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『人みな眠りて』カート・ヴォネガット

人みな眠りて
カート ヴォネガット
河出書房新社
2017-04-27


ヴォネガットさんの、SFではない短編集です。

ただ、冒頭の「ジェニー」は、ロボットじみた冷蔵庫を連れて電器製品をセールスして回る男の話で、ちょっとSFっぽいかもしれません。

あと、特に面白かったのは、
鉄道模型に夢中な男とその妻と、彼の母親の行動「スロットル全開」
未亡人になったばかりの妊娠中のルースと姑の対面「ルース」
神を信じない有能な新聞記者が、クリスマスコンテストの運営の参画を命令されたら「人みな眠りて」
やはり未亡人のアニーが始めた文通相手の真実の姿「消えろ、束の間のろうそく」
孤独な金持ちを看病したがために莫大な遺産を手にした看護師と、借金を抱えた男が恋に落ちた時「年に一万ドル、楽々と」
誰にも分かる美しい絵を描くが批評家には詐欺師だと言われるステッドマンと、前衛的でプロには評価されても貧しいラザロが、互いの妻に焚き付けられて対決した「ペテン師たち」
ですね。

できれば、近いうちにSF短編集の『はい、チーズ』も読みたいですね。

『本を守ろうとする猫の話』夏川草介

本を守ろうとする猫の話
夏川 草介
小学館
2017-01-31


普通の高校生である夏木林太郎は、幼い頃に両親が離婚し、母も若くして他界したため、古書店を営む祖父に育てられた。

しかし、いつにもまして冷え込みの厳しいある冬の朝に祖父が亡くなったため、遠方に住む叔母という人に引き取られることとなった。

急な出来事に心が対応できない林太郎は、高校を無断休学し、家に引きこもっていた。

そんなある日、口のきける猫が本を解放する手助けを頼みに来た。
本好きでないとできないというこの任務。
林太郎は、どのようにして本を救うのか?

本について様々な面において考えさせられるこの物語。
耳の痛い言葉もありますが、林太郎の言葉には全て共感できました。
もう少し、昔のように1つの本をじっくり読み込むことも必要かもしれません。

『彼女の色に届くまで』似鳥鶏

彼女の色に届くまで
似鳥 鶏
KADOKAWA
2017-03-29


画廊の家に生まれ、売れない画家を母に持つ緑川礼は、絵に触れる機会が多かったせいか、幼い頃から普通よりは絵を描くのが上手で、将来は画家になりたいと思っていた。
しかし、長ずるに従って、自分の平凡さを自覚するようになってきた。

そんな緑川が高校時代に出会った同級生・千坂桜は、初めから天才的な才能を見せた。
彼女の才能を知った緑川は、自分の所属する美術部に彼女を入部させ、説得して同じ美大に進学した。

さらに彼女には、絵ばかりか推理の才能まであったのだ。

高校、大学、社会人、それぞれの時代に起きる絵にまつわる事件を千坂が解き明かしていく背景に、そのような事情があろうとは、思いもつきませんでした。

そんな中、友人の少ない緑川の唯一の友とも言える筋肉人間・風戸翔馬が、シリアスに傾きがちの空気を和ませてくれ、さらに、大事な時にはフォローに回ってくれる貴重な人物だと思いました。

何よりも主人公の緑川礼が、幼い頃から客商売を叩きこまれる事で身についた、人のあしらい方と肝心な時の対処が、風戸じゃありませんが悪魔なみに素晴らしく、シャッポを脱ぎました(多分死語)。

この三人が、末永く幸せでありますように。
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