2022年02月

現在の状況220224

みなさんこんにちは。
現在の状況についてお知らせいたします。


ガマ
ガマの穂が割れ、種子が飛び出しました。
画像からもわかる通り、種子はとても小さいです。
暖かくなると池の鉢植えからも発芽してくるのですが、
その成長スピードはすさまじく、気が付くと30㎝程度にまで
伸びていたりします。
ここから飛び出した種子が水辺にたどり着く可能性は
極めて低いでしょう。
しかし、もしかしたらどこかでひっそりと育っているかもしれません。
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アミガサユリ
この植物にとっても春の訪れはとても早いです。
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マシン油乳剤散布
業者さんにブラシでこすり取ってもらった後の
冬のカイガラムシ対策の仕上げです。
膜を張ることによって窒息させる薬剤となります。
壊滅的な状態とはならないでしょうが、一定の発生密度低減効果を
期待しています。
次は5月の幼虫発生時期を狙っての散布となります
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寒冷紗用の骨組み
一時しのぎのやり方で張ってきましたが、
徐々に骨組みを増やしています。
作業はずいぶんと楽になります
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寒風
諸事情で鉢を移動したところ、寒風を浴びて葉が変色してしまいました。
植物にとっても冬の風はやはり厳しいものがあるようです。
特に画像の植物は強風の吹かないところに自生しているので、
余計に厳しかったでしょう
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移動した鉢。全体的に赤みを帯び、一部は枯れてしまっている

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葉をめくると、内側は風から守られるので緑を維持している

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移動した鉢の黄化した葉(太陽光の影響もあると思われます)

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以前から地植えしている株

ベニバナ
枯れました。
2月にタネをまいて3月に植え付ける方法がここでは合っているようです。
10月にまいても、植え付けは1月になってしまうので、余計に厳しいの
かもしれません
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クリスマスローズ類
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来週から少し気温が上がるようです。
少しは春らしくなることを期待しています

現在の状況220216

みなさんこんにちは。
現在の状況についてお知らせいたします。

ムクドリ
これは月曜日の画像です。
出勤してなぜか鳥が群がっていると思ったら、
一気に食害されていました。
今までは食べられていなかったのですが、
覚えられてしまったようです。勘弁してほしいです。
ヒナゲシと画像はありませんが同じく食害を受けたアブラナには
鳥よけを設置しました。
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ケール

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ヒナゲシ

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キンカンの株元
恐らくキンカンを食べながらフンをしたのでしょう。
ナンテンですが、白い葉は白実のなるナンテン種子由来の
個体だと思います。悪くない。
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発芽
ハナトリカブト、エンゴサクは発芽の早い種類です。
特に草丈が低く、5月くらいには地上部がなくなるエンゴサクは、
ライバルがいないうちに花を咲かせようとしているようです
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落ち葉
大学構内の管理をしている業者さんより譲り受けました
(処分にもお金がかかります)。
飛散してしまうのが玉にキズですが、夏季の乾燥防止にも
役立ってくれます。
園内の落ち葉も破棄せず利用しています。
10年単位で考えれば、それなりの有機物量になるでしょう。
買った方が効率的ではないか?の問いに答えられるように
作業時間をほとんどかけないようにしています。
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リコリス スプレンゲリ
春に葉を出すヒガンバナの仲間です。
2回に分けて購入しましたので、早くも葉を出しているもの、
まだ、まったく出していないものと差が出ています。
同じ植物でも改良の進んでいないものは、本当に性質に差があります
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フキノトウ
前回は完全に閉じた状態でしたが、
フキノトウらしくなってきました
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現在の状況220208

みなさんこんにちは。
現在の園内の状況についてお知らせいたします。

ミチタネツケバナ?
現在、戸外で開花している唯一の植物です。
(よく似た種類もあるそうですので、断定はできません)
ミチタネツケバナはヨーロッパが原産の帰化植物(雑草)です。
いつも、開園のための除草をする前にタネを落とすので
絶えることがない、たくましい植物です。
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ノイバラ
果実が一気に食べられました。
きれいに食べています。
なお、この下にはナンテンの実生が100以上生えています。
恐らく、鳥のフン由来なのでしょう。
鳥の種子散布能力は大したものです
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カリン
果実は残り1個となりました。
下のラベル写真を見ていただいたらわかるように、
この時期になるとフンだらけになります。
とまりやすいのでしょうけど。
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カミツレ
ジャーマンカモミール。
学生さんが植えられました。
部活で使用するそうです。
学生さんには少しでも植物園を活用してほしいと思っています
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キカラスウリ
すっかり食べつくされました
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クチナシ
この果実の穴は小さいですね。あちこちにあいていました。
これも鳥でしょうか?
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サフラン
4月も終わりになると地上部が黄変し、休眠に入ります。
関西では梅雨時の雨やその後の高温によって球根の腐敗が
みられますので、掘り上げて冷暗所で貯蔵します。
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ダイダイ
寒さには強いとは言えませんので、冬の葉は生気がなく、
どんよりした色になっています。
気温の上昇とともに本来の緑色に戻ります。
剪定も他種より遅れて3月に行います。
ミカン類は太平洋側地域が有利であることがわかります
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ガマ
秋に成熟した穂は現在もそのままの状態となっています。
しかし、2月の下旬だったか3月上旬だったか忘れましたが、
暖かくなると一気に種子が飛んでいきます。
ネットで見てみると11月や1月にも飛んでいるようですので、
ここは風が強くないだけかもしれません。
ちなみに、蒲鉾の言葉は蒲(ガマ)の穂が由来となっているそうです
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オオバナオケラ
これも綿毛が風に乗って飛び種子を散布するように見えますが、
飛べるのだろうか?
種子が比較的大きな種類です。
なお、同じく重要な薬用植物であるオケラと雑種をつくるようですので、
種子繁殖の際は一方のつぼみを開花前に摘み取る必要があります
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オウレン
ほかにも咲いている種類ありました。
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がらんとしたバックヤード
諸事情で鉢を移動させています。
素人感満載の作りとなっています。
多くの種類を扱うとなれば雨よけの設備は必須となります。
(長雨に耐えられない植物も多いため)
ビニールハウスは高温となり過ぎるので、このくらいがちょうどです
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マンゴー
花芽が出てきました。
このマンゴーですが、古い枝の葉腋(ようえき)からつぼみを出すことが
あります。
戸外で育つ果樹類ではほぼない特性ではないでしょうか。
熱帯植物は、不慣れなためか不思議な生態のものが多いように思います
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ブドウの食害
恐らくブドウスカシバと思われます。
このまま枝枯れすることも多く、昨年はあちこちに侵入されました。
なかなかに厳しい害虫です
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ビワ
さらに咲いていました。
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ウメ
ウメも2輪ですが咲き始めました
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コチョウラン
またもや葉焼けしました。
温度は30℃を超えることはなく、コチョウランにとっては
暑いということはないのですが、風がないので、
非常に葉焼けのリスクが高まります。
植物にとって(緩やかな)風は生育に影響を与える極めて重要な
要素であることを温室管理していると思い知ります
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コイ
顔だけ葉に隠れてぼうっとしていることが多いようです。
エサもあまり食べないでしょうし、あまり動きません。
ヒマなのでしょう
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モモを育ててみました3

これで最後となります。


 

5. 施肥、土壌管理

果樹に限らず作物への施肥量の決定は非常に困難(本来は、土地によって肥沃度は異なりますので、土壌の性質や養分含量によって決定されているはずです)だと思いますが、ひとまず「モモ 施肥」で検索すると詳しい情報を得ることができますので、記された時期を守りつつ、量は病害が怖いためやや控え気味に与えました(現在は化成肥料)。

当園の土は有効土層(ほどほどに柔らかく、滞水もなくて根が張れる土の深さ)が深いとは言えず(盛り土して植えています)、有機物も十分ではないですので、定期的に周囲に穴を掘って堆肥(バーク堆肥がメインとなるでしょう)と混ぜ合わせる土壌改良についても、いずれは行うべきなのでしょう(図11.)



図11.たこつぼ堆肥入れ

 11. 堆肥の施用(ネット上にあった和歌山県の栽培マニュアルを参考にした)。一般の樹木に行われているように、枝の先端部に近い位置で深さ3060㎝の穴を掘り、堆肥と混ぜ合わせて土壌改良し、3年かけて概ね一周する。植栽場所の関係で同じことはできないものの、できる範囲で行っていきたい


 

6. 病虫害

先述の通り、現在、そして今後も最も苦慮しそうな管理は病虫害対策です。幸い、ネット上でもしかるべき機関の対策を含めた詳細な情報を得ることができます。
 
 しかし、病虫害の種類は多く、発生も長期にわたるものがあるので、少量多品種の植物を扱う植物園では非常に厄介です。

 

(1)      せん孔細菌病

   モモで最もやっかいな病気とされており、枝、葉、果実に症状が出るようです。植栽翌年に、昨年発生した多数の枝先から新芽が出ませんでした(図12)。その翌年も同じ結果となり、速やかに切除しました。その他にも、せん孔細菌病と思われる病斑(図131415)を確認しています(異なる病害、または虫害の可能性も十分にあります)。

防除は3月から落葉前まで、そして冬季剪定では罹病枝をできるだけ切除します。抑え込むには相当注意深く対応しなくてはいけないような気がしています。

 

図12.JPG

12. 先端部から1030㎝程度にわたって新芽の出ない枝が多数発生した


図13

13.先端部が黒ずんでいる。これ自体は食害かもしれないが、こういう枝は先端部から発芽しないことが多いように感じた


図14

14.冬季のせん孔細菌病と思われる病斑
(病気の種類を目視で判断することは非常に難しいと思うので断言はできない)


図15

15. 7月に確認した病斑と思われるもの

 


(2)      シンクイムシ

   シンクイムシは若い枝の先端部や果実に入り込んで食害する害虫です。恐らく、昨年に食害された枝数は200を優に超えることでしょう。薬剤を散布しても1週間もするとうんざりするほど食べられていました。

 ネット上で調べてみると農薬の種類によって抑制期間が大きく異なるようであり、その点も意識して散布する必要があるようです。春~秋までの長期間発生する害虫のようで粘り強い防除が必要のようです。

 

図16

 図16.先端部の葉がかすかにしおれており、中を見ると小さな幼虫がいる。
現時点ではナシヒメシンクイムシと考えている

 

(3)      カイガラムシ

  植物を育てている多くの方が聞かれたことのある名前でしょう。多くの種類がおり、樹木を始めとする多くの種類にとって駆除の困難な厄介者です。一方で、急激に広がる害虫との意識はなく、あまり深刻に考えていなかったところ、驚くほど増殖してしまいました。モモではウメシロカイガラムシやクワシロカイガラムシが多く発生するそうです。

カイガラムシはなかなか薬剤の効果を得にくい害虫で、幼虫として移動する時期が数少ない散布のチャンスとなるそうです。しかし、ほんの数日で成虫となり、殻をかぶってしまうので、チャンスは一瞬しかありません。従って、生産地では都道府県のしかるべき機関が毎年、発生日を予測して生産者に知らせているそうです。

  当園では、一般家庭でも行われるブラシでの除去を121月にかけて行いました。2月には、窒息死させる効果があるとされるマシン油乳剤を散布し、可能ならば(あくまでネットレベルですが)近隣県の発生予測日を知り、殺虫剤を散布できればと考えています。

 

図17

17.枝にびっしりと着いたカイガラムシ(20211026日)。
白いものはさなぎのまゆと思われる。突然真っ白が広がった

 

(4)      その他

  春から初夏にかけてはアブラムシ(モモコフキアブラムシ?)が発生しました。それほど大量発生はしなかったものの、ある葉にはびっしりついていて、すぐには気づきませんでした。

  45月には恐らく縮葉病と思われる病害が発生しました(図1819)。これについては3月に予防薬を散布の予定です。

910月には、さび病のようなものが大発生しました。モモには褐さび病と白さび病が発生するようですが、この病気については、情報が少ないようです。異なる病気かもしれませんが、現時点ではさび病と思って対応予定です。

なお、当園の土壌にはモモを好むとされるネコブセンチュウが入り込んでおり、大きな被害が出ています。センチュウ対策については、お手上げの状態となっています。

モモに発生した病害虫とその対応方法について、たたき台ですが作成してみました(図20)。恐らく間違っている部分も多いと思われますが、どこまでできるかはともかく、まずは防除マニュアルの第一歩として利用し、実行しながら修正を加えていこうと思っています。

 

図18

18.さび病と思われる害。侵された葉は次々と落葉した


図19

19.病害は樹全体に広がった

図20

20.ひとまずのたたき台。やり切れるか大いに不安な内容
   内容もまだまだ


 

7. 結果

10の画像を見る限り、外観的に売り物のような果実ができたように感じますが、結果は散々たるものとなりました(図2122)。収穫個数は60程度でしたが、外観的によいものは10個程度だったと思います。傷んだほぼすべてで果実先端部の食害(もしくは病害もあるかもしれません)がありました。シンクイムシによるものかと思いますが、袋がかかった状態ではきれいだっただけに、袋を取った瞬間はとてもがっかりしました。

その他、病害かもしれないと思われるものや先述の枝の食い込みによる水浸状の傷も多数つきました。

味については、私は体質的に果物を受け付けないのですが、食べた方の感想では甘みがきちんとあったそうです。

 

図21

21.収穫した果実の一部。廃棄処分となった


図22

22.食害によると思われる傷。多くの果実に小さな穴があいていた

 

よい果実をつくるにはあまりにたくさんの工程があり、それらを緻密にこなさなければ結果を得ることが困難だということがわかりました。

果樹の管理にあたっては、まずは基本に忠実であるべきかと思います。しかし、それだけでは不十分で、作業の理由を理解して考えながら作業し、いずれはアレンジを加えなければいけないのでしょう。そして、そのためには多くの知識も必要となりそうです。薬剤一つにしても効果には差があり、試験結果もパソコン一つで調べられるくらいですから。さらには、定期的に基本に戻り、基本からはずれ過ぎていないか再確認し、アレンジに修正をかけていく。この繰り返しになるような気がします。

管理方法についてインターネットで調べられる方も多いと思います。今回、モモについていろいろ調べてみましたが、信用できないサイトもたくさん上位に表示されておりました。しかるべき機関(都道府県、農林水産省HP、一昔前の論文)や人(著者の紹介のある記事、実践している農家の記述)など正しいことを記載していそうなページを絞り込んで参考にした方がよいでしょう。なお、このページは素人の失敗日記に近いので、いろいろ気をつけることがあるということを知っていただければ十分です。

当園では、前年よりはもう少しきれいな果実ができるよう管理をしていきたいと考えています。

モモを育ててみました2

  前回の続きです。


3.
果実をならしてみました

味はともかく、大きくて見た目のきれいな果実づくりを目指しましたが、これがまた大変です。

 

(1)      摘蕾(てきらい)、摘果

  たくさんの花が咲き着果しますが、そのままにしておくと、大きな果実は見込めませんので減らす必要があります。
 
 摘蕾とは、つぼみを摘んで減らすことなのですが、生産者は良質な果実を収穫するために、つぼみを減らすことから始めておられます。モモは下向きに実を着けさせるので、上向きの花は全部取ってしまうなど、ある程度はできそうな気もします。
 そして、摘果は花後にできた小さな実を減らす作業です。「モモ 摘蕾 摘果」で検索してみると詳しい説明を見ることができ、だいたい○○㎝程度の長い枝には○○個、短い枝○○本に1個と最終目標とする個数を確認することができます(品種によって異なるでしょう。また、後述の通り、素人栽培ではもっと数量を減らすのが確実だと考えています)。

概ね2回に分けて摘果するようですが、1回で取り過ぎると、残すべき果実も落ちてしまうことがあり(なんともややこしい)、時期も早すぎると肥大が急激となって割れてしまうことが多いそうですから、調べて理解した1回目の摘果量や摘果時期をできるだけ守るようにしています。
 また、一部の果実には、双胚果(そうはいか)といって種子が2つできてしまう果実があるようです(「モモ 双胚果」で画像検索すると確認できます)。それは肥大するにつれて形がいびつになり、割れてしまう可能性があるため摘果の対象となります。検察していただくとわかりますが、双胚果のほうが外観的に残したくなるような姿をしていますから、慣れない現状ではなかなか判断に困ってしまいます。

しかし、素人栽培は生産者のように樹木を健全に維持する土壌管理等が困難なこともあり、営利目的よりもずっと少ない収穫量で十分ですから、最終的には摘果し過ぎるくらいでよいと作業しています。

ただ、いつも、気が付いたら花が満開になっているので、今年は摘蕾を行いたいと考えています。

 

図6

6. たくさん花が咲いたと喜んではいけない。摘蕾できなかっただけ


図7

7. とんでもなくたくさんの実がついてしまう

 

(2)      袋掛け

  最終摘果が終了すると袋掛けを行います(必要のない品種もあるようです)。
 いくつもの特徴ある針金付きのモモ用果実袋が販売しており、便利なので使用しています。素早くやる必要がなければそれほど難しくないとも思います。

  そして、いよいよ果実が熟してくると収穫710日前ごろに袋を取り除き(除袋)、果実に日を当てることによっておいしそうな色をつけさせます。ただ、そのタイミングがよくわからないことと、昨年は雨天日が多かったこともあり果実に被害が出てしまったらと考えたことから除袋をしませんでした。
 今思えば、やっておくべきだった(7.結果 を参照ください)し、来年からは行おうと考えています。

 

図8

8. 袋掛けする直前の果実


図9

9. 肥大しつつあるモモ果実

 

(3)      病虫害の発生

  現在、最も苦慮しているのが病虫害対策で、ここを誤るときれいな果実をつくる目標は完全に崩壊してしまうようです。
 植物園という性質上、多種類の薬用植物を保持しないといけませんので、殺菌剤は散布しないようにしています。種類ごとに細々と散布していては、管理しきれないからです。
 しかし、モモだけは計画的に殺虫剤、殺菌剤の散布を行わないとどうしようもないなと考えています。病虫害については後述します。

 

(4)      収穫

   品種によって時期は異なりますが、ここでは開花後90100日で収穫となります。

 しかし、収穫してよいかどうかの判断がこれまた難しいです。モモは成熟最終期、つまり収穫直前に急激に糖含量が増加(品種によって大きく異なるかもしれませんが、ある品種では収穫20日前から収穫直前まで増加し続けるようです)し、甘みが増すそうですので、早い収穫だけは避けようと考えていました。

 結果は待ちすぎてしまいました。ベストの時期を逃すと、たった1日、2日で大きくなりすぎ、果実の上部先端が枝に食い込んでしまうようです。食い込んだ部分は水浸状に変色し、丁寧に収穫しないと簡単につぶれてしまいます。まあ、完熟モモと言えなくはないですが、きれいな果実とは言い難いものでした。

なお、収穫直前に糖度が急上昇することからその時期の天候(晴天続きで十分な光合成が行われて糖度が十分に増すか、降雨が続いて果実の水分含量が増加し甘みがぼけてしまわないかなど)が果実の品質に大きな影響を与えるそうです。

 

図10  20%で

10. 収穫直前のモモ。除袋していないので
   収穫期か否かの判断が余計に困難となり、
   結果的に、枝に食い込む果実が多くなった。
   しかし、除袋してもその判断は難しいだろう

 

4. 剪定

剪定は上記の仕立てのためにも行いますが、ある程度、骨格ができた場合でも枝葉を健全に育てたり、充実した果実を実らせるために行います。簡潔に言えば、枝が増えすぎてしまうので、余計なものを切る作業ですが、これも難解でよくわからない、が正直なところです。

モモの剪定は122月の冬季剪定が主な剪定で、そのほかにも収穫前の果実に日光を当てるための6月頃の剪定(収穫前剪定)や(春から育った)不要な徒長枝などを切除し、翌年に果実をつける枝に日光を当てる8月下旬~9月頃の剪定(夏剪定または秋剪定)が行われているようですが、(暖地でも)8月に剪定を行っているところもあるようです。品種や樹齢によってもやり方は異なるでしょう。

当園では、冬の剪定のほか、収穫後の7月に、大切にしたい枝を覆った徒長枝を切り戻しました。気温の高い7月に行うことが正しいのかは断言できませんが、若い木のためか垂直に伸びる徒長枝の勢いが強く日陰をつくってしまいますので、あまり切り過ぎない程度に翌年の結果枝(果実をならせる枝)に日を当てるようにしました。

冬季剪定は、不要枝(伸びる角度のおかしい枝など)や徒長枝の切除、枝の込んだ部分の間引きなどを行っています。おそらく、私のやり方は間違った部分も大いにあるのでしょうが、先述の通り、営利目的ではなく、さらに、コツをつかむには一定の時間が必要と割り切り、ひとまず枝が多すぎず、全体に均等に枝が広がるように剪定しています。今後は7月の剪定をもう少し前倒しして、収穫前(6月中旬頃)に行おうかとも考えています。

「モモ 剪定」と検索すると、農家の方がやっておられる動画を視聴することができます。



次回が最後となります。月曜日にアップしたいと考えています。

近畿大学薬学部薬用植物園
開花状況の他、行っている作業
など現在の様子をお伝えします

大阪府東大阪市小若江1-9-7
E-mail:yakuso@phar.kindai.ac.jp
(@を半角にしてください)
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