木のように春を待ってる 何度でも思い出すから大丈夫です
細分化すれば遊んでいるように見えることしかしていなかった
豆をまくために廊下をぞろぞろと歩く家族としてのおかしみ
翌朝の豆のちらばる玄関で今日も子鬼が「いぇいいぇい!」と言う
それぞれの経験談を持ち寄ってお昼休みに手をかざし合う
傘に雪すべらせながら いいことをしているつもりに気をつけて 行く
人間の声が集まり職場でも合唱をしているということ
おばあさんをあせらせないようゆっくりと絵本をめくるみたいに歩く
偉そうに話すちっとも偉くない私を遠くから見ているよ
泣くことについて大人は退化して子どもが陸に上がるのを待つ
驚けば同じ驚き方をする動物の親子になっている
お布団の海で泳いで海で読む絵本を決めて読んで寝ました
丁寧に湯煎するのはチョコレートではなく気持ちなんだと思う
好きな色ばかり並んでいるわけじゃないパレットを気に入っている
楽しいと踊ってしまう男の子のいつだって音楽になりたい
機能美に傾いたまま冬の日の背すじをぴんと立てて歩いた
私から出てきたひとが「寒いね!」と北風に吹かれて笑ってる
ざんざんとクルミを刻む要領で世界が分かりやすくなればいい
トーマスの顔を怖いと思わなくなってようやく母親である
目が悪いせいで優しくなれるから星はどんどん輝きなさい
母はいつでも東京と大阪と広島のお天気を知っている
はじめてのディズニーランドにいるハトもスズメもきみに会えてうれしい
落ち込んだときに備えて歩行者用信号のひとに踊ってもらう
比喩でなく壁にぶつかり泣く人を今はなでなでしてあげられる
太陽が見えないところにいるときも代わりに空が光っています
人間を描くかどうかは別にして肌色という色が好きでした
友だちの荷物が軽くなるようにお昼ごはんを一緒に食べる
わたあめのように2月は終わるけどこれからが咲くのを見に行こう