第4回第6回

2008年08月22日

第5回

金曜ゼミ 第6回






■8/22(金)の18時30分より、山形市の江南公民館にて、第5回目の「金曜ゼミ」を開催しました。参加者は、10〜50代の10名(男6/女4)。金曜ゼミは、毎回発表担当の人を決めて、その人に、自分が設定したテーマに基づいて文献などを読んできてもらい、それを紹介する形での発表をしてもらう。そして、それをネタに、参加者みんなでディスカッションを行う、という参加型の学びの場です。

■今回は、森岡正博『草食系男子の恋愛学』、クリスティデイビス・阿部剛『エスニックジョーク』、永山薫・昼間たかし『2007−2008 マンガ論争勃発』の3冊を報告してもらいました。

草食系男子の恋愛学

■私たちの生きる社会では「男/女らしさ」を重視する傾向があり、それに疑問を持つ者には社会的な重圧がのしかかる。メディアには恋愛の素晴らしさをうたう記事が溢れ、「異性にモテること=ステイタス」のような考えを持つ人も少なくない。
 そんな中、「男らしさ」の欠如や「モテないこと」に対して劣等感を持ってしまい、積極的に恋愛が出来ない男性も存在している。本書は彼らを「草食系男子」と称し、好きな人と付き合えるために必要な知識や心構えを指南する。
 本書で繰り返し指摘されているのは「男女関係の多様さ」である。著者は、期待されている性別役割の受け入れられかたは多種多様であり、「男/女らしさ」に囚われることなく、相手を気づかい、その個性を尊重すること、同時に、自身も劣等感を含めて自らを肯定するのが必要だ、と語る。
 恋愛マニュアル本などで既出の指摘も見られるが、著者の男女関係に対する誠実な眼差しは、既存の恋愛観に囚われてしまっている男性、女性双方に新たな発想のためのヒントを与えてくれるだろう。(さとうあ)

エスニックジョーク―自己を嗤い、他者を笑う (講談社選書メチエ)

■異文化交流のネタとしてエスニックジョークを楽しみ、活用する人たちは、世界中に存在している。私たちはジョークの中に、笑いの対象とされている国の文化や宗教、歴史などを見出すことができる。
 本書では、英文、解説とともにジョークが紹介され、ジョークはコミュニケーションの潤滑油として役立っていること、またそこからは異国や異民族の多様な価値観が知識として得られるなどの長所が指摘されている。一方で、人びとをステレオタイプに固執させてしまう危険性も併せ持っているという。例えば「イタリア軍兵士は臆病だ」というジョーク。イタリア人の歴史や民族性、それが「面白おかしい失敗談」だというジョークの構造についての理解がない人には「イタリア人は愚かだ」という思いこみを与えてしまうかもしれないし、また「イタリアへの偏見だ」という批判にもつながりかねない。
 誰でも気軽に使えるもののように見えるエスニックジョーク。だがそれを使いこなすためには、民族集団に関する予備知識やユーモアセンスが必要なのだと思い知らされる。(こばやしみ)

2007-2008 マンガ論争勃発

■いま、日本の「マンガ文化」が注目されている。「マンガ文化」の深い愛好者「オタク」は海外でもブームになり、行政にはコンテンツ産業として盛り立てようという動きもある。だがその一方で、著作権問題や、青少年への悪影響論、表現規制などの非難も絶えない。「マンガ文化」の実情はどうなっているのか。
 この本は、それら諸問題を考えるためのガイドブックであり、著者と様々な関係者、精通者の対話集である。(一般/成人向)漫画家や編集者、東京都青少年課等々、「規制派」「自由派」双方から敵視(あるいは同胞と)されている人も出てくる。だが実際に話を聞いてみれば、絶対的な白/黒という人はいない。
 対話で見えてきたのは、相互理解の機会がないまま、運動が今日まで進んできているという現状だ。著者は「話を聞こう、総てはそれからだ」と言い、現在も取材を続けている。「マンガ文化」が手に届く範囲にある今だからこそ、私たちも対話するための糸口をこの本で掴みたい。(いまむらゆ)

kinnyouzemi at 00:00│Comments(0)TrackBack(0)

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