平成の野球漫画の王道、吾郎のサクセスストーリーが抜群

現在、日本のプロ野球界で活躍してる選手の中にも、この漫画を読んで野球を始めた、あるいは強い刺激を受けたという選手は少なくないのではないだろうか。
主役である幼少期の吾郎が、プロ野球選手である父親の本田茂治に憧れ、メジャーリーガーに成長していくというストーリーとなっている。
なんといってもわれわれ読者は、リトルリーグに入る前から吾郎の成長を見続けてきて、親心のようなものが芽生えているはずである。


吾郎は、超・超・超~純粋な真の野球人である一方で、「どんな星の下に生まれたんだ?」というぐらい波乱万丈な野球人生だ。選手として致命的なケガやイップス(精神的な原因により、スポーツの動作に支障をきたす運動障害)、周囲で起こる不幸の数々。
並みの選手なら3回は引退しているのではないかと考えられる出来事を、執念と努力で乗り越えていく姿は、スポーツ選手に限らず、吾郎から学ぶことは多いのではないだろうか。

この漫画の良いところは、吾郎や幼馴染である佐藤寿也が選手として〝怪物″であるにもかかわらず、漫画としては現実とかけ離れ過ぎず、ほどよいリアリティがあるということだ。
よくスポーツ漫画にありがちなのが、選手としてバケモン染みた主役や、それに劣らないライバルたちが、とても現実とは思えないスポーツを繰り広げる展開である。
そうなると、一気にファンタジー感が出てしまい、私はあまり魅力を感じない。
その点このメジャーは、現実で出てきても決しておかしくない選手の中で、熱いストーリーが展開され、これだけの人気を誇っているというのは、すごいことだと思う。

投手である吾郎が肩を壊してサウスポーに転向するというのは、両投げのメジャーリーガーがいるぐらいだから、逸脱しているとは思えないだろう。
昔、ドカベンで出てきた両投げの「わびすけ」は現実に存在している。
タレントの武井壮さんは、右利きであるにもかかわらず幼いころから左利き最強説を唱え、あらゆる競技や日常動作を左で行える。(左投げで140km投げれるらしい。笑)

吾郎の最速は、漫画内の描写にあるもので164kmだが、2017年時点でメジャーリーグ最速は171km(106マイル)。

球種は、リトル時代しか投げていないチェンジアップと、日本代表のときにはフォークのみだが、威力抜群のジャイロボールがある。
これだけ速いストレートと切れ味のあるフォークがあれば、通用すると考えてもいいのではないだろうか。(どうでもいいが、この漫画がきっかけでジャイロボールの認識が一気に広まったような気がする。)


なんにせよ、この日本では漫画より漫画のような選手、大谷翔平が活躍している(笑)


まぁ、最後までリアリティを貫いてくれたことが、私にとって何より嬉しい。



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