ニッポニアニッポン

脚本家の日々のあれこれ

順張り逆張り

投資の世界には順張りと逆張りと言う言葉があって、

 

短いスパンで考えるなら順張り、つまり流行りに乗っかる方が儲かるが、

 

長いスパンで考えるなら逆張り、逆の方に張って勝負するのが儲かるらしい。

 

 

スポンサー費が下がり、娯楽にお金を使う若者が減り、総人口も減少の一途を辿っているこの日本で、

 

芸能の仕事を目指している人に

 

「時代」に逆行しているからやめなさいと言うのが正解なのか、

 

逆張りだから長い目で見たら大丈夫だよと言うのが正解なのか、

 

よく分からない。

 

分からないなら勉強だと言う事で、

 

ここ最近は時代の情報をかき集めていた。

 

 

 

「これからは〇〇の時代だよ」と言う人がいる。

 

「〇〇の時代は終わったよ」と言う人がいる。

 

演劇、音楽、仮装通貨、ゲームアプリ、東京、中国、不動産投資、映画、地方経済、AI、VR、SNS、テレビ、、、etc

 

などが〇〇に入るのだけど、

 

情報をかき集めても「時代」はよく分からない。

 

5年後AIが人間の働き方を大きく変えるのは分かる。

 

でも30年後はやはり分からない。

 

分からないならやりたいことを信じた方が得なんじゃないかとも思った。

 

先の事を考えて不安になるよりは

 

今、目の前にある仕事に集中する方がいい。

 

なので結局のところ脚本書けって事になりました。


忖度

中学二年生の頃、同級生の間で万引きが流行った。

初めはただの度胸試しだった。

友人の一人がスナック菓子を盗んで来た。

それがきっかけとなり、俺も出来る。俺もやってやると血気盛んな少年達が町の小さなスーパーに押し寄せる。

初めは恐る恐るであった少年たちもやがて大胆になる。

万引きのコツを声高に語り、

服の中に大量のお菓子やお惣菜を詰め込み、

買い物もろくにせずレジを通る。

もちろんそんなことをしていればすぐにバレる。

ある日、スーパーから学校に連絡が行き、数人の生徒が職員室に呼び出された。

万引きをした友人を互いに告発させられ、

結局10人近い生徒の名前があがった。

スーパー側の計らいで警察沙汰にはならなかったが、

担任や校長から長々と説教を食らう。

逆にその説教だけでこの騒動は呆気なく幕引きとなった。

ボクはこの一連を横目で見ているただの傍観者だった。

万引きには参加しないのはもちろん、戦利品のお菓子さえも手を着けなかった。

善悪ももちろんだったが一番は内申書の事を考えた。

高校に行って、大学に行って、田舎を脱出する。

それがボクの至上命題だったからだ。

ボクはただ臆病だった。

生徒会執行部のカレも万引きには参加しなかった。

カレはスクールカーストでは最上位に位置をしていた。

カレの発する言葉は重い。

カレが「あいつムカつく」と言えば漠然とした空気の中で「あいつ」は孤立する。

ターゲットは時期によって変わる。

イジメの標的にされた友達の一人は自殺未遂をした。死にきれなかったと言っていたけれど。

カレは誰かを嫌うがカレは嫌われない。

先生からも生徒からも慕われていた。

万引きが学校にバレた時もカレは罪に問われなかった。

確かに万引きには参加しなかったかもしれない。

けれど万引きのトリガーは引いていた。

ピザポテト、アーモンドチョコ、梅にんにくの和え物、、、

取って来て欲しいお菓子やお惣菜をカレは口にする。

友人たちはカレのために万引きをした。

主にスリルを求めている同級生達には戦利品にあまり興味がない。

だからカレのもとには戦利品が集まる。

万引きが発覚し、名前を告発し合った際にカレの名前は出てこなかった。

万引きをしていないので当然と言えるのかもしれない。

でもボクにはカレも同罪のように思えていたし、むしろ一番罪深いように感じていた。

けれどカレは裁かれず、

誰にも咎められなかった。

ボクだけがあれから20年経っても覚えているけれど、

今日も日本はとても不条理で、とても平和だ。

学び直し

江戸の時代なんかと違って、

現代では一度手にした技術や知識で一生食べて行ける人は少ない。

日々変化して時代の中で自らをアップロードし続ける必要がある。

「学び直し」の必要性が叫ばれている昨今、

私もまさに脚本家に必要な技術と知識を学び直そうとしているのだけれど、

私の場合はそもそもの「学び漏れ」なのだと痛感することがある。

この仕事をするうえで知っておかなければいけないものを通って来ていない。

30も半ばを過ぎてまだまだ知らないものが多すぎる。

怠惰で不勉強な男なのだ。

と、自分を責めてしまいがちな性格なので、

気楽にやろうとは思っているのだけれど、、、、、、



20代前半の頃、

脚本家を目指していると公言してから、

脚本家目指してるのに【チャップリン】も見てないの?

映画も書きたいって言うなら【黒澤映画】はマストだから。

などと教えられ、

出て来たキーワードはことごとくチェックして行った。

それでもやはり追い付かない。

30になるまでガンダムを全く知らなかった。

「えええ!?必修科目だから!」と怒られた。

30過ぎてやっとガンダムも学び始めた。

「ラブジェネ」「ロンバケ」「やまとなでしこ」「北の国から」あたりの

フジのお化けドラマたちも30を過ぎてやっと手を付けた。

資産運用の勉強も35を過ぎてやっと始めた。それはあんまり関係ないか。

とにかくまだまだ足りない。

脚本家として読まなきゃいけない本も、漫画も、アニメも、映画も、ドラマも、山とある。

これだけコンテンツに溢れている時代にインプットだけで終わってしまうんじゃないか、と考えた。

そもそもこんだけコンテンツ過多な時代に自分が何かを作る必要があるのだろうか、と鬱々した時期もあった。

油断すると自分を責めてしまいがちなので、

最近はもっぱら「楽しく」をもっとうに学び直しや仕事に取り組んでいる。


あ、唐突に質問なんですけど、

魔法少女まどか☆マギカはリベラルアーツですか?

アニメ好きな方に脚本家のたまうならまどマギは教養科目であり必修科目であると言われました。

一部の方には他にもっとおさえなきゃいけないアニメがあるとも言われました。


まあ、それはそれとして。

「学び直し」はこれからの時代を生きる誰もが必要に迫られる。

求められているからやると言う感覚だと飲み込まれそうになる。

いかに「能動的に」取り組めるか、それが重要だと考える。


おっさんレンタル

「読んでもらっていいですか?」

そう言う文面と共に後輩から脚本のデータが送られてくる事がある。

読んで何かしらのアドバイスくださいって事なのだけれど、

これけっこうドキドキする。

中途半端なアドバイス出来ないから

しっかり読まなきゃいけないし、

正直読めずに溜めてしまっている脚本もいくつかある。

「時間あるときでいいので」とは言われるけれど

時間あるときはあるときでやらなきゃいけない事は結局あるし、

それでもけっこう読んで返した方だと自分では思っている。

「パクってくれていいですよ」とか「パクらないでくださいね」とか言われる事もあるけれど

パクらない。

そこまで落ちてはいない。

以上のことは脚本家あるあるだと思うけれど、

決して脚本送らないでって事ではなく、

むしろ頼られるのはありがたいけれど、

何度も何度も送って来て添削求めて来る後輩がいて、

さすがにノーギャラではもう出来ないなとなってしまった。

脚本家を技術専門職と考えるなら

プロとして今までノーギャラで技術提供していた事の方が問題なのかもしれない。


話は変わって

おっさんレンタルと言うビジネスがある。

一時間千円でオジサンを借りられる。

エッチな事は禁止だけれど、

お茶したり、人生相談乗ったり、、けっこう何でもしてくれる。

人生の先輩と時間の共有をさせてもらう。

おっさんの方も仕事と言うより趣味に近い形で需要に応える。

いいバランスだと思う。



脚本家もレンタルすればいいと思う。

レンタル料が発生したその時間でなら脚本も読むし、

プロットの相談にも乗る。

ログラインを一緒に考えてもいい。

何ならそう言う、

ログラインやら、プロットやら、シノプシスやら、セントラルクエスチョンやらの、

脚本用語って何なん!?ってところからひとつひとつ紐解いて行ってもいい。

脚本家は成果物報酬が基本なので

読んだり、アドバイスしたりではギャラが発生しない事が多い。

会議や打ち合わせには散々同席したけれどノーギャラって事もたくさんあった。


けれど時間を買ってもらえなら

もう少し若手脚本家が救われるんじゃないかなと考える。

思うならまずは実践だ。

そして「先ず隗より始めよ」と言う事で、

あたくしレンタルします。

脚本家っていうかあたくし登米裕一ですね。

大した脚本家でもないので、

別に脚本の事とかに特化しなくてもいいです.

役者さんなら今後のプロモーションどうするか一緒に考えたりもします。

姓名判断とか手相人相くらいなら見ます。適当ですけど。

宗教の勧誘はしません。壺も売りません。

劇団運営に関してならコンサル的な事からオー人事的な事まで相談乗ります。

恋愛相談でもいいですけど恋愛偏差値はそれほど高くありません。

過去作品の事や、脚本家の仕事の事、年収など、

人に迷惑が掛からないなら、答えられる範囲で誠実にお答えしようと思っています。

確定申告の相談でもいいですが、こちらが相談に乗ってもらうかも知れません。

そんな感じですが、

登米裕一、1時間500円(@喫茶店)でレンタル開始です。

在庫は2です。

早々に売り切れ間近です。

タイトルに『レンタルに関して』と付けていただいて

kirinba@gmail.com

にメールくださいませ。

ふわっとお待ちしております。

男女の友情

妹2人に母1人と言う環境で育ったためか

人と話す際に女性だからと言って変な緊張はしない。

男女の友情は存在する派としては、

下心なく男女でお茶をする事はあると思っていて、

でも、

男女の友情は存在しないと主張する派の人に、特にモテ男子に最近よく遭遇する。

モテ男子なのに。

むしろモテ男子だからこそなのか。

その方々曰く、

「基本的に女子と二人きりで会ったらセックス出来るかどうかをずっと考えるだろ」

とのこと。

そんなことないですよと答えるとそれは嘘だなとなる。

「男は絶対にセックス出来るか考えるんだよ。それが男だ」

「だから自分の彼女や奥さんが男性と二人きりでお茶をするとか絶対に嫌だ」

「登米君も奥さんが男と二人きりでお茶してたら嫌だろう」

「でも仕事なら仕方ないんじゃないですかね」と私。

「仕事でもありえない。そんな仕事なら辞めさせるだろう」

となり、

「俺は家庭が一番。そのためには程よく外で遊ぶ必要がある」

と結ばれる。

モテ男子の方々には既婚者が多い。

バリバリ働き、家庭も大切にしながら、上手に浮気する、

そういう方々と最近よくお会いする。

仕事が出来る人に多いのかもしれない。

一夫一妻制で今の日本を乗り切るためにはそれくらいのバランス感覚が必要なのかもしれないね。

かみさんに、そういった旨の総括を伝えたら怒られた。

涙腺

最近よく泣く。

グレイテストショーマン、オリンピック、松本人志のドキュメンタル、堂本光一のSHOCK、

あたりを立て続けに見てノックアウトしている。

ドキュメンタルを見て泣くのはどうかしていると言われるのだけれど、

何かを突き詰めようとする人間の純粋さにやられる。

オリンピックを見て泣いてしまう理由と一緒だと思う。

グレイテストショーマンに比べて

ラ・ラ・ランドやセッションの方が批評家からの評価は高い。

人生の喪失や人間の狂気が描かれていて深い。

脚本がいい。

分かる。

でもそんな批評は置いておいて私はグレイテストショーマンが好きだ。

好きになったんだから仕方ない。

ミュージカルを信じている人が作っている映画だった。

その純粋さに魂が揺さぶられた。

SHOCKもエンターテイメントを突き詰めていた。

そういうのにやられる。

リテラシー

昨今は芸能人の不倫に目くじらを立てる人が多いのだけれど

脚本を描いている身からすると

芝居が出来る人なら人間性なんてどうでもいい。

んんー、ちょっとニュアンス違うな。

不倫してようがいい役者がいい役者であることは変わらないと思う。

芸で納得させる事が出来るならそれでいいじゃないかと思うのだけれど、

求められているのは芸ではなくて広告的価値なので

どうしても「なんとなく好かれているかどうか」が大切になってしまう。

でも、

政治家も気概と理想と能力さえあれば不倫しててもいいじゃないか。

いや、正確には

不倫していいから気概と理想と能力がある人が政治家を続けて欲しい。



本質の部分を評価する。

その評価方法を身に付けたら、

不倫や大麻でいちいち叩かなくてもいいやってなるんじゃないかな。

本当にいいものを見定める力、それがリテラシーだと思う。

リテラシーが育てば

いい俳優といい政治家が育つ。


免許

地方都市と首都圏では運転免許証の価値が違う。

僕の田舎では総合病院までは車で30分、最寄りのスーパーまでは車で15分、役場までは車で10分、

すべて車ありきで生活が成り立つ。

自動車で交通事故を起こした75歳以上の割合は10年前に比べて倍増しているけれど

免許を返納する事を渋っている高齢者も多いと聞く。

生活が成り立たないと言う懸念もあるのだろうけれど、

免許を返納してしまえば

社会的な動物としての死を迎える感覚があるのだろう。

人は社会的な動物である。

社会と繋がっている事で生きている事を実感する。

本日オンエア、来週から小屋入り

お知らせ。

登米が脚本書いたドラマ作品が本日放送されます。
NHKBSプレミアム謎解きLIVE『CATSと蘇ったモリアーティ」本日7月8日19時オンエアです。
監督は前野朋哉君。主演は仮面ライダーウィザードの白石隼也君。
http://www.nhk.or.jp/nazo/


来週から小屋入りする舞台。
ブラシュカpresents「そでふりあうも」こちらプロデューサーしてます。
https://ameblo.jp/burashka/

どちらも是非ともごひいきに!

ぼくとしょ

昨年末、脚本を担当した朗読劇『僕らの図書室』がDVD化されてますね。

http://www.lehimawari-onlineshop.com/shopdetail/000000000578/

欲しいなー。

私はたけくらべを担当しました。

ちなみに下記はパンフレットに寄稿した文章です。

これを読んでもし興味が沸けば、どうぞー。

・・・・・・
樋口一葉と言えば『たけくらべ』と言う事は知っている。

けれど読む機会がないまま今に至り今回この朗読劇を書くにあたって初めて手を伸ばした。

文語体で書かれた文はまあ難しく、時間を掛け何とか読み終えたが全く頭に入って来なかった。

困った。120年前に書かれたこの物語と仲良くなれる自信がない。これを朗読劇にしなくてはいけないのにどうしたものか。

 

通っている中学校に宇宙人が転校して来たようなものだ。わざわざ地球にやって来るくらいだから能力は高いのだろう。それは分かる。でも何を喋っているのか分からない。

それなのに先生たちは謎の転校生を褒めちぎっている。そんな状態だ。

でも待てよ。本当は先生たちも何を喋ってるか分からないのではないか。きっと宇宙人と言うだけでありがたがってるだけなのだ。

そうと分かれば仲良くする必要はない。

かと言っていじめる気もない。

卒業を迎えるまで一定の距離を保っていればいい。互いに違う仲良しグループを形成すればいい。それが住み分けと言うやつだ。

それなのに担任の先生が「お前を仲良し親善大使に任命する」と言って来た。

クラスのみんなと打ち解けられるようにお前が仲を取り持ってやれと言う。

無茶だ。相手は宇宙人なのだ。出来る事なら宇宙にお帰り願いたい。

けれど帰る予定はないと言う。

もう覚悟を決めるしかない。転校初日に軽く挨拶を交わした程度だった宇宙人にもう一度話し掛けてみた。すると宇宙人は小さく微笑んだ。

「言われたから話し掛けただけで本当は仲良くしたい訳じゃないんだからね」と心の中でツンな事を呟く。そう呟きながらも何故か一緒に帰る事になった。

夕日に照らされた川沿い、堤防の上を歩きながら宇宙人が喋り続けている。怖がって誰も話し掛けて来ないらしく、だからずっと誰かと話したかったのだと言う。宇宙人の言葉は相変わらず分からないがなんとなく言っている事は分かった。笑うと案外かわいい顔をしている。その時初めて知ったのだけれど宇宙人は女の子だった。

それから宇宙人といる時間が増えた。段々と喋っている言葉も分かるようになった。とてもセンスがある事に気付く。宇宙人の言っている言葉で僕はよく笑うようになった。

友達が僕たちの仲を冷やかす。僕は「そんなんじゃないから」と言いながらも内心ドキッとした。宇宙人のことが好きになっていた。

けれど別れは突然やって来る。

急に宇宙に帰る事になったのだと言う。僕は怒って、思わず「ずっといるって言ってたじゃん。嘘つき!だったら初めから地球になんか来るなよ!」と言ってしまった。

本当は好きなのに。帰って欲しくないのに。

宇宙人は寂しそうに微笑んで「ごめんね」と言った。

何て言えばいいのか分からず僕は下を向く。最後に何て言おう。

ふと見あげると宇宙人は目に涙を浮かべていた。

宇宙人は「あの時、諦めずに話し掛けてくれてありがとう」と言った。言いながら泣いていた。

僕も「出会ってくれてありがとう」と言いながら泣いた。

好きと言う事は伝えずに別れた。

宇宙人は馬鹿じゃない。僕なんかよりも何倍も頭がいい。きっと僕の気持ちなんてお見通しなのだ。

 

そんな感じ。あれ、何の話だ。

『たけくらべ』をもう一度読んだら二回目の印象が全然違った言う事を書こうと思っていたのに途中からただの妄想になってしまった。

樋口一葉の言葉の美しさ、リズムの心地良さなんかは、原作の文語体でしか味わえないものがあって、うんたらかんたらと書こうと思っていたのに紙面がもうない。

仕方がない。興味があれば原作を読んでほしい。と言う安易な結論に着地させておく。

それと今後はもっと敬意を込めて五千円札を使おうと思っている。


登米裕一
・・・・・・

おっさんレンタル

おっさんレンタルと言うものがありますが、

あれっておっさんが1時間を1000円で身売りすると言う

金額の謙虚さとシステムの可愛らしさが絶妙だなと思います。

一応システムを知らない人のために言うと

基本的に1000円払えば(喫茶店代やら映画代やら経費は申し込んだ人が払う形)で、

おっさんが人生相談やらデートやらに付き合ってくれるわけですが、

でもこれって、

女子大生が1時間5000円でレンタルしますってなると

世間から白い目で見られてしまう。

1000円でもそうですね。

女子大生1時間1000円レンタル。

3万円だろうが500円だろうが女性をレンタルするのはダメな訳じゃないですか。


男性でも

弁護士やらファイナンシャルプランナーやらの資格を持っているおっさんが

1時間1000円でレンタルされますってなったら

これはこれで煙たがられる気がします。

もちろんありがたいと思うお客さんもいるのでしょうが。

市場価値があるものを安売りし過ぎると同業者に迷惑をかけてしまいます。

値段も謙虚さを通り越して逆に商売っ気を感じますよね。

裏の意図がありそうな気がします。

結局はバランス感覚が必要なんでしょうね。


そんな事を思いながら、

脚本家1000円レンタルしてみようかなーと

1年くらい前から考えているんですよね。

誰かにレンタルされてみようかなと、、、

あ、私がね。私の話です。

人見知りのくせに知らない人と喋ってみようと何のきまぐれか思ったんですよね。


仕事が落ち着いたらやろうと思ってたら1年経ちました。

いい加減やろうかなと思ってここに書いてみました。

でも

まだちょっと落ち着かないので8月くらいに出来たらいいなと言う

宣言と言うか願望と言うか、

また書きます。

田舎の学校

長閑なところで生まれ育った。

小学校の時の同級生は11人だったし、

全校生徒の名前は暗記していた。

たいていの生徒がどこに住んでるかも知っていたし、
そのお父さんお母さんの職業も知っていた。

私に限った事ではなく我が小学校ではそれが当たり前だった。

何なら学校の先生の中に生徒の親や親戚がいたりする事もよくあった。

狭いコミュニティー故の安心感でもあり閉塞感であったりもする。

私も小学校5年生の時に非常勤で家庭科を教えに来てくれた先生は遠戚にあたる女性であった。

還暦を過ぎたくらいだと思うがその女性の先生は幼い頃の私を知ってくれていた。

私は知らない人ではあったけれど

授業では良くも悪くもよく当てられた。




うちの小学校では5年生になると裁縫の授業で体操袋を作るのが毎年の恒例となっていた。

5年生6年生は自分で作ったオシャレな体操袋を提げて登校しており

低学年の頃からそれを憧れの眼差しで眺めていた。

オリジナルの体操袋こそがお兄さんお姉さんの象徴であり、

色んな柄の体操袋を眺めては自分だったらどんな柄を選ぼうかと考えていた。


そして私が5年生になり、

裁縫で体操着を作る授業が始まった初日の事、

遠戚の叔母先生は生地を二種類持って来て

「男子はこちら。女子はこちらの生地で作ります」と言い切った。

毎年生徒が好きな生地を選ぶところから始めると聞いていた身としては困惑した。

加えてその生地の柄がどうにも納得いかなかった。

自分では選ばない生地を渡されて体操袋を作らなければいけない事に動揺し涙が溢れてしまった。

私は泣いている事がバレないように息を殺して泣いた。

けれど隠そうとしても大人は気付く。

先生がその涙の理由を尋ねて来る。

自分がこの日をどれだけ楽しみにしていたか、

だから生地をどうしても自分で選びたかった

と言う事などは一切喋れず、

ただ泣きながら「柄が嫌」とだけ伝えた。

叔母先生は呆れた様子で見つめ、

自分が見本として作ろうとしていた女子の柄の生地と変える事を提案され、私は受け入れた。

決して女子の柄がいいと思っていた訳ではないけれど

その瞬間はそれを受け入れるのが正しい選択だと思い飲み込んだ。


私が小学校を卒業したくらいだろうか

遠戚の叔母はその時の授業の事を、

『大変ワガママな子供に育っていて驚いた』と母に伝えたらしい。

母はあまり気にしていなかったけれど、

私は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


母にはゆっくり事情を説明した。

すると母は

生地はキルティング加工のこれで、紐は緑色のこれでと言った具合にすべてを選ばせてくれ、

私に体操袋を作ってくれた。

中学生が使うには少し幼いものだったけれど

中学生活ではボロボロになるまで使った思い出がある。


脚本を書くために色んなことを調べていると

記憶の糸が繋がって何でもない事がフラッシュバックする。

20年も思い出す事のなかったことをふと思い出した。

リーダー論

とある第二次大戦ジョークで、

アメリカ人が作戦を立案して、
ドイツ人が現場で指揮を執って、
日本人が兵士として戦うのが

一番強い軍隊だと言われている。

日本人の勤勉さや作戦遂行の能力を褒めてくれているのだけれど、

同時に

日本人が作戦立案して
中国人が指揮して
イタリア人が戦うのが

一番弱い軍隊だと言われていたりもする。

日本人はリーダーになっちゃダメな国だと評価されている訳です。

仕方ないとは言え悲しいですね。

確かに戦時中、日本にリーダーは育たなかった。

もちろん優秀な方もいたけれど、

教育としてきちんとリーダーを育てるシステムがなかった。

陸軍海軍の士官学校では

実戦的な事は教えていたけれど

文学や、史学や、哲学なんかは不必要だと考えられていて教科に含まれていない。

人間力のある人間を育てなかったと言われている。

リーダーが育たない国だと思われているのは戦後70年経っても変わっていない気がする。

今日の日本でも学校の教育でリーダーを育てようとしてはいない。

リーダーとは資質を持ったものが勝手になるもので

学校教育でわざわざスキームを作る必要がないと考えられている。


では、日本はずっとリーダーが育っていない国なのかと言うと実はそうでもない。

大正、昭和以降は確かにリーダーを育てるのが下手なのけど、

江戸末期や、明治は優秀なリーダーを育てていた。

それも各藩が育てていた。

そして各藩ごとに育てていた優秀なリーダーたちがその後明治維新を敢行し、新しい日本を作った。

当時、各藩では独自に教育に力を入れていた。

医学や兵学などと言った実戦的な事も教えていたけれど

四書五経やら、座禅やら、詩学やら、いわゆる日本的なリベラルアーツも教えていた。

すぐに役立つか分からないけれど人間の深みを作るための素養がリベラルアーツ。

誤解を恐れずに書くと

すぐに役立つ学問が理系的学問ならばすぐに役立つかは分からないリベラルアーツは文系的学問。


2年程前、国立大学から文系の学部をなくすと言うニュースが出た。

確かに理系の生徒の方が役に立つ。すぐに利益を生む。

でも兵士ではなくリーダー育てる事はますます難しくなる気がする。

決して理系学部の人間が兵士にしかなれないと言っている訳ではありません。


また今度ゆっくり書こう。

海山川

元来が田舎者なのですぐ自然を求めてしまう。

私は島根の端っこの方の生まれで

高校生の頃はコンビニとカラオケボックスのある街に憧れた。

と言うかコンビニとカラオケボックスがない街には住めないと思っていた。

そんなものなくても生きて行ける事をあの頃のこわっぱに伝えたい。

あとパルコね。パルコに憧れてた。

大学選びはパルコがある都市を選んだ。



東京に出て来て、20代後半の頃、とある女性を好きになった。

その女の子は東北の出身だった。

結婚したら一緒に里帰り出来ないからと言う理由で諦めた。

友人にひどく呆れられた事を覚えている。

展望と夢

10年後、20年後、30年後、どうありたいか、

かみさんとライフプランについて話し合う機会を持ちました。

私としては

最終的には島根でアルパカ農場を始めたいので、

と言う話をしたら、

かみさんに「真面目に考えて」と諭されました。

諭された後に、

「ごめんね、あなたは夢を追っていていいのよ」と許されました。

何だか申し訳ない気持ちになったので、

きちんとアルパカ一頭あたりの購入額を調べ、

利回りなどを計算して

ただの夢追い人ではない事を証明しようと思いました。

ネットで調べて5分後に

ビジネスとしては成り立たない事が分かり、

私が夢追い人である事が証明されました。

悔しい限りです。

でも前向きに生きてこそ光明が見えて来るはず。

考えよう。

ビジネスとして成立しなくてもいいくらいに余裕があればいいって事じゃないのか。

アルパカ農場が赤字でもいいくらいの資金を2億だとして、

家族との生活に2億かかるとして、

足して4億円。

あと30年で4億稼げばいいって事じゃないか。

なんだ簡単だ。

あ、でも人生の目標として温泉を掘り当てるってのもあった。

だとしたらあと2億は欲しいか。

つまり6億稼げばいいと言う事だ。

よし、それで行こう。

練り直したライフプランを引っ提げてもう一度かみさんに挑もうと思います。

三種の神器

努力が必ず報われる訳じゃない。

頑張ったくらいで売れるなら誰も頑張る。

売れるためには何が必要かって話を脚本家仲間としていて

仕事をもらうための三種の神器は『実力』と『人脈』と『運』だよねってなった。

どれか一つでもあれば一度は仕事をもらえる。

仕事をもらい続けるための三種の神器は『実力』と『人柄』と『運』だよねって事で、

人脈か人柄の違いはあれど、

努力するって言っててなかなか売れていない人は『実力』だけを磨こうとするけれど

売れてる人って『人脈』を作る努力をきちんとしている。

頑張り方なんだよねって話になった。

そして『実力』『人脈』『人柄』『運』のうち運だけがないと

20代の頃は嘆いていたけれど、

30代も半ばを迎えて

運だけで何とかやって来ていたのだと自覚し、愕然とした。

10年前は根拠なく実力だけがあると思っていたのよね。

自信だけで世の中に噛みついていたあの頃は最強だったなぁー。

この10年でボッキボキに折れたなぁー。

改めて努力して行く所存でございます。

頑張ろ。

しないことは偉いのか

「俺テレビ見ないんで」と言う俳優が嫌だ。

テレビを見る自由もあれば見ない自由もあるから別にいいのだけど、

でもどこか意識が高いでしょって言っているように聞こえるし、

ドラマのオファー来たら受けるんでしょって思う。

それなのにテレビ見ないって勉強してねーって言ってるようなものじゃないかしら。

そしてテレビをたまたま見ていない時期を過ごしているだけで

幼少期はテレビ見て育っているわけでしょ。

将来老後はテレビ見て過ごすかもしれないでしょ。


いつかお世話になる可能性があるのだから

してない自慢をしなくてもいいのにね。

強気

俺と仕事出来て嬉しいだろって言える人がいる。

言わないまでもオーラが出てる人ね。

あれすごい。

あの自信はどこから来るんだろう。

日本では子育ての際に『人に迷惑かけないように』と教えられる。

インドでは

『生きて行く上で迷惑かけるのは当たり前なのだからお前も迷惑を許して行きなさい』と教えられるらしく、

さすが人口爆発国家だと感じる。

ん?

それともそう言うマインドを教えているから人口爆発するのかしら。

2017年の日本では子だくさんの家庭に対してどこか冷めた視線が送られる。

子供がたくさんでいいわねーって言う人達の中に

何パーセントかの人が頭悪って思ってるあれ。

迷惑かけるのやめてよねって言うあれ。

と言うか強気な人で他者を攻撃する人がねー、

いるのがねー、

こわいねー。

優しい人とだけ仕事したい。

怖くても才能あれば服従しますが、

怖い上に才能ない人に服従するのは本当につらい。

今抱えてる案件がどうとかではなく一般論です。

私自身は怖くて才能ある人を目指しています。

おらおらー。

どうやって覚えるの?

海外アーティストの名前を会話の中にさらっと出せる人がいるじゃないですか。

『雰囲気がエリー・ゴールディングに似てるね』みたいな、

『イメージはアデルが一番近いかな』みたいな、

誰それ!?ってなるんですけど、

なんとなく知ってるふりしちゃいます。

そんで帰ってから調べて

ふむふむアデルって歌う人なのねって言う、

そういう事がよくあります。

私はホントに脚本家なのかってくらい知らないので恥ずかしくなります。

歌手やらモデルはともなく俳優ですら、そうでして、

先日やっとこさゴッドファーザー見たのですが、(←この時点で脚本家として怒られるやつ)

ヴィトーコルリオーネが良かったわーってなって

え、マーロン・ブランド知らないのってなって、

なんとなく知ってはいた風を装いつつ、

知りませんでした。

でもマーロン・ブランド覚えました。

なので

今後は『どちらかと言うとマーロン・ブランドっぽさがあるよね』とか使えるわけです。

脚本家友達の上野友之君はとても映画を見ていて、

なおかつ俳優さんをすごく覚えているので

ラ・ラ・ランドも、

『ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが……』って話せるのがすげえなと、オシャレでカッコイイなと、

思ったんです。。

私の好きな映画は『ラブ・アゲイン』なのですが、

あらすじ教えてって言われたら

『金髪のお姉さんとお兄さんが出て来るんだけど……』みたいな適当な知識でしか出来ない訳です。

ラブ・アゲインにはライアン・ゴズリングもエマ・ストーンも出ています。

ラ・ラ・ランドの主演と被っているにも関わらず、

どこかで見た事ある人たちだばくらいにしか脳に残っていなくて、

知識よもっと積み上がれと思う訳です。

何かカッコ良くそういうのを説明できる人になりたいんです。

好きな海外の女優さんは?って聞かれたら

ずっと

『あの、おばさん、恋愛小説家とか最高の人生のつくり方とかに出て来る、ほら、笑顔が素敵な、どちらかと言うおばあさんみたいな人……』

とか言ってましたが、

ゴッドファーザーを見てやっとこさそれがダイアン・キートンだと認識しました。

皆さまはどうやって監督とか俳優とかを覚えるんでしょうか。

ただただ感心します。

感心だけしててもダメなので勉強しますが、

これでもなんとか脚本家として生きています。

次のステージへ

意識の高い人と仕事をするのは楽しい。

次のステージに行きたいと思っている身としては

新しい情報や感覚を得られる事が本当にありがたい。

自分の地図が広がる。

スリープ・ノー・モアをきちんと見ている人と演劇を作るのは楽しいし、

実相寺昭雄さんを教えてもらいながら映像を作るのは刺激になる。

きちんと自分が仕事する世界のオタクである事は大切な事だし、

何も見てないけどただ作りたい人とはよっぽどの天才じゃないと仕事してても面白くないしね。


キリンバズウカももうすぐ楽日を迎えますが、

私は今トンダカラと言う現場でトンダカラと言う作品を作っています。

書き下ろしで演出もします。

きちんと長編舞台を脚本と演出、両方するのは2年半ぶりですかね。

仕上がりに納得してます。

チケットは完売しましたが

追加公演が発表されました。

もしタイミングあえばおこしやす。

http://stage.corich.jp/stage/79249




プロフィール

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登米裕一
1980年11月1日 島根県出身
キリンバズウカ主宰
脚本家・演出家

プロフィール
近況報告
【コラム】連載
リアルサウンドにて
登米裕一の『日常的演技論』を連載

【ドラマ】脚本
フジテレビオンデマンドで配信中
『明日もきっと君に恋をする。』(全4話脚本)
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2016/160411-s019.html

【ドラマ】脚本
cannonプレゼンツ
ドラマ『遠回りしようよ、と少年が言った』
主演:光石研
http://cweb.canon.jp/eos/special/8000d/drama/index.html
配信中

―引き続き―
【DVD】脚本
ドラマ『僕らはみんな死んでいる♪』
DVD販売中
公式サイト http://www.tbs.co.jp/bokushin/

【DVD】脚本
映画『くちびるに歌を』
監督:三木孝浩
出演:新垣結衣 木村文乃 桐谷健太 ほか
DVD販売中
公式サイト http://kuchibiru.jp/
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