この10〜20年で、過ごしやすい春と秋の期間がすっかり短くなってしまったような気がします。やっと冬が終わったと思いきや、もう梅雨の季節です。湿度が高いと不快指数も上がるのでカラッと晴れた秋が恋しいです(笑)。

昭和の終わり頃までは名古屋市内の中心部にもいくつか貯木場がありました。当時は何のために水面に浮かべるのか理由もわからず、虫害を防ぐためかな?程度のイメージでした。

本当は水中乾燥と言って、水を浸透させる事によって細胞内の樹液を早く外に導く原理を用いた乾燥法です。貯水場所が必要で手順が多くなるので今はほとんど見かけなくなりましたが、乾燥期間が短縮できて割れや反りも少なくなるので、昔の人の知恵は素晴らしいモノがありますね。

今は製材した後に屋内や屋外で自然まかせに乾燥させる天然乾燥や、高温の窯に入れたり蒸気を当てる人工乾燥が主流です。

数ヶ月前に納入したクルミの丸太があります。荷台の右下がそれですが、これを天然乾燥させる事になりました。FullSizeRender
納品してお客様が直ちに挽き割りして、工房内にて屋内に桟積みされました。
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なかなか良さそうな木理です。

その1ヶ月後にお邪魔した時の状態がこちら。IMG_7276
耳の部分に注目すると、わずか1ヶ月でもかなり乾燥が進んでいるのがわかります。樹皮は縮まないので、溝のような大きい段差が現れてきました。今回は天然乾燥なので完了までにまだ1年以上が必要ですが、その時を楽しみに待ちたいと思います。「果報は寝て待て」ですね。