川平法リハビリ治療わずか2週間で、神経の回路が蘇生か?
平成22年11月末にセンターに入院した男性患者(58)は、
2度の脳卒中で四肢まひになり、
声を出したり物を飲んだりすることもできなかった。
しかし、
体をゆっくりねじってから元に戻すことで
腹部の筋肉を鍛える促通反復療法などのリハビリを開始。
2カ月で左手足が動くようになった。
歩行は困難だが会話や食事ができるまでに回復し、
「ここまでよくなるとは思わなかった」と、
男性は喜びを語る。
川平教授は
「1度目の脳卒中なら、
装具を使えば歩けるようになる患者が大半」と強調する。
同じく脳卒中による片まひで、左手の指が3年間、
握りこぶしの状態で固まったままだった男性(55)は、
センターでリハビリを始めて2週間で、
親指と人さし指で物をつまめるようになった。
長時間、手を温泉につけて指の硬直を軟らかくし、
治療者が指をゆっくり広げてやってから促通反復で指を動かす。
男性は「前に入院していた病院では、
指のリハビリなんてしたことがなかった」と話す。
療法の効果が顕著なのは、軽~中程度のまひ患者だが、
適切なリハビリが受けられなかったために
重度のまひと思い込んでいる患者の場合、
大幅に機能が回復する例もあるということです。