2018年03月

種まきを行いました

 本日は一年生植物のタネまきを行いました。
 今ある条件の中で、少しでも早く発芽、育苗するにはと考えたところ、

DSCN2362

DSCN2360


部屋の中になってしまいました。

 温室も昼間は30℃以上、夜温は10℃強と極端な温度になっています。
昼温と夜温の異なる変温によって発芽促進される種類も多いそうですが、
温室やハウスは発芽適温から逸脱してしまっています。
一方、完全な戸外は夜温が低すぎます。

 たかが一年草なのですが、毎年、異なったやり方で播種しているような気がします。
決して手本となるような方法ではありません(恐らく、よくない)が、
少しでも効率よく進めていきたいと考えています。

 なお、できる限りプラグトレイに播種することとし、
不可能なものはポットに播種しております。
(もちろん、育苗期間を短縮したいからです)

 ある程度発芽し始めたら(発根から始まります)、
葉の展開する前に太陽光に当てる予定です。
 必要な苗は少量なので、発芽斉一性はあまり求めなくて良く、
「ある程度の発芽」で十分であり、早めに太陽光に当てて
徒長防止を優先することになりそうです。

 冬にタネまきしたものの一部が発芽し始めましたので、ご紹介します。

DSCN2379
ノダケ。今年の1月17日に播種、戸外にて管理。自家採取種子。


DSCN2386
オタネニンジン。まだ少しですが。
 昨夏に湿らせた砂に種子を混合、冷蔵庫保管。12月に播種、戸外管理。

 ニンジンは果実が熟した時期でも種子の胚は十分発達していないそうで、
湿らせた上で、暑くない場所に保管することによって胚の発達を促します。
恐らく、発達後も休眠に入るでしょうから、晩秋に播種して低温遭遇、
休眠打破するのでしょう。 
 つまり、採種したら果肉を洗い流して、タネをまき、戸外の涼しいところに
春まで乾かさないように管理しておけば良いことになります。
クリスマスローズの発芽パターンに近いですね。

 また、いろいろなものが発芽してきましたらご紹介したいと思います。

現在の開花状況0322

現在の開花状況について、お知らせいたします。

DSCN2274
オキナグサ
本州、四国、九州に自生しています。
種子はタンポポの綿毛のように実り、その姿がお年寄りの白髪のように
見えることからこの名があります。

DSCN2281
アミガサユリ
名の由来は花弁の内側が網目状となっており「編笠」を連想させることから。

DSCN2308
アブラナ
これはセイヨウアブラナではなく、在来種です

DSCN2321
アケビ
左が雌花で右が雄花となります。
6本あるめしべ一つ一つが果実となり得ます(実際は多くが落果します)。

DSCN2312

DSCN2329
トキワイカリソウ
DSCN2330
強壮作用のあるインヨウカクは、
イチローのCMで著名な栄養ドリンクにも使われています。

DSCN2262
レンギョウの仲間

DSCN2341
ツルニチニチソウ
あちこちで見かけるおなじみの花ですが、有毒。

その他、タチツボスミレ、ニリンソウ、コブシなど
が少しずつですが咲いております。

まだまだ寂しい薬用植物園ですが、
できるだけ説明書きなどもつけておりますので、
近くにお越しの際には、お立ち寄りいただけると幸いです。

DSCN2344

 


いろいろなものが発芽してきました

 植物を扱っている方々にとって、
抜いても抜いても生えてくる雑草はとても厄介な存在です。
 植物園では、基本、タネを落とす前に除去しているので、
造成当初に比べると雑草の種類、量ともにずいぶんと減ったかと思います。

 植物園ではどちらかと言えば、植栽している薬草の実生が生えてきて、
うんざりさせられます。
 種子や果実を薬用としているもの(エビスグサやウイキョウ、アサガオなど)
はもちろん、採種して今後の備えとするものは種子を実らせる必要がありますので、
ある程度は仕方がないのですが。

 一方で、自然発芽の存在は、播種時期や方法についてのヒントを
与えてくれることもあります。
 特に、一年草などを早めに植栽したい(春先は空き場所が多く、ある意味見苦しい)
のですが、育苗のための加温施設がなく、基本、一人で管理していますので
休日時の灌水などにも難があって、一般的なものとは違う手法を採ることが
必要と思われるこの植物園ではです。

 では、本日確認した実生をご紹介いたします。

アオジソ
 アオジソ
 大量に出ています。ずいぶんと早いです。
 昨秋からずっと土中にあることによって、種皮が吸水しやすい状態に
 なっていたりするのでしょうか。
 植物園の現況を考えると、遅霜のリスクよりも早く発芽するメリットの方が
 大きい(種子量は十分確保しており、必要な苗の量は少ない)ので
 今後は3月上旬くらいに播種してみようかと考えてしまいます
(ひとまず、本日うねに播種しました。今週は雨天が続くこともあって)。

オオボウシバナ
 オオボウシバナ
 10日前に畝へ直播したものは発芽していません。
 やはり、種皮が柔らかくなって、早めに吸水、
 発芽のための生理反応が最速で開始されたのでしょうか。

ゲンノショウコ
 ゲンノウショウコ
 雑草以上に厄介な存在。

ジャーマンカモミール
 ジャーマンカモミール
 早めに熟した種子は秋にも発芽します。低温発芽するので順当。

シャクチリソバ
 シャクチリソバ

トウゴマ
 トウゴマ
 一応、熱帯植物です。とても早いです。
 土曜日の2℃にも耐えたのでしょう。
 さすがに早すぎるような。

ハトムギ
 ハトムギ
 たくさん生えていました。本日、植栽予定場所へ直播しました。
 一般には営利生産上の理由もあるでしょうが、5月上旬播種と
 されているので、助かります。

ハマビシ
 ハマビシ
 ヒシのように種子にはトゲがあり硬いです。
 播種しても吸水しにくいのか、発芽には時間を要するのですが、
 やはり、長い期間土中にあったことが吸水面で有利に働いている
 だろうな、と推測してしまいます。
 早めに播くか、一晩以上水に浸してから播くかの対応をすべき
 なのでしょう(おそらく前者の方法を採用します)。

ヨウシュチョウセンアサガオ
 ヨウシュチョウセンアサガオ
 トウゴマと同じく熱帯性の植物です。

 今後も発芽の情報はこまめに記録していき、
植物園の現状に即したマニュアル的なものにつなげたいと考えています。

現在の開花状況0314

 本日は本当に暖かく、汗ばむ陽気となりました。
ハウス内は35℃近くまで上昇し、一部の植物は
日中は屋外、夕方には室内へ移動しました。
 昼間は高温となるものの、夜間は凍害を受ける温度となる
種類によっては管理の難しい時期でもあります。

 さて、冬期は植え替え作業などにより閉園しておりましたが、
概ね整備も終了に近づきました。
 そこで、次週、19日(月)より開園とさせていただきます。

 本日はラベル(植物名板)立てなどを行い、
多少は形となってまいりました。
DSCN2242
(まだまだ寂しい状況ではあります)

 先週よりは開花中の種類も増えてきましたので、
現況についてお伝えします。
本日開花しているものは19日にも開花しております。
DSCN2230
タチツボスミレ
あっという間に100倍くらいに増えます。
400種類の中で唯一、増殖するがままにしています。
基本、複数種が混在すると標本園としての意味を失うので、
抜き取る等により対処します。
DSCN2255

次はコブシです。
DSCN2253
DSCN2254
 ひどい樹形です。
 コブシは高木で大きくなりますが、自然樹形で良さが出るので
広大な場所かつ、管理上の理由により大型車の出入り可能な場所に
植えるべき樹木です。もちろん、根圏範囲を十二分に確保することも
重要です。
 ここではそうはいかないので、何とか標本として見れるように
持っていくことになるでしょう。

DSCN2258


  なお、下の写真は花の時期ではありませんが、
ある公園に植えられていたコブシの仲間です。
向こう側の木がやや邪魔な感じもしますが、
設計者は数十年後のことを考えて図面を作成したと思います。
一面に花をつけると大変豪華です。
DSCN0741


次は多くの方が頻繁に口にされているものです。
DSCN2250





コムギです。
鉢植えなのでこじんまりしております。
農林61号という品種で、こちらでは秋に播種します。

利用部位:種子
生薬名:ショウバク(小麦)
薬効:鎮痛 鎮静
漢方:甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)


次は1月にもご紹介したアンズです。


DSCN2239

 品種は性質強健とされ、近畿地方でも植栽されている‘新潟大実’です。
ちなみに苗も近畿圏で育成されたものを入手しました。
暑さに弱いとされるので、自分なりに念を入れて選びました。

 余談ですが、寒冷地の北海道では本州で育成された苗木を
いきなり植えることは少ないです。
 なぜなら、寒さに強いはずの種類でも初年の冬期中に凍害にあうことが
多いからです。同じ種類でも育成場所は重要なのです。
 それで、逆の話ですが近畿地方で育成されたものだから耐暑性がついているはず
と考えたわけです。

 アンズの耐暑性についてよく知らないので、慎重に対応したつもりですが、
私が無知なだけで、余計なことを考えている可能性も否定できないので
悪しからずご了承ください。

もう少し咲いている種類もありますが、
長くなりましたので、また後日にご紹介させていただきます。

開園中はできるだけ開花情報をお伝えしたいと考えております。










現在の開花状況

本日は水生植物の鉢植えを置いている
池の清掃と植え替えを行いました。

これで冬期の大きな作業は概ね終了し、
再来週初めには皆様にご覧いただけるようになるかと
考えております。

さて、徐々に春らしくなってきました植物園の
現況をお知らせいたします。

DSCN2213

オウレン
利用部位:根茎
生薬名:オウレン(黄連)
薬効:健胃 抗菌 鎮痙 利胆
漢方:黄連解熱湯 温清飲 黄連湯 荊芥連翹湯など

 国内でも福井県を中心にわずかながら生産されています。
林内に植えられ、播種から収穫までには15年以上を要するそうです。

 オウレンは葉の形態によっていくつかの変種に分けられています
 (薬効は同じです)。
DSCN2214
キクバオウレン
DSCN2220
セリバオウレン

次はこの花です。
DSCN2224



これはソラマメです。

利用部位:種子
生薬名:サンズ(蚕豆)
薬効:利尿 止血

 大阪で伝統的に作られてきたという‘河内一寸’という品種です。
江戸時代や明治時代は大阪がソラマメの大生産地であったそうです。

DSCN2226

これはサンシュユです。

利用部位:果実
生薬名:サンシュユ(山茱萸)
薬効:止汗 強壮
漢方:八味地黄丸 六味丸

 秋に熟した身を採取、種子を取り除いて
乾燥させたものが生薬となります。

DSCN1767
色づいたサンシュユ(写真は2017年10月12日)

 アセビも咲き始めました。

DSCN2222

アセビ

利用部位:茎葉
生薬名:バスイボク(馬酔木)
薬効:農業用殺虫剤

 茎葉を煮詰めたものを水で薄めて作物にかけると効果があるとされます。
動物が食べると毒のために酔っぱらったようになることから
「馬酔木」の当て字が使われたとされますが、奈良公園には
食害防止のためにアセビが多く植えられています。

 最後に前回ご紹介したクリスマスローズです。
少し花茎が伸びてまいりました。

DSCN2223

 今週末から来週にかけては、
一日でも早くオープンできるように準備を進めていく予定です。
近畿大学薬学部薬用植物園
開花状況の他、行っている作業
など現在の様子をお伝えします

大阪府東大阪市小若江1-9-7
E-mail:yakuso@phar.kindai.ac.jp
(@を半角にしてください)
ギャラリー
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
  • 現在の状況260612
カテゴリー
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: