年だもんなあ」

    俺「そんで? それがどうかした?」


    猫「もっと労われと言ってるんだ」

    男「これでも気ぃつかってるつもりなのに」

    猫「にゃあ?」

    男「唐突にかわいいな、おまえ」

    猫「……今のはまちがい。正しくは、ハア、だ?」



    9: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:09:17.67ID:+dejwDkGi.net
    猫「言ってみろ。昨日、自分がなにをしてたのか」


    男「昨日は一日じゅう寝てて、ちょっとお前と遊んでただけ」

    男「いや、遊んであげたって言ったほうがいいか?」


    猫「ふざけるな、遊んでやったのはこっちだ」

    猫「だいたいおぬしは、下半身をベタベタさわりすぎだ」

    男「ちょっとしか触ってないじゃん。おまえ、なぜか怒るし」

    男「そうだよ、気になってたんだよな」

    猫「ん?」

    男「なんでおまえってさ、下半身さわられるのをイヤがるの?」



    12: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:13:48.55ID:+dejwDkGi.net
    猫「イヤだと感じることにいちいち理由なんてない」

    男「ただ単にイヤってこと?」

    猫「そうだ。おまえがそら豆を食べられないのと同じだ」

    男「おっ。感心感心。飼い主のキライなものをおぼえてたか」

    猫「ずっと昔に食わせようとしてきたからな、ガキんちょのおまえが」


    男「おぼえてないや。
      ……しかし、テンション落ちるなあ」

    男「あと一時間もしたら東京に行くバスに乗るのに」

    男「お見送りが文句だもんなあ。しかも、猫の」


    猫「文句ならまだある。『パシャパシャ』だ」

    男「パシャパシャ? なにそれ?」



    13: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:14:50.51ID:dMDVFeE4O.net
    家猫は臆病だから3年ぐらい合わないと知らない人と思って逃げる


    14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:20:35.19ID:+dejwDkGi.net
    猫「あれだ。そう、スマートホンだ」

    男「ほほう、スマホがわかるか。えらいえらい」

    猫「……なでるなら、もっと優しくなでろ」ゴロゴロ

    男「はいはい。で、それが?」

    猫「だからパシャパシャだと言ってるだろうが」

    男「ああ、ひょっとして写真のこと?」

    猫「そう、それだ」

    男「そういや昨日はあまりに暇だったから、おまえの寝顔を撮ってたんだよな」

    男「そんときの写真見る?」



    15: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:20:53.31ID:MLy2YFaD0.net
    続きはよ


    17: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:33:09.03ID:iG3eax8Qi.net
    男「ほら、なかなかよく撮れてるでしょ?」

    猫「そんなに顔に近づけんでも見える」

    男「うん、お前はやっぱりかわいいよ」

    猫「はいはい」

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    20: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:37:18.45ID:iG3eax8Qi.net
    猫「とにかくこれのせいで、わたしの貴重な睡眠時間が削られたわ」

    男「いつも寝てしかいないんだから、いいじゃん」

    猫「おまえの惰眠といっしょにしないでほしい」

    男「どういう意味?」

    猫「わたしがふだんから寝ているのは、
      いざというときに力を発揮できるようにするためだ」



    21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:40:59.55ID:iG3eax8Qi.net
    猫「もしも獲物があらわれたとき、体力がなくて狩りができなきゃこまる」

    男「こまらないよ」

    猫「なに?」

    男「だって、そんなことしなくてもエサもらえるじゃん」

    猫「たしかに。しっぽをふって泣けばエサがもらえるからな」

    猫「外の世界と比べればなんとチョロイことか、人間は」

    猫「ほれ、ニャーニャー。エサくれニャー」

    男「たった今、それ通じなくなったから」



    22: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:45:22.91ID:iG3eax8Qi.net
    男「だいたい箱入り娘のおまえは、外に出ないじゃん」

    猫「なにを言っている? 数え切れぬほど外の世界へ飛びだしてるだろうが」

    男「ああ、あれね」

    男「いつもオレや母さんが帰ってきて、とびらのすき間から出るやつね」

    猫「そうだ。見事な身のこなしだろう?」 

    男「アスファルトに足がのったと同時に家に戻ってくるけどな」

    猫「それは、あの地面が肉球に容赦しないからだ」

    男「それに。トラックが目の前を横切ってたとき、おまえのビビりかたすごかったぞ」

    猫「トラック? ああ、あのデッカイのか」

    男「転げまわりながら、家に帰ってきたからな」

    猫「さすがに猫ではトラックには勝てん」



    23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:51:15.98ID:iG3eax8Qi.net
    猫「外になじめば、おのずとトラックとやらにも慣れる」

    男「たぶんムリだよ。おまえって猫一倍からだ小さいし」

    男「ついでに気も小さいしな」

    猫「そんなことはない」

    男「うしろから抱えようとするだけで、ビビって脱兎のごとく逃げるくせに」

    猫「警戒心が強いだけだ」

    男「いーや、母さんも言ってた」

    猫「なんて?」

    男「『なんであたしが育てると、気もからだも小さく育つんだろ?』って」

    猫「……それおぬしのことも言ってるからな」



    24: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 19:55:57.74ID:iG3eax8Qi.net
    男「外の世界にはキャットフードもジャーキーも猫缶もないからな」

    猫「食料を自分で確保せにゃならんことぐらい、わたしでもわかる」

    猫「食べるものが、虫やゴミに変わることも」

    男「考えるまでもなく、外の世界が大変だってわかるだろ?」

    猫「ふんっ、自分こそ猫の手をかりんと虫も駆除できんくせに」

    男「そんなことはない」

    猫「ヤモリが便所に出たとき一目散に、
      わたしを抱えて、便所に連れこんだのは誰だ?」

    男「おかげでめったにできない狩りが体験できただろ」

    猫「ヤツは壁に張りついてた。だが、にらんだら怖気づいて落っこちた」

    猫「あとは一瞬。あれじゃ、訓練にゃあならん」

    男「……今さあ、狩りで思い出したんだけどさ」

    男「そのヤモリ狩ったあとに、なんでオレの部屋に置いた?」



    25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:00:49.25ID:iG3eax8Qi.net
    猫「あの時点ではまだ生きてたぞ」

    男「え? そうなの?」

    猫「オスのくせに自分よりはるかにちっちゃな生き物すら
      狩れないおまえに、狩りの練習をさせようと思って」

    男「いらんわ、そんな気づかい」

    男「ていうか、からだはちっちゃくても大きなお世話はできるみたいだな」

    猫「大きなお世話とはなんだ、失礼なヤツめ」

    男「でもまあ、あの行動にはそんな意味があったわけだ」



    27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:06:04.07ID:iG3eax8Qi.net
    猫「おぬしたち人間よりわたしたちに与えられた時間は短い」

    猫「だから意味のない行動に、時間をさくようなマネはしない」

    男「……なるほど」

    猫「なんだか嬉しそうに見えるが」

    男「んー、意味のない行動はしないってわかったからな」

    猫「?」

    男「それより、寿命で思い出したんだけど」

    男「猫って死ぬ間際に、人の前から消えるらしいんだよ」

    男「どうしてそんなことをするのか、理由わかる?」

    猫「知らん」

    男「すこしは考えろよ」

    猫「わたし、飼い猫だからそういうのわかんなーい」

    男「……さてはおまえ。オレがバカにしたこと、気にしてるな」

    猫「べつに」



    28: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:11:20.75ID:iG3eax8Qi.net
    猫「人間のすみかは至れり尽くせり」

    猫「この家の中にいても、知りたいことを調べることはできるだろう」

    男「オレは実際に猫本人の意見を聞きたいんだよ」

    猫「知らんもんは知らん」

    猫「そういうのは、外をうろついてる連中に聞いたほうがいい」

    男「そりゃあそうかもしれないけど」

    猫「だけど、ほかの質問になら答えられる」

    男「質問じゃなくて文句ならある」

    猫「誰に?」

    俺「もちろん、おまえに」



    29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:13:08.63ID:sAakb1+70.net
    もちろん、俺に


    30: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:16:53.40ID:iG3eax8Qi.net
    男「オレの勉強のジャマをしたこと」

    猫「はて。記憶にないな」

    男「人が受験勉強のために、ノートを机にひろげてたらな、
      おまえってばその上にのってきたんだよ」

    男「しかも、何回ノートの上からどかしても、すぐにもどってくるし」

    猫「ひょっとしてアレか。さかりのときのことか」

    男「そうだよ。勉強してるオレの目の前で、ずっとケツふってたんだよ」

    猫「仕方がないだろ」

    男「仕方なくない」

    猫「おぬしは真夏の炎天下に、汗だくになってる人間に文句を言うのか?」

    男「汗かかないお前が、汗をたとえに使うんかい」



    31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:20:13.92ID:iG3eax8Qi.net
    男「しかも夏だと、毛をまきちらすし」

    猫「それもしゃあない」

    猫「ずっと同じ毛をまとっていては、不潔だ」

    男「おまえ、風呂に入らないもんな」

    猫「誰があんな恐ろしいものに入るか」

    猫「全身に水を浴びるなんて……身の毛がよだつ」

    男「12年生きてて風呂に入ったの、5回もないだろ」

    男「なつかしいな。一回、洗ってやろうとしたオレを引っかきまくったよな」

    猫「人間の生活習慣を猫におしつけようとしたバツだ」



    32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:25:08.80ID:iG3eax8Qi.net
    男「トイレは数回でおぼえたのにな」

    男「こんなに早く覚えるのかって感心したよ」

    猫「それとこれとはべつだ」

    男「ていうか、我が家に来たときのこと、記憶にある?」

    猫「うっすらとなら」

    男「すごかったなあ、あのときのおまえ」

    男「もうずっとリビングの中を走りまわってさ」

    男「猫って、こんなに元気な生き物なんだってビックリしちゃったよ」

    猫「ずっと狭いケージの中にいたんだ」

    猫「子どもだったわたしは、いきなりの広い空間に興奮したんだろ」

    男「二時間ぐらい、転げまわるように暴れてたもんな」

    男「そのあとはオレの膝のうえで寝たりしてさ。
      今じゃ考えられないよな」



    33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:28:50.05ID:iG3eax8Qi.net
    猫「そっちこそ、おぼえてるのか」

    猫「子猫だったわたしにベッタリだったこと」

    男「はてはて、記憶にないでござんすわ」

    猫「うそつけ。眠りからさめて目をあけると、かならずおぬしの顔が目の前にあったからな」

    男「だって当時のおまえって、メチャクチャかわいかったんだもん」

    猫「今は? 
      ……まあいいや」

    猫「おぬしはすぐに目をのぞきこんでくるからな。
      それもうっとうしかった」

    男「目があうと絶対顔をそらすよな、おまえ」

    猫「目をあわせるのは好きじゃない」

    猫「そうじゃなくても、おまえは存在そのものがやかましい」

    男「なんだよ、存在がやかましいって」



    34: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:31:53.68ID:wY/QScM50.net
    きゃわ


    35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:33:12.25ID:iG3eax8Qi.net
    男「ていうか、おまえって一番母さんになついてるじゃん?」

    男「なんで母さんなの?」

    猫「愚問だ。お母さんがわたしの世話を一番してくれるからな」

    男「オレだってするじゃん」


    猫「どこがだ。エサやりだってときどきしかしない」

    猫「シモの世話はまずしない」

    猫「気をきかせて、暖房をつけることもしない」


    男「……」


    猫「その点、お母さんはおぬしとは真逆だ」

    猫「よく気がつき、よく気が利く」

    猫「どちらになつくか、考えるまでもない」



    36: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:37:46.75ID:iG3eax8Qi.net
    猫「なにより、お母さんの足音は静かだ」

    男「はいはい。おまえは世話してくれて、静かな人間が好き、と」

    男「あれ? でも、オレが寝てるときはおまえってオレの上にのってくるよな」

    猫「おぬしは体温が高くて、寝床にはちょうどいいからな」

    男「うるさいんじゃないの?」

    猫「寝てるおぬしがたてるのは、寝息だけだからな」

    男「ふーん」

    猫「ただし、春のおぬしは寝てるときもやかましいな」

    男「春はアレルギーで鼻がつまってるんだよ」



    37: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:41:04.52ID:iG3eax8Qi.net
    猫「ところで。さっきから誰と比べてる?」


    男「え?」


    猫「あきらかに誰かとわたしを比べてるだろ」

    猫「トイレの話やわたしが家にきたときに、
      こんなに猫って元気なんだなって言葉でわかった」


    男「……」

    猫「おそらく、前に飼ってた猫のことを言ってるんだろ」


    男「おまえ、あたまいいな。猫のくせに」

    猫「おぬしはあたまわるいな。人間のくせに」



    38: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:45:59.71ID:iG3eax8Qi.net
    男「おまえの前にも、いっしょに住んでた猫がいたんだよ」

    猫「それで?」

    男「そいつはミルクって名前なんだけど」

    男「野良猫だったんだよ」

    猫「誰かからもらったのか?」

    男「ううん。ついてきた」

    猫「ついてきた? 野良猫が?」


    男「そう。まだオレが8歳ぐらいのときかな」

    男「学校帰りだったな」
      
    男「たまたま歩いてるあいつと、目があったんだよ」

    男「そしたら、家までついてきた」



    39: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:48:20.08ID:5NFV8Q6c0.net
    ふむ


    40: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:50:18.71ID:iG3eax8Qi.net
    猫「めずらしいこともあるんだな」

    男「たぶん本当によわってたから人間に頼るしかなかったんだと思う……って母さんは言ってた」

    猫「そのすがる相手が、たまたまおぬしだったと」


    男「そういうこと」

    男「真っ白な猫でさ。目の色が左右でちがったんだよ」


    猫「……そうか」

    男「おまえもちっさいけど、ミルクはもっとちっこかったんだよな」



    41: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:54:20.88ID:iG3eax8Qi.net
    猫「そいつはどうなった?」

    男「いなくなった」

    猫「……」


    男「うちで育てるようになってから、一ヶ月後にきえた」

    男「おまえとちがって、夜以外は放し飼いにしてたんだ」


    猫「だからさっき聞いたんだな、猫が消える理由」


    男「うん。ずっと気になってたんだよ」

    男「もちろん思い当たる場所は全部探したけどさ、見つからないし」

    男「あのときは放し飼いにしてたこと後悔して、しばらく泣いてたな」

    男「母さんもすげえショックだったみたいで、影で泣いてた」



    43: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 20:58:25.73ID:iG3eax8Qi.net
    猫「理由を聞く相手、まちがえたな」

    男「かもね」


    猫「……」

    男「……」


    猫「……で、そのあとわたしと会ったわけだ」

    男「そう。なんとなくペットショップに寄ったら、たまたまな」

    猫「なんでわたしを飼いたいと思った?」


    男「直感」


    猫「もっと具体的な理由はないのか」



    44: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:03:58.24ID:iG3eax8Qi.net
    猫「毛並みが美しかったから、とか」

    猫「目がくりくりしててかわいかったから、とか」

    猫「以前飼ってた猫と似ていたから、とか」


    男「真っ白なあいつと、アメショーのおまえは似ても似つかんわ」

    猫「それもそうか」

    男「まあでも、なんかいっしょに暮らしたいって思ったんだろうな」

    猫「ひと事みたいだな」

    男「昔の自分だもん。よくわからん」

    猫「いいかげんなヤツ」

    男「うるせえ」

    猫「……そういえば、わたしもずっと気になっていたことがある」

    男「ん?」

    猫「わたしの名前」



    45: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:08:20.70ID:iG3eax8Qi.net
    猫「なんであんな名前にしたんだ?」

    男「へえ。おまえも自分の名前の由来が気になるのか」

    猫「すこし」


    男「ミルクは、真っ白だったこと」

    男「あと、はじめてあげたのが牛乳だったからその名前にしたんだ」

    男「ほんとは牛乳って猫にはあんまりよくないらしいけどな」


    猫「それが名前の由来なのか。ガッカリだ」

    男「10歳にもなっていないガキんちょが考えたんだぞ」

    猫「で、わたしの名前は?」

    男「……おまえの名前かあ」

    猫「てきとうに考えたのか?」

    男「いやいや、母さんといっしょに真剣に考えたよ」



    46: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:12:49.77ID:iG3eax8Qi.net
    男「なぜかおまえを見てたら、おジャ魔女ドレミってアニメを思い出してさ」

    男「だから、最初はおまえの名前を『ドレミ』にしようかと思ってた」


    猫「ほとんど考えてないじゃないか」


    男「でもそれだと、安直すぎるじゃん?」

    男「あたまの文字をいろいろ入れかえてみたんだよ」

    男「『ファレミ』とか『ミレミ』とか『レレミ』とか」


    猫「で、最終的に今の名前になったわけか」

    男「うん。三文字ってうっとうしいからな」

    男「それに、その名前だと漢字をあてられたからな」

    猫「なるほど」



    47: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:17:32.39ID:iG3eax8Qi.net
    猫「よし、もう気になったことも知れたし帰っていいぞ」

    男「ゲンキンなヤツ」

    猫「帰りのバスの心配をしてるんだ」

    男「まだ大丈夫だよ。
      ていうか、気づかいとかできるんだな」

    猫「ふん。おぬしといると疲れるからな、さっさと帰ってほしいだけだ」

    男「しんらつだなあ」

    猫「……実際、昔よりもずいぶんと疲れるようになった」

    男「……」


    猫「昔に比べると、食欲も減った」

    猫「出る小便の量も」

    猫「階段の手すりにのぼるのを失敗するようにもなった」


    男「……なにかあったら、きちんと言えよ」



    48: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:22:33.06ID:iG3eax8Qi.net
    男「オレでも、母さんでも。オヤジでもいいからさ」


    猫「おバカなおぬしの前だから、こうしてしゃべってるんだ」

    猫「口は災いのもと」

    猫「ふつうの人間の前で、口を開こうとは思わんな」


    男「フツーじゃないのか、オレは」


    猫「猫だって小言のひとつやふたつ、言いたくなるときがある」

    猫「とくに飼い主が、あまりにアホだったりするとな」

    猫「それに。安心しろ、まだまだ死んでやらないから」


    男「あたりまえだ」

    猫「……前のヤツが疾走したとき、おぬしは泣いたんだったな?」

    男「そうだけど?」



    49: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:27:09.67ID:iG3eax8Qi.net
    猫「もし……もし、わたしが死んだら、また泣く?」

    男「……」

    猫「なんで黙る」

    男「いや、そういうのって考えたくないなと思って」

    猫「考えて。考えて、想像して」

    男「……まあ……泣く、かなあ」

    猫「ふーん。満足に世話もしないくせに?」

    男「たしかに。なんか変な気もするけど」

    男「でも、できりゃ泣かせてほしくないな」

    猫「安心しろって言っただろ。そう簡単にはくたばってやらないから」



    50: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:32:23.99ID:iG3eax8Qi.net
    猫「だが人間は人や動物が死ぬと、感動というものをするらしいな」

    猫「それで自然と涙が出てしまうことがあるんだろ?」

    男「ちょっとちがうけど、まあドラマや映画だとな」

    男「誰かが死んで、それが感動を呼ぶみたいなのはあるな」

    猫「わたしにはよくわからないな、その感覚は」

    男「……オレはイヤだな」

    猫「?」

    男「だってイヤじゃん。感覚の対価が死ぬことなんてさ」

    猫「……」

    男「どうせなら感動の再開とか、そういうのがいいな」



    51: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:37:20.03ID:iG3eax8Qi.net
    猫「猫が死ぬ直前に消える、理由」

    猫「なんとなく予想がついた」

    男「え? わかったの?」

    猫「あくまでわたしの予想だけどな」


    猫「自分が弱っているときに、敵に襲われたらどうする?」


    男「オレに聞かれても」

    猫「ふつうに考えれば、すぐに答えは出るだろ」

    男「困るだろうな。弱ってたら反撃もできないし」


    猫「そのとおり。それがそのまま答えにつながる」

    猫「死の直前ということは、当然弱っているってことだ」

    猫「基本的に猫はひとりでいることがほとんどだ」

    猫「だったら、身を隠すのが最善の策だろ」



    52: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:43:09.14ID:iG3eax8Qi.net
    男「そういうことなの?」

    猫「おそらく」

    男「……」

    猫「どうした?」


    男「もし、だよ。おまえの言ってることが本当だったらさ」

    男「ミルクは、オレや母さんを敵だと思って消えたってことになるでしょ」

    男「それに、もしかしたらおまえも……」


    猫「箱入り娘。おぬしはわたしにむかってそう言っただろ」

    男「……言ったな」

    猫「箱入り娘がいったいどうやって、ここから消えるんだ?」

    猫「わたしは最期までここにいたい。そう思ってる」

    猫「それに、ミルクは野良猫だった」

    猫「野生は野生に帰る。ただ、それだけのこと」



    53: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:46:56.68ID:iG3eax8Qi.net
    猫「ミルクはおぬしに感謝している。猫のわたしが言うんだ、まちがいない」

    男「断言するんだな」

    猫「だって、わたしもそう思ってるから」

    男「おまえ……」


    猫「わたしはとっても恵まれてる」

    猫「それぐらいは飼い猫のわたしでも、よくわかる」

    猫「野良猫だったミルクはわたし以上に、
      おぬしやお母さんの施しが身にしみたはずだ」


    男「……そっか」



    54: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:50:00.93ID:iG3eax8Qi.net
    男「あー、なんか、うん。知りたいことがわかってすっきりしたよ」

    男「そろそろ行くよ、バスの時間も近づいてるし」

    猫「待て」

    男「ん?」

    猫「せっかく知りたいことを教えてやったんだ」

    猫「ジャーキーの一本ぐらい、よこしてけ」

    男「ちゃっかりしてんなあ」



    55: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:53:19.53ID:iG3eax8Qi.net
    男「じゃあ、そろそろ本当に行くわ」

    猫「いちおう聞いといてやる。次に帰ってくるのはいつになりそう?」

    男「んー、やっぱりコタツがリビングに出るころかなあ」

    猫「じゃあ、それまでは静かなわけだ」

    男「おまえ、本当は寂しいんだろ。強がらなくていいぞ」

    猫「わたしは本気でおぬしをうっとうしいと思っている」

    男「傷つくなあ」

    猫「だけど。おぬしがいつ帰ってきも、わたしは絶対にここにいる」

    男「おう」



    56: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:55:55.37ID:4qTWblab0.net
    猫おおおおおおおおおおお


    58: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:56:12.05ID:iG3eax8Qi.net
    男「また帰ってくるからな」

    猫「わかってる」

    男「待ってろよ」

    猫「待っててやる」

    男「いってきます」

    猫「いってらっしゃい」



    59: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:58:16.02ID:iG3eax8Qi.net
    おしまい


    60: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 22:01:57.10ID:cnTR+PBJ0.net
    全俺が泣いた


    61: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 22:05:03.00ID:iG3eax8Qi.net
    ここまで読んでくれた人ありがとう
    最後にもう一枚貼り忘れたうちの猫の写真貼っておく





    57: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします: 2014/09/19(金) 21:56:02.75ID:uoEHaymx0.net
    四ヶ月のアメショー飼ってるんだけど喋らねーかな




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    【画像あり】常に肩に猫を載せて配達するサイクル便が凄い

    猫さんのかわいい画像ください




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      コメント

      1.気になる名無しさん2014年09月20日 05:09  ▽このコメントに返信

      ワンちゃんだけど実家に帰って会いたいなぁ

      2.気になる名無しさん2014年09月20日 05:40  ▽このコメントに返信

      放し飼い()する奴はks

      3.気になる名無しさん2014年09月20日 06:08  ▽このコメントに返信

      ねこメモに載りそうな寒さ

      4.気になる名無しさん2014年09月20日 06:48  ▽このコメントに返信

      つまらないと言うか
      気持ち悪い文章

      5.気になる名無しさん2014年09月20日 06:51  ▽このコメントに返信

      その点犬って最高だわ

      6.気になる名無しさん2014年09月20日 07:25  ▽このコメントに返信

      犬派がなんで見てるんだろ...
      だいたい猫の考えってこんなもんだろな

      7.気になる名無しさん2014年09月20日 07:36  ▽このコメントに返信

      何か読んでる内に目頭がジーンと…

      8.気になる名無しさん2014年09月20日 07:37  ▽このコメントに返信

      素直にいい文章だったと思う

      9.気になる名無しさん2014年09月20日 07:40  ▽このコメントに返信

      レミちゃんっていうのかな
      うちも12歳のアメショーいるわ
      寝てる時だけお腹に乗ってくる理由分かって良かった

      10.気になる名無しさん2014年09月20日 07:55  ▽このコメントに返信

      たまーに帰った時の、ん?あぁなんか知ってるまぁ覚えてるわ感

      11.気になる名無しさん2014年09月20日 07:59  ▽このコメントに返信

      猫可愛い
      実家に帰るの本当楽しみだわ

      12.気になる名無しさん2014年09月20日 08:11  ▽このコメントに返信

      長い

      13.気になる名無しさん2014年09月20日 08:51  ▽このコメントに返信

      おーぷんで半月ぐらい前に全く同じスレ見た

      14.気になる名無しさん2014年09月20日 09:16  ▽このコメントに返信

      15.気になる名無しさん2014年09月20日 09:16  ▽このコメントに返信

      16.気になる名無しさん2014年09月20日 09:16  ▽このコメントに返信

      17.気になる名無しさん2014年09月20日 09:33  ▽このコメントに返信

      名前はソラと予想

      18.気になる名無しさん2014年09月20日 09:43  ▽このコメントに返信

      うちの子にもう一度会いたい

      19.気になる名無しさん2014年09月20日 10:11  ▽このコメントに返信

      あー確かに、写真が完全に鬱陶しがってるわw

      20.気になる名無しさん2014年09月20日 12:34  ▽このコメントに返信

      俺か男どっちかにしろよ

      21.気になる名無しさん2014年09月20日 12:43  ▽このコメントに返信

      いいssだなあ

      22.気になる名無しさん2014年09月20日 12:56  ▽このコメントに返信

      うっとおしい顔してるからワロタ

      23.気になる名無しさん2014年09月28日 08:38  ▽このコメントに返信

      犬の奴は無邪気過ぎて泣いちゃう。猫の淡々とした感じも良い。

      どっちも好き。

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