女という生き物は男よりずっとはやく大人になる。
毎月股から血を流すというのは筆舌を超えたリアルがある。
男子高生たちがプロレスごっこを興じているような頃、
女子高生はバイト先の大学生にちょっかい出されてにゃんにゃんするものだ。
本書においては前述の例は関係ない。私のちょっとしたノスタルジックである。
高校では男女にそんな格差があって、男にとって女というのはエイリアンなのだ。
本書の作者は女性であるが、
女に戸惑う男子高生の姿をこうも見事に描かれては感服するより腹が立つ。

この作品は二〇代で読むのは遅すぎるだろう。
新入生諸君は今すぐに読んで、しょっぱい高校時代と決別するとよい。
著者である氷室女史は二〇〇八年に逝去された。ご冥福をお祈りしたい。


海がきこえる (徳間文庫)海がきこえる (徳間文庫)
著者:氷室 冴子
販売元:徳間書店
発売日:1999-06
おすすめ度:4.5
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